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今一番世間が羨むミュージシャンといえば、それはコールドプレイのクリス・マーティン。言うまでもなく奥さんはオスカー女優のグウィネス・パルトロウ、本業も絶好調で前作『A
RUSH OF...』は世界中で大ヒットしただけでなく評論家からも絶賛の嵐。シングル「Clocks」は初の全米TOP40ヒットとなっただけでなくアメリカ音楽シーンの頂点に立つグラミー最優秀レコードまで受賞。自分のバンドだけでなくダークネスのジャスティン・ホーキンスやキーンのマイク・チャップマンとつるんで久々にバンド・エイドを復活させ、音楽界のチャリティに対する関心を一気に引き上げた。
クリスの活躍はまだまだ続く。音楽以外では自由貿易(FTA)の重要性を説き、先進国から不当な関税をかけられているメキシコの農園には自ら出向くことも。ちなみに日本とメキシコのFTAは先ごろ締結。クリスが一役買った...わけでもないか。しかし訪問先でことごとくトラブルを起こす農水省あがりの政治家の100万倍くらいは役にたっているはず。 たった2枚のアルバムを出しただけでここまで社会的地位を向上させた音楽家がいるだろうか。当然、次のアルバムには大きな期待がかかる。逆にもはや音楽なんかやる必要ないんじゃないかという冷ややかな見方も。特にグウィネス・パルトロウがバンドのレコーディングに口を出すとかツアーについていくだのとちょっかいを出していることが伝えられると、グウィネスを「21世紀のオノ・ヨーコ」「コールドプレイもこれで解散か」などの無責任な報道もちらほらと流れてきた。 そんな心配はアルバム『X&Y』のリリース情報が確定となり杞憂に終わる。そして先行シングルとなる「Speed Of Sound」がiTMSで独占発売されるとダウンロードが殺到。その週のトップ・ダウンロードを獲得すると、翌週のHOT100には8位で初登場した。この曲は「Clocks」のパターンを踏襲するピアノ主体の美しい旋律ながらスペーシーなキーボードや余裕のあるヴォーカルなど成長が現れたナンバーで、アルバムへの期待を高めてくれる。残念ながらUKでは着メロのダウンロード、クレイジー・フロッグに負けて初登場2位、クリスいわく「あのカエル食ってやる」。 「今まではアイディアをうまく実現できず、メンバーが対立することがあった。でも今回は違う、実現に向けてみんなと協力し合うことでよりよい音楽が生まれるんだ」「今回のアルバムが最高傑作かというと、それは違う。僕たちはもっとレベルアップできるはずだから。」 音楽の才能に恵まれ、その才能に見合った評価を得る。奥さんは女優で娘は可愛く、理性的な言動で社会からも尊敬される。今一番世界が羨むミュージシャンといえば、それはコールドプレイのクリス・マーティン。 |
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(松本) |
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「Boulevard
Of Broken Dreams」の10年越しTop40ヒットに引き続いて、順調に送り込まれた『American
Idiot』からのサードカット。全体で一筋のストーリーを織り成す"パンク・オペラ"として世に出された今作内では「Boulevard
Of Broken Dreams」の直前に位置されるこの曲(MVの方もこの曲のエンディングが「Boulevard〜」のオープニングに繋がる)、「Holiday」という穏やかなタイトルとは裏腹に、政治色の濃いフレーズも多く登場する『American
Idiot』仕様のAnti Warソングである。
降り落ちる雨粒の音が聞こえるか 現実と葛藤し、怒りに任せて今在るべき場所を離れようと意を決する主人公。自分は 俺には夢がある うわべだけの嘘なんかじゃない こう歌いながら、勇んで前進。しかし、彼の進む道を同じく突き進まんとする者はい 共に行くは俺の影だけ …と、物語は続く(グリーン・デイの曲をリリックなぞって楽しむということの是非はこの際置いとくとしよう。こういうアルバムなのだから)。サウンド面においては、導入の突き刺さるようなリフに始まり、フォーコードでもって勢いだけで突っ走る「これぞグリーン・デイ」てなナイス・アップチューン。リリックのストーリーライン抜きにしても単純に楽しめるし、もちろんライブでもカラオケでも盛り上がり必至である。このテのアップ曲がチャート上位に食い込んでるという現状をして、やっと「グリーン・デイがUSでシングルヒットしてるぜ!」と実感できるってもの。Green Day is Back!である(別にどこへ行ってたというわけじゃないけど)。 グリーン・デイは私の短い音楽人生の中でも、比較的付き合いの長い、思い入れのあるバンドの一つであるので、今回のレビューは、ただならぬ気合を持って臨むつもりであったが、なにしろ「Boulevard Of Broken Dreams」ヒット時の、某氏による近年稀に見る長文レビューにてグリーン・デイに関する今昔のあらゆることが書きつくされた感あり、今回は書くことが無くて非常に困った。結果として、上の通り無味乾燥な駄レビューになってしまったわけだが、氏には今年初めのマニックスのライブチケット代を立て替えてもらってたり、飲み代ほか色々お世話になってきた(し、これからもお世話になる)ので、決して文句とか言ってはいけないのである。よろしくお願いしゃーっす!あざーす! |
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(サカキ) |
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When You Tell Me That You Love Me - American Idol Finalists Season 4 |
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キャリー・アンダーウッドの優勝をもって終了したアメリカン・アイドル第4シーズン。今回は年齢制限を28歳まで上げ、最後まで予想のつかない実力伯仲ぶり。みんなもういい加減リアリティTVには飽きているかと思いきや視聴率は順調そのもの。一方で波乱も多かった今シーズン、一度候補者への投票電話番号が間違ってテレビ画面に表示され、前代未聞の投票やり直しになった週も。選考途中でスコットのDV逮捕歴やボーの麻薬所持逮捕歴も明らかにされた(ともに番組側には事前に伝えていたらしく降ろされることはなかった)。ファイナリスト12人に選ばれた時点で突然辞退したマリオ・バスケスはP.ディディに引き抜かれたとの噂があるし、何と言っても第2シーズンで前科が発覚して戦線離脱したコリー・クラークが、キャリアの保証と引き換えに審査員ポーラ・アブドゥルと寝たとABC局の「プライムタイム・ライヴ」で激白。FOX側からもその直後に名指しこそしないものの「審査員を減らすかも」発言が飛び出した(コリーはついでに「キンバリー・ロックもプロデューサーの息子と関係を持っていた」と暴露。キム本人からは「あれは番組が終わった後」とのコメントが…)。ともあれそんな話題も視聴率に貢献していたのかも? そんな中で健気にも自分の夢を叶えようと全力を尽くしたファイナリスト12人を番組から姿を消した順に紹介。ちょっとたれ目でルックス的に一番かわいいルイジアナ州出身の20歳リンゼイ。自信に満ちた歌と審査員に食ってかかる強気さが人気だったラスベガス出身の17歳ミケイラ。パワフルヴォイスの姉御フロリダ州出身の19歳ジェシカ。敗者復活でマリオの代わりにファイナル12入りしたミズーリ州出身22歳ニコ。生まれながらのスター性でいつもファッショナブルなマイアミ出身の28歳ナディア。暖かいまなざしでオーガニック・ソウルを聞かせるニュージャージー州出身の25歳アンワー。「プレイ・フォー・ザ・ソウル・オブ・ベティ」(メジャーデビュー決定)というロックバンドのフロントマンとして活動してきたニューヨーク出身の29歳コンスタンティン。未婚の父で強面の風貌ながら根強いファン層を持つオハイオ州出身の28歳スコット。ウクライナ移民でラテン音楽を愛するペンシルバニア州出身の19歳アンソニー。難しい選曲も見事に歌いこなすフロリダ州出身の21歳ヴォンゼル。最後までトップの座を争ったクラシックロック青年アラバマ州出身の29歳ボー。そしてカントリー畑から初のアメリカン・アイドルとなったオクラホマ出身の21歳キャリー。キャリーはデビュー曲「Inside Your Heaven」でまたもアメリカン・アイドル視聴者以外には不可解なチャートアクションを見せてくれること間違いなし。 さて最終選考に残った12人が心をこめて歌う「When You Tell Me That You Love Me」のシングルだが、スマトラ沖地震救済チャリティーとして売り上げの一部が赤十字に寄付される。例のごとくカバー曲ながらデスチャことデスモンド・チャイルドのプロデュースでしっかり盛り上がる。決勝を争ったボー対キャリーがサザン・ロック対カントリー対決になったようにやや南部アメリカ勢が健闘した今回。よく聞いてみるとこれまでのアメリカン・アイドル合唱曲に比べ、ややロック&カントリー風味の歌唱に聴こえる部分も。今後この中から何人のスターが登場するかお楽しみに。 |
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(中村) |
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昨年夏、ジョージ・W・ブッシュの対立候補と目されたジョン・ケリーのベネフィット目的でジョン・メレンキャンプ、メアリー・J・ブライジ、ジョン・
ボン・ジョヴィらと「Vote for Change」ツアーを展開して、意外に政治的スタンスを明確にしたデブマだが、もともとあまりメッセージ色を漂わせながらリリックではそれほど強烈な表現を使わないデブマにしてはかなり意を決した行動だったのかも知れない。一昨年出したソロ名義の『Some
Devil』(2003)や、その前にアラニスの大ブレイク仕掛け人、グレン・バラードとの共同プロデュースで製作した『Everyday』(2001)が売上はそこそこ行ったものの、今一つ旧来のデブマファン・コミュニティからは評判が芳しくなかった、ということの反動としての行動、という意味合いもあったのかも。いずれにしても『Everyday』の録音セッションの途中でメジャーデビュー以降タッグを組んでいたスティーヴ・リリーホワイトと袂を分かってから何となく試行錯誤が続いているような雰囲気のデブマだったことは確か。今回の新作『Stand
Up』は『Everyday』以来バンドとしては4年振りとなるわけだが、この間は、上記のソロや、インターネット上であまりに流布するのでしびれを切らしたデブマが『Everyday』の時のスティーヴ・リリーホワイトとのセッションを集めた『Busted
Stuff』(2002)をリリースする一方、一昨年夏のNYはセントラル・パークでのライヴを収録した2枚組の『The
Central Park Concert』(2003)を始めとする、実に7枚(!)のライブ・アルバムをリリースするなど、この間デブマ・ファンは新しい音源に関しては完全にお預け状態だったので、新作を待つ状況としては絶好の飢餓状況にあったと言える。
で、今回の『Stand Up』である。今回のアルバム発表について特筆すべき点は3点。まず、プロデューサーの起用だ。今回のプロデュースは、あのエミネム、50セント、インディア・アリー、アンソニー・ハミルトンらのリズミックR&B/ヒップホップ系のアーティストを手がけてここのところ急激に存在感を増している、NYはブルックリン出身の新進気鋭のプロデューサー、マーク・バトソンというかなり意表を突いた人選なのである。結論としてはこの人選は成功のようだ。『Everyday』の時はどうもそれぞれの楽曲といい、アルバム全体の感じといい、なんとなくロー(生身の)熱さとか自然にわき上がってくる勢い、といったものがあまり感じられず、どうも一つ一つ計算ずくで積み上げられたようなよそよそしさを感じたのだが、今回はアルバム全体、それぞれの楽曲がシームレスに一体となっている感じがあり、先鋭的な感覚という点ではかなり後退しているものの、『Under The Table And Dreaming』や『Crash』の頃のデブマのコクとキレが戻ってきているように思う。 2つ目の特筆すべき点は、今回からデブマがアルバムをアップルのiTune Music Store(ITMS)へのアップロードを許可したことである。これは実に大きな出来事だ。デブマの楽曲がITMSへの配信は、デブマ自身がダウンロードによる楽曲配信を自分のサイト以外で行うことについて従来かなり消極的だったためにこれまでファンからかなり強い希望が多く寄せられていたにもかかわらず実現していなかった。まあ『Everyday』の際のリリーホワイト・セッションのインターネット上流出事件などもあり、彼の懸念も充分に理解出来るところだったのだが、ビルボードがHot100の集計にデジタル・ダウンロードを大幅に導入するなど、業界やマーケット全体の方向性がインターネット配信を無視できない状況になってきたのに呼応して、デブマとしても大きく舵を切った格好だ。何せ今回の『Stand Up』についてはITMSへのアップを許可しただけでなく、リリースの1週間前からITMS独占での配信というこれまでのデブマを考えると「えっ?」という手を打ってきただけに、この配給方法について彼が本気になっていることが伺える。まだ『Stand Up』以外の音源はアップされていないが、そのうち他のアルバムや、他のアーティスト同様、ITMS独自編集アルバムの配信なんてことも今後行われていくのではないかと思っている。むしろそういう方向がこれまでのデブマの作品製作・供給ポリシーにはフィットしている気がするから。 3つ目のポイントは、今回アルバム製作にあたり、バンド全員のアイデアとアルバム作りの課程における参加度合いが昔のアルバムのように極めて緊密に行われている結果、楽曲の粒が非常に高く、かつ揃っている、ということ。何でもかんでも『Everyday』と比較するわけではないが、あの時は全ての収録曲をデブマとグレン・バラードがスタジオにこもって全部書き上げ、基本トラックも音入れをした後にメンバーに声がかかってアルバムを仕上げる、という手法の製作だったため、メンバーの一部からは「何なんだ、それ」といった反応があったことも事実。楽曲の質自体はそれなりに高かったので大きな問題にはならなかったが、アルバム全体のトータル感や、バンドの一体感という点では?だったはず。それが今回はマーク・バトソンの下、アルバム製作の最初からバンド全員がアイディアを持ち寄り、それこそバンド全員で曲をアルバムを作り上げる、というデブマバンド本来のジャムバンド的性格を最大限に活用した方法 で作られたのだから、アルバムの出来が悪いわけがない。このシングルとなった「American Baby」のイントロから一貫して曲全体のモチーフ的リフになっているバイオリンのピッキングフレーズも、バンドのユニークな顔的存在、黒人のバイオリ ン奏者のボイド・ティンズレーがスタジオで何となく弾いていたフレーズをバトソンがいつの間にか録音していて、いつの間にか第一弾シングルのテーマに仕立て上げた、という感じで、本人も「あのフレーズがこの曲のメジャーテーマになるなんて弾いてる時は思いもしなかったよ」とのたまわっている。結果、とても全体にcohesiveな(一体感のある)かつ情念的な熱さのこもった、それでいて全体非常に軽やかな曲に仕上がっている。アルバム全体もそうである。この曲、アルバムでは「American Baby(Intro)」に続いて収録されており、その「イントロ」ではしきりに爆弾投下や機銃射撃音が聞かれ、すわメッセージ・ソングか?と思うが、デブマ本人によると「アメリカがいろんな価値観で二分、三分している中で、笑いとか楽しさとか、バーベキューとか野球とかアップルパイとか、アメリカ的な楽しさを歌ったんだ」とのこと。久しぶりに届けられたデブマの新曲と新作、あまり深読みせずに彼らがその製作の過程で明らかに楽しんで作ったように、我々もゆっくり楽しんで聴く、というのが正解のようだ。 |
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(阿多) |
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アメリカン・アイドル優勝者もブームが過ぎればただの二流歌手。そんな流れを変えていけそうなのが初代優勝者ケリー・クラークソンの最近の好調ぶり。そろそろ女の子ロックは飽きられる?と読んだリンジー・ローハンが音楽界では不発だった一方で、まだまだ女の子ロックが熱い!とロック派に転向したケリクラは正しかったかも。「Since
U Been Gone」は2005年版ティーンアンセムになれそうな浸透ぶりだし、「まずは脂肪をBreakaway」などと(はまべさんに?)言われていたルックスもかなり改善され、食欲の回復しすぎたメアリー=ケイト・オルセンくらいには見えるようになってきた。 さてそんなケリクラの最新シングルがこの曲。これまでにもアギレラ作詞曲や、アヴリルごと『Under My Skin』製作スタッフ起用曲など、どんな権謀数術を駆使して入手したのかわからない曲で驚かせてくれるケリクラだが、今回の曲はプロデューサーには久々のマックス・マーティンが名前を連ねる。なるほどフックでのコマーシャルな盛り上げぶりは健在。ビデオにも引き続き気合いが入っており、撮影ではケリーも腕に痣を作るほどのアクションにも挑戦。ウエディングドレス姿も披露してドラマチックな仕上がりに。実はケリー本人も忘れたいかもしれないが既に映画主演デビュー済み。その作品とは2003年公開映画の中で最大の赤字を出したと言われる『From Justin To Kelly(邦題は『アメリカン・スター』らしい…)』。その年の駄作映画賞ゴールデン・ラズベリー賞ことラジー賞ではベンアフ&ジェニロペの「ジーリ」という強力なライバルに勝てなかったが、ハル・ベリーが授賞式に現れたことでも記憶に新しい今年のラジー賞25年企画「過去25年における最悪ミュージカル賞」を見事獲得。今回ばかりはライバルの「グリッター」も「スパイス・ザ・ムービー」も歯が立たなかった。これまでの傾向としてマドンナ、ジェニロペ、ブリトニーなど音楽界で一流アイドルになればなるほど受賞しやすいラジー賞、ケリクラもこれで彼女たちに並ぶことができた? |
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(中村) |
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Coming Soon | ||||||||||||
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「Lonely」をデビューシングルに引っさげ、「2005年 最も寂しい男」というコピーで日本上陸したエイコン。確かに「Lonely」は米英でもウケたし、あのコロ助ヴォイスでの「ロンリ〜♪」は日本のFMでもバシバシOAされて、その反応も上々だったが、ムショ拘留ソング「Locked
Up」や、ゲットー視察ソング「Ghetto」など、それまでのシングル曲における硬派なギャングスタ路線を押してきた本人にしてみれば不本意なのでは?・・・ま、売れりゃいいのか。日本ではこのまま「ロンリー男」として甘ったるいイメージで認知されちゃうのかね。
「いや、俺そんなに弱々しい男じゃないって。マジで。クルマとかパクったことあるし。それ見つかってサツにもパクられちゃったんだぜマジで。うん、マジで。ハンパねぇから俺って」 ベイビー・バッシュ(主役)の新作『Super Saucy』からのファーストカット「Baby I'm Back」では、そのエイコンが制作と客演を務めている。アコギ主体、シンプルだがリズミカルなトラックがやはり肝で、エイコンのガチョウ声フックも際立った、なかなか上出来のチルアウト・チューンだ。しかし問題は当のバッシュのラップ。個人的にバッシュってロウで渋くイイ声してるなぁとは思うのだが、それ故か(?)フロウの一本調子な点も目立ち、あまり良い評判は聞かない。新作でも大半の曲に方々から呼んだ豪華ゲストを投入し「これベイビー・バッシュって参加してるの?」みたいなコトになってしまってるけども、この曲聴く限り、適度に自己主張もしてるようだし、何よりこの豊富な人脈と、それをフルに利用した全体のバラエティ感は賞賛すべきだろう。 さて今回のトピックは、このベイビー・バッシュ、フランキーJの2nd、そして「Goin Crazy」ナタリー嬢の大ヒットと来て、ますます無視できなくなったチカーノ市場について。チカーノラップの特徴といえば、哀愁あふれる甘美なメロを持つ(ある方面からは毛嫌いされるほどの超大ネタ・オールディーズ使い)サンプリングトラック、というのがまず挙げられる。案の定、チカーノは西海岸物のメロウさにイチコロの日本人にも優しく、実際に国内ファンも多いわけで(タワレコのbounceとかbmr読めば明らかでしょ)。また、そんな上品なメロウさとは対極をなす、泣けるほどダサいジャケも代表的特徴。 なにしろ大きなマーケットなので、ココで概略を述べるのも難しいのだが、多くの人気アクトを輩出し続けるチカーノラップの2大拠点と言えるのが、カリフォルニアのベイエリア、そしてテキサス州のヒューストン(これ基本知識)。つまり、ベイエリアのヴァレイホ出身で、SPM(サウス・パーク・メキシカン)とつるんでヒューストンのドープ・ハウス(SPMが設立したレーベル。彼の投獄後に衰退。)よりシーンに登場したバッシュは、まさにチカーノラップの寵児なのである。主要二都市を股にかけ、全国区進出の土壌も人脈も完璧というわけ。実際、チカーノ勢が大ヒット連発!と言えど、(チカーノ)ラップで全国区ヒットを飛ばせたのはココ最近でもバッシュくらいのもので、さらに言えば、バッシュ、フランキーJにナタリー、プレイン・スキルズ・・・と、近年のメジャーシーンで大きな活躍を見せているのはほぼLatium Entertainment所属のアーティストのみ、というトコロにも注目したい(他ではNBライダズくらい?)。NYラティーノ勢の異常なまでの盛り上がりも後押ししたりして、本格的なチカーノ・インベージョンも近く起こってくれないもんかね。 |
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(サカキ) |
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当初5月に発売されると巷で噂されていたキャシディ2枚目のアルバム『I'm
a Hustla』、この度目出度く前作に引き継ぎスゥイズ・ビーツプロデュースの元、正式に6月28日に発売決定となった。そこからの先行シングルカットが既にエアプレイがされて久しいアルバムタイトルでもある「I'm
a Hustla」なのだが、この耳に付く"ハスラー"という言葉、これはストリートで生業をしている人達のことを表しており、今曲のプロモーションヴィデオでは道端でキャシディの海賊版CDを売る人ナドナド、諸々のハスラーが具体的に映像に表れている。そもそもフィラデルフィア出身のキャシディはデビュー前はストリートを中心に数々のMCバトルやフリースタイルのコンテストで戦い抜き、勝ち上がってきた、いわば叩き上げの実力者だと自負しているようで、自分こそがストリートで勝ち抜いてきた本物の"ハスラー"だとここで宣言したいのだろう。映画『8Mile』で初めて一般の人々にも具体的に分かったフリースタイルとMCバトルの実態は、やがてポップ・ミュージックの世界においてもヒップ・ホップにスキルの向上とストリート・ミュージックとしての真価の復活を、再び強要することとなった。そうした"風"を感じ取ってなのか、キャシディはここでハスラー宣言を行ったとも言えるだろう。
引退したはずのジェイZがあいかわらず客演し「I'm a Hustla」とリフレインする中、キャシディが自身の生き様を"I'm nice P-A-C with the P-E-N"と(あくまで彼自身が)2pacと比較しうると自負するライムで披露する。またプロモヴィデオの最期に予告されたとおり、最近ではメアリー・J・ブライジが客演するバージョンも登場し、それに合わせてライムもまた変化、曲も必死に生きるシングルマザーへの応援歌へと変貌を遂げ、ヒップ・ホップが本来持っていた対峙する相手によって自由自在に変化するフリースタイルぶりをまさに今曲で彷彿とさせている。キャシディは言う「バトルはおれとフリーウェイだけのものじゃなく、本物のヒップ・ホップなんだ。バトルっていうのはスキルを磨く上で重要なものだし、MCのカルチャーのひとつなんだよ」そんな彼に対してスゥイズ・ビーツは以下のように答えている。「彼は若くてハングリーだよ。何時間でもフリースタイルできるし、ボキャブラリーも沢山ある。バトルや楽曲にぴったりな言葉のブレンドの仕方だってちゃんとわかってるんだ。彼の持つ世界に、おれは完全に信頼を寄せている」 |
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(田鍋) |
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ここ数年男
Vo.R&B
の世界ではグループよりもソロシンガーの活躍が顕著だった。マリオ、オマリオン、マーカス・ヒューストンといったポスト・アッシャー御三家、ジニュワイン、アヴァント、ジャヒームといった華はないけどしっかりと実績を残す脇役御三家など、ぱっと思いつくのはソロシンガーばかり。グループとなると前述のオマリオンが頭を張っていた
B2K が解散して以降はぱっとせず。ドゥルー・
ヒルも戻ってきたと思ったらまたどっか行ってしまうし、唯一コンスタントにヒットを放ってるような気がするのは
112くらいだがいかんせん地味だ(まあそれが彼らの持ち味でもあるが)。そんなスター不在の男性
R&B
グループ界に突如現れたのがこのプリティ・リッキー。プリティ長嶋みたいなふざけた名前だが、まあそれはご愛嬌。グループはマイアミをベースに活動していて、メンバーはスリッケム(Slick
'Em)、ベイビー・ブルー(Baby Blue)、スペクタキュラー(Spectacular)のラッパー
3 人と、シンガーのプレジャー(Pleasure)からなる 4
人組。メンバー全員が創作カクテルみたいな名前だが、まあそれもご愛嬌。そう。なんとこのプリティ・リッキー、ボーカルグループでもなければラップグループでもない。ラッパーもシンガーもいるグループなのだ。90年代
R&B
をこよなく愛している人ならご存知だと思うが、かつて「You
Been Played」「Mind Blowin '」などのヒットを放ったスムーズという黒人女性アーティストがいた。彼女はさっきまで歌っていたかと思うといきなりラップしだし、ラップしていたかと思うとムード満転にまた歌いだす、2
刀流のシンガー / ラッパーだった。その"いつスイッチが切り替わるかわからない危うさ"がとても刺激的だった。このプリティ・リッキーにもそれに通じる危うさがある。
・・とかいってアルバム聴いたらこのテのは「Grind With Me」だけだったりして。まあそれでもご愛嬌。それにしてもラッパー 3 人衆もきちんと踊ってるところを見るに付け、やはり Atlantic レコードは彼らをアイドルとして売り出す気なんだろう。ここでちょっと経歴を。グループは 97年に結成され、2002年にマイアミのラジオステーション Power 96 で「Flossin'」がそこそこヒットし注目を集める。私は音を聴いていないが、どうもマイアミ特有のベース系ビートに乗せてエロエロに迫る、そんな内容らしい。そして 2004年にこの曲「Grind With Me」のプロモが配られ、同ステーションで開局以来最も多くのリクエストを集めた曲となる。そんなヒットの折、ちょうどマイアミに滞在していた Atlantic レコードの重役さんが、彼らのマイアミでの人気を目の当たりにする。それが 2004年冬だ。気になった彼は、グループをホテルの一室に呼んで即興でパフォーマンスをやらせた。噂にたがわない実力!、そしてグループと契約となったようだ。彼らの今回のアルバム『Blue Stars』をプロデュースしてるのはトリック・ダディ「Let 's Go」をヒットさせた Jim Jonshin & Big D. of Unusual Suspects。すべての歯車がきちっと合えば、これは本気で化けるかもしれない。 |
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(はまべ) |
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