Weekly Column
2000/6/13


●Billboard アルバム・チャート ニューエントリー全作品紹介

No.2 New Entry: The History Of Rock / Kid Rock
うーん。うまい。絶妙のタイミング。まだまだ「Devil Without A Cause」が売れてるところに次を出してきた。しかもこれ、新曲2曲を除いては過去の音源。過去の音源集をこれだけ(初登場週に45万枚)売るのはこのタイミングしかない、というぐらいの絶好のタイミングでした。1位のエミネムが強すぎたのでチャートでは2位止りでしたが。
キッド・ロックは前作がメジャーデビュー作で、いきなり大ブレイクしましたが、それまでにも地元デトロイトのインディ・シーンでは活動していて、アルバムも何枚か出しています。1枚を除いては現在廃盤になっているそれらのアルバムからの曲をリミックス/再録して集めたのがこのアルバム。今では完全にロックの人ですが、かつてはラッパーとして知られていたというのがよくわかる作りです。
新曲のひとつ「American Bad Ass」も現代風産業ロックと言うべきキャッチーな曲で、アルバム発売前日にWWF(アメリカのプロレス)に生出演してこの曲をいきなりライヴでやってました。...と思ったら、いつの間にかアンダーテイカーの入場テーマ曲になってるし。おどろおどろしい悪魔路線から、「めちゃめちゃ悪い奴なんだけどかっこいいオヤジ」路線にイメチェンしてるようなので(←アンダーテイカーが)、けっこう似合ってます。

No.14 New Entry: Totally Hits 2 / Various
「NOW」の成功に続けとばかりに出てきた「Totally Hits」シリーズの第二弾。半年ぐらい前のヒット曲を集めたコンピレーション。イギリスの「NOW」とか「Hits」シリーズが、これからヒットしそうな曲まで含めた本当の最新ヒット曲集なのに対し、アメリカ物は既に何ヶ月も前の聴き飽きてる曲ばかりというのがポイント低いですね。まあ、逆に言えばヒットした後に収録するんだから、収録されてる曲がヒット曲である確率は限りなく100%に近いわけですが。以下、収録曲。

1. Maria Maria - Santana (Featuring The Product G&B)
2. Genie In A Bottle - Christine Aguilera
3. Never Let You Go - Third Eye Blind
4. Falls Apart - Sugar Ray
5. Amazed - Lonestar
6. Mambo No. 5 - Lou Bega
7. Beautiful Stranger- Madonna
8. My Love Is Your Love (Jonathan Peters' Radio Mix) - Whitney Houston
9. Take A Picture - Filter
10. Dear Lie - TLC
11. Hot Boyz - Missy Elliot
12. Natural Blues- Moby
13. Girls On TV - LFO
14. I Drive Myself Crazy - 'N Sync
15. U Know What's Up - Donell Jones
16. Right Here Waiting - Monica Feauturing 112
17. The Great Beyond - R.E.M.
18. I Will Remember You (Live) - Sarah McLachlan

ホイットニーだけはバージョン名が書いてありますが、他もシングルバージョンなのかなあ。ローンスターとかフィルターとかは明らかにアルバムとシングルで違うので、これは重要なポイント。

No.39 New Entry: Brave New World / Iron Maiden
ブルース・ディッキンソンとエイドリアン・スミスを擁する最強メンバーで復活したベテラン・ブリティッシュ・ヘヴィメタル・バンド、アイアン・メイデン。80年代初頭のデビュー当時は「NWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)」として同じ括りに入れられていたデフ・レパードの昨年の復活作が最高位11位だったのと比べると負けてますが、もともとアイアン・メイデンはアメリカではあまり売れてなかったので、これは仕方ないか。
では3枚のNo.1アルバムと、数々のトップ10ヒットシングルを残した本国UKではどうかと言うと、これが7位初登場。まだ無名だった初期を除いてはバンド史上最悪の成績。同じ週にボンジョヴィの復活作がUKで初登場No.1になっているだけに尚更その落差が目立ちます。UKの国民的なバンドだと思ってたんですがねえ。

No.51 New Entry: Big Momma's House / Soundtrack
ジャーメイン・デュプリが指揮をとったヒップホップ〜R&B系サントラ。デュプリという人は大きくは外さない代り、こっちがびっくりするようないい物を作ってくれることもないので、まあこれもいつも通りのデュプリという感じ。参加アーティストも、ダ・ブラット、エクスケイプ関係者、ジャギド・エッジなど、デュプリが育ててきたアーティストが多いですね。

No.89 New Entry: Marmaid Avenue II / Billy Bragg & Wilco
オルタナ・カントリー・バンドのウィルコと、イギリスのシンガーソングライター、ビリー・ブラッグが組んで、フォーク界の伝説的な巨人・ウディ・ガスリーの未発表だった詩に曲をつけたのが前作「Marmaid Avenue」。で、タイトルから分るように今回はその第二弾。ガスリーの遺族から直々に依頼されたというこのプロジェクトは売上げこそぱっとしませんでしたが、かなり評判が良かったので、今回無事に続編がリリースできました。しかしウィルコはもっとビッグになれる存在だと思うのですが、まだまだごく一部の人の間でのカルト・ヒーロー的立場を抜け切れていないので、そろそろオリジナル作品を出してぽーんとブレイクして欲しいところ。



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