Top40 New Entries Nov.2002

◆ 2002/11/2 Landslide - Dixie Chicks
◆ 2002/11/2 '03 Bonnie & Clyde - Jay-Z feat. Beyonce Knowles
◆ 2002/11/2 She Hates Me - Puddle Of Mudd
◆ 2002/11/9 Love Of My Life (An Ode To Hip Hop) - Erykah Badu feat. Common
◆ 2002/11/9 These Days - Rascal Flatts
◆ 2002/11/9 Stole - Kelly Rowland
◆ 2002/11/9 Work In Progress - Alan Jackson
◆ 2002/11/9 Girl Talk - TLC
◆ 2002/11/9 I'm Gonna Getcha Good ! - Shania Twain
◆ 2002/11/16 Don't Mess With My Man - Nivea feat. Brian & Brandon Casey
◆ 2002/11/16 Your Body Is A Wonderland - John Mayer
◆ 2002/11/16 She'll Leave You With A Smile - George Strait
◆ 2002/11/16 Air Force Ones - Nelly feat. Kyjuan, Ali & Murphy Lee
◆ 2002/11/23 Who's Your Daddy ? - Toby Keith
◆ 2002/11/23 Disease - matchbox twenty
◆ 2002/11/23 My Town - Montgomery Gentry
◆ 2002/11/30 Beautiful - Christina Aguilera
◆ 2002/11/30 Family Portrait - Pink

 

Landslide - Dixie Chicks

Top40 debut  2002/11/2
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  Monument
Meantime Rate NA
、フリートウッド・マックの『Freetwood Mac』(75年1位)も掘り下げて聴いていたし、勿論リアルタイム経験した『The Dance』(98年1位)も聴いていたが、この曲の収録されている『Home』が出て、それを最初に聴いた時には全くカヴァーだとは気付かなかった。いやぁ、本当にディクシー節に仕上がった。彼女達の今回のアルバムは、今までのポップ路線から転換して完全なカントリー・アルバムという印象を与えることもあって、まさかフリートウッド・マックを用いるという攻撃は予想外だった。とはいえ、元の曲も当然ながらスティーヴィー・ニックスによる、ややカントリー路線に傾倒したサウンドなだけに確かに納得は出来るというもの。

先日NHKのBSで、難しい事は分からないが女性ばかりのライヴが放送された。そこではナント!ディクシーと、スティーヴィー・ニックスがこの曲を一緒に歌っているではないか!っていう場面に遭遇したが、その演奏の上手さに、通常カントリーとは無縁でレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(俺はカーズ)が好きな俺の妻も、「生で見たら良さそうだ」と発言するほどに可也格好良いものであった。ディクシーの若々しい元気な演奏と(BONDと被るんだよなぁ)、スティーヴィーの妖精っていうか老婆っていうかとの微妙な味のミックスは、正に絶妙なレシピって感じだ。そんなわけでかなり好きになってしまい、来日した暁には行くかもしれないぞという勢いになっている。

いつだったか俺は「カントリーとヒップ・ホップは聴かない」と公言した事があった。何だかんだ言っても、結局そのどちらもボチボチ聴いているんだよね。このジャンルだから良い、悪いってのは確かに無いと思うので、これを機にあの発言を撤回したいと思う。宜しくどうぞ。

(奥村)

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'03 Bonnie & Clyde - Jay-Z feat. Beyonce Knowles

Top40 debut  2002/11/2
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  Roc-A-Fella/Def Jam
Meantime Rate NA
リーがネリ−と組んで「ジレンマ」で大成功したのを受けて、今後デスティニーズチャイルド内でのイニシアチブの微妙な変化を恐れたためか、早速ビヨンセはジェイZと"あたし達、2003年のボニ−&クライド"と銘打って素早く対応。「ジレンマ」とは異なりちゃんとプロモ盤シングルも出まわりジェイZのニューアルバム「The Blueprint 2 - The Gift and the Curse」からの第1弾シングルとして「'03 Bonnie & Clyde」は正式にカットされたのでした。さて最近は何かと頻繁にボニ−&クライドと銘打った曲が特定のジャンルに限らず目に付くようになったけど、「ボニ−&クライド」とはアメリカではアウトローに生きる人の代名詞といってもいいほど。もともと大恐慌の1930年代、テキサス州ダラス周辺で思いつくままに銀行強盗を繰り返していた実在の20代男女のギャングがボニ−とクライドで、ご存知のように1967年にはウォーレンビーティ、フェイダナウェイ主演で映画化、いわゆる邦題「俺達に明日はない」としてアメリカンニューシネマの名作としても有名。そんな二人に準えているジェイZとビヨンセ、南仏の海辺を二人で訪れているところも目撃されていてプライベートでも交際が噂されている。「ジェイZとビヨンセの無軌道バカップルの誕生に皆の者ひれ伏せよ!!」という強引な宣言が今回の曲で高らかに謳われているようだ。また実在のボニ−&クライドは最期87発の銃弾を浴びて蜂の巣になって死ぬのだが、曲のプロモでは警察の網を掻い潜り、まんまと逃げおおせている。2003年のボニ−&クライドは一味違うということなのか。ところで実在のクライドは性不能者だったそうで史実のままでいくのなら二人はストイックな無軌道ぶりという、果たしてジェイZにそれが可能なのかという一抹の疑念が浮かぶ。でも2003年だから絶倫なんだろうなぁ。

果てさて、この曲ではまた2Pacへの敬意を表すため、彼の曲「Me and My Girlfriend」のビートを拝借し、また2Pacのフックを真似てビヨンセが"Down to ride to the very end, me and my boyfriend." と歌っている。この曲、アウトローに生きたもの達への挽歌といったところなのかなぁ。

(田鍋)

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She Hates Me - Puddle Of Mudd

Top40 debut  2002/11/2
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  Flawless/Geffen
Meantime Rate NA
の「Blurry」の大ヒットでいきなりメジャーブレイクしたパドマドことパドル・ オブ・マッド。というかそもそものバンドのスタートの経緯がフレッド・ダーストに 渡したデモテープが気に入られて慌ててバンドメンバーをかき集めた、ということだ からてっきりこの曲一発で後は地味にフェイドアウトしていくんだろうな、という感 じを持っていただけにこの「She Hates Me」のヒットはちょっと意外な感じがあった。 でもよく聴いて考えればそんなに意外な話でもなくって、前回の「Blurry」がニルヴ ァーナ仕様のダウナー「っぽい」感じのラウドなオルタナ・ロックってなことでラジ オの人気を集めて大ヒットにつながったのに対して、今度の曲は80年代のギター系ロッ クバンドがロックギターやロック作曲の教則本通りスリーコードをうまく駆使してちょ っとカッコいい曲を作ってみました、という感じが逆に新鮮でシンプルにまとまった キャッチーな曲を生み出していて、これはこれで前回とは全く別の観点からのエアプ レイを集めているのが今回のヒットの素因になってるような気がする。逆に言えばバ ンドとしての顔がないということになるのだけど、まあ、変にアイデンティティを求 めたり政治的なスタンスにこだわったりするよりは、昔のロマンティックス(古い?) とか今のサム41とかに通じるところがあって、「俺ら自分らがやってて気持ちよくっ て楽しくて、そいでもってカッコいい曲を楽しくやるんだもんね」という姿勢(笑) があってこれはこれで潔くていいんではないだろうか。ただ彼らもうまくやってかな いと、10年後に振替って「そういやパドマドってどういうバンドだったっけ?」と聴 かれて「うーん」と答えに詰まるような感じだとちょっと困るよなあ。あ、別に困ら ないのか。

(阿多)

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Love Of My Life (An Ode To Hip Hop) - Erykah Badu feat. Common

Top40 debut  2002/11/9
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  Fox
Meantime Rate NA

ぜバドゥが?なぜこんな曲調?と色々疑問はあるが、まあ何にせよヒップホップへの愛情を示した曲である。ヴィデオクリップだと、それが非常にわかりやすい。いや、というか、背景がわかってないと却ってゴチャコチャして何が何だかわからないビデオかもしれない。
まず、この曲はサントラ「Brown Sugar」からのカットである。だからビデオにもところどころ何の脈絡もなく映画のシーンが挿入される。で、ビデオ本編のほうはほとんど話の脈絡もなく、次々にシーンが切り替わる。これが、いちいち古き良きヒップホップ文化だったり、色々とマニア受けする映像なのだ。
まず最初にブレイクダンス対決のシーン。まあ、これは誰が見てもわかりやすい。カンゴールの帽子をかぶる彼女が意識するのはLLクールJか。続いていきなり(本物の)MCライトが登場、フリースタイルを披露する。そこにバドゥが乱入、やたら凄いフリースタイルを披露して喝采を浴びる。と、ここでいきなりビートが変わり、ゲストラッパーのコモンが登場。曲調はすぐに元に戻るが、今度はパブリック・エナミー(のそっくりさん達)が登場。彼らの1stアルバムのジャケをパロってみせる。その次に一瞬だけ登場する小汚い奴は誰のパロディのつもりなのかよくわからないが、"f*!% the p*****!" とキャプションが出て、レイダースの帽子をかぶった小汚い奴が中指を立ててみせる(モザイクがかかるが)。まあ、N.W.A.系のパロディなのだろう。
この次が傑作で、バドゥがある部屋に入ると、その瞬間に音がぐにゅ〜と歪んでテンポが遅くなり、テープの回転を遅くしたようにバドゥの声も低くどよ〜んとなる。同時に映像も二重にズレたりして何やらサイケデリックになる。と、そこで映る男のTシャツの胸のロゴに "screwed" の文字が。これはかなりきちんとした解説が必要だが、テキサス、特にヒューストンをベースにするラッパーの間では普通のアルバムと、"スクリュー盤"との、2種類を発売するのが恒例になっている。"スクリュー盤"とは、このビデオでも見られたように、元曲をどよ〜んとテンポを遅くした、ある種のリミックスバージョン。もともとDJスクリューという人の得意技だったのでこう呼ばれるが、今やこのテクを使うのはDJスクリューだけではない。というかDJスクリューは死んじゃったので、その技が今は他のDJに受け継がれている状態。で、この"screwed" ってのは完全に南の文化で、東海岸や西海岸のラッパーでもこれをやってる奴はいない、いわば知ってる人だけが知ってる(と、知ってる当人たちは思ってる)文化なので、この映像を見てマニア心をくすぐられて思わずニヤリとした人は多いはずだ。
その後いきなりステージに連れ出され、会場を埋め尽くす満員の客の前で2台のターンテーブルを使ったDJプレイを押し付けられるが、結局適当にごまかして逃れて、おしまい。最後になぜか迎えにくるスクールバスを運転してるのが、伝説のDJクール・ハーク。という、結局何が言いたいのか全然わからないビデオなのだが、断片的にはとても面白い。
で、曲のほうも結局最後まで"この曲のどこがヒップホップなの?""なんでバドゥがヒップホップなの?"という疑問を何も解決しないまま終わってしまう。これはどっちかというと脇役に見えるコモンの趣味でやってしまった曲かも。
なおコモンのニューアルバムも発売されたばかり。妙にサイケな色使いのジャケが斬新。コモンの姿も、なんだかアイザック・ヘイズみたいだ。って単にハゲってだけか。

(しんかい)

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These Days - Rascal Flatts

Top40 debut  2002/11/9
Peak Pos  #23
Top40 wks  -wks
Imprint  Lyric Street
Meantime Rate NA
ビューアルバム「Rascal Flatts」が大ヒットし、先日開催されたカントリーミュージックアウォーズ(CMA)でもHorizon of the year(新人賞)を獲得したジョー・ドン・ルーニー(27)、ジェイ・ディマルカス(31)、ゲイリー・ルヴォー(32)の3人。特に2年間に渡りカントリーチャートにランクインしていた「I'm Movin' On」で辛い経験を乗り越えて人生の再起をかける詞が子どもから大人まで幅広いリスナーの共感を呼び、高く評価されている。コーラス重視の楽曲とその佇まいから「カントリー版98 Degrees」などとボーイズバンド扱いをされがちで、初めてTVのライヴ収録をした時はTweenies世代の黄色い歓声にびびったらしい。本人たちは「俺たちは昔からの知り合い(いとこ)で、寄せ集めで作られたやつらとは違う」と不満気。でも「おばあちゃんが孫と一緒に俺たちの音楽を楽しめるってのはいいよね」と幅広いファン層に聴かれることは喜んでいるみたい。さてカントリーシングルチャートでは早速1位を記録したこの曲は、満を持して発表されたセカンドアルバム「Melt」からの先行シングル。最初のヴァースは恋人との楽しげな会話だが、実はそれはヴェガスでロデオのカウボーイと結婚してしまった女性との過去の思い出。精一杯強がってはみせるものの、やっぱり涙にくれてしまう。恋の痛みを知る人なら誰でも覚えがあるちょっと女々しいストーリーではあるけど、ラスカル・フラッツの爽やかキャラで歌われると気持ちよく聴けてしまう。ちなみにメンバーの現在の恋模様はというと、ゲイリーは幸せな結婚生活を満喫中、ジョー・ドンは同じく3人組のカントリー・ガールズ・グループであるシー・デイジーのメンバーと交際中、ジェイはシングル、とのこと。ブラペやトビキーとのツアーを経て、いよいよヘッドライナーとしてツアーに出る来年は彼等にとって飛躍の年となるかも。

(中村)

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Stole - Kelly Rowland

Top40 debut  2002/11/9
Peak Pos  #27
Top40 wks  -wks
Imprint  Music World
Meantime Rate NA
「売れるのは嬉しいがビヨンセに妬まれるのも怖い。それがジレンマだ。」

これはmeantimeのレビューでお馴染みのけい氏が前回のブレイクアウトで放った非常に的確で空気をよんだコメントである。デスチャというグループはどこかビヨンセの独裁的なイメージが先行し、彼女の意向にそぐわない輩はビヨンセ自らの判断により何らかの措置を加えられる(極端な話、消される)という噂が伝えられてきた。そんなグループはもはやビヨンセとDestiny's Childであり、ビヨンセとその仲間たちであり、ビヨンセと犬(笑)etc・・・。そう。ビヨンセにとって他のメンバーは決して名前で語られることの無い"その他のメンバー"。"その他メンバー"達はいつ入れ替えられるかわからない不安を抱え、日々いかに女王(ビヨンセ)にライトを当てるか、華を持たせるかに努め、自らは月見草としてひっそりと音楽活動を続けていた。

しかし奢れる人も久しからず。たけき者を遂に滅ぼす機会が巡ってきた。
伏兵ケリー・ローランド。デスチャ歴10年を迎える女王と並ぶ古参だ。
そのケリーがデュエットしたネリーの「Dilenma」はなんとポップチャートで10週連続1位という文句ナシのモンスターヒットを記録した。しかも曲の内容よろしく現在二人は付き合っているとかいう、どっかの国の『北の国から』みたいな状況で、ケリーの驀進はとどまる事を知らない。そして遂に時は来ぬ。この度ミシェルに続きグループでは2番手としてソロデビューとなったのだ。そのアルバム『Simply Deep』からの第1弾シングルがこの曲。この曲の中でのケリーは凛としたボーカルスタイルを取り、サウンドも途中スクラッチや妙なウワモノがいくつか被さるが、既存のR&Bの枠ではくくれないオルタナR&B的な展開を見せているので(※ 興味深いことにこの曲はR&Bチャートでは全くヒットしていない)、やはり彼女はデスチャとは違った方向性で行くのだろう。音的には地味な曲ではあるが、内容が学校内のいじめや暴力を歌った社会的なものであるだけに向こうではそれなりの反響を呼んでいるらしい。

(はまべ)

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Work In Progress - Alan Jackson

Top40 debut  2002/11/9
Peak Pos  #35
Top40 wks  -wks
Imprint  Arista Nashville
Meantime Rate NA
年11月の「カントリー・ミュージック・アウォード(CMA)」で初披露し、カントリーチャートでナンバー1を記録した「Where Were You」で今年のCMAを独占したアラン・ジャクソン。彼がやはりナンバー1を獲得した「Drive」に続き、約半年振りにシングルカットしたのがこのスウィンギーなカントリーナンバー「Work In Progress」。

ジャクソン自身のペンによるこの曲は、結婚10年目を迎える裕福とはいえない夫婦が主人公。仕事が忙しいあまり結婚記念日を忘れちゃったり、ちょっと外出するだけなのに化粧に時間をかける奥さんにイライラしたり、健康管理のため低カロリーの食事ばかり出されて「もっとうまいもん食いてぇ。」とコボしたり・・と、どこにでもありそうな家庭の一場面を歌いながら、最後は「いつかはお前に新しい車を買ってやるよ。神様にもお願いしてんだ。こつこつやってるからもうちょっと辛抱して。」でしめるという、カントリーお得意の"共感ソング"。

ここ数年彼は毎年アルバムからきっちり3曲ずつシングルカットし、ヒットチャートに送り込んできた。ということはもう「Work In Progress」の次の一手がある訳で、彼は11月にクリスマス・アルバムを発売。年末は自身のクリスマスTVスペシャルを持ち、万全な体制で2002年を締めくくる。シーンの牽引者として頼もしい限り。2003年も多くのヒットを放っていくことになるのだろう。しかし、こうコンスタントにTOP40ヒットが生まれると、紹介している我々はちょっとネタに困ってしまうのだが・・。

(八亀)

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Girl Talk - TLC

Top40 debut  2002/11/9
Peak Pos  #28
Top40 wks  -wks
Imprint  Arista
Meantime Rate NA
フトアイのあまりにも唐突に訪れた死によって、3人でのアルバムはこの曲を含む4thアルバム『3D』が最終作となってしまった。彼女が生前残したレコーディング音源を元に作られたと思われる本作はメンバーの彼女への想いがひしひしと伝わってきて聴くうちに胸が締め付けられる。いや、痛々しいという言葉のほうが相応しいだろう。レフトアイがホンジュラスで交通事故死を遂げてからこのアルバムが世に出るまで実に半年間。残されたチリとレフトアイは代わりに新しいメンバーを入れることもなく、音を作り直すこともなくこの作品を作り上げた。

実にTLCというグループは個人のキャラがきちんと確立されているという点で90年代の女性R&Bグループの中では異質な存在であった。それは言い換えれば官能的でセクシーなチリや、異常に音域が低いクールなTボズと同様、何をするか分からないその破天荒さが魅力だったクレイジーなレフトアイのポジションは重要だった。でなければ『Crazy Sexy Cool』なる素晴らしいアルバムが世に残せるはずはなかった。

「Girl Talk」。
この曲で挙げられているテーマは、Hしか考えてない男どもをチクリと刺す内容で、スタイル的に前作の「No Scrubs」の影をどことなくちらつかせる。"女性R&Bモノと言えば男性バッシング"みたいな時期が一頃確かにあったわけだが、そのムーヴメントを過ぎた後に聴くこの曲は摘発というより寧ろ啓発といったニュアンスに感じ取れなくも無い。

思わせぶりなイントロを抜けた後に鳴り始める如何にもアングラな香りのするリフがどことなく90年代初頭のマイナーR&Bっぽい空気を漂わせる。ところで、TLCがこういうアングラ調R&Bをシングルとして出す場合、大概成績が良くない。それは過去の「Get It Up」、「Silly Ho」の例をとってもわかるだろう。そういう事情を知っていてもレコード会社はこの曲をシングルカットしたのだろうか。そしてこの曲をきちんとプロモーションしたのか。する気はあったのか。もしそうでないと言うのならば、グループとしても一番大事な時期だっただけに、悔しくて仕方ない。

(はまべ)

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I'm Gonna Getcha Good ! - Shania Twain

Top40 debut  2002/11/9
Peak Pos  #34
Top40 wks  -wks
Imprint  Mercury(Nashville)
Meantime Rate NA
界一のセールス記録を保持している女性シンガーのアルバムは何でしょう?正解はセリーヌでもマドンナでもなくシャナイア・トウェインの前作「Come On Over」。プロデューサーであり夫であるジョン・マット・ランジとがっちりタッグを組んで制作されたこの作品は現在全世界で3,400万枚以上を売り上げ、98年発表であるにもかかわらずこれでもかとシングルカットしまくって数年間に渡ってヒットし続けたのはご存じのとおり。そしてスイスの自宅での充電期間中に一児の母親となり、パンチのある歌声にますます磨きをかけての最新アルバム「Up!」を発表するやいなや全米初登場1位を記録という幸先のよいカムバック。例によってびっくりマークのタイトルの曲が多く羅列するこのアルバム、全曲バージョン違いのボーナスディスクがついた2枚組という反則技。そして先行シングルとなったのが流麗なストリングスに乗せて「げっちゃげっちゃ」と軽快なシャナイア節炸裂の強力ナンバー。シャナイアいわく「明確な目的意識を持ち、どうやってそれを手に入れるかも知っていて、最後にちゃんと自分のものにする女性の歌」とのこと。自信に満ちあふれて人生を楽しむ女性像はシャナイアの歌の定番だが、「みんながよく知ってるシャナイアを前面に出しつつ新しいサウンドにチャレンジしたかった」との試みは成功しているよう。更に黒レースのライダールックでシャナイアが宇宙をツーリングするビデオクリップ、制作費は何と7億円!ビデオ史上に残る名作とされるマイケル・ジャクソンの「Thriller」の制作費が2億円、昨年ジョージ・マイケルがそれを超える3億円で「Freek!!!」を制作!と話題になっていたというのに。フェイス・ヒルの「私ってば美しいのよ」という鼻高々な佇まいとは違い「なーんちゃって」感のあるちょっとハズし気味な美人キャラなのが嬉しいところ。今回もポップにポジティヴに弾けてくれるシャナイア姐さん、今後のシングル攻勢も楽しみ。

(中村)

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Don't Mess With My Man - Nivea feat. Brian & Brandon Casey

Top40 debut  2002/11/16
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  Jive
Meantime Rate NA
る角度とメイクの出来によっては小池栄子にも中村江里子にも見えるというR&B界の七不思議、ニヴェアのアルバム『Nivea』から初の40ヒット。ちょっと前までジャ・ルールのシングルに客演して見事その曲が大ヒットした女性アーティストはその後大ブレイクするという奇妙な法則があった。アシャンティを筆頭に、クリスティーナ・ミリアン、そして見事ヒップホップディーバとして再生したジェニファー・ロペスもそうだろう。しかし、そんなジャ・ルールと共演した女性アーティストの中で唯一その後のブレイクとならなかったアーティストがこのニヴェアだった・・・。

いや、待て。
「Danger (Been So Long)」ってミスティカルじゃん。
というわけでまあ誰に客演してたかは別にどうだっていいんですが。
ニヴェアようやく花開きました。お待ちどうさま。ミスティカルの「Danger (Been So Long)」で歌ってたのが2000年だから足掛け2年ですね。その後彼女は「Don't Mess With The Radio」というシングルを出したんですが、そんなタイトル付けたのが悪かったのかラジオ界からはかるーく流されてしまいました(曲は今シングルの前菜という感じでなかなか良いのだが。ちなみにOrganized Noize Pro.)。しかし、レーベル的にも本人的にも生き残りを賭けてドロップしたこのセカンドシングルがこの夏からじわじわと火がつき始め、年の瀬を迎えようとする頃遂にメインストリーム大ブレイクとなりました。

音のほうもLPヴァージョンを大胆にリミックスしており、グランドマスターフラッシュの名曲「The Message」(アイス・キューブやPディディらがネタとして使用)っぽいボトムに、可愛らしいエレピを乗せてなかなか滑らかな仕上がりに。頼りなさと垢抜けなさが唯一無比の武器としてついに開眼したジャギドのブッキラボーカルを優しく包み込むニヴェアのオイリーなボーカルにも注目すべきだろう。冬になると身も心も乾燥して困るの、というあなたに特にお薦めしたい1曲。ぜひお試しください(結局、それが言いたかったのかよ)。

(はまべ)

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Your Body Is A Wonderland - John Mayer

Top40 debut  2002/11/16
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  Aware
Meantime Rate NA
近はRyan Adams, Bright Eyes, Ben Kwellerなど20代のソングライターの台頭が 目立っているが、John Mayer も例に漏れず、バリバリの20代。「俺は政治的な曲 を書くことは出来ないよ。俺は政治について充分な見識、知識を持ち合わせていない からね。自分が経験したことをレコードに刻みこんでいる。いくつかは実際経験した ことじゃないけど、でも感情を込めているつもりだし、その意味では信じられないく らい自分に忠実だし、自伝的だと言えるよね。」そんな訳で第2弾シングルの「Your body Is a wonderland」、20代の男にっとっては外す事ができないまさに旬のエロ 描写。彼女の肌の色を”porcelain”(磁器)に例え、ちょっと東洋風味が漂ったエ キゾチックさを思わせるが、(あるいはマイセンかも)唇がキャンディ、舌がバブル ガムってのがやっぱりヤンキー兄ちゃんの限界か。自分の経験を歌にするのが得意 で、小田原に暮らしていたのなら「彼女の肌はカマボコのようだ(小田原名物)」く らいの詞的冒険をしてもよかったかも(嘘)音的にはそつなくちらりと渋みを見せる 熟練した雰囲気も感じられ、歌詞の青臭い若い感じとはちょっと違和感を感じてしま うかも。しかしそれは彼は承知のようでアルバムタイトル「Room For Squares」 (いけていない、うまくフィットしていない)に自分の未熟さに対する謙遜さ、また は開き直りが現れているようだ。「1950年代から60年代にかけてJazzで"No Room for Squares"って言葉があって、それはまさにピシッっと決まっているって意 味だったんだよ。対して俺はRoom For Squaresって感じ。あらゆるものに違和感を 感じながら中指おったてて(Fuck You!!)反発している感じだし、実際ピンク色 のシャツ着て、パンツの中にはオレンジがあるものね(笑)」第一弾シングルの出来 の良さには若くして高度な円熟さを感じたが、第2弾シングルに今曲を持ってきたの は、まだまだ一つの型にはまらないぞ、という彼の意思表明なのかも。

(田鍋)

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She'll Leave You With A Smile - George Strait

Top40 debut  2002/11/16
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  MCA Nashville
Meantime Rate NA
「The Road Less Traveled」からの3曲目のトップ40ヒット。もうすっかりトップ40の常連となったスト様であるが、これは単に彼がカントリー界の大物だからというだけではなく、彼なりのポップフィールドへの歩み寄りが成功した結果のような気がする。この曲もフィドルやいわゆる"こぶし"についてはカントリーそのものであるがドラムの切れというか抜けのよさとギターの高音域の伸びなどその音色についてはかつてのカントリーとは明らかに違った今風の録音に仕上がっている。

彼のオフィシャルサイトに行くとこの曲のビデオを見ることが出来る。それはスタジアムでの彼のステージを写したものである。派手な花火のオープニングに続いていきなりロデオが披露される。(さすがカントリー!)そしておもむろに彼がステージに登場し淡々と歌い始める。日本では信じられないような規模のコンサートで彼がアメリカでいかに多くの世代から支持されているかを垣間見ることが出来るビデオである。この辺の人気の差のギャップが埋まらない限り彼が日本のステージに立つことは難しそうである。

ところでビデオに登場するロデオのシーン、まさか彼が乗っているというわけではなさそうであるが(実際のところは未確認)乗馬については彼自身も相当な腕前のようでチーム・ローピング(Team Roping)という競技をするという。そして彼の名前を冠した大会George Strait Team Roping Classic(GSTRC)が開催されていて、その回数はもう20回を数えるとのこと。この競技はヘッダーとヒーラーの二人一組で行われ、それぞれが馬に乗り走り回る子牛を追いかけ、頭と後ろ足にロープをかけて捕まえるまでのタイムを競うもので3月に行われた大会には562組もの参加あったとのこと。この大会には多くのスポンサーがついていて賞金総額は30万ドルにもなりその中には賞品としてピックアップトラックやトレーラーなども含まれているというからさすがである。ちなみに優勝チームには日本円に換算するとおよそ500万円が手渡されるとのこと。次回は2003年3月14日と15日にテキサス州サンアントニオで行われるとか。以上ジョージ・ストレイト豆知識でした。

(篠崎)

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Air Force Ones - Nelly feat. Kyjuan, Ali & Murphy Lee

Top40 debut  2002/11/16
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  Fo' Reel/Universal
Meantime Rate NA
ットという観点から言えば、2002年はネリーの年であった、といってほぼ間違いない。ことにアメリカでは夏から秋にかけて「Hot In Herre」「Dilemma」がいつラジオをつけてもかかりまくっていた状況を肌で感じていた自分としてはその感が強い。もちろんもう一人の今年を代表するアーティストしては10週1位の「Foolish」を放ったアシャンティがいるわけだが、総合的なアーティスト・パワーとしてはネリーに軍配が上がると思う。だから、この間のビルボード・ミュージック・アウォーズで彼が年間最優秀アーティスト、年間最優秀男性アーティスト、最優秀HOT100男性アーティスト、最優秀R&B/ヒップホップ男性アーティスト、最優秀ラップ・アーティスト、最優秀ラップ・トラック「Hot In Herre」と計6部門を独占したのも全く意外ではなかった。しかしラップ・コミュニティは彼のこの成功をどう思ってるんだろう。

ご存知の通りネリーは例の「鼻歌ラップ」で一気に今の成功を築いたわけだが、ハードコアのラッパーたちにしてみればあまり面白くないところもあるのではないのだろうか。そ んな詮索をしたくなる一方、今回の新曲「Air Force Ones」はどちらかというとそういった「鼻歌ラップ」路線とはやや一線を画したそれなりに「ラップっぽい」(笑) トラックに仕上がっている。フィーチャーされているキフワン、アリ、マーフィー・ リーというは実はネリーの母体でもあるセント・ルナティックスの面々であり、この メンツは実はセント・ルナティックスのフルラインアップからネリーの弟のシティ・ スパッドを除いたメンツなんで、実はこのシングル、ネリー名義ではあるが実質セン ト・ルナティックスの作品といった方がよい。そういうこともあってかどうか、大ヒッ トした「Hot In Herre」「Dilemma」あたりに比べると格段にポップとしてのキャッ チー度よりも、ヒップホップとしてのグルーヴとキャッチー度が前面に出たトラック になっている。タイトルは有名なスニーカー・モデルのことだし、ちょっと今回は腰 の据わったヒップホップトラックなのだけど、それでも関係なく、他の曲同様軽々と トップ10に入れてしまうネリーのアーティストパワー、今が絶頂だ。

(阿多)

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Who's Your Daddy ? - Toby Keith

Top40 debut  2002/11/23
Peak Pos  #22
Top40 wks  -wks
Imprint  DreamWorks(Nashville)
Meantime Rate NA
「星条旗の名のもとに、奴らを成敗してくれる!」という「Courtesy Of The Red, White And Blue (The Angry American)」でタカ派カントリーブームに参戦したトビー・キース。ただ、この路線が続くと単なる好戦家のイメージがついてしまうことを懸念してか、続くシングルはちょっとユーモラスなダンスナンバーとなった。

この「Who's Your Daddy」のテーマはなんと"エンコー"援助交際なのだそうだ。夏の間ボーイフレンドたちがみんな帰省してしまい、暇と身体をもて余してオヤジどもにちょっかいを出している少女にむかって「お前の親の顔が見てみたい。」みたいなことを言ってるオヤジ。「もっと真剣に君の人生を考えた方がいいよ。」なんてこと言いつつ、でも「俺の相手をしてくれるんだったら、金は持ってるぜ。」などと言ってしまうオヤジ。最悪である。

内容のキワどさはともかく、この曲について彼は「とにかく演奏のグルーヴ感を楽しんで欲しい。」とのこと。CDでは曲の本編が終わった後バンド演奏が約1分続くが、レコーディングの際は全編約10分にわたってジャムが繰り広げられたのだとか。どことなく南部ロックっぽいこの曲は現在、彼のライブのハイライトとなっていることだろう。

(八亀)

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Disease - matchbox twenty

Top40 debut  2002/11/23
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  Atlantic
Meantime Rate NA
ブ・トーマスのこの2年ほどはめちゃくちゃいろんなことがあってローラーコースターのような日々だったに違いない。何と言ってもサンタナの『Supernatural』に提供した桑田佳祐の亡霊が乗り移ったようなあの「Smooth」の大ヒットがきっかけで いろんなところから曲の注文を受け、マーク・アンソニーとかミック・ジャガーとか、果てはあのウィリー・ネルソンまで曲を依頼するに至り、一躍ソングライターとしての定評を確立するに至った。そんなロブ率いるマッチボックス・トウェンティが 『Mad Season』以来2年ぶりにリリースした新作『More Than You Think You Are』か らのファースト・シングルがこの「Disease」。楽曲的にはあの「Smooth」からラテ ン風味をちょっと薄目にして、代わりにちょっと70年代ディスコみたいないなたいソ ウル・テイストを加味したような実にロブらしいガチャガチャした猥雑な(いい意味 です)ナンバーに仕上がっている。

実はこの曲、ミック・ジャガーの『Goddess In Doorway』に収録する曲として依頼を受けて98%方書き上げていたのだけど、ミックが この曲を聴いて「うーん、こりゃ俺は歌えないな。どう聴いてもキミの曲だよ」と言われて自分のアルバム用にお鉢が回ってきたんだとか。実はロブはロブで、書いてる間に「うーん、ミックに頼まれてこりゃミックが歌うと抜群だと思ったけど、どうも人に渡す気がしなくなってきたなあ」と思っていた矢先だったんで渡りに船と今回のアルバム用にいそいそと録音したらしい。そんなこんなでこの曲でボーカルを爆発させるロブの歌声はいつになく弾んでいる。アルバムは未聴だが、今回はメンバー全員がペンを取って曲を提供しているという、ウィングスの『スピード・オブ・サウンド』 みたいなポリシーで創られたらしいから、出来のほどに興味が集まるところだけど、バンド運営とロブのライター活動とをうまくバランスをとって、前回も『Mad Season』 みたいなのびのびとしたアルバムを創った彼らのこと、内容に期待したいところだ。

(阿多)

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My Town - Montgomery Gentry

Top40 debut  2002/11/23
Peak Pos  #40
Top40 wks  -wks
Imprint  Columbia(Nashville)
Meantime Rate NA
Eddie Montgomery (left)
Troy Gentry (right)
ントリー・デュオ、モンゴメリー・ジェントリーの3枚目のアルバム「My Town」からのタイトル曲。
なんとなくタイトルから察しはつくが、曲の内容は"なーんにもない田舎町で、若い頃にはいやになって飛び出したりしたけど、結局ここが俺の故郷。この町 で生まれ、育った俺は、骨を埋めるのもこの町さ"てな感じ。この手の曲は80年代半ば、レーガンの時代に多かった。但しあの頃こういう曲をヒットさせて いたのは、ロック系の人たちだ。例えばジョン・クーガー・メレンキャンプ(当時)の85年のヒット「Small Town」なんて、ほとんどこの曲と同じ内容である。
これは、アメリカのクセである。強力な外敵が現れると、アメリカは一致団結し、家族愛や郷土愛が高まる。まだソ連が強かった頃の冷戦や、9.11後がまさにその時期である。逆に、ソ連を筆頭とする東側社会が崩壊し、外部に強敵がいなくなった時、アメリカは体調を崩した。1989年11月、ベルリンの壁が倒壊。1991年12月、ソ連崩壊。ちょうどこの頃が、ダグラス・クープランドの言う"ジェネレーションX"、音楽で言うところの"グランジ"の時代である。そして1991年3月のロス暴動と、"ギャングスタ・ラップ"の時代の幕開けも、ちょうどこの時代に符合する。アメリカ内部の病理に目が向けられ、同時に、人種間の亀裂が深まった時代。アメリカは外部に強敵がいなくなった分、内部に敵を作った。これまで"アメリカ人"として団結していた彼ら は、もっと小さな単位での団結を余儀なくされた。人々が"ゲットー・コミュニティの黒人"とか、"田舎町のカトリック系白人"とかいった小さな単位で団結したため、音楽の志向も急速に拡散し、"アメリカ人なら誰もが口ずさむ大ヒット"がなかなか生まれなくなった。みんなが、バラバラの方向を向き始めた。メキシコなど中南米系の移民が急増し、"英語を話せないアメリカ人"が増えたことも、彼らの縄張り意識を高めた。
そんなある日。2001年9月11日に、すべてが一変した。アメリカは、内部でごちゃこちゃ争っている場合ではなかった。全国民で一致団結して戦うべき、悪の枢軸が外部に存在することがわかったのだ。あまりにも衝撃的な事件だった故、あれをどう受け止め、どう乗り越えるか、ショックを和らげるのにかなりの時間を要したが、最近ようやくポスト911の国民意識が定まってきたのではないだろうか。どんなに戦力、金、人をつぎ込んでもビンラディン征伐は目に見える効果が出せないので、政治的なパフォーマンスとして、もっと攻撃した結果がわかりやすい相手、かつ、金正日ほどわけのわからない危険人物ではない、フセインがメインターゲットに据えられた。
幸いなことに、"「テロ予防」のためなら先制攻撃が許される"という無茶苦茶な理論を、アメリカでも全国民が支持しているわけではない。一時的にカッと 熱くなって、"悪""敵""戦争"という発想に至ったものの、多くの者は冷静さを取り戻した。そして新しい世界観で、冷静に世の中を見て、改めて"郷土愛"と"家族愛"に行き着いた。
これが、この歌が登場した背景である。というのが私の仮説である。

(しんかい)

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Beautiful - Christina Aguilera

Top40 debut  2002/11/30
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  RCA
Meantime Rate NA
リトニーを破ってグラミー新人賞を受賞し、若くして将来を約束された女性シンガー…としての周囲の期待を見事に裏切るイメージで驀進中の堕天使アギレラ。今やリル・キム以上にワーストランキング常連の悪評高い服のセンス、バックダンサーのホルゲ・サントスと別れて以来フー・ファイターズのデイヴからトビー・「スパイダーマン」マクガイア、更にはブリトニー元彼のジャスティンまで派手に変動する交際相手、Rolling Stones誌の表紙には全裸でギターを抱えたポーズで登場、とにかく反抗期まっただ中。

先日のプロモ来日でもディーバぶりを存分に発揮し、アギレラ担当者を3キロ痩せさせてしまったとか。嫌なことがあるたびにあけているというピアスの穴は耳に5つ、下唇、右の乳首、おへそ、あとは秘密の場所(「お医者さんと恋人にしかわからないところ。大抵の人はガッツがなくて穴を開けられないのよね」とのこと)と日々増えているよう。セカンドアルバム「Stripped」からの先行シングル「Dirrty」のビデオでストリッパーもどきにくねり、スラムでガールファイト風ボクシングを繰り広げる「XXXtina」にげんなりしてしまったファンも少なくなさそう。そんな声を知ってか知らずか今回のシングルは本来の歌唱力を活かし、力強く展開していくバラード曲をカット。P!NKをブレイクさせて一躍旬のプロデューサーとなったリンダ・ペリーを起用し、ややロック風のメロディーに仕上げている。「前のアルバムと同じようなものを作れと言われたら歌手なんてやめてやろうと思った」というアギレラ、ただのコンサバ路線に終わらない楽曲を模索中。

(中村)

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Family Portrait - Pink

Top40 debut  2002/11/30
Peak Pos  #-
Top40 wks  -wks
Imprint  Arista
Meantime Rate NA
M!ssundaztood』される人生に悉く嫌気が差した彼女は、今まで押し殺してきた感情をある夜パーティでぶちまけた。 −私は自分自身が嫌い。私はブリトニーほど可愛くなんかない。こんな自分を変えられたらどんなに楽なのに− そして彼女はどこへ行くという宛てもなく走り出す。今まで自分が依存してきたライフパートナーを失ってしまったからだ。彼女にとってその人のいない人生なんてまさにクスリの切れたドラッグ常習者と同じだったのだ。

気が付けば3曲のトップ10ヒットと400万枚のアルバムセールス。これがすべて昨年末のあのリンダペリー・マジックから始まったことだと考えれば、やはり人生の転機なんていつどこにあるのかわからないものだ。出会いが人を変え、運命までも変えてしまうのか。今となってはあのデビューアルバムは、21世紀最初のサクセスストーリーと言われるその後の壮大なドラマを盛り上げるための演出だったのか、とさえ言いたくなる。まあそんなわけはないが。

「Family Portrait」はアルバムからの第4弾シングル。
タイトルは「家族の肖像画」。写真に写ってる家族は幸せそうだけど、今はそんなのは嘘と思えるほど家庭は荒れていて両親は離婚寸前、家族は崩壊寸前、という内容の曲。

「Momma please stop cryin', I can't stand the sound」、「I don't want two addresses /I don't want a step-brother anyways /And I don't want my mom to have to change her last name」

など生々しいフレーズが随所に飛び出す。
実際この曲は彼女自身が体験した話ということで、この経験を歌にすることで両親の離婚により自分が受けた影響を再認識するいい機会になった、とインタビューで語っている。今回のアルバムは彼女自身のパーソナルな内容が非常に溢れているアルバムで、この曲を含めさらっと聴く分には何ともないが、詞の内容まで入るとかなり重たいアルバムと言えるかも知れない。

(はまべ)

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