Weekly Column
2001/3/24


エアロスミス、EVEという強敵の追撃をかわして、デイヴ・マシューズ・バンドが2週目の1位をキープ。今回のエアロは前評判が高かっただけに、登場2週目で、前週比60%も売り上げがダウンしているにも関わらず、デブマのほうが勝ってしまったというのは、アメリカでは彼らの人気はもはや別格だということを象徴しているようです。日本ではエアロ大絶賛モードで、きっとデブマの何倍、何十倍も売れてるんでしょうが、本国ではその逆の状況だということを、知っておいて損はないでしょう。
どうも日本の音楽メディアはイギリスのアーティストにはめざといくせに、アメリカのアーティストについては、本国での人気のピークを過ぎた頃にようやく騒ぎ出す傾向にあるので(典型的なのが「Yield」の頃になってようやく騒ぎ始めたパール・ジャム)あまりアテにしてはいけないと思います。というか私は全くアテにしてません。だから日本では今どのメディアもデブマをまともに扱ってませんが、だからといって日本人好みじゃないとか、日本には受け容れる素地はないとかいうことは、全くないと思います。
ダイドさん、6週目の1位をキープ。地味なキャラながらも全世界的なヒットになってます。しかしこのアルバム、99年の発売ですから今頃になってこんなに売れるとは、本人も驚いていることでしょう。
シンガーソングライターなので、そういう意味ではジュエルとかサラマクとかと比較するのが順当でしょうが、この音はむしろ、エニグマとかマイク・オールドフィールド(のボーカル入り作品)と比較したくなります。私は。
やっぱり注目を集めるきっかけになったのは、彼女の曲「Thank You」がエミネムにサンプリングされて「Stan」という名曲が生まれたことでしょう(イギリスでは昨年末に1位)。それまでは一部の人だけに知られる地味な存在でしたが、ブリット・アウォードにノミネートされたり、急に彼女の名前を聴く機会が多くなりました。ちょうど1年前のメイシー・グレイみたいに、音楽賞授賞式シーズンに一般メディアに祭り上げられることによるバブル人気っぽさは否定できませんが。



No.4 New Entry (USA) : Scorpion / EVE
さそり座の女。いや、このタイトルはほんとに単にそういう意味だそうです。99年デビューの女性ラッパーの2作目。彼女が出てきた頃ってマスターPのNo Limit軍団のような巨大なものから、バスタ・ライムスのフリップモード・スクワッド、エリック・サーモンらのデフ・スクワッド、ファット・ジョー&ビッグ・パンたちのテラー・スクワッドなどなど軍団モノが大流行でした。その中でもかなり有力な派閥として君臨したのがDMX、ドラッグ-オン、LOX、このEVEなどが中心になって形成するラフ・ライダーズ。DMXはデビュー以来3枚のアルバムが全部初登場1位だし、ラフ・ライダーズとしてのデビュー作も1位になったし、このEVEもデビュー作を1位にしてます。
その後ドラッグ-オン、LOXもトップ10ヒットになってるし、ラフ・ライダーズとしての2作目も2位、と、出てきたばかりの頃の勢いは明らかになくなってますが、まだまだ軍団系としてはトップクラスの人気を維持しています。EVEもデビュー当初はかなりセンセーショナルに騒がれたので、さすがに最近はあまりやたら騒がれることもなく、4位初登場という結果でした。前作が1位だけにこの順位を「失敗」と見ることもできますが、これだけの順位に新作を送り込める女性ラッパーは、多分他にローリンとミッシーぐらいしかいないだろうと考えれば、充分な成績でしょう。

(以上・しんかい kaz@meantime-jp.com



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