Weekly Column
1999/9/14


●Billboardポップアルバムチャート(99/9/18付)

by K.Shinkai

◆今週のニューエントリー

[Fly] Fly / Dixie Chicks (No.1)

ずばり「蝿」と題された(←おいおい)ディクシー・チックスのセカンド。ディクシー・チックスはカントリーの女性3人組。ちょうどシャナイア・トウェインやフェイス・ヒルがポップ市場に売り込みをかけ始めた時期に登場し、彼女たちと同じように「非カントリー・ファンにも聴けるカントリー」として広く受入れられました。でかいシングルヒットが出ていないので、日本から見てる限りはシャナイア達に比べると小粒という印象ですが、前作は500万枚売れてるし、今回も34万枚のセールス、2位の1.5倍以上という圧倒的な強さでの初登場でした。
ジョージ・ストレイト、ティム・マグロウらカントリー界の大物と全米ツアーに出たことでカントリー・ファンにアピールしてましたが、それだけだったら20万枚弱のセールスで終っていたでしょう。彼女たちはここ数年のパッケージ・ツアーの中でもっとも成功し、話題になったリリス・フェアに出演したことでポップス系のファンにもアピールし、このビッグ・ヒットになったわけです。
ただ、今回も先行シングル「Ready To Run」がHOT100ではあまり勢いがなく、またまた「代名詞となるデカいシングルヒット」はお預け?
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[Risk] Risk / Megadeth (No.16)

メタリカの初期メンバー(でクビにされた)デイヴ・ムステインが結成したバンド。インディでのレコードデビューが85年だからもう活動15年目。ベテランですね。初期メタリカの音楽的方向性を決めていたのはこいつだったという話だし、メガデスは80年代を通してスラッシュ・メタルのトップ・バンドとして評価されてました。80年代末ぐらいから、ラップとかメタルとか「公序良俗に反する」類の音楽もぼんぼん売れるようになるとその人気はセールスにも現れ、92年の「Countdown to Extinction」は初登場(&最高位)2位の大ヒットになりました。モルモン教(だっけ?)の教会から名指しで批判されたと思ったら、新作の雑誌広告でその教会の写真(キャプションに「入荷数ゼロ」)、それに並べて同じ町のヘヴィメタ専門店っぽいレコード屋の写真(キャプションに「入荷数1000枚」)で、「おまえはどっちの味方?」みたいな宣伝文句がついているという、なかなかコントロヴァーシャルなことをやってました。
が、少なくとも商業的にはこれをピークに下り坂。今回もトップ10ぐらいは行くだろうという大方の予想を裏切り、16位に終りました。
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[Blue Streak] Blue Streak / Soundtrack (No.33)

全くもうよくもまあこう次から次に同じようなモノを。ブラック系をかき集めたサントラ。ジェイZ、ジャ・ルールといったいつもの顔ぶれから、ウータンのレイクォンみたいなちょっとご無沙汰な人まで。これまた先々週登場した「In Too Deep」サントラと同じで、ほとんどがニューヨークの連中なのに、一組だけ南部ラッパーが混じってたりします。しかもそれが現在の南部ラップの急先鋒・ホット・ボーイズ。
ジェイZの「Girl's Best Friend」が既にヒット中ですが、これ、ちょっと最近のジェイZには異色の作りでいいですね。まあ最近のがみんな「じが〜」とか言ってるダラけた曲だっただけですが。
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[A Musical Massacre] A Musical Massacre / Beatnuts (No.35)

もー日本の「通」のラップファンがいかにも好きそうな、典型的なグループですねえ。ニューヨーク出身で派手さや売れ線とは縁がなくて、マッチョ的な感性でもない... 巧くて手堅いのは間違いないんですが、どうも西や南のコテコテ・ラップが好きな私にはピンと来ないんですよねえ。
今まさにこのアルバムを聴きながら書いてるんですが、どうもこの良さは私にゃわかりません。シングル「Watch Out Now」みたいなポップな曲は素直に楽しいとは思うけど。
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[II] II / Days Of The New (No.40)

ジャケの表記も、ビルボードのチャート上も「Days Of The New」というタイトルになってますが、ファーストも同じタイトルなので、一般的には、区別するために敢えて「Days Of The New II」とか単に「II」とか呼んでいるようです。日本盤はどっちも同じ「デイズ・オブ・ザ・ニュー」というタイトルなので買う時は注意。ジャケは色使いこそ変わってますがデザインはおんなじなので。
こいつらはグランジ世代のブルース・ロック・バンドというか、アンプラグド・ダウナー・ロックとでも言うのか、結構独自のスタイルを持ってます。前作はアルバムとしては大きなヒットになっていないものの、「Touch, Peel & Stand」「The Down Town」など、アルバムロック・トラックス・チャートでは鬼ヒットを連発していたので、もうちょっと人気があるもんだと思ってました。40位初登場は寂しいなあ。

こいつらはインディアナ州出身の田舎者。幼なじみ同士を中心とするメンバーで、96年にR.E.M.のプロデュースなどで有名なスコット・リットが立ち上げたレーベルと契約、97年デビュー。この時、中心メンバーのトラヴィス・ミークスは17歳。子供のくせにその音作りも歌詞の描く世界も非常に渋く、ちょうど16歳のブルース・ギタリスト、ジョニー・ラングが出てきた時期とも重なったので「まったく近頃のマセガキどもは」と話題になりました。
で、既に書いたようにロック系では非常に受けたものの、メインストリームのほうにはまったくクロスオーバーせず。今一番売れないのは実はこういうバンドなんですよね。カントリーでもR&Bでもラップでも、それぞれのチャートで1位になるような大物なら全米チャートでもそこそこ健闘するものですが、アルバムロック(メインストリーム・ロック)/モダンロックチャートで1位になったって多くの曲はTOP40にはかすりもしないですからね。まあ、この手のバンドはライヴの収入で食っていけるんでしょうけど。
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[Thuggin] Thuggin' / Magic (No.53)

「フォーチュン」誌の今年の「40歳以下の大富豪トップ40」でエンターテイメント界から唯一ランクインしたのがマスターPだとか...。その資産額、3.6億ドル。400億円弱ですよ。400億円といえば1億円の豪邸が400件建つわけですよ。400万円の車を毎日1台ずつ乗りつぶしても27年間かかるわけですよ。1日の食費に100万円かけての死ぬほど超豪華な食事をしても(←どんなもんが出るのか想像もつかない)100年以上かかるわけですよ。仮にCDの原価が、製造から物流からアーティストの取り分まで全部含めて1枚あたり1000円だと仮定して、今後毎月1作品づつ、1作品10万枚プレスしてリリースし続けていくと、33年間リリースし続けられるわけですよ。仮に1枚も売れなかったとしても。いくらNo Limitが落ち目とは言え全然リリースが減らないのは、売れなくても痛くも痒くもないから、ということですね。
ちなみに「フォーチュン」のウェブサイトには「マスターPは他の奴と何が違うのか!?」を真面目に探ってしまった記事が載ってますので笑いながら読みましょう(英文)→ Diamond in the Rough - What sets Master P apart from other hard-core rappers?

で、ここまで書けばおわかりのように、このマジックという奴もNo Limit軍団の一員。ただ、他のNo Limit軍団とちょっと違うのは、「No Limit所属だからこそ売れている」のではなく、No Limit所属であることで逆に損してると思われること。まさに今流行のDMXスタイル。しゃがれた声の荒っぽいラップスタイルは、スウィズ・ビーツにプロデュースさせてDef Jamから出せばトップ10は堅かったところでしょう。
ちなみにこのアルバムはメルセデスの「Rear End」のインナーで11月30日リリースなどと予告されてるんですが、ここまでズラすか。最近のNo Limitは予告編の中で「99年秋リリース」とかいう漠然とした書き方ではなく、具体的に日付けを表示してますが、そんなもんは全然アテにならないことが判明しました。まあNo Limitのやることですから (^^;
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●UKアルバム・チャート

by T.Nosaka


1 (3) COME ON OVER / SHANIA TWAIN
2 (1) THE MAN WHO / TRAVIS
3 (-) A SECRET HISTORY-THE BEST OF / THE DIVINE COMEDY
4 (2) BY REQUEST / BOYZONE
5 (5) THE HUSH / TEXAS
6 (6) PERFORMANCE AND COCKTAILS / STEREOPHONICS
7 (7) SOGNO / ANDREA BOCELLI
8 (-) YESTERDAY WENT TOO SOON / FEEDER
9(13) FANMAIL / TLC
19 (8) THE PARTY ALBUM! / VENGABOYS

遂にシャナイアがナンバー1を獲得。次のシングルになる「Man! I Feel Like A Woman!」の大量エアプレイが始まっている、でもシングル発売はまだされていな い、という状況がアルバムのセールスに弾みをつけたようです。それにしてもア メリカではタイミングが合わずどうしても1位になれなかったこのアルバムがイ ギリスで1位になってしまうとは誰が予想したでしょう。そもそもカントリー・ アーティストによるUKアルバム・チャート1位ってのはいつ以来の出来事なんで しょうか?
ちょっと記憶にありませんが、いずれにしろこれは快挙ですね。

そして3位に初登場はデヴァイン・コメディのベスト。いつのまにか彼もすっか り大物になってしまったんだなぁ。デヴァイン・コメディことニール・ハノンは 1970年11月7日、北アイルランドの牧師の三男として生まれます。20歳の時に 同郷の先輩であるアンダートーンズ/ザット・ペトロール・エモーションのギタ リスト、ショーン・オニールに発掘されレコード契約を獲得。しかしその時のデ ヴァイン・コメディは4人編成のギター・バンドで、同じくショーンが発掘し、 同じくアイルランド出身だったパワー・オブ・ドリームスに続く存在、として見 られていました。そして91年にはデビューアルバム「Fanfare For The Comic Muse」をリリースしますが、これが全くの不発に終わります。失意のメンバー達 はロンドンを捨て故郷アイルランドに帰ってしまったのですが、ニールは一人留 まり、デヴァイン・コメディという名前を引き継ぎながら全く違うスタイルの音 楽を追及していくことに。
93年にリリースされたセカンド「Liberation」は小鳥のさえずりと鍵盤の音色で 幕を開けるというのが象徴的なように「古き良き英国」の田園風景をそのまま音 にしたかのようなアルバム。アコギや弦楽器、そして打ち込みを巧みに組み合わ せ、「Death Of A Supernaturalist」とかこのベストにも新ヴァージョンで収録 されている「The Pop Singer's Fear Of The Pollen Count」などに代表される 皮肉なユーモアに満ちた独特のポップワールドを展開。その名も「Europop」と いうピコピコの曲があったりもします。このアルバムはイギリスではあまり話題 になりませんでしたが、フランスではトップ10に入るヒット作となり、ヨーロッ パ大陸を中心に人気を集めます。

そして95年には大傑作アルバム「Promenade」を発表。ギターもドラムもほとん ど使わず、鍵盤楽器と弦楽器、管楽器を駆使し、室内楽的な濃厚な世界を構築。 でありながらクラシック的な作品ではなく、あくまでメロディーはポップという のが独特の味わいを醸し出しています。「世紀末の最後の一日」をテーマにアル バムで一つの大きな流れを感じさせるトータルな雰囲気を持っているのもまた素 晴しい。好きな作家の名前を次々と挙げていくという「The Booklovers」なんて いう文学趣味もこの人らしく、また視覚的なイメージを喚起するところは映画音 楽からの影響もかなり大きいともいえるでしょう。このベストにも収録されてい る「The Summerhouse」は奇蹟の名曲、でもここで聴くよりアルバムの流れで聴 く方が断然良いですが。

このアルバムは評論家からは絶賛を持って受け入れられますが、彼がイギリスで 人気が出るきっかけになったのは次作、96年発表の「Casanova」。ここに収めら れている「Songs Of Love」が人気テレビ番組「Father Ted」の挿入歌として起 用され、この曲をカップリングしたシングル「Something For The Weekend」が シングル・チャートで14位を記録するヒットになり、一気に知名度をアップ。そ の知的でシニカルなたたずまいがまた英国人気質にピタリとはまり、ニール・ハ ノンその人のキャラクターも広く受け入れられるようになります。
その翌年にはクリスマス・コンサートを収録したミニ・ライヴ盤「A Short Songs About Love」を発表。また昨年には「Fin De Siecle」をリリースし、い ずれも高い評価を受けます。そして今年初めにはシングル「The National Express」が遂にトップ10入り。

と人気が盛り上がる中でのこのベスト。「Liberation」や「Promenade」という のはトータルなアルバムとして完成された作品であり、実際そこからはシングル カットがされていなかっただけにベストというのはどうかな、とも思ったんです が、さすがにここでも曲の流れというものはよく考えられていて、すんなりと聴 くことができますね。
新曲も2曲収録。「Gin Soaked Boy」はリラックスした感じのギター・ポップ。 もう一方の「Too Young To Die」は告白調の歌詞を重々しいサウンドに乗せて歌 うという異色のナンバー。
またノエル・カワード・トリビュートに提供した「I've Been To A marvellous Party」の収録もファンには嬉しいところ。
いやーしかし全17曲(日本盤は18曲)まとめて聴くとやっぱり凄い満腹感。 本当もっともっと高く評価されるべきだと思うのでこのヒットをきっかけにより 多くの人に聴いてほしいところです。あとやっぱり「Promenade」は英国ポップ ス好きなら絶対に外せないでしょう。真面目な話、この10年で最も優れたポッ プ・アルバムだと私は思います。

長くなりました。
トップ10もう1枚初登場はフィーダーのセカンド・アルバム。ウェールズで結成 されたグラント・ニコラス(ヴォーカル、ギター)、ジョン・リー(ドラム ス)、そしてヒロ・タカセ(ベース)の3人組。日本人がベースの英国バンドな んてフリーみたいだなぁ、と思ったあなたはオジサンです。
デビュー当時はちょっとハードロックっぽいところもあってポップ的な華にかけ るところがあったように思えたんですが、今回は3分弱のパンク・ポップ 「Insomnia」やストリングスを使った王道ロックバラードであるアルバムタイト ル曲など、かなりメロディー面での向上が見られ、アンディ・ウォレスのミキシ ングにより音の方もだいぶ洗練されました。でもいい曲を書いてはいるもののど こかですでに聴いたことのある音、という印象は拭いきれないところ。先発ロー テーション入りするのは代名詞的なシングル・ヒットが欲しいところです。でも この8位初登場というのは立派な成績。1単語で語尾に「〜er」とつくバンドは 大成しない(Kingmaker,Sleeper,Senser,Smaller,Mover...)というジンクスを破 れるか?

NEW ENTRY

NO.28 HEPBURN
サラ、ビヴァリー、リサ、ジェイミーの女性4人組バンド、デビュー作。英国版 バングルスというよりはバンド版オール・セインツか?自分達で演奏するバンド 形態とはいえ、売り方は完全にアイドル的なもののようですからね。曲も外部の ソングライターまかせだし。ということで英国音楽誌からはNME誌のレビュー0 点を初めとして総スカンを食っているようです。ヒットした「I Quit」にしろ 「Bugs」にしろなかなか良いポップソングだと思うんですが、アルバム通してこ のクオリティというのはチト望めないのかな。アルバムまだ買ってないので感想 はまたの機会に。

NO.31 ULTRA-OBSCENE / BREAKBEAT ERA
デビュー作「New Forms」がマーキュリー賞獲得を初め高い評価を受けたロニ・ サイズが、レプラゼントの同僚であるDJダイ、同じブリストル出身の女性シンガ ー、レニー・ロウズの2人と組んで送出したニュー・プロジェクト。レニーが作 ったその名も「Breakbeat Era」という曲のデモからスタートしたこのプロジェ クトはレプラゼントのジャズ寄りのドラムンベース・サウンドよりもグループ名 通りブレイクビーツをより前面に押し出したサウンド。ロニ・サイズ本人は「パ ンク・ファンク」と呼んでるそうですが。

NO.38 FLY / DIXIE CHICKS
本国アメリカでは初登場で1位になったこのアルバムこちらではこの順位。でも 侮れません、シャナイアみたいにシングルヒットが一発出れば彼女達もトップま で登りつめてしまうかも。でもシャナイアみたいにポップ・マーケット向けのリ ミックスとか阿漕な手法をとるような人達ではなさそうだけど。

NO.41 REACHING TO THE CONVERTED / BILLY BRAGG
いかにもこの人らしいタイトルがつけられたレア・トラック集。
ビリー・ブラッグは1957年エセックスの出身。76年にリフ・ラフというパンク・ バンドを結成し音楽活動をスタート。しかしそのバンドは78年にデビュー・シン グルを発表するも大きな話題になることなく80年には解散。その後ビリーは英国 の軍隊に短期間入隊した後、レコード屋で働くようになり、そこでブルーズやプ ロテスト・ソングに目覚め、やがてソロでの活動を開始します。
背中にアンプをかつぎ、ギターをかき鳴らして政治的メッセージを持った曲を歌 う彼は「ワンマン・クラッシュ」呼ばれ、次第に注目を集めるようになります。 そして83年にデビュー・アルバム「Life's A Riot Spy Vs.Spy」を発表、インデ イー・チャートでヒットしただけでなくナショナル・チャートでも30位に入るヒ ットを記録。また彼の「A New England」をカースティー・マッコールがカヴァ ーしてトップ10に入るヒットにもなりました。
その後も順調に作品を発表する一方で、80年代半ばには弱者切り捨て政策を断行 するサッチャー政権に反旗を翻し、スタイル・カウンシル、ブロウ・モンキー ズ、コミュナーズらとともに「レッド・ウェッジ」コンサートを主催したりもし ます。ただこうした政治的な活動をすることで彼がポリティカルな曲ばかり歌っ ているという誤解を生んでしまったのも確か。もちろんそうした社会主義者とし ての視点は彼にとって重要なものではありますが、彼はそれだけでなく悲しく美 しいラヴソングや、エセックス訛丸だしでワーキングクラスの人々の生活を描い た曲なども書いていますし、音楽の持つ力とその限界を鮮やかに表現した「Levi Stabbs' Tears」という名曲もあります。
このアルバムはそんな彼の多面性をも明らかにしてくれる編集盤。アルバムに収 録されていないシングル曲、B面曲、別ヴァージョンを集めたものです。オープ ニングを飾るのはジョニー・マーが参加した「Greetings To The New Brunette 」の別ヴァージョン。その他「Heart Like A Wheel」(アナ・マクガリグル)、 「Walk Away Renee」(レフト・バンク)、「Jeane」(スミス、「This Charming Man」のB面!というレア曲)のカヴァーも収録。そして目玉はチャリ ティ・アルバム「Sgt.Peppers Knew My Father」からシングルカットされナンバ ー1になったビートルズ「She's Leaving Home」のカヴァー。1位になったのは ウェット・ウェット・ウェットとのカップリングだからなんですが、それでも彼 の最大のヒットでありながらオリジナル作に未収だったこの曲が入手しやすくな ったのは喜ばしいことでしょう。個人的には数あるビートルズのカヴァーの中で も最も優れたものだと思います。
という訳で彼のアルバムを何枚か持っている上級者向けのアルバムではあるんで すが、さすがライノらしい丁寧な編集で充実した内容です。
初心者の方は3作目「Talking With Tha Taxman About Poetry」と4作目 「Workers Playtime」をカップリングした「Victims Of Geography」というアル バムが便利でしょう。派手なところは無いですが、暖かな人間味と誠実さが伝わ る彼の歌は歌詞カードを手にじっくりと向き合えば、いろいろな事を教えてくれ るはずです。


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●Billboardポップシングルチャート(99/9/18付)

by M.Ata

◆今週のHOT100ニューエントリー

*62 (You Drive Me) Crazy - Britney Spears
*70 Larger Than Life - Backstreet Boys
*73 Bling Bling - B.G. Featuring Baby, Turk, Mannie Fresh & Juvenile
*76 I Want It All(*) - Warren G Featuring Mack 10
*86 Gotta Man - EVE
*87 Angels Would Fall(*) - Melissa Etheridge
*98 All Things Considered(*) - Yankee Grey

一番人気はブリトニー第3弾シングルの登場。まさにマックス・マーティン!という 感じのFive風のパワー・ポップ・リフの入った今風キャッチー・ポップですが、これ はアメリカで間もなく封切りの学園映画(タイトル忘れた)の挿入歌でも使用されて ます(これのTVCMがいきなりこの曲で始まり結構インパクトあり)。続いて70位は怒 濤のようなアイドル系攻撃で、バックストリート・ボーイズの新曲がチャートイン。 この前の「I Want It That Way」はとうとうシングル発売なかったですが、この曲も 同じ戦法で行くのでしょうか。こちらもマックス・マーティンが曲に参加。

続くは怒濤のラップ軍団。73位は今や旬のキャッシュ・マネー・レーベルの看板スター (?) B.G.がもう一人の看板スタージュヴナイル他レーベルの皆の衆を率いてのHot100 初登場。来日も控えてるようで盛り上がりが期待されます。76位は何か久しぶり感の あるウォーレンG。一連の不作ですっかり小物化した感がありますが、今回も小物中 の小物(笑)マック10と組んでの新曲。どうもディバージのサンプルでナヨってるく さいのですが。かたや86位はラフ・ライダーの売り出しスタートして「Vibe」誌の表 紙を飾るなど盛り上がり中の女性ラッパー、イヴ姐さんのソロ作が登場。何やらソル ト・ン・ペパのヒット曲を思わせるタイトルですが。

87位はこちらも4年ぶりの新作『Breakdown』リリース間近のメリサ・エスリッジ久々 の新曲がチャートイン。以前と変わらぬ、ストレートでスケールのあるギター・ロッ クと言う感じで逆に言えば新味はないというところか。98位に入ってきたヤンキー・ グレイは6人組のカントリー・バンド。ちょっと『オン・ザ・ボーダー』の頃のイー グルスを思わせるようなサウンド(ギター・リフがロックっぽい)のアップテンポ曲 です。ただボーカルがどうにもカントリーなんだよなあ。でもラジオで聴くとちょっ と「おっ」と思うかも知れない曲。

ではでは。

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