Album Chart New Entries Archive
May 2002


2002/5/25 No.1 New Entry (US) Sales : 260,000
Juslisen (Just Listen) / Musiq
あらら。1位ですかあ。アヴァントやグレン・ルイスでもトップ10入りですから、彼らよりやや大物感のあるミュージックが1位ってのも、考えれば不思議じゃありませんが...やっぱり意外。デビュー作から2曲ヒットを出し、ポップ市場ではどちらも中ヒットという感じでしたが、「Love」はR&Bチャートでは年間No.1という特大ヒットでした。
70年代後半にフィラデルフィア・インターナショナル・レコーズ(PIR)が一斉を風靡して以来、20数年ぶりに盛り上がるフィラデルフィアのR&Bシーン。いわゆるオーガニック・ソウルと呼ばれる自作自演系の人材を多く輩出しています。その屋台骨を支えるのはルーツにしても、他はミュージックのほかビラル、ジル・スコット、ジャグアー・ライト、グレン・ルイス(カナダ出身だが今の活動拠点はフィリー)などの若手ばかり。今までは、本人名義の作品はヒットしなかったけど各アーティストがみんな“彼は凄い”と言っていたビラルが影の大物なのかな、と思ってましたが、本作でミュージックは“表の大物”に君臨しました。
1回だけ聴いたところでは“そんなにいいか?”というのが正直な感想ですが、まあもうちょっと真面目に聴かないと評価できないタイプの作品ではあるでしょう。
ところで昔「Musique」というグループがUKにいましたねえ。一発屋でしたが。

2002/5/25 No.3 New Entry (US) Sales : 122,000
MTV Unplugged No.2.0 / Lauryn Hill
ライヴ盤で全曲新曲。いくつか前例はありますが、まあ、そうそうお目にかかれるもんじゃありません。しかし商業的には、やっぱりこれは裏目に出ました。どうローリン本人には全然売る気がなさそうなので、売れなくてもいいんでしょうが。
一般にライヴ盤はスタジオ盤に比べて売れませんし、これは心理的なものですが、ライヴ盤というのは、その収録曲を見て、知ってる曲が多いほうが、購買意欲をかきたてると思います。
ってことでその知名度や前作のヒットの規模などを考えれば1位になってもおかしくなかったローリンは、ミュージックの半分も売れませんでした。2枚組にしては限りなく1枚モノに近い値段だし(輸入盤は。日本盤も完全対訳などの手間を考えれば、まあ頑張ってるとは思いますが)。
ところでタイトルの「MTV Unplugged No.2.0」の「2.0」とは何でしょう?

2002/5/25 No.15 New Entry (US) Sales : 48,000
iicons / Naughty By Nature
ノーティって今微妙な立場ですよねえ。いやぁよく売れたなあ。今回は惨敗するかと心配してましたが。誰が買ってるんでしょう。
プロデュース業で大物になったケイジーが脱退して2人組になってしまった上に、Aristaからリストラされてしまい、これはもう解散の危機かと勝手に思ってたんですが、頑張って新作を出してくれました。しかも前作より順位は上だし。まあ来週以降がーっと落ちていくんでしょうが。

1991 "Naughty By Nature" #16 ▲
1993 "19 Naughty III" #3 ▲
1995 "Poverty's Paradise" #3 ●
1999 "Nineteen Naughty Nine - Nature's Fury" #22 ●

ジャネット・ジャクソンがMTVから「Icon」として賞されたように、その分野のトップアーティストに敬意を表して“icon”と呼ぶことがあるようで、ノーティの面々がラジオに出演したときにそのDJが「Hip-hop icon, Naughty by Nature」と紹介したのを聞いて「それ、ええやん」とタイトルにしたそうです。

2002/5/25 No.32 New Entry (US) Sales : 32,000
Blood Money / Tom Waits
2002/5/25 No.33 New Entry (US) Sales : 31,000
Alice / Tom Waits

トム・ウェイツのエピタフ移籍後第2弾。第1弾の「Mule Variations」は初登場30位だったので、ほぼ同じ成績。それ以前の最高位が89位で、100位以内に入った作品が2枚しかなかったなんてウソのようです。
新作2枚同時発売というのはファンとしてはあまりありがたくないですが(2枚バラで買うよりも2枚組のセットにしてくれたほうが合計金額が安い)、もともと全く別のタイミングで作曲され、別のコンセプトで作られた作品だからしょうがないのかな。
まず「Alice」は、92年初演の同名ミュージカル用にトムが用意した曲を今になって録音したもの。トムがミュージカルの世界に足を踏み入れるきっかけとなった「Black Rider」の演出家、ロバート・ウィルソンと引き続き手を組んだ作品でした。
一方の「Blood Money」、こちらもロバート・ウィルソン演出の「ヴォイツェック」用の音楽。ただこちらは2000年初演、アメリカでは今年から公演が始まるなど、いわば“最新作”。ということでこちらがトムの“新作”で、「Alice」は過去の未発表音源的な位置付けと言えなくもありません(「Alice」も、曲を書いたのが古いだけで新録には違いない)。
トムはアヴァンギャルドな前衛音楽家と、非常にセンチメンタルで泣ける曲を書く二面性のある人ですが、非常におおざっぱな言い方をすると「Blood Money」が前者に、「Alice」が後者に近い作品。日本ではトムを指して“酔いどれの詩人”というフレーズがやたら使われますが、「Alice」のほうがそのイメージに近いでしょう。まあ、あくまでも非常におおざっぱな言い方ですが。「Blood Money」にも「Coney Island Baby」みたいな泣ける曲があるし。
いやしかし相変わらず凝りまくったこの音使い。凄いです。1920年代とか30年代にはこんな音楽は存在しなかったのに、なぜか昔の音みたいな気にさせられます。舞台用の楽曲だからといって敬遠する必要はなく、音楽単独で充分に楽しめます。いやそれどころかこれは傑作かも。

2002/5/25 No.34 New Entry (US) Sales : 31,000
Dark Days / Coal Chamber
スリップノット、ニッケルバック、「スパイダーマン」サントラと、レーベル設立以来の大ヒットを連発しているRoadrunnerレーベル所属のコール・チャンバー。こちらは、まあ、そこそこのヒットで終わりました。
KoRnとかと同じ括りに入るヘヴィロック系で、99年の前作「Chamber Music」(22位)でブレイクの兆しは見えていたので、今回はもうちょっと売れると思いましたが。

2002/5/25 No.54 New Entry (US)
When You Lie Next To Me / Kellie Coffey
女性カントリーシンガーのデビュー作。カントリーアルバムチャートでは5位に初登場してます。アルバムと同名のシングルがカントリーチャートでトップ20ヒットにはなってますが、とくに大ヒットと呼ぶような売れ方ではないし、そもそもカントリー界は新人がいきなり上位にぽんと初登場することってあまりないので、ちょっと不思議な売れ方です。何か別の売れる要因がある?

2002/5/25 No.55 New Entry (US)
The Family Values Tour 2001
2001年のファミリー・ヴァリューズ・ツアーのダイジェスト盤。オズフェスト同様、毎年きちんと出してきますね。今回はストーン・テンプル・パイロッツがヘッドライナーということで、KoRnやリンプといった旬のバンドがトリを務めた過去の年に比べるとちょいと地味でした。が、2001年にいちばん売れたロックバンド、リンキン・パークと、二番目に売れたステインドが参加してるあたりは、流石。アルバムではしっかりリンパクがトリを務めちゃってるし。

2002/5/25 No.80 New Entry (US)
Complete Greatest Hits / Foreigner
「コンプリート・グレイテスト・ヒッツ」。チャートマニアの心をくすぐるネーミングですねえ。さすがライノです。じゃあどのぐらい“コンプリート”なのかというと、これが全然ダメ。まあ、まず、これだけヒット曲の多いバンドの“コンプリート”が1枚物という時点でアウトですが。20曲収録。もちろん大ヒットはしっかり押さえてますし、活動全期間を網羅してるので、これまでに出ていた「Records」(1枚物で曲数が少ない)と、「Juke Box Heroes - Anthology」(曲数は多いが2枚組)との中間を狙ったものなんでしょう。

2002/5/25 No.82 New Entry (US)
Letting Go / Earshot
新人バンド。トゥール、サウンドガーデン、アリス・イン・チェインズなんかと比較されてるようです。この手のバンドはデビュー作が細く長く売れ続けて、次作で一気に大ブレイクということが多いので要注目かな?

2002/5/25 No.90 New Entry (US)
Sensual Journey / Will Downing
80年代から活動するR&Bシンガー。しかしそこそこの知名度の割りにはぜーんぜん売れてない人で、2年前の作品に続いて100位以内に入るのは二度めで、実はこの順位でも自己ベスト記録だったりします。80年代にイギリスで何曲かヒットを出してるので、UKソウル系の人だと思われてるのかな。

2002/5/18 No.1 New Entry (US) Sales : 160,000
Hood Rich / Big Tymers
やってしまいました。ビッグ・タイマーズにとって初の1位。CA$H MONEYレーベルにとって初の1位。南部ラップとしてはミスティカルの前作(Let's Get Ready)以来。ジュヴィナイルが離れ、B.G.も独立の動きを見せ、はっきり言ってもうCA$H MONEYは後は落ちていくしかないと思っていただけに、ここで見せた底力はちょっと感動的です。当然彼らも主要ラッパーを失った危機感はあったでしょうし、ずーっとマニー・フレッシュが一人でビートを作ってきたので、“飽きられる”という焦りはあったでしょう。そこで今回、このアルバムから、“全曲マニー・フレッシュ”体制を崩し、新プロデューサー、ジャジー・ファを迎えました(今後は50/50の割合でマニーと分業するとか)。ジャケも、これまでの典型的Pen & PixelのBling-Blingな絵柄ではなく、ぐっと落ち着いた雰囲気。先行シングル「Still Fly」が別に大した出来ではなかっただけに、いい意味で裏切られました。

と、興奮気味にまくしたてたところで。ビッグ・タイマーズはCA$H MONEYレーベルの2人のオーナーのうち一人、ブライアン“ベイビー”ウィリアムスと、同レーベルのほぼ全作品のプロデュースを一人で手掛けてきた天才マニー・フレッシュのデュオ。まさにCA$H MONEYのVIPコンビなんだけど、ラップの実力じたいはたいしたことないので、そういう意味では別に評価されてきませんでした。ただ、流石に“ハズレのない”CA$H MONEYの中でも特に選りすぐった曲を集めたであろうトラック群の充実ぶりは圧巻で、前作「I Got That Work」の充実ぶりはCA$H MONEYの歴代ベスト作候補として挙げてもいいぐらいでしょう。
まだ今みたいにUniversalの配給がないインディ時代に2枚、Universal傘下に入ってからこれが2枚目で、通算4作目となります。実はジュヴィやリル・ウェインらが売れまくって築いた黄金時代は、それまで在籍していたU.N.L.V.らのアーティストらを解雇して体制を一新した結果。今回また新体制になって第二の黄金時代に入ってしまうのかCA$H MONEY !?

2002/5/18 No.4 New Entry (US) Sales : 112,000
Spider-Man / Soundtrack
ここ2、3年は年に何枚か例外的にヒットするものを除き、“サントラは売れない”のが当然という風潮になっていましたが、このところ「Scorpion King」「Star Wars Episode 2」そして本作と、トップ10ヒットが続いてますね。
しかしこのヒットは、サントラがどうこう言うよりは映画本体の記録的大ヒットにつられたものでしょう。もちろんサントラのほうも、エアロスミスがスパイダーマンのテーマをリメイクしてたりとか、それなりに“売り”はありますが、案外超豪華バンド勢揃い!ってわけでもないですよね。が、ニッケルバックのチャド・クルーガーとかスリップノットのコリー、アリス・イン・チェインズのジェリー・カントレルみたいに大物バンドの人がソロで参加してるのが多いのがちょっと目を引きます。
映画のほうは公開3日で興収1億ドル突破の新記録とか、早くも続編の製作が決定したとか凄いことになってます。いいのか「スパイダーマン」が歴代最高記録で。アメリカ人よ。

2002/5/18 No.5 New Entry (US) Sales : 102,000
Be Not Nobody / Vanessa Carlton
ヒップホップ/R&B以外のジャンルで、新人のデビュー作がいきなりこれだけ売れるのは珍しいですね。ピアノの爽やかな音が印象的な「A Thousand Miles」がヒット中の女性シンガーソングライター、ヴァネッサ・カールトンのデビュー作。ルックスや存在感はちょっとミッシェル・ブランチとかぶりますが、ミシェブラがギターを抱えてフォーク〜ロック系なのに対し、ヴァネッサはピアノをメインにしたソングライター系ということで、いちおう棲み分けできてるんですかね。
しかしまだ見慣れてないせいか、本当にミシェブラと似てるように見えるなあ。街でばったり出くわしても区別つかないかも。出くわさないでしょうが。ジャケではジェニファー・ラヴ・ヒューイットっぽくて麗しいですね。

2002/5/18 No.24 New Entry (US) Sales : 38,000
Heavy Starch / Ali
折りしもウィル・スミス主演映画「Ali」が日本公開されたと思ったらこっちのアリが登場。便乗商法でしょうか(違うって)。ネリーが世に紹介したセント・ルナティクス、実はリーダー格はネリーではなくこっちのアリだそうで。しかし、ネリーで大ブレイク→彼の所属するセント・ルナティクスを売る→そのメンバーのソロをバラ売り、という売り方の周到さには恐れ入ります。いきなりセントルイスのアリとかいう無名ラッパーがぽろっと新作を出しても、どんなにその内容が優れていようと、こんなに売れることはなかったでしょうからね。
ネリーなどのゲスト参加曲も多いけど、基本的には正統派ラッパーのアリがメイン。ネリーみたいに特徴的なスタイルではないので派手さはないけど、非常に手堅いですね。セント・ルナティックスのアルバムが気に入った人なら買いでしょう。

2002/5/18 No.45 New Entry (US) Sales : 26,000
Trey Anastasio / Trey Anastasio
グレイトフル・デッド亡き後確実に“ジャム・バンド”のトップの存在に昇り詰めたフィッシュのフロントマン。フィッシュとしては2000年後半にしばらく休業がアナウンスされ、トレイは昨年プライマスのメンバーらと共にオイスターヘッド名義で新作を出していました。で、今回はフィッシュともオイスターヘッドとも違う感じの作品なんだそうで。4人のホーンセクションを含む9人組のバンドを率いてソウルっぽい曲からヘヴィロックっぽい作品まで...だそうです。なんかジャケは上品でシンガーソングライター物みたいですが。

2002/5/18 No.49 New Entry (US) Sales : 23,000
Blazing Arrow / Blackalicious
うわーこれは日本のラップファンがめちゃめちゃ好きそう。製作陣はハイ・テック、DJシャドウ、カット・ケミスト(ジュラシック5)、クエストラヴ(ルーツ)などなど。いかにも「Blast」あたりの好きそうな面々。
ブラッカリシャスは西海岸出身のDJとラッパーのコンビ。91年結成というからラップグループとしてはベテランと言っていいかも。ただ、かなり寡作な人たちで、フルアルバムはこれでまだ2枚目。非常にマジメで意識の高いリリックと技巧派のライム、作り込まれてるんだけど意外と親しみやすいトラック。かなり完成度の高い作品ではあるんだけど、昔からこういうのはアメリカではなかなか売れませんな。

2002/5/18 No.67 New Entry (US) Sales : 18,000
Tru Dawgs / C-Murder
殺人容疑で刑務所にいるCマーダーの新作。というか半分はコンピみたいな内容なんだけど。
まだ裁判の最中なので真相は明らかになっていないのだが、Cマーダーは16歳の少年を撃ち殺した容疑をかけられている。動機は不明だが、何しろ相手は未成年なので、相当重い罪が着せられると思われる。また、殺された少年ってのは実はCマーダーのかなり熱心なファンだったのだが、つまんないことでCマーダー及び取り巻き一行に寄ってたかってボコボコにされ、仕上げにCマーダーが銃を放ったと伝えられており、地元(ニューオーリンズ)でのCマーダー支持率が急下降しているらしい。
また、兄のマスターPは昔から弟のCマーダーとシルク・ザ・ショッカーの面倒を見てきたが、Cの素行の悪さには手を焼いており、最近No Limitを離れさせてC自身のレーベルを立ち上げさせたのは、実質的な“手切れ”だったらしい。もちろん忙しいってこともあるのだろうが、刑務所のCのところに未だに面会に来ていないらしいし。
殺人犯で、かつ、塀の外で支えてくれる人がいないんじゃ、こいつのアーティスト生命は終わりでしょう。同じく刑務所に入っているオール・ダーティ・バスタードもこないだ非常に中途半端な“新作”を出してましたが、あれと同じ位置付けの作品ですね。

2002/5/18 No.81 New Entry (US)
Sharp Dressed Men: A Tribute To ZZ Top / Various Artists
カントリー系の豪華メンバーによるZZトップのカバー集。ZZトップってブギ〜ブルーズであってカントリー風味はあまりないと思うんだけど、なるほど確かにこれはいい組み合わせかも。
今絶好調のケニー・チェズニーが「Tush」というおいしい(かっこいい)曲をしっかりもっていってるし、「Rough Boy」をブルックス&ダンが演るってのも、なんかすごく頷けたり。ローンスターが「Gimme All Your Lovin'」ってのは意外でしたが。なんか曲目リスト見ててすごく聴いてみたくなってきちゃったな。買おうかなぁ。

2002/5/11 No.1 New Entry (US) Sales : 235,000
No Shoes, No Shirt, No Problems / Kenny Chesney
アラン・ジャクソン以来ちょっと久しぶりのカントリーの大型リリースとなったケニチェズの新作。しかし1位とはびっくり。マブダチのティム・マグロウにヒットの規模では負けてましたが、これで肩を並べる存在に追いつきましたね。
本作はケニチェズにとっては2000年のベスト盤以来1年半ぶり、オリジナルアルバムとしては99年の「Everywhere We Go」以来3年ぶりとなります。このところジャケ写がある種のアイドルを狙ってますが、今回もカントリー男性には珍しいぐらい爽やか系でキメてます。
しかし音のほうは特に“売れ線狙い”ってわけでもない、普通のカントリー。いや、普通ってのは、変にポップ市場を意識しすぎてない、という意味で。
なお、ケニチェズのこれまでのアルバムチャートでの成績は:

1996 "Me And You" #78 ●
1997 "I Will Stand" #95 ▲
1999 "Everywhere We Go" #51 ▲2
2000 "Greatest Hits" #13 ▲2

2002/5/11 No.7 New Entry (US) Sales : 73,000
Star Wars Episode 2 / Soundtrack
スターウォーズシリーズ、映画化通算5作目のサントラ。複数種類のジャケで出てるのでコレクターは大変でしょう。そういえば日本では週刊の「STAR WARS Fact File」なんてのが出てましたが、ずっと買い続けてる人はどのぐらいいるんでしょう?私は創刊号だけで挫折しましたが (^^;
スターウォーズ・シリーズは、一貫してジョン・ウィリアムズが音楽を手掛け、オーケストラによる、音楽的には「クラシック」に分類される作品。このジャンルの音楽がこれだけ売れるのはやはりスターウォーズならではでしょう。シリーズ過去作の売れ方はこんな感じでした:

1977 "Star Wars" #2 ▲
1980 "The Empire Strikes Back" #4 ●
1983 "Return Of The Jedi" #20
1999 "Star Wars Episode I - The Phantom Menace" #3 ▲

2002/5/11 No.11 New Entry (US) Sales : 57,000
Cee-Lo Green & His Prefect Imperfections / Cee-Lo
グッディ・モブのシー・ロー、初のソロ作品。惜しかったなあ、あと一歩でトップ10ヒットだったのに。グッディ・モブとしての前作「World Party」は年末のリリースラッシュの中に発売され、その喧噪にすっかりかき消されてしまったので、一応発売週に9万枚以上売ってたのにチャート順位では48位に沈んでました。それを思えば5万枚台のセールスでこの順位は御の字かな。
グッディ・モブはアトランタ出身のヒップホップ・グループなんだけど、オーガナイズド・ノイズをプロデューサーに使ってるという点まで共通してたこともあり、アウトキャストにおいしいところを持っていかれてしまっている感がありました。まあグッディ・モブがアウトキャスト並に売れるべきだとは決して思いませんが、もうちょっと評価してあげるべきグループでしょう。特にセカンド「Still Standing」は超名作。「Stankonia」はもちろん、「Aquemini」よりも先にあれを出したという点で彼らはヒップホップ史においてLLクールJやランDMC並に記録されてもいい存在でしょう。
で、そのグッディ・モブの来日公演でひとり黙って欠席してたのがこのシー・ロー。奥さんの出産に立ち会うため、という理由があるものの、実はあの時期他のメンバーたちとの仲が非常に険悪だったらしく、最近のインタビューで「あいつら俺抜きで日本公演やったんだぜ」と恨み事を言ってました。きっとシー・ローとしては仕切り直し(公演延期)を望んでたんでしょう。そういう意味でグッディ・モブとしては一旦休業し、ソロ活動を始めた、ということのようで、別に解散したわけではなさそうです。
とにかくこいつは、あの声。妖怪役で声優をやらせたいような、非常に独特のハスキーボイス。ラッパーが大挙して参加してたダンジョン・ファミリー名義のアルバムでも、こいつの声は容易に聴き分けられました。嫌いな人はすごく嫌いでしょうが、このクセの強い味は病み付きになります。

2002/5/11 No.13 New Entry (US) Sales : 55,000
Yankee Hotel Foxtrot / Wilco
ついに売れましたねえ。オルタナ・カントリー・バンドの代表格、ウィルコ。このところビリー・ブラッグとの共作アルバムが続いており、単独でのアルバムは99年の「Summer Teeth」以来となります。また、チャート上のこれまでの自己ベストは、96年「Being There」の73位でしたから、大幅な記録更新となります。
しかしこの辺のバンドはジャンル分けの弊害にいつも悩まされてますよね。私もこうやって彼らを紹介する文章を書くにあたり、とりあえず「オルタナ・カントリー・バンドの代表格」というありきたりな紹介をしてますが、実際にはスパークルホースあたりのアメリカン・ゴシック系にも通じるものがあるし、フォーク・ロックと呼んでしまってもいいでしょうし。まあ実際、日本では「カントリー」という言葉を使わないほうが売りやすいだろうから、きっとそれらしい宣伝文句をレコード会社が用意するんでしょう。
ところでこのアルバム、その売れ行きが業界で注目されていました。実はこのアルバム、昨年リプライズ・レーベルが発売を拒否した代物。結局その確執から彼らはリプライズを離れノンサッチへ移籍しますが、その間にこの音源をネット上に意図的に流通させ、タダでダウンロードできてました。
で、発売前に音源がネット上にタダで出回ることが、CDの売上げにどのぐらい影響するのかを実証することになったわけです。アルバム全曲を無料ダウンロード可能にするのは、かつてオフスプリングがやろうとしたんだけどレーベルに反対されて実現しなかっただけに、有名アーティストによる初めてのケースだと思います。で、結果、ウィルコにとっての最大のヒット作になったわけですから、今後アーティストはレーベルを説得しやすくなるでしょう。
私もこの論理は正しいと思います。今や、“ネット上に音源が流通してる”というのは、“ラジオで曲がかかってる”というのと同じこと。プロモーションの一環です。かつて、みんながラジオでかかっている曲をエアチェック(録音)していたのと同じレベルです。しかし「エアチェック」という行為が、レコードの売上げを脅かす海賊行為よりは、むしろ音楽ファンが音楽を愛するが故に行っている行為だと、比較的好意的に見られていたのに対し、ネットからのダウンロードは誰もが“犯罪行為”と決めてかかっています。私は本質的には「エアチェック」と同じことだと思うのですが。無料ダウンロードして「音」だけは持ってても、ファンならCDで買い直します。ファンは「音」さえあればそれでいいというわけではなく、アルバムジャケットなどをすべて含めた「パッケージ」に対してお金を払っています。今回ウィルコがそれを証明してくれました。
たぶん「エアチェック」という行為は各個人がバラバラに行うことで、その全体像がまったく把握できない→何人が「レコードを買わずにエアチェックで済ませている」のか具体的な数字がわからない→レコード会社の脅威も現実味を帯びにくい となるのに対し、ネットからのダウンロードは色んなところに統計的な数字となって現れがちなので、こんなにダウンロードされてるのか!お金に換算すれば○○円の損害だ!と具体的、現実的な脅威として感じやすい、という“感覚的”な違いなのでしょう。もちろんアナログのエアチェックはダビングを重ねれば音質は劣化する→流通性に限界がある vs ダウンロードしたデジタル音源は音質の劣化を伴わずに無限に複製可能、という事実が、レコード会社が脅威を感じる“公式な”最大の理由なんでしょうけど。

2002/5/11 No.29 New Entry (US)
Purple World / Big Moe
うわービッグ・モーが来るとは読めなかったなあ。ダーティ・サウス系のラッパーですよ。テキサス出身で、DJスクリュー関連作品に参加してたことで名を売り、2000年の「City Of Syrup」はほぼ南部限定のインディながら20万枚を売る大ヒットになってました。これが、ソロ2作め。で、あちらの世界では早くも今年のベストアルバム候補として、めちゃめちゃ評判が高いです。ジャケ写では何かビギーみたいですが、実際には顔の半分ぐらいを額が占める、かなり特徴的な顔です。
今回いきなりヒットに至ったのは、所属レーベルのWreckshopが大手プライオリティと配給契約を結び、これがその第1弾作品となることによるものみたいですね。いやしかしびっくりした。

2002/5/11 No.36 New Entry (US)
Only A Woman Like You / Michael Bolton
マイケル・ボルトンの新作。このところドミンゴと共演したりしてオペラ寄りの活動をしていた彼ですが、今回はポップスのほうに戻ってきたようで、そういう意味では97年「All That Matters」以来の新作と言ってもいいのかな。今回はJive移籍第1弾。ブリトニーとかインシンクとかゲスト参加させれば良かったのに。
しかし全盛期が凄かっただけに、今やすっかり落ち目であることは本人だって否定しないでしょうが、まさかビッグ・モーにまで負けるとは夢にも思わなかっただろうなあ。

2002/5/11 No.53 New Entry (US)
RL:ements / RL
ネクストのRL、初ソロ作。ソロ名義でいろんなとこにゲスト参加していたので、いずれソロ活動するだろうことは予想できてましたね。相変わらず女と寝ることしか考えてない短絡的な歌ばかりなので失笑を買っていて、ここまで徹底すれば“コンセプト・アルバム”と呼ぶべきではないか、なんて議論まで噴出してますが(←嘘)、シスコのように大ヒットに至るには、やっぱり強力なシングルヒットがないとムリでしょう。

2002/5/11 No.73 New Entry (US)
Release / Pet Shop Boys
ペットショップ・ボーイズ。彼らが15年も活動を続けるとは誰も思わなかっただろうなあ。既に日本ではあちこちでかかってるし、カラフルな限定版ジャケがずらっと並べられたりしてますね。
アメリカではデビュー当初以来まともに売れてない印象が強いですが、案外しぶとく売れていて、93年「Very」は20位、96年「Bilingual」は39位というまずまずの順位につけてました。

2002/5/11 No.81 New Entry (US)
Stereo / Paul Westerberg
元リプレイスメンツのポール・ウェスターバーグ、ソロ4作目。"Stereo"と名付けられたディスク1、"Mono"と名付けられたディスク2の2枚組。

2002/5/11 No.92 New Entry (US)
Louie DeVito's Dance Factory / Louie DeVito
アメリカでこういうのが売れるのは珍しいですね。クラブ系のリミックス集。クラブ系と言ってもかなりディープで、名前の知られてるのはイアン・ヴァン・ダール、ダフト・パンク、モジョぐらいでしょうか。まあアンバーと、なぜかデボラ・コックスなんてのも混じってますが。

2002/5/11 No.100 New Entry (US)
The Commissioned Reunion Live / Commissioned
1987年にレコードデビューしたコンテンポラリー・ゴスペル・グループ。この世界ではかなりメジャーな存在らしく、何人かがソロでも活動していたようで、本作が昨年行われた再結成コンサートを収録したもの。アルバムチャート200位以内に入るのは今回が初めてです。

2002/4/14 No.2 New Entry (UK)
2002/5/4 No.2 New Entry (US) Sales: 185,000
C'mon C'mon / Sheryl Crow
えらく久しぶりのシェリクロ新作。日本でもかなり売れてますが、アメリカでもチャート順位だけで見れば、彼女のキャリアで最大のヒットとなりました。
94年 1st : Tuesday Night Music Club 3位 ▲7
96年 2nd : Sheryl Crow 6位 ▲3
98年 3rd : The Globe Sessions 5位 ▲
と来ているので、順位こそ安定しているものの、セールスは明らかに下り坂でした。実際のところ作品を重ねるごとに音楽性がヘヴィになり、デビュー当初の飄々とした軽さを好む人たちがどんどん離れていってしまった感は否めません。
で、前作から4年の間を空けて、ちょっと懐かしくなってきたところに、初期の彼女を思わせる軽い曲調の先行シングル「Soak Up The Sun」が登場。こりゃあ、売れるでしょう。今回は売り方もうまかったです。問題はこの後も売れ続けて、彼女が今も第一線のアーティストであるときちんとアピールすることができるかどうかですね。

2002/4/14 No.6 New Entry (UK)
About A Boy (Soundtrack) / Badly Drown Boy
デビュー作が評判になったバッドリー・ドローン・ボーイの2作目はサントラ。映画のほうはヒュー・グラント主演作。
デビュー作「The Hour Of Bewilderbeast」を聴いている人なら、彼が映画音楽を手掛けることや、このサントラの半分近くがインストの作品だと聞いても違和感は感じないでしょう。非常にシンプルながらも豊かで自然体の彼の音楽性は、まさに映画音楽向きで、うまく“ハマり役”をこなしてるようです。

2002/4/21 No.17 New Entry (UK)
2002/5/11 No.20 New Entry (US) Sales : 39,000
When I Was Cruel / Elvis Costello
最近はバカラックやオッターとの共演ですっかりオヤジ化していたコステロが、久々に“ロック”に戻ってきた作品...と宣伝されてますね。まあ最近の作品に比べれば間違いなく元気な音になってますが、別にとりたてて騒ぐほど“ロック〜!”ってわけではないので変な期待をしちゃいけません。
本作は、他のアーティストのコラボレーション作を除くと96年の「All This Useless Beauty」以来のオリジナルアルバムとなります。しかし「All This〜」は、コステロがソングライターとして他人に提供した作品のセルフカバー集的なものでもあったので、じゃあ本当の“新作”としてはその前の95年作「Kojak Variety」以来かということになります。ところが「Kojak」は実際は録音されたのは90年といういわく付きの作品なので、更に遡って94年「Brutal Youth」以来の新録オリジナル単独作品、ということになるそうです。
評判通り今回は70年代末のデビュー当時を思わせるような作風の曲も少なくなく、昔からのコステロファンは嬉しいところでしょう。ヒットを狙えるキャッチーな曲がせめて1曲あれば良かったと思いますが。
日本ではテレビで使ってる曲があるようで、日本盤のみボートラとして収録されていますが、これまた日本で大プッシュされた「She」と同様に、コステロのペンによる曲ではなく、チャップリン映画で使われた曲のカバーだそうで。なんでわざわざ天才ソングライターをプッシュするのにカバーばかり選ぶかなあ。

さてその後アメリカのチャートにも入ってきたこの作品。なんと初登場20位。コステロのトップ20入りは、1980年の「Get Happy !!」以来なんと22年ぶり。まあ、どのアルバムもだいたい安定して30位台ぐらいにはなっていたので、そんなに記録的なことってわけでもないです。

2002/5/4 No.57 New Entry (UK)
Heart To Yours / Michelle Williams
まあ大して売れないだろうとは思ってましたが、やっぱり大して売れませんでした。デスチャのソロ・プロジェクト第1弾として登場したミッシェル。途中から加入したメンバーだし、存在感もルックスも“三番手”なので、商業的な苦戦は予想できたことでした。というかむしろこれで充分な成績かも。内容的にも正統派のゴスペル〜コンテンポラリー・クリスチャンみたいですし。
それよりもこれから出てくるであろうビヨンセとケリーのソロがどのぐらい売れるかのほうが心配ですね。ビヨンセは売れておかないと格好がつかないでしょうし、このところクリスマス・アルバム、リミックス・アルバム、そしてミッシェルのソロと、商業的な不振が三連発ですから、いくらなんでもそろそろ“落ち目感”を拭っておかないとまずいでしょう。

2002/5/4 No.84 (Up from No.110) (US)
I Get Wet / Andrew W.K.
昨年評論家ウケしたアーティストと言えばストロークス、ホワイト・ストライプス、アンドリューWK。3組ともイギリスで先に評価されたけど、実はアメリカのアーティストでした。ストロークスはそこそこのヒットで終わってしまった感がありますが、ホワイト・ストライプスは今地道に上昇中。そしてこのアンドリューWKも、発売当初は全然ダメかと思いましたが、ようやく100位以内に入ってきました。
よく80年代メタルの再来とか、ビリー・アイドルの再来だとか言われてますが、まあ要はそういうちょっと頭悪い系のキャッチー&シンプル&爆音疾走系の音。米ローリング・ストーン誌なんかはけっこうプッシュしてて、アメリカ発売直前には「1位は無理にしてもかなり売れるだろう」なんて外れまくりの予想さえしてました。しかしこのジャケ...。アメリカ盤は、日欧で既に発売されている例の鼻血ジャケではなく、これだそうですよ...。どうして彼らはこういうつまんないところにこだわるかなあ。
日本でも一時盛り上がりかけましたが、案外爆発力のないまま、しぼんでしまった感がありますね。


以上・しんかい (kaz@meantime-jp.com)



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