Weekly Column
2001/8/11


2001/8/18付け

No.1 New Entry: NOW That's What I Call Music 7

 大方の予想通り、と言ってしまっていいんでしょう。インシンクが大きく売上げを落して、あっさり「NOW7」に首位を譲りました。先週の188万枚から今週46万枚へ、一気に約75%、疾風怒濤、韋駄天の如き下降ぶりは91年にアルバムチャートが今の集計方法になって以来、最大の「2週目での落ち方」なんだそうです。とは言え、リンキン・パークが40週間余りをかけて200万枚を出荷している一方、インシンクは2週間で230万枚あまりを売ってしまったわけですから、やっぱりその人気は桁外れです。

 で、今週の1位。
アメリカ版の「NOW」も、最初に出たのは98年ですから、もう4年目。完全に市民権を得たようで、このところボリュームを重ねる毎にぐんぐん売上げも伸びています。「NOW4」は、既発表のヒット曲ばかりを寄集めたコンピレーション盤として、初の全米No.1アルバムになるという輝かしい記録を打ち立てましたが、そのセールスは24万枚余りでした。

半年ほど前の「NOW6」も余裕で1位をゲット。しかもセールスはシリーズを重ねるごとにぐんぐん増えて、54万枚と倍増。そして今回の「NOW7」は60万枚を突破。第1週に限ればジャネットの「All For You」よりも売れてしまったことになります。

今回もアイドルポップとメインストリーム・ロックを中心とする王道の選曲で、まあ、売れるのはわからんでもないですが、しかしUK版NOWの偉大さを知る者にとっては、やっぱりアメリカ版は物足りないですよねえ。それに、日本の大手輸入盤屋店頭では妙に値段が高いのは何故なんでしょう。この値段の付け方は、2枚組だと勘違いしてるんではないか?と疑いたくなる店もありますな。某H○Vとか。

ちなみに本家UK版の「NOW」は先日49が発売されたばかり。次はいよいよ50ですね。タイトル数では日本の「スーパーユーロビート」などに敵いませんが、こちらは第1集が出たのは1983年、今年で19年目になる長寿シリーズ。こんなに長い期間に渡ってコンスタントに発売され、売れ続けたシリーズは前代未聞でしょう。
2001/8/5付け

No.1: White Ladder / David Gray

チャートイン66週めにして1位返り咲き。しかも、今別にシングルがヒットしてるわけでもないのに。この人は過去の音源集コンピがブリット・アウォードにノミネートされてしまうなど、ここ1年ぐらいで加熱気味とも言えるぐらいの人気ぶりですね。
アメリカ、日本など、イギリス以外ではむしろ同じような時期に同じような感じでブレイクしたダイドのほうが注目されていますが、UKではデイヴィッド・グレイが互角か、それ以上の人気ぶりです。まあイギリスってのは昔から、ダイアー・ストレイツがバカ売れしたりする国ですから、こういう地味な音楽が売れまくるのもわからんでもないです。むしろ、一部の若者に熱狂的に支持されるロックバンドよりも、幅広い層に適度に支持される人のほうがロングセラーになり、トータルの売上げも伸びますからね。

No.2 New Entry: The Very Best Of Prince

妙なベスト盤がいきなりぽっと売れるのもイギリスの特徴。50年代や60年代の大物シンガーのベスト盤が突然ヒットすることもよくありますが、今回2位初登場と健闘したのはプリンス。 プリンスは「Hits」というベスト盤(B面集を含む3枚組と、バラ売り2枚セットがある)を出してますが、まあ、彼のキャリアを1枚に凝縮したコンパクトな入門盤、と好意的に解釈すれば、このアルバムの存在意義も、わからんでもないかな、と。
もちろんファンにしてみれば不満爆発間違いなしの代物で、「1999」までのキャリアを「I Wanna Be Your Lover」1曲で済ませてしまったり、「Around The World In A Day」「Parade」といった名作アルバムから1曲ずつしか選曲されてなかったり、いくらでも文句のつけようはあるでしょう。ただ、ひたすら「ヒット曲」という観点で選曲すれば、誰が選んだって、多少の違いこそあれ、これと大差ない選曲になるでしょう。そういう意味で、入門盤として、こういうベスト盤があってもいいかな、と思います。できれば、ここに収録されなかった非シングル曲などを集めた「裏ベスト」も同時に出して、一時期のプリンスがなぜ神と崇められたのか、その片鱗に触れられるようにしてあげると親切だったとは思いますが、それも結局突き詰めれば「オリジナルアルバムを聴くのがいちばん」という結論に到達せざるを得ないので、結局ベスト盤としてはこれが正しい姿かな。

ファンの皆さんは色々不満はあるでしょうが、これをきっかけにプリンスのファンになる若い人もいると思って大目に見てあげましょう。しかし既出の写真をただ並べただけのブートレグみたいなジャケは、いただけません。ワーナーの「うちはプリンスに愛情なんかないけど、商売はさせてもらうぜ」宣言なんですかね?
(以上・しんかい kaz@meantime-jp.com



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