Weekly Column
2000/8/1


●Billboard アルバム・チャート ニューエントリー全作品紹介

No.1 New Entry: NOW That's What I Call Music 4
とうとうアメリカでもNo.1になってしまった国際的なコンピレーション・シリーズ、アメリカでの第4弾。
もともとはイギリスで83年にスタートしたこのシリーズ、レーベルに関係なく最新のヒット曲をLP2枚組に目一杯詰め込むという非常においしいシリーズで、イギリスでは早々に人気を確立。新しいのが出ればほぼ確実にアルバムチャートのNo.1をゲットし、「Hits」などの類似シリーズもどんどん出てきました。するとアルバムチャートはいつのまにかコンピレーションに占拠されてしまい、とうとう「コンピレーション・アルバムは別チャートで扱い、通常のアルバムチャートからは排除する」という動きにまで至りました。まあ、逆に言えばそれほど売れまくってたわけです。
CDが主流の時代になってからは収録曲数が約40曲という無敵のシリーズとなり、現在まで年に3枚程度のペースでずっと発売され続けています。つい先ごろ、Vol.46が出たばかり。
で、日本をはじめ、各国ローカルバージョンが出始めたのがここ数年。アメリカ上陸はかなり遅れて98年。当時アメリカにはこの手の「最新ヒット曲をかき集めたコンピレーション」が存在しなかったことや、テレビCMなどでガンガン宣伝攻勢をかけたこともあり、これまでの3作はいずれも150万枚以上を売るヒットになっています。そして、今回遂にNo.1。もう完全にアメリカ市場で受入れられました。
しかし本家イギリス版と比較すると、イギリス版:2枚組、約40曲収録 vs.アメリカ版:1枚モノ、約18曲収録、イギリス版:過去3〜4ヶ月以内のヒット曲、発売時点でまだチャートに入っていない最新ヒットも含む vs. アメリカ版:大半が半年ほど前のヒットで、既にチャートから落ちている曲ばかり、ということで、アメリカ版はかなりショボい作り。まあ契約関係で最新ヒットを収録するのは難しいのかもしれませんが、ボリューム不足は如何ともし難いですね。まあ、最近はシングルを発売しないヒット曲が多いので、そのアーティストのオリジナルアルバムを買わずにそういうヒット曲を集められるという意味では便利なものではあるんですが。
なお、サントラは別として、アメリカでこういう「最新ヒット曲を集めたコンピレーション」がNo.1になるのは、全米チャート史上これが初めてのこと。
収録曲はこんな感じです。

1. Larger Than Life - Backstreet Boys
2. (You Drive Me) Crazy - Britney Spears
3. I Need To Know - Marc Anthony
4. Candy - Mandy Moore
5. Blue (Da Ba Dee) - Eiffel 65
6. It Feels So Good - Sonique
7. I Belong To You - Lenny Kravitz
8. I Knew I Loved You - Savage Garden
9. I Wanna Know - Joe
10. Try Again - Aaliyah
11. Waiting For Tonight - Jennifer Lopez
12. Get It On Tonite - Montell Jordan
13. Steal My Kisses - Ben Harper And The Innocent Criminals
14. Then The Morning Comes - Smash Mouth
15. Meet Virginia - Train
16. I Try - Macy Gray
17. This Time Around - Hanson
18. All The Small Things - Blink 182

ポップス系ばかりになるので無理矢理レニクラとかベン・ハーパーを詰め込む力技は相変らずですが、割とポイントを押えた選曲のような気はしますね。

No.23 New Entry: 2000 B.C. / Canibus
ラッパー、キャニバスの2作目。彼はアルバムデビュー前から「逸材」として注目されていて、デビューアルバムが出た時点で既にヒップホップ・ファンの間では有名人でした。若造の分際でLLクールJに喧嘩売って騒いだりしたことも、名前を売るのを手伝いました。
しかし実際に出てきたデビューアルバムはと言うと...「期待外れ」という専らの評判。本人も気に入ってなかったのか、それとも「これはヤバい」と非難の矛先を他に向けたかっただけなのかわかりませんが、本人はこれをプロデューサーのワイクレフ・ジョンのせいだとして、いきなりワイクレフをバッシングし始めました。当時の雑誌のインタビューでは、インタビューの始めから終りまでずーーーーっとワイクレフの悪口に終始してたこともあります。
で、その後音沙汰もなく、みんなの記憶から消えかけた頃に出てきたこのセカンドアルバム。当然今回はワイクは一切関与せず、キャニバスとしても「これが俺の本当のデビュー作だ」という位置付けにしたいようです。
こいつはインタビューで「俺とまともに会話ができるのなんて、NASAの科学者とか、ごく一部の人間だけだ。今は○○という物理の本を読んでいる」などとほざいていて、ライムの中にこれ見よがしにやたら難しい単語を織込むのが好きですが、そういう意味では3つの博士号を持ってる(だっけ?)クイール・モー・ディーのほうがよっぽど説得力がありますね(実際、難かしい単語をやたら使うのが得意だった)。そういえばクール・モー・ディーもLLクールJとはずーっと喧嘩してたなあ。LLは頭悪い奴代表か?
なんか勘違い野郎ぶり全開なので傍目から見てれば笑えますが、これだけ大口を叩いておいて今回ほとんどヒットらしいヒットになってないのは、ちょっと笑ってられないかも。
ところでキャニバスの所属レーベルは、今いちばん熱いラップレーベル。CA$H MONEYではなくDef JamでもNo Limitでもないですよ。そう、Universal。もちろんUniversalといったら各ジャンルのアーティストを抱える巨大レーベルですが、最近のラップへの力の入れ方は注目に値します。ミラクルをある程度ヒットさせて感触をつかみ、ネリーの爆発的ヒットで確信した、という感じでしょう。これからまだガンガン来るはずなので注目。

No.99 New Entry: Pokemon 2000 - Power Of One / Soundtrack
ポケモン絡みとしては「2BA Master」「The First Movie」に続く3作目のサントラ。前回はアイドルを揃えて完全に子供仕様でしたが、今回はなんと先行シングルがドナ・サマー。いったいどういう意図での人選なんでしょう。こないだ出たディズニーのコンピレーションは、最近のアイドル勢に混じって70年代のディスコ・クラシックスが散りばめられてましたが、あの辺の単純明解音楽はやっぱり今どきの子供にもウケるのかな。
多少名の知られた参加者はドナ・サマーの他はアル・ヤンコヴィックとウエストライフぐらいで、あとは現在売出し中のアイドルなど。
この「P2K」は日本でも夏休み映画でやってるやつと同じなんですかね?日本のやつは声優に有名芸能人を揃えてるようですが、アメリカ版はどうなんでしょう。



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