●UKアルバム・チャート
by T.Nosaka
1 (-) RHYTHM AND STEALTH / LEFTFIELD
2 (1) COME ON OVER / SHANIA TWAIN
3 (-) SUPERGRASS
4 (3) THE MAN WHO / TRAVIS
5 (2) LIQUID SKIN / GOMEZ
6 (4) ONE FROM THE MODERN / OCEAN COLOUR SCENE
7 (5) YOU, ME & US / MARTINE McCUTHEON
8 (6) SOGNO / ANDREA BOCELLI
9 (9) PERFORMANCE AND COCKTAILS / STEREOPHONICS
10 (-) GREATEST HITS / DANIEL O'DONNELL
何とレフトフィールドの新作が初登場でナンバー1。最近これほど待ち望まれた
作品はなかっただけにこれだけのセールスをあげるのも不思議ではないですが、
とてもメインストリームで受け入れられるようなわかりやすい内容の作品では無
いだけにこれは結構凄いことです。ギネスのTVコマーシャルで使われている
「Phat Planet」が収録されているというのがかなりセールスを助けているとい
う事情はあるにせよ。
レフトフィールドはロンドンで結成されたニール・バーンズ(38歳)とポール・
デイリー(36歳)のコンビ。90年代の初頭から活動を始めた彼等は90年にシング
ル「Not Forgotten」でデビュー、その後も92年に「Release The Pressure」、
「Song Of Life」とシングルを発表し、その評価を高めていくことに。そして93
年にはジョン・ライドンをゲストに迎えたシングル「Open Up」をナショナル・
チャートで13位に送り込むヒットにし、一躍一般的な知名度を高めることに成功
します。
そして95年になってようやくデビュー・アルバム「Leftism」を発表。それまで
の活動の集大成ともいえるこの作品は評論家から絶賛されただけでなく、イギリ
スだけで50万枚を売りあげるベストセラーになります。
そしてこれが4年ぶりにの新作。移り変わりの激しいダンス・ミュージックの世
界でシングルも出さず他人のリミックスもしないという完全な沈黙は致命傷にな
りかねないところですが、彼等の場合は「Leftism」の評判がじわじわと広がっ
ていったこともあり、その不在が逆に待望度を高めていく結果になったようで
す。
が、この4年の間彼等は何もしていなかったわけではなく、新作づくりは続けて
いたそうです。しかしその間もトリップホップやらドラムンベースやらビッグビ
ートやらと次々とシーンの動向は変化し続けており、ようやく作品を完成したと
思ったら既にそれが最先端の音ではなくなってしまっている→スクラップにして
一から作り直し、という作業を何度も繰り返していたとか。そのパイオニアとし
てのプライドと執念はすさまじいとしか言いようがないです。
で、そのサウンドですが、決して最先端とは言えないまでも、現在のシーンとは
一線を画すオリジナルなものになっているのは流石です。前作でのアシッドハウ
ス色はかなり薄まり、1曲目でルーツ・マヌーヴァ、先行シングルにもなった
「Afrika Shox」ではアフリカ・バンバータを配するなどヒップホップ/ファン
クを大幅にとりいれた音作り。とはいってもズブズブと沈みこんでいくようなダ
ークかつミニマルな感触で、前作から引き継がれたダブ的要素も色濃く、決して
聴きやすい音とはいえません。また前作のジョン・ライドンやトニ・ハリデイ
(カーヴ)といったロック・ファンにアピールするゲスト参加も無し。それでナ
ンバー1になっちゃうんだからやっぱり凄いわ。
ということでかなり地味かつストイックな作品ではありますが、かっこいいこと
は間違い無いので挑戦してみる価値は充分あります。
3位初登場がスーパーグラスのサード・アルバム。この前しんかいがセルフタイ
トルのアルバムについて考察してましたが、「考えるのが面倒/いいのが思いつ
かない」から、というのも結構多いんじゃないかと思います。これなんかまさに
それ。仮タイトルでは「Electlic Ladyboy」とか「Supergrass Get Lost」なん
ていうのもあったようですが、結局「タイトルなし」ということに落ち着いたそ
うで。本人達はジャケにちなんで「X-Ray Album」と呼んでくれ、と言っていま
すが。
オックスフォードで結成されたギャズ・クームベス(ヴォーカル、ギター)、ダ
ニー・ゴフィ(ドラムス)、ミッキー・クイン(ベース)の3人組。ギャズとダ
ニーはジェニファーズというグループでヌード・レーベルからシングルをリリー
スしますが長続きせず、その後ミッキーを加えてこのバンドを結成、94年にシン
グル「Caught By The Fuzz」でデビューすることに。
その若さにまかせた性急なサウンドとそれでいてツボを抑えたメロディー、そし
て何より強烈なインパクトを持ったルックスで注目を集め、デビュー作「I
Should Coco」がいきなりの大ヒットになります。しかしそこから青春賛歌
「Alright」がシングル・ヒット(2位)し、そのヴィデオクリップも頻繁にオ
ンエアされたことで「ノー天気なお気楽バンド」というイメージが定着してしま
ったのも事実。
そんなイメージから逃れるべく実力派ぶりをアピールしたセカンド「In It For
The Money」をリリースしますが、その充実した内容が評論家筋からは高く評価
されたもののセールス的には前作にはるかに及ばない成績に終わってしまいまし
た。
そしてこれが2年ぶりになる3作目。先行シングル「Pumping On Your Stereo」
でのユーモラスな味わいもバンドの個性として残してありますが、全体的には非
常にオーソドックスな作り。なんか当り前すぎていまさら名前を出すまでもない
ビートルズ/ストーンズ/ボウイといったところを敢えて引き合いに出して、正
統派ブリティッシュ・ロック/ポップスと言ってあげたくなるようなアルバムで
すね。ねちっこいリズム・セクションにオルガンをからめてファンキーな味を醸
し出しているところなどは心憎いほど。これで毒というかぞくぞくするような凄
味があれば無敵なんだけど、それをこのバンドに求めちゃいけないんでしょう。
曲の粒も揃っているし、とにかく小細工なしの真っ向勝負が気持ちいいアルバム
です。
トップ10内もう1枚初登場はアイルランドの男性シンガー、ダニエル・オドネ
ル。日本では全く無名の人ですが、イギリスでは唯一のトップ10ヒット「Give A
Little Love」(98年7位)を始めこれまで10曲のトップ40ヒットを出している
など安定した人気のある人です。これはそんな彼のヒットに7曲の新曲を加えた
2枚組ベスト。あえてジャンル分けするなら「カントリー」ということになるん
でしょうか。アイルランド人って結構カントリー好きですからねぇ。ただこの人
の場合ジャズのスタンダードをやってみたりゴスペルっぽいこともしてみたり、
アイリッシュ・トラッドにも手を出したりといろんな事をやっているみたいです
が。
NEW ENTRY
NO.16 A LOVE LIKE OURS / BARBRA STREISAND
こちらは全米チャートの方で。
NO.21 MY FIRST ALBUM / LOLLY
「Viva La Radio」「Mickey」の2曲をトップ10ヒットにした新人女性アイドル
のデビュー作。しかしなぁ、別にかわいい訳じゃないし、歌がうまい訳でもない
し、曲がとびぬけていい訳でも無いし。何で売れてるんでしょう。私もイギリス
のチャートを聴きだしてもう10年以上になりますし、いろんなアイドルが現われ
ては消えていくのを見てきてますが、こいつが一番惨いなぁ。とりあえずこれが
「Last Album」になることを祈るばかりです。
NO.22 TO VENUS AND BACK / TORI AMOS
うーん、トップ20にも届かずか。2作目「Under The Pink」を1位にして以降、
新作は必ずトップ10に入れてきただけに残念な結果ではありますが、2枚組でシ
ングル・ヒットも出ていないということでは仕方ないのかな。まぁこれは熱心な
ファン向けのアイテムということで、本当に彼女が好きな人が聴けばいいアルバ
ムですからチャートの順位なんてどうでもいいんですけどね。
当初はレア・トラック&ライヴの2枚組、という予定だったのが、結局新曲&ラ
イヴの2枚組という形でのリリースという形に。とにかく次から次へと曲ができ
てしょうがないといった感じなんでしょう。デビュー当時からピアノを主体にし
た音作りだったのが前作からフル・バンドでの演奏へと発展し、ツアーもバン
ドと一緒に行っているという状況で、新しいアイデアがどんどん生まれてくる、
そんな彼女の意気込みが新曲を収めたディスク1からは伝わってきます。プログ
ラミングによるビートを大幅に導入し、それを生楽器と巧みに組み合わせること
で生まれる何ともいえない肉感的な音世界は非常に新鮮。「ライヴのついでに出
した」「つなぎの」アルバムと思ってなめてかかってはいけません。ファースト
からのファンにとってはラスト、ピアノとストリングスをバックにした「1,000
Oceans」が一番耳にしっくりくるというのが正直なところですが、新境地を切り
開いた意欲作として評価すべきでしょう。
そして2枚目のライヴ、これがまた凄い。シングル・ヒットしたのは
「Cornflake Girl」1曲だけ、後はアルバムでも比較的地味目の曲を選んだ選曲
ですが、やっぱりこのテンションの高さはとんでもないわ。声高に叫んでいるわ
けでは決して無いのに、こめられた情念が圧倒的な力で迫ってくる歌と演奏。70
分以上これを浴び続けるとさすがにグッタリと疲れてしまいますが、やっぱりこ
れ聴いちゃうとどうしてももう1回生で見たくなりますね。
NO.23 QUIET REVOLUTION / CHRIS DE BURGH
この人もアイルランド出身の男性シンガー。「The Lady In Red」が世界的ヒッ
トになったのはもう13年も前ですが、その後も地道に活動していて、新作をこの
位置につけてくるくらいの人気は維持しているようですね。
NO.31 EUPHORIA MORNING / CHRIS CORNELL
NO.36 THE LADDER / YES
こちらは全米チャートの方で。
NO.39 STILL CAN'T SAY GOODBYE / CHARLIE LANDSBOROUGH
この人もアイルランド出身の男性シンガーですね。で、この人がやってるのもカ
ントリー。何でも今回は本場ナッシュヴィルで製作された新作だそうで。こちら
の方面は私もよく知らないんですが、アイルランドのカントリーって今、結構盛
り上がっていたりするんでしょうか?で、日本のカントリー・ファンの方々はこ
ういうのも聴いたりするんでしょうか?
NO.45 PICKLED EGGS AND SHERBET / THE ALL SEEING I
DJパロットことリチャード・バラット、ディーン・ホナー、ジェイソン・バッケ
ルというシェフィールド出身の3人組テクノ・ユニット。98年にソニー&シェー
ルの「The Beat Goes On」のカヴァーをヒットさせ話題になりました。で、ブリ
トニー・スピアーズがカヴァーしている同曲のプロデュースをしているのも実は
この人達なんですよね。これはそんな彼等のデビュー作。先行シングル「Walk
Like A Panther」は歌トニー・クリスティー、作詞ジャーヴィス・コッカーとい
う地元シェフィールドの人達と共演して話題になりましたが、アルバムではさら
にフィル・オーキー(ヒューマン・リーグ)、スティーヴ・ジョーンズ(ベイビ
ー・バード)というまさにシェフィールド・オールスターズといった趣。プレス
の評判もいいしもっと売れてもよかったんですが。
NO.49 WORLD COMING DOWN / TYPE O NEGATIVE
こちらは全米チャートの方で。
NO.50 MY HITS & LOVE SONGS / GLEN CAMPBELL
「Wichita Lineman」や「Rhinestone Cowboy」といったヒット曲で知られるシン
ガー。どうやらビールのCMに彼の曲が使われたことによるヒットのようです。2
枚組で1枚目は彼の代表曲を、2枚目には「Ebb Tide 」や「Time In A Bottle
」といった有名曲のカヴァーが収録されています。
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●Billboardポップシングルチャート(99/10/9付)
by M.Ata
◆今週のHOT100ニューエントリー
*76 Meet Virginia - Train
*81 B-Please - Snoop Doggy Dogg Featuring Xzibit & Nate Dogg
*84 Stay The Night(*) - IMx
しかしホント最近初登場少ないなあ、この週なんか3曲だよ。この週1番人気は、ここ
のところ一部で話題を呼んでいるサンフランシスコ出身の新人バンド、トレインのモ
ダン・ロック・ヒット「Meet Virginia」がHot100に登場。こいつらのデビューアル
バムのジャケって、ヘタヘタの手書きの絵が載ってて何だかおどろおどろしいんだけ
ど、音はフーティとかカウンティング・クロウズとかあの線らしい。ちょっと聴いて
みたいですね。81位はノー・リミット第2弾アルバムが前作よりは聴けるとの評判の
スヌープが、Dr. ドレのプロデュースのこの曲を送り込んできました。結構これ、ス
リリングでいい感じです。今週最後84位は、イマチュア改めIMxの曲がチャートイン。
この名前の由来はよく分からないんですが、名前を変えたのが吉とでるか凶とでるか。
早く音を聴いてみたいところです。
ではでは。
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