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前作から約一年半の時を経て、ジュエルが4作目となる最新アルバム『0304』を発表。これまでになく早いペースで新作を発表してきたのもさることながら、何よりもその音楽の方向性の変化に発売前から注目が集まった。それはもちろん先行シングルとしてカットされたこの曲「Intuition」によりもたらされたものである。
そのような変化はリスナーの間でもある程度予想ができる話ではあった。プロデューサーにシャキーラを手がけたレスター・メンデスを起用したという話を聞いただけで、どのような曲に仕上がるか心を躍らせたものである。彼女の少し鼻にかかった声はラテン・ポップ風ナンバーを歌わせればきっと映えるであろうことが容易に想起できたし、その歌唱力をもってして歯切れのいい曲展開を形作るであろうことは当然のごとく期待されるところであった。 蓋を開けてみれば予想通りの出来栄えであったが、やはりこれまでの彼女の曲に慣れ親しんだ我々にとっては、十分に受け入れるに若干時間を要する内容であった。地味ながらずっしりと聴き手に響くアコースティック・ギターの音は影を潜め、アコーディオンの音が絶妙に力を抜いて、曲のムードを軽めている。ビデオクリップではいつになく肌を露出し、必要以上にセクシーなポーズを見せてキワモノっぽさを演出。サビメロなどはかなり手抜きな感も否めないが、最後に鼻声で"follow your heart baby!"と思いっきり叫ばれるとこちらの力も抜けてしまう。真剣に聴けば聴くほど馬鹿にされているような気がしてきて悔しいが、それもまた彼女の意図したところなのかもしれない。「少しばかり周りをおちょくってみたかった」とは本人の言葉。目論見通り、これまでの堅苦しいシンガー・ソングライターというイメージなんか、この曲ひとつで一気に吹き飛ばしてしまった。 ジュエルの遊び心が詰め込まれたこの曲は、彼女の幅広い才能の一側面に過ぎないということか。たまにはこういうのもアリでしょう、くらいの気持ちで接するのが一番良いのかもしれない。 |
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(小川ボ) |
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イケメン3人組カントリーバンド、ラスカル・フラッツのアルバム『Melt』からの2曲目のトップ40ヒット。歌詞はもうこれでもかというくらいの直球のラブソング。「屋根に登って、山の頂に登って大声で叫びたいんだ。ラジオで歌いたいんだ、ビデオでそれを見せてやりたいんだ、世界中の人たちに僕が君をこんなに愛してるってことを。」(書いていて思わず赤面してしまった。)曲調も軽快なカントリーロックで、一部ではSuper-Shiny Nashville Popなどと表現されているが、まさにそのとおりの音である。プロデューサーとしてはメンバーの他にマーク・ブライトとマーティー・ウィリアムスの名前がある。前者は他にはブラック・ホークスやピーター・セテラのアルバムのプロデュースも手がけている。後者はプロデューサーとしてよりもどちらかというとエンジニアとして有名で、かかわったアーティストとしてはこちらも同じくピーター・セテラの他にはフェイス・ヒル、ティム・マッグロウ、ジョ ディー・メッシーナ、リーバ・マッキンタイヤー、スト様ことジョージ・ストレイトなどとなっている。レコーディングにはその他にここではギタリストとしてダン・ハフが参加している。この歌はやっぱりルックスがいいアーティストだから許される歌で、もしそうでなかったらなんか街中でよく見かけるいわゆるバカップルの戯言みたいに聞こえてしまい、石でも投げられかねないと思ってしまうのは私だけのひがみか? | ||||||||||||
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(篠崎) |
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いきなり深刻そうなイントロ。しっとり歌い上げるいつもと何か違うワケアリっぽいリル・モの歌いっぷりに心ときめいたのもわずか40秒、ファボの「Lil!
M! O!」の掛け声と共に入ってきたのは「太陽に吠えろ!」みたいなくすんだ音色のギター。何ですか、これは(苦笑)。オープニングの火サスばりにスリリングな空気はどこへやら、一変してコミカルな展開に。
今年春にリリースされたリル・モのセカンドアルバム『Meet The Girl Next Door』の中で結構話題だったナンバーがついにシングルカットされ12週かけてなんとかトップ40 入り。ファボラスとリル・モの組み合わせはちょうど主従を逆にして「Can't Let You Go」がヒットしたばかりだが、相変わらずこの二人昔からのコンビみたいな相性の良さを見せている。リル・モは「Superwoman Part II」がヒットしてデビューアルバムが出た頃ぐらいは、「あのR&B界の裏方職人遂にデビュー!」って感じでみなちょっと胸ときめいてたんだけど、最近だと周りの反応も妙に落ち着いちゃった感があるのがさびしいところ。メジャーデビュー前には曲作りとバックコーラスで売ってきた人だけに、一歩間違えば第2のミッシー・エリオット(ちなみに二人は昔から仕事仲間)にも成りえた訳でずいぶん惜しい人生を送っている。・・・なんて私に心配されなくても、今後も数々の有形無形の客演をこなし、"ひそかに他の人の曲のソングライター・クレジットで「C.Loving」の名前を見つけては「あ、こんなとこにもモが!」といったささやかな喜びを感じる"マニアック R&B 愛好家を地味に楽しませる活動を続けていくのだろう。 |
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(はまべ) |
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最近過熱気味の感のあるアメリカの"イケメン・カントリー"シーン。ドリームワークスからデビューしたジミー・ウェインもその活況の中に身を置くことになった一人。
彼のオフィシャル・ホームページを見ると、彼の詳細なインフォメーションを見ることが出来る。 髪の色:ブラウン/身長:5フィート9インチ半/独身/趣味:ワークアウト、映画鑑賞、人とのおしゃべり/ボクサー・パンツ派?ブリーフ派?:両方/寝るときは?:ボクサー・パンツ/好きな食べ物:チキンとリンゴ/アイスクリーム:バニラ/デザート:ミックス・フルーツ/本:マジソン郡の橋/マンガ:フリントストーンズ/俳優:ジム・キャリー ・・・イギリスのアイドル誌ではない。ドリームワークス・ナッシュヴィル支社のホームページである。こんな典型的なアイドル的売り出され方をしているジミー・ウェインは、ノース・カロライナ州クリーヴランド出身、1972年生まれの現在30歳。ヘアスタイルこそ今っぽいサラサラ感のあるものだが、そのルックスは・・。デビュー前は物凄くさえなかったのではないか?と思わせるものが。しかもその音楽性は非常にオーソドックス、と書けばよい印象だが、はっきりいって超地味。 「Stay Gone」は別れた恋人に「もう泣き尽くして、俺は吹っ切れたよ。」という内容。君は君の道を行けと。これもまた非常に普通。アイドルとして売り出されている彼だが、作品の本質は違うところにあるのだと思う。でも、それをストレートに出したら地味すぎて売れそうにない・・。本当に難しいところ。泡沫で終わらなければ良いが。。 |
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(八亀) |
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ショーン・ポールやウェイン・ワンダーなどのポップヒットが続き、この夏を代表するビートとなったDiwaliリディム。その波にのってレゲエ畑以外からDiwaliで攻勢をかけてきたのがスパニッシュ・ハーレム出身の19歳の新人R&Bシンガー/ラッパー、ルミディー。ハーレムなどのクラブを中心に地元で活躍するDJテッドスムーズと小さい頃からつるんでいたルミは12歳頃から曲を書きはじめ、高校を卒業するとテッドスムーズのレーベルStraight Face Recordsから作品をリリース。今や「The Uh-Ooh Song」として知られるこの曲も、当初Diwaliにいち早く目をつけたテッドスムーズから何かこのリディムに乗せる曲を書くよう指示されたが、乗り気にならなかったルミが既にレコーディングしていた曲の中からリミックス用にピックアップしたもの。元曲はルミディーが書いたものだが、とても短い曲だったのでテッドスムーズから「ブリッジを書いて」「ただUh Ohって言ってみて」と指示を出されるままにレコーディングされたとか。メアリー・J・ブライジやローリン・ヒルに影響を受けたと語るルミは「Diwaliってよく知らないの・・・私レゲエのアーティストじゃないし。でもここまで大ブームになったのは、手拍子って凄くシンプル&ストロングだからじゃないかな」と、とぼけたお答え。それでもテッドスムーズの読みは大当たりし、クラブフロアやラジオ局で瞬く間にヘビーローテーションに。この曲のリミックス&ビデオに参加しているバスタとファボロスもまだメジャーとの契約が成立する前に直接ルミとコンタクトをとってノーギャラで参加(アルバムに参加したNOREも)。その後ほどなくしてユニバーサルからリリースされたメジャーデビューアルバム「Almost Famous」は全ての曲がルミディーのペンによるもので、透明感のある歌声で彩られたR&Bチューンの他にラップも披露している。このアルバムタイトルはシングルの急速な成功で、ルミディーの名前は知られるようになったものの曲と名前が一致しない人が多いというリリース時の状況を示しているとか。初めて「あなたルミディーじゃない?」と道で声をかけられたと思ったら、その子はファボロスの大ファンで「ビデオで共演してどうだった?」とか結局は彼のことしか聞かれなかったらしい。この夏は(リル・バウ・ワウ改め)バウ・ワウとのツアーも経験して知名度を上げているルミディー、そろそろ「Almost」は不要になってきたかも。 | ||||||||||||
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(中村) |
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チンギー。ふざけた名前だ。ステージネームを考えるに当たって最初「Thugsy」とかいうのを考えたそうだが(笑)、「俺はサグ(ならず者)じゃねえし、ネガティブなリリックをラップするつもりもないから」この「ちょっと語呂のいい感じの」名前にしたという。要するにあまり深く考えるタイプの男ではない。そしてそれは音にもストレートに現れている。セントルイスのノースサイド出身で、リュダクリスのDistrubing Tha Peace (DTP) レーベルから突然現れたこのチンギー君、基本的にはパーティ・ラッパーだ。セントルイス訛りで「Right There」の意味のタイトルのこの曲も、車で流してたらすげー女が歩いてて、一発で気に入っちゃったから絶対モノにしなくっちゃあ、なんていう極めてノー天気な楽しいパーティーチューン。デビューに当たってDTPレーベルの重役、チャカ・ズールーがやはりセントルイスのヒップホップ・サーキットで掘りだしたというプロデューサー・チーム、トラック・スターズの手によるトラックも実に楽しくバウンシーでキャッチーなサウンドだ。聴いてると体が弾んでウキウキしてくるようなサウンドで、いろいろテロだとか何とか殺伐とした当世、こういう音が受けるのもうなずけるというもの。ヒップホップ界の植木等、リュダクリスが送り込む新人としてはインパクト十分で、案の定アルバム『Jackpot』も初登場でいきなりアルバムチャート2位という快挙を達成してる。ちょっと70年代ブラックスプロイテイション・ムーヴィーなどを彷彿させるレトロなロゴが目を引くアルバム・ジャケには、いかにも世の中なめてそーなチンギー君がだるーくポーズしてる。なかなかいい。おそらくこの手のヒット曲でいきなり現れたパターンからいって、この曲一曲ぽっきりだけの一発屋で終わることはまず間違いないけど、そういった一発屋にありがちのヤクザな匂いのプンプンするこのヒット曲、鮮度の高いうちにたっぷりお楽しみあれ。 | ||||||||||||
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(阿多) |
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相変わらずカタカナ的には、朝御飯だか昼御飯だか曖昧な名前の彼女だが、サンタナとの「The Game Of Love」の勢いも上手く利用して発表されたセカンド・アルバム「Hotel Paper」(旅館新聞Or宿紙:タクシー運転手奥村訳)からのファースト・カットとなった作品。こういった曲のことを語る上でありがちな、前作の成功のプレッシャー云々、、であるが、それはあまり感じられない。作風も無理の無い、彼女の好きなグー・グー・ドールズあたりがやりそうな乾いたギターのサウンドをベースにした、特に驚くことの無い安定した仕上がり。俺的に救われたのは、この手の誰もが陥る可能性のある「無理なR&B化」を避けることが出来ているところだ。ジュエルしかり、アギレラしかり、、、、「ロックしとけ!」っちゅう感じが俺を常に襲う。だが、彼女、問題がある。未だヴォーカルが未完成ということだ。前作に比べ数段表現力の増強がなされたとは思うが、車でいうと3000キロ程度(慣らし運転中)、ワインでいうとヌーヴォー(醗酵液)であり、本格的に実力を発揮するのはそれらが、10000キロや樽熟成から瓶熟成に入る次作以降と見た。高級車も最初は性能をフルに発揮しにくいし、ヴィンテージ・ワインも最初は只のヌーヴォーだ。彼女は「金の卵」。これからを期待したい。と、訳分からんことをいつも書いてしまうのだが、俺は、それだけ彼女の今後に希望が持てると思っているので、そこんとこシ・ク・ヨ・ロ。で、この曲。サヴェージ・ガーデンの「I Want You」の最初の方に最初の方が似ている気がする。ひょっとしたら、そんなこともあって、この曲今の若人が聴いたら微妙に古臭いと思うのか?若人の意見も機会を見て今後伺っていきたい。最後に余談だが(っていうかこの文、余談しかなかったが、、)俺も今年で洋楽人生20年になった。こうやって、新しい音楽に未だに興味を持っていられるのは、ミッシエル・ブランチのような才能と時々でも出会えるからだ。80年代はよく聴いたけど、それ以降の洋楽に理解を示せないという残念な輩が、俺の周りには数多く存在する。その気持ちは俺も痛いほど分かる。でも新しい音楽も好きで聴けるなら、そんなに素晴らしいことはないと思う。それを少しでも目指せるなら、先ずはミッシエル・ブランチの作品を買うと良い。「最近のはな〜」なんて簡単には言わせないぜ!まだ30や40で、そんな事言って老けてる場合じゃない。宜しくどうぞ! | ||||||||||||
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(奥村@洋楽Stay Up Late) |
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昨年のデビューから絶好調のファボラス、彼のセカンドアルバムからの第2弾シングル「Into You」だが、この曲、アルバムではアシャンティがフィーチャーされていたのに対し、12インチシングルではタミアがフィーチャーされている。ビルボード誌の表記でもアーティスト名が"OR"表記されていたが、それはチャートがエアプレイで集計することになっているため、ラジオ局がアルバムバージョンをかけるか、シングルバージョンをかけるか、ええい分からん面倒だ、両方一緒にカウントしてしまえ!ということで苦肉の策としてそう表記されることになったのでしょう。 しかしシングルカットに際し、何で急にこのような歌手交代劇が起こったのだろうか?はっきりは分からないが、ファボラス自身は次のように説明している。 「アシャンティはもう自分自身で充分色々やってるじゃないか。それに今やもう彼女とのスケジュールが噛み合わず、俺はこっち、彼女はあっちへと奔走している始末だもの。一方シングルカットはもうすぐなので、もう彼女との調整を待つことが出来ないって訳さ」 50セントやジェイZを中心に様々なヒップホップアーティストが出演するこの夏話題の「Roc The Mic」ツアー。そこにオープニング・アクトとして出演しているファボラス、当然この「Into You」をそこで聴衆に披露したかったはず。しかし一方、この曲でフィーチャーされるはずのアシャンティは同時期、自身の最新作『Chapter II』をプロモーションするツアーで手一杯。更に彼女は8月にはR.ケリーのツアー中、5日間の日程でオープニング・アクトを務めるので、どの道もう物理的に彼とこの曲のためにコラヴォレートする気は無い感じ。 ところでこの「Into You」、実はタミアの98年のヒット「So Into You」の下地にしたリメイク版でもある。ファボラスは言う。「アシャンティと演れないのなら、俺たちはタミアと演るよ。タミアと演るべきだ。彼女はもともと(98年の)オリジナルの曲でもぶっ飛んでいたんだからさ」そんな調子でタミアに決定したみたい。最初は軽い気持ちでファボラスと同じNY出身ということでお相手がアシャンティだったのが、彼女がMurderIncレーベルで巨大な存在になるにしたがって経営的かつ戦略的判断から彼女をより際立たせて単独で売りこむほうがよい時期になったと判断され、ファボラスは切られた格好となったのでしょう。さて振られてしまったファボラス、同レーベル(Elektra)出身ということで今度はお相手がカナダ出身のタミアに落ち着いたというところが真相というところか。うーん企業の論理に翻弄される男女、そしてフィーチャリング、なかなかドラマティックだねぇ。(笑) | ||||||||||||
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(田鍋) |
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米FOXの音楽オーディション番組『American
Idol 2nd Season』で惜しくも下のルーベン・スタッダードに敗れ準優勝したのが、ノースカロライナ出身の24歳クレイ・エイケン。この番組は日本で言うテレビ東京系『ASAYAN』(2002年3月非常に惜しまれながら終了)に似たオーディション番組。全米各地から集まった歌好きの素人が番組に出て1曲歌い、視聴者の投票で毎週1人ずつ落とされていくという企画。非情にも1人ずつ落とされていくところが、『SURVIVOR』にも似ており、その演出がいかにもアメリカ的というか。ちなみにここの初代優勝者はケリー・クラークソン。「A
Moment Like This」でデビューした頃は色物的に見られていたが、デビューアルバムがリリースされそこからアギレラ作の「Miss
Independent」が特大ラジオヒットになり、だいぶ垢抜けてきた感がある。何の話だっけ?話を戻そう。そう、クレイ・エイケン。辛口コメンテーターが酷評しまくり出場者を泣かせるような番組で最後の舞台まで残った人だけあって、さすがに歌が巧い。この番組を実際見ていた日本人のコメントをネットでいくつか見たが、参加者のほとんどが相当歌が巧いそうである。日本じゃ考えられない(笑)。大好きな歌が「Unchained
Melody」ということでスタンダード系が好きそうな彼、インタビューでも「僕は本来歌手が歌うべき、いいメロディーを持った音楽が大好きなんだ」と語っている。
RCAミュージック・グループの会長クライヴ・デイヴィスの画策の下見事RCAからデビュー(ルーベンはJレコーズより)を果たした彼がレコード内で歌っているのがオリジナル曲「This Is The Night」(実はこの曲はB面でA面がサイモン&ガーファンクルの「Bridge Over The Troubled Water」のカバー)。これでもかと喉を振るわせる自信に満ちた彼の圧倒的な歌唱が堪能できる、いまどきないぐらい直球なバラード。この音楽業界不振の最中見事シングルでミリオンを達成した。終盤の"晴天のへきれき"のような転調には後頭部を鈍器で殴られたような思いだが、ギズモ似のちょっとグレムリン入った愛苦しいキャラは我々日本人の理解しがたい地球の裏側で密かに人気沸騰中。 |
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(はまべ) |
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で、こっちが『American Idol 2』の優勝者。同じ週にシングルをリリースして準優勝者であるクレイが393,000枚、このルーベンが286,000枚というのはちょっと矛盾してるようだが、どう考えてもニューヨークより人口の少ないワシントンDCが首都になるような国だし、売れればいいというもんでもないのでこの際どうでもよい(適当な発言)。ルーベン・スタッダードはドニー・ハザウェイをフェイバリット・ミュージシャンに挙げるアラバマ出身の25歳の黒人シンガー。番組のコメンテーターの一人がルーベンVSクレイの勝負をルーサー・バンドロスVSバリー・マニロウと評したように、この人かなりルーサーっぽい歌い方をする。だからといってカラオケ野郎と決め付けるのはまだ早い(といってもこの「Flying Without Wings」はウエストライフのカバーだけど(笑))。とにかく一度騙されたと思ってこの余裕溢れる自然体かつゴージャスな歌いっぷりにぜひ酔いしれてほしい。デビュー曲にもかかわらずそのパフォーマンスは既に2万、3万のディナーショウで小箱を回ってそうな落ち着きっぷりだ。しかもそれが嫌味になっていない。日本では隙間産業としても成立し難い愛嬌溢れるルックスも、今回のバトルでは逆に味方になったのかもしれない。色んな意味でおそるべしアメリカ。God Bless The USA。この『American Idol 2』が終わったあとFOXはチャイルド版『American Juniors』を始めた。この調子でFOXには次々と続編をやってほしいものだ。毎週ステージでラップバトルを繰り広げて相手を泣かせる『American Rappers』とか、毎週ステージでドラムセットやらギターやらを壊しまくる『American Punks』とか、絶対面白いと思うし。ていうかそれならケーブル引いてでも見る。 | ||||||||||||
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(はまべ) |
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この5月、エミネムやD12と遂に日本の地を踏んだ50セント。ちょうど「In Da Club」「21 Questions」の特大ヒットがチャートを席巻しているタイミングでの来日に「エミネムはともかく50セントを見るべし!」との声も多数。アルバムやシングルの爆発的なセールスはもちろん、BETアウォーズで既にベスト・ヒップ・ホップ/ベスト新人の両部門で受賞した他、アイドルが強いティーン・チョイス・アウォーズでも「21 Questions」がフック・アップ部門、「In Da Club」がラップ・トラック部門で受賞、50セント自身もブレイクアウト(!新人賞、ってとこね)・アーティスト部門で受賞。今月8日に発表されるビルボード・R&B/ヒップホップ・アウォーズでも50セントが最多10部門にノミネートされており、続く8部門のネリー、6部門のエミネムを大きく引き離している。更に今月末発表のMTVビデオ・ミュージック・アウォーズにも5部門ノミネートされているので、今後の賞レースで何回50セントの名前がコールされることになることやら。この夏ジェイZとダブルヘッドライナーを務めたロック・ザ・マイク・ツアーも大好評で新たに追加公演が決定、ジェイZは日程が合わなかったために後半は50セントのみがヘッドライナーとしてスヌープ、ファボロス、バスタ、ショーン・ポール、ボンクラなどを率いる。リーボックのCMでも共演した。成功街道まっしぐらの50セントは先輩のマーケティング戦略に学ぶべく、リーボックとタイアップして今秋「G-Unit Collection」を限定盤CDつきで発売(春にジェイZも限定盤CDつきで「S. Carter Collection」を売り出してリーボック社史上最速で完売している)、12月にはMTV Booksから自伝が発売されるのに続き、クイーンズでの貧困生活からラッパーとして大成功するまでを描く自伝映画(同じくエミネムが自伝的映画「8Mile」で大成功を収めている)の制作も決定した。その他デザイナーのMarc Eckoとタッグを組んで自身のファッションブランド「G-Unit Clothing Co.」を立ち上げ、11月初旬には50セント主宰レーベルG-Unitレコーズから50セント、Tony Yayo、Lloyd Banks、Young Buckから成るG-Unitのアルバムをリリースと、全てが出世ラッパーの辿るシナリオ。ちなみにマイアとお互いのドレスルームをちょこちょこ行き来している光景が目撃されているとか。さて、そんな50セントがドロップしたシングル第4弾「P.I.M.P」は当初のチャートアクションこそおとなしかったものの、スヌープが手がけたリミックス・ヴァージョンが登場したためか再び急上昇。ハリウッドの超豪華な邸宅で撮影されたこの曲のビデオクリップにも白の上下でスタイリッシュな50セントとキメキメの派手な衣装のスヌープが仲良く登場する。50セントの楽屋で初めてこのビデオを見た2人はその出来映えにまんざらでもないようで「また2人で何かやろーぜ。映画でも作るか!!」って話になっているとか。スヌープの映画・・・ちゃんとティーンエイジャーの50セントファンも観られるものだといいけど。 | ||||||||||||
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(中村) |
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ここのところ、ジニュワインという奴は出て来た当初に比べると何となくポジショニングがよく判らなくなっているというか、何となく大御所感めいたものを漂わせながら、きっちりメインストリームを外している感じを失ってない(変な言い方だな)掴みどころのなさが強いというか。この前のシングルで、R.ケリーが曲書いて最近あちこちでフィーチャリングされまくっていわば旬のベイビー(キャッシュマネーのあの人)をフィーチャーした「Hell
Yeah」なんか、ちょっと変わったヒップホップR&Bに聞こえるんだけど実は今風の凄くメインストリームのR&B(ア・ラ・R.ケリー)なのに対して、この曲などちょっと耳にはごくごく普通のクワイエット・ストーム系のR&Bのように聞こえるんだけど、実はプリンスとか一番エッチなモードのアイズレーとか、更には全盛の頃のテレンス・トレント・ダービー辺りのちょっと狂気がかった、爬虫類系のフェロモンがプンプン伝わってくる、実はタダモノではない曲だ。 だいたいこの曲題材からしてかなり「白昼の幻想シリーズ」的だし。誰でも男だったらピチッと体の線をあらわにしたジーンズで下半身を固め、街角を闊歩するセクシーな女性に思わず目を奪われた経験はあるだろうが、ここでのジニュワインをそれを更に一歩進めて、 なかなかイケてる 時間はたっぶり ねえ君のジーンズの中に僕を入れてくれるかな? 僕好みのむっちりした感じ ねえ君のジーンズの中に僕を入れてくれるかな? おいしそうでほっぺがおちそう ねえ僕の入る余地はない? これが第2ヴァースに入ると更に直裁的で うーんこれだと単なるストーカーだな。でもこのリリックをあのため息まじりのジニュワインの声で囁かれると結構鬼気迫る雰囲気がふわっとわき上がってくる。デビュー曲「Pony」で既に確立していた変態路線を当時の仕掛人、ティンバランドと別れてもなお独自の感性で今回初めて自らの作曲、プロデュースでスタイリッシュに表現してみせたジニュワイン、この曲を含むアルバム『The Senior』も含めてキャリアのワンステップアップを見事にクリアしてみせた。プリンス直系の貴重なアーティストだけにこのアブナさを是非今後も維持してほしいもんだ。 |
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(阿多) |
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ディクシー・チックスのバッシング事件を取りあげた日本のニュース番組があった。ロンドン公演でナタリー・メインズが「ブッシュ大統領を恥ずかしく思う」と発言した例の事件の顛末。CD不買運動やラジオ局の放送自粛、ライブ会場の隣での嫌がらせイベントなど。一方で愛国心をくすぐるトビー・キースやダリル・ワーリーの人気。したり顔のキャスターが神妙に話す。「アメリカは表現の自由を失ってしまったのでしょうか」
彼は知らない。問題のラジオ局はブッシュの息がかかっていること。今ではチックスの人気も回復し、特にアメリカの同盟国イギリスでは人気飛躍のきっかけにさえなったこと。保守派アメリカ人が(勘違いして)崇拝するブルース・スプリングスティーンがチックス擁護発言をしてること。そして今、こんな曲がラジオで人気を集めていることを。 LAで2000年に結成されたブラック・アイド・ピーズ。ウィル・アイ・アムを中心とした職人気質ヒップ・ホップ・グループはルーツやジュラシック5とも比べられ、本国よりむしろ日本で注目され2001年には来日もしている。彼らが2ndアルバム『Elephunk』制作にあたり、白人女性ヴォーカルのファージーを加入させ、シングル候補曲の「Where Is The Love?」にジャスティン・ティンバーレイクをゲストに迎えるというニュースが伝えられたときにはちょっとした話題になった。もう今までのBEPじゃない、ポップ・ヒットを狙う全く違うチームになったのか。しかし明るくはじけるようなイントロに続き繰り出されるライムは「21世紀のWhat's Going On」とも呼ばれる内容(元が理屈っぽいのでかなり意訳ぎみ)。 この世界は一体どうなってるんだ 殺される人、死んでいく人 お願い、私たちを助けて 同じじゃないけど何も変わっちゃいない 愛はどこへ? 世界の重みがのしかかる 愛はどこに行ってしまったの? 反戦歌だというイメージを持っている人が多いけど、この曲が描くのはもっと大きな意味だろう。この曲での「愛」とは、恋人や家族への愛情というより、むしろ他人への尊敬や思いやりといった意味だろう。愛の欠如が対立を起こし、その結果が戦争という最大の悲劇を引き起こす。そして最後のヴァースで、この曲のテーマの本質は戦争ではないことがわかる。 ジャスティンが参加するコーラス部分のリリックは、確かに「What's Going On」を思い起こさせる。しかしマーヴィンの歌から30年も経っているのに、なぜ人々は同じ過ちを繰り返すのだろうか。 |
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(松本) |
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01年の大ヒット映画「ワイルド・スピード(The
Fast And The Furious)」の続編制作にあたり、主演のヴィン・ディーゼルと監督のロブ・コーエンは参加を辞退。自分が出なけりゃ制作されないだろうという読みは外れ、ジョン・シングルトンを監督に迎えた「ワイルド・スピードX2(2
Fast 2 Furious)」が前作をしのぐ大ヒットしたのはご存知のとおり。サントラもレーベルをDef
Jam Southに移し、メインはジャ・ルールに替えてルダクリスを起用。こちらも前作以上のヒットとなった。
しかしシングルとして最初にブレイクしたのはルダクリスの「Act A Fool」ではなく、新人ジョー・バッデンの「Pump It Up」。ジャスト・ブレイズ制作で、ア・トライブ・コールド・クエストの「Scenario (Remix)」ををそのまま使った分厚いホーンのバックトラックにのせたゴージャス&スピーディなパーティ・チューン。最近はオールドスクール回帰、なんて思える現象があちこちで目に付き、ミッシーのこないだのアルバムもそうだし、ビヨンセのシングルも多分そう。というかビヨの相方ジェイZの『The Blueprint』が火付け役とも思えるけど。これでトライブ再結成の噂が現実にならないかな。 ところでバイオをさらっと紹介すると彼はクイーンズのスパニッシュ・ハーレム生まれでジャージー・シティ育ち。父親が音楽家ということで子供の頃から音楽に親しむ機会があった彼も、次第にヒップ・ホップに傾倒し、16歳のときにもっと上のレベルを目指そうと決意。自己制作のCDがDJクルー率いるDesert Stormの目にとまし、シングルをリリース。これが好評だったことで遂にはDef Jamと契約しサントラ『Cradle 2 The Grave』に「Drop Drop」で参加。この曲で一躍彼の評価は上がり「西のバウンスと東のリリックを持つ男」「次の50セントは奴だ」と期待される。そして次の「Pump It Up」はサントラと同時に彼自身のデビュー・アルバム『Joe Budden』にも収録され、初登場でTOP10入りする大ヒットとなっている。 なお同じDef JamということでDef Jam Japanの日本人女性ラッパーAIのシングルにも参加してたりするので要チェック。 |
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(松本) |
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Get Low - Lil Jon & The East Side Boyz Featuring Ying Yang Twins |
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レコード会社などで"業界人"として働いていた奴が、後にアーティストとして成功を収めた例としては(ヒップホップ界では)ショーン・パフィ・コムズが有名だろうが、ここにも一人いる。 ジャーメイン・デュプリ率いるSo So DefでA&Rを務めていたリル・ジョンことジョナソン・スミスは、当時SWATS(South West ATlanta)で「Whats Up, Whats Up」を大流行させたプレイヤ・ポンチョを通じてリル・ボとビッグ・サムに紹介され、3人でリル・ジョン&ザ・イーストサイド・ボーイズとしての活動を開始する。96年のデビュー作「Who U Wit, Get Crunk: Da Album」というタイトルが示す通り、彼は当時から"クランク"一筋。リル・ジョンが主にビートを担当、リル・ボとビッグ・サムがフックを担当。彼らが普通のラップグループではないのは、その作品を聴けば一聴瞭然。彼らの曲には、フック(サビ)しかないのだ。意味なんか別にいらないので、とにかく盛り上がる言葉を叫ぶ。「Get Crunk」も、「Who U Wit」も、特段意味はない。ただの掛け声だ。「わっしょい」とはどういう意味か、外国人から問われたら"別に意味なんかない。ただの掛け声だ"という以上の答えには窮するだろう。それと同じである。 2000年にセカンドアルバムを出す頃には彼らはすっかり南部ではメジャーな存在になっており、その共演歴も華々しい。そしていよいよ満を持してのメジャーデビューが2002年の第3作、そのタイトルもずばり「Kings Of Crunk」。一旦ピークを迎えたアルバムは、しかし、シングル「Get Low」の思わぬ大ヒットにより再浮上を始めた。 ゲストのヰン・ヤン・トゥインズはD-ロックとケインのデュオ。96年に結成、2000年に「Whistle While You Twurk」をヒットさせて南部で注目される。サビのメロディをディズニー映画から拝借していたのにクレームをつけられて話題になり、それを取り除いた別バージョンまでついでにヒットしてしまうという変な棚ボタもあった。2枚目のアルバムからも「Say I Yi Yi」をヒットさせている。 さてこの「Get Low」は、比較的普通のラップ+掛け声系のサビという構成だが、注目すべきは、"普通のラップ"っぽい部分はリル・ジョンたちは何もしてなくて、ゲストのヰン・ヤン・トゥインズに任せている点だろう。サビに入るところのダミ声も含め、一人でラップしてる部分は全部ヰン・ヤン・トゥインズで、複数人で声を揃えて叫ぶ掛け声系のところしか本人たちはやらない。そもそも彼らは普通のラップなんてできないのかもしれない。しかし。この、見事なまでにキャッチーな、職人技の域に達した掛け合い。 <付録:振り付け> |
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(しんかい) |
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