Top40 New Entries Aug.2000-Sep.2000

That's The Way / Jo Dee Messina ()

間違いなく後年“90年代のカントリーを代表するアルバム”の一枚として語られることになるであろう「I'm Alright」の大ヒットに続くリリースということで、カントリーファンに大変な期待をもって迎えられたニューアルバム「Burn」。その結果は、期待したほどには・・という感じになってしまったが、そこら辺の原因はいずれアルバムレ ビューの方で分析するとして、同アルバムからファーストカットとしてリリースされ、当然のようにカントリーチャートでナンバー1を獲得したのがこの曲。前作の成功の自信からか、非常に前向きな内容の曲が多く収録されているこのアルバム、中でもひときわ人生の応援歌的な内容のこの曲のメッセージは「何事もやってみなければわからない/人生なんてそういうもの/たとえ失敗してもそこから何かを感じ取る/そして成長を続けていくのが人生・・」ってな感じ。非常に軽快なロックビートと、途中ちょっとだけひねったメロディ展開がある曲調はフェイス・ヒルを思い起こさせるが(プロデューサーが同じだから仕方がないか)、カントリー以外の音楽ファンの耳にも馴染みやすいはず。ただ、前作における彼女の魅力って、悲しい状況に陥ってもそれを乗り越えたり、笑い飛ばしたりして生きていく・・という健気な強さにあったような気がするのだが、今回の圧倒的な“勝ち組”的スタンスからのメッセージって、彼女のファンはどう受けとめるのだろうか。もしかしてそれもアルバムセールスに影響を及ぼしているのか な?(八亀)

Prayin' For Daylight / Rascal Flatts ()

続々と新しい才能がブレイクしている最近のカントリー界、ラスカル・フラッツも新世代の登場を強く感じさせる3人組。親戚関係にあったジェイ・ディマーカスとゲイリー・レヴォーは幼い頃から地元オハイオで音楽に囲まれた生活を送っており、プロのミュージシャンを目指してナッシュビル行きを決心したジェイが、そのパートナーとしてゲイリーを選んだのは自然の成り行きであった。97年に当地で音楽活動を始めた二人のうち、ジェイはチェリー・ライトのバックバンドの職を得、そこで出会ったのがオクラホマ出身のジョー・ドン・ルーニー。ジェイとゲイリーが日頃演奏しているクラブに、たまたまギタリストのピンチヒッターとして飛び入りしたジョー・ドンが加わって生まれたハーモニーは特別な何かを感じさせるものがあり、彼らは即座にグループ結成を決意。マーク・ブライトとマーティ・ウィリアムスのプロデュースのもとデモテープを制作し(彼らはデビューアルバムも手がけている)、出来あがったテープをダン・ハフに送ったところハフは彼らをシーデイジーをブレイクさせた新進レーベル、リリック・ストリートに紹介、今回のデビューとなった。3人の爽やかなハーモニーが聴ける「Prayin' For Daylight」は、サウンド的にはローンスターあたりを更にポップにした感じだが、その“カントリー版98ディグリーズ”的風貌は、これまでいろいろ試みがありながらも、なかなかヒットチャートの実績に結びつかなかったアイドル的なアプローチがいよいよ成果を生み始めたのかな?という印象を持たせる。彼らのようなグループが成功を維持していくことが出来るかは、2000年代のカントリー界を占う上で一つの指標になりそうな気がする。今後暫くことの推移を見守りたい。(八亀)

It Must Be Love / Alan Jackson ()

今年の前半にリリースされたジョージ・ストレイトの最新ベスト「The Latest, Greatest, Straitest Hits」では「Murder In The Music Row」をデュエット、彼の「George Strait Country Festival」のステージにも飛び入りして同曲を披露したという(セキュリティの人間までステージ前に押し寄せて大変な騒ぎだった、とは幸運にもその場に居合せた日本人オーディエンスの談)アラン・ジャクソン。彼のニューアルバムはカントリー・クラシックのカバー集「Under The Influence」。ここからジム・エド・ブラウンの「Pop A Top」に続いてリリースされ、ポップチャートでもTOP40入りを果たしたのがドン・ウィリアムス1979年のカントリーナンバー1ヒット「It Must Be Love」。彼はこのカバー集をリリースした動機を次のように語っている。「新しいカントリーファンの多くは、これらの曲がリリースされた頃はまだ生まれてもいなかったりするんだよね。勿論僕だってまだ小さかったし。で、このアルバムの制作は純粋に個人的な楽しみのためでもあったんだけど、僕のファンがこれをきっかけにこういった音楽にも興味を持ってくれたらいいな、と思ったんだ。」同アルバムからは今後もどんどんシングルカットを行い、若い世代の音楽ファンにいにしえの名曲を紹介していきたい、とのこと。これを機会にいろいろと勉強してみるのもいいかも。(八亀)

Music / Madonna ()

よほど放心していたのか、それとも・・・。

初めてこの曲を聴いた時、彼女の曲だと分からなかった。悔しい。何故だ?

ご存知の通り、この曲はフランスのクラブシーンから飛び出してきた奇才・ミルウェイズがプロデュースを手掛けている。前作で活躍したウィリアム・オービットに続いての抜擢だ。さすがにその音の洗練具合たるや、なかなかのものである。いわゆるクラブ系のアーティストからすれば何てことない普通の曲なのだろうが、いざマドンナが歌ってチャートに飛び込んでくると、幅広い層の心をつかんでしっかりトップに立った(ちなみにマドンナの曲がアメリカ・イギリス両国で1位になったのは90年の「Vogue」以来5曲目である)。しかし自分が初見時にその声を判別出来なかったのがどうもひっかかる。同じような思いをした人も結構いるのではないだろうか。

彼女ははっきり言って歌は上手くない。しかしその声に自分の感情を乗せ、聴き手に訴える力は他のアーティストに比べて格段に優れている(と私は勝手に思っている)。一方で近年は前述のプロデューサーの起用に見られるように「音」へのこだわりがより強まっている。前作「Ray Of Light」からの曲はいずれもその声と音とのバランスが絶妙だった。ではこの曲はどうだろう。いささか後ろの音がしゃしゃり出過ぎていると感じるのは私だけであろうか。要は声による表現力がイマイチ発揮されていないような気がするのである。

音楽をDJを賛美するという内容はよく分かる。音楽ファンなら誰もが共感出来ることだろう。しかしマドンナのボーカルからそれは以前ほど直接的には伝わってこない。別に曲が悪いと言うわけではなく、むしろよく出来ていると思うのだが、彼女ならもっと高いレベルで自分の能力をより生かした曲を歌えたのではないかと思うと手放しに賞賛するわけにはいかない。ファンなんてわがままなものだ。(小川ボ)

Faded / Soul Decision feat.Thrust ()

デヴィッド・ボウマン(ヴォーカル)、トレヴァー・ガスリー(ギター・キーボード)、ケン・ルーコ(キーボード)がバンクーバーの大学で出会ったのは1994年のこと。3人はすぐにインデシジョンというバンド名で活動を始めた。バンド名には自分たちの音楽が「ロックでもポップでもエレクトロニカでもない、"スタイルを決められない音楽"」であるという意志が込められていた。97年にはシングル「Tonight」でデビュー、本国カナダではかなりのヒットになり、ユニバーサルと契約に成功、しかし米国・英国に同名のバンドが存在することから、ソウル・デシジョンと改名してこのたび全米デビューとなった。本国ではすでに発売済みのアルバム『No One Does It Better』からのファースト・シングルが「Faded」で、地元の新人ラッパー、スラストをゲストに迎えたナンバー。モジュレーションのかかったデジタル・シンセ、抑揚のないシンセ・ベース、ディレイしかかかってないようなシャープなギターのカッティング。まるで15年前に逆戻りしたようなプロダクションは、チャールズ・フィッシャーの手によるもの。サヴェージ・ガーデンでの仕事を気に入ったメンバー自らプロデュースを依頼したというだけあって時代錯誤...いや80年代テイストも堂に入っている。「僕たちは自分で曲も書くし、演奏だってできるんだ」とメンバーはさりげなくアイドルじゃないことを主張しているが、アギレラのツアーの前座引き受けておきながらそんなこと言っても説得力ないか。それはともかく彼ら、過去のカナダ勢にありがちなように、曲の完成度のわりに一発で消えてしまいそうな雰囲気がありあり。10年後自慢するためにも、今のうちにしっかりイントロ覚えておきましょう。(松本)

Callin' Me / Lil' Zane feat.112 ()

またリルを名乗るやつが一人。リル・ゼインはNYはヨンカーズ出身の17歳の男性ラッパー。(ヨンカーズといえばバッド・ボーイからラフ・ライダース入りしたロックスもそうだった。)かといってNYで育ったわけではなく、音楽とりわけブラックミュージックの良質な産地アトランタで若き日を過ごす。「メイズの「Before I Let Go」なんかでよく踊ってたね。曲も大好きでいっつも歌ってたし」なんて語る彼はなんとアナザー・バッド・クリエイション(以下A.B.C.)やクリス・クロスにインスパイアされてラップにハマリ出す。まさにお子様ラップを夢見てデビューしたお子様ラッパーなのだからそりゃあ筋金入りだ。その頃の地元アトランタでのアマチュア・ショウで、かつて112やA.B.C.、モニカなどの才能を見出したというケヴィン・ウェールズなる人物に目を付けられる。「君小さい割にすごいね?」当時11歳のゼイン少年は答える。「僕A.B.C.みたいなスターになりたいんです!オジさんA.B.C.のアルバムのクレジットに名前があった人だよね!?」その一言に只者ならぬ何かを感じたオジさんは坊やをデビューさせることに決めたとさ。それでサントラ「Next Friday」に参加させたり、まあデカいところでは112の「Anywhere」にゲスト出演させたりと着々と彼の望む「A.B.C.のようなスター」へと階段を登らせていった。そして112をコーラスに迎えたシングル「Callin'Me」、アルバム「The Young World」で少年はデビュー。共にデビュー作としてはまあまあの健闘を見せ彼本人も喜んでいることでしょう。でもこれだけラップスタイルが2パックに似てて、彼の名前がインタビューに出てこないのはオジさんの戦略なんでしょうか。(はまべ)

Lucky / Britney Spears ()

名曲である。あれだけダンスを売り物にしているブリトニーが、ビデオでは全然踊ってない。それだけ、曲の良さと、そのセンチメンタルな歌詞の内容を前面に出したかったのだろう。
いつも通りマックス・マーティン作品だが、彼は派手な曲を作ろうとすると「(You Drive Me) Crazy」とかバックスの「Larger Than Life」とか、最近のインシンクとか、相当ベタでダサダサの作りになる。しかし基本的なポップ・センスは持ち合せているようで、爽やかな曲を作らせると時々すごくいい曲を作ってくれる。この曲はブリトニー史上「Sometimes」に次いで二番目、そしてマックス・マーティン史上最高の名曲だと言えよう。
冒頭でブリトニーが語りを入れる通り、タイトルの「Lucky」は、女の子の名前。誰もが憧れる大スターなんだけど、しょせんは一人のか弱い女の子で、私だって悩んでるのよ、と聴き手が自然に歌の主人公とブリトニーの姿を重ねあわせてしまうような、ちょっとズルい作り。思いっきりはじけて馬鹿に徹して見せた「Oops! ... I Did It Again」の次のヒットだけに、この曲のもつ戦略的意味は極めて大きい。さしずめ、ビートルズ時代に雲の上のスーパースターだったジョン・レノンが、自分の心情や弱さを洗いざらいさらけ出した「ジョンの魂」や、キッスが一貫してトレードマークにしてきたメイクを落し、はじめて素顔で登場して見せた「Unmasked」に相当する位置付けの作品と言えよう。まあ、ちょっと違うが。
ビデオについては撮影中にブリトニーが衣装をいやがって危うく撮影中止になるところだったとか、メイクがやたらババくさいとか、終盤の「黒い涙」が怖いとかあまり評判が良くない。更には、相変わらずアメリカではシングルを発売しない戦略なので、これだけの名曲にも関らずチャートでは全然上昇せず、トップ20入りさえ逃してしまった。が、名曲である。派手さではどうしても「ああベイビー、もう一度ぶって!」や「やだ、私またやっちゃった」には敵わないので、将来的にも「ブリトニーの代表曲」にはなかなか挙げてもらえないだろう。しかし知る人ぞ知る名曲として、「Sometimes」と共にいつまでも、細く長く愛され続けるに違いない。(しんかい)

2枚目のアルバム「Oops!...I Did It Again」も大ヒットを記録しトップアイドルの道をひた走り続けるブリトニー。その一挙一動がことごとくセンセーショナルに報道されてしまうのも大物ならでは。ウィリアム王子との交際が噂されて王室から注意を促すコメントが発表されたり(「ブリトニーはヴァージン」と聞いて「どこが?左耳がか?」という王室関係者のボケもすごい)、ツアーの前座を務めていたステップスのメンバーのうちHだけがブリトニー専用飛行機で移動していたことで上空でのロマンスが囁かれたり(実際バス酔いのひどいHはブリトニーの配慮で飛行機で移動していたが常に母親も同伴していた)華やかなゴシップに事欠かなかったが、つい先日ずっと「よい友達」とコメントしてきたインシンクのジャスティンとの交際を正式に認め、恋の噂は一段落となるかも。さて、まさに幸運一人占め状態のブリトニーの新曲「Lucky」はティーンエイジファンの親世代にも受け入れられそうなモータウン風リズムでマックス・マーティンの変化球勝負。ラッキーという名の売れっ子女優が公の場では笑顔で振るまいながらも一人になった時には涙を流す、という歌詞に合わせてビデオクリップではハリウッドスターのブリトニーと彼女の本当の姿を見守るブリトニーの一人二役をこなしている。
デビューしていきなり大成功を収めたこの1年でブリトニ−人形が発売されたり(噂では「ハチをかみつぶしたブルドッグみたいな顔」と本人はあまりお気に召さないとか)、勝手に整形手術のキャンペーンに「あなたもブリトニーになろう」とキャッチコピーをつけられたりと、とかくイメージが先走りしているブリトニーの現在を写し出すようなこの曲、またも狙いどおりにヒット中。(中村)

Come On Over Baby (All I Want Is You) / Christina Aguilera ()

先日発売されたスペイン語アルバムも好調なアギレラがデビューアルバムから放った3曲めのNo.1ヒット。これは90〜91年にマライア・キャリーが4曲連続でNo.1を出して以来。女性では他にホイットニー・ヒューストンとポーラ・アブドゥルしか達成していないこの記録に、アギレラもこの曲で並んだ。アイドル人気のわりにはコンサバな曲ばかりだった今までのシングルにくらべ、ジャネットの「Escapade」にそっくりな歌い出しでポップ感覚全開のこの曲、実はアギレラ自身「子どもっぽくてキライ」だったが、シングルカットするにあたりダンスっぽさを強調してややオトナ向けに録り直してのリリース。
同じミッキーマウスクラブ出身のアイドルとしていつもブリトニーが引き合いに出されているが、キャラクター的な面も含め国民的人気のブリトニーと確かなクオリティでぐっとファン層が大人びるアギレラはかつてUKで人気を博した「スパイス・ガールズとオール・セインツ」の図式に相当する。ブリトニーとのツーショットも見られたMTVビデオ・ミュージック・アウォーズでは「The Real Slim Shady」でアギレラをこき下ろしたエミネムにも凛とした態度を通し、お気に入りのフレッド・ダースト(リンプ・ビズキット)との共演を果たすなど風格漂うアイドルぶりを発揮したアギレラ。一方で元マネージャーから「ビッグにしてやったのは俺だ」と訴えられたり、ステップスから「アギレラからぶつかってきたのに謝りもせず、取りまき連中からはお前ら邪魔だと言われた」とひっぱたいてやりたい相手として挙げられたり、ジェシカ・シンプソンに「ブリトニーはとってもいい子。クリスも前はすごくいい子だった...でも急に売れちゃうと、それをコントロールしきれない人もいる。クリスもそう。でもきっといつか乗り越えられる日がくるはずだけど」なんて寂しい目をされたり、ダフネ&セレステ(UKで活躍するぶーたれアイドル)に「あのアイメイクって趣味悪すぎよねー。それにあの偽ブロンドってば色抜きすぎて麦わらみたい。あと爪伸ばすんだったらもっときちんとお手入れしてよねぇ。」とこきおろしまくられたりと、敵も増えている様子。成功しても自分を見失わずに、息の長い歌手として活躍していってほしいところ。(中村)

アルバムから4枚めのシングルカット(すべてCDシングルとして発売)。最近ではかなり珍しい。シングルチャートではブリトニーやインシンクよりも遥かに成績がいいので、後世のチャートファンからはこの時代のトップアイドルはアギレラだと思われるでしょう。このバージョンはアメリカ盤エンハンスドCDなどでシングル発売されている他、10月に出たデビューアルバムの限定版2枚組バージョンのボーナスディスクのほうにも収録されている。ラテンチャート1位になったスペイン語バージョンは、同シングルのほか9月に発売されたスペイン語アルバム「Mi Riflejo」にも収録。
ビデオは流石に全編がダンス・シーンで、相変わらずのヘソ出しで踊りまくる。今回、髪を半分赤く染めてからの初ビデオとなるが、あまり評判は良くない気がする。前半の、腰を振って踊るのが可愛いと評判のシーンと、中盤でダンスの相手の男がアギレラの服のジッパーを下ろす、マニアの間で騒がれているシーンあたりが見どころか。全体にとてもカラフルで華やかなのはいい感じだが、アギレラ自身が今までのビデオに比べるとそれ程可愛く映ってない気がする。
ビデオにしても曲にしてもそうなんだが、どうもアギレラは製作陣に恵まれていない。アイドルとしてはかなり歌えるし、まともに踊れるし、ルックスも天使のように美しいのに、作品の質がそれに追いついていない。メイクも、変に濃くして表情を作ってみせるより、控えめにして自然な表情のときのほうがずっと可愛いのに。
ところで最近、彼女をとりまく状況にちょっと変化が起きている。彼女を激しくdisしていたエミネムが攻撃のターゲットをエヴァーラストに移し、ステージにもアギレラのダッチワイフを持ち出さなくなった。それどころか、インタビューで「実はイジメてたのも気を引くためで、要はヤりたいだけ」であることを激白(っていうかわかってたけど)。MTVビデオミュージックアウォードでフレッド・ダーストと共演した件も、フレッドが「アイドルなんかと共演してんじゃねえよ」とバッシングされたのに対し「俺はあの女が目当てなの。音楽はどうでもいんだよ」と応えている。ついでにブリトニーとの仲が噂されたりしてる英ウィリアム王子だが、「Christina sings like an angel」と発言するなど実はアギレラ派。ロック界の紛れもないトップ・スター二人+英王族までもが「アギレラとヤりたい」と口を揃えている。まあウィリアムはそこまで言ってないが考えてることは同じだろ。アギレラは単なるティーン・アイドルではなく、むしろセックス・シンボルと呼ぶべき存在なのである。従って彼女をブリトニーやらジェシカやらマンディやらと比較するのは正しくない。むしろジェニロペやマラキャあたりと比較すべきなのだ。ティーン・アイドル戦国時代を生き抜くべく、既に一足早く「オトナの世代」にアピールしているアギレラ。見事である。(しんかい)

Bounce With Me / Lil Bow Wow feat.Xscape ()

で、またまたリル。これは小さい。オハイオ州生まれ13歳。最近日本でもそうなんだけど若いのは別にいいんだけど、お子様で商売しすぎてない?「Beware Of Dog(ワンちゃんに気をつけて)」がデビューアルバム。その前の先行カットがこの曲。共にバカ売れだった。なんで?と思ってwww.amazon.comに行く。ここではCDを買った人達のコメントが見れる。いきなり星5つの嵐。「可愛いし、才能がある。服のセンスもいいわね。」「もう一生ファンよ。」中には「彼にはラップの才能がないなんていう奴らは頭がおかしいのよ。どうせ彼のようになれないからって意地悪言ってんのよ」なんてコも現れる始末。かと思えば「聞いた瞬間ゴミ箱に捨てました。誰か彼を小学校に連れ戻してください」なんて気の利いたコメントを言うやつも。まあ思ったのはとにかくアイドル的な人気は確立してるということ。でもアーロン・カーターとかは親ならぬ兄の七光りとかも多少は手伝ってるから人気は理解できるとして、このコはよくわからん。バックにジャーメイン・デュプリがついててソー・ソー・デフからデビュー、エクスケイプがゲスト参加っていうのは大きいが、曲ははっきり言って死ぬほどつまらん。歌詞は言うまでもないし、音だってJDにしちゃハナクソほじりながら作ったって感じだし。でもこのガキんちょはナメちゃいかん。6歳でスヌープと一緒にツアー回ったり、そのスヌープの「Doggystyle」やウィル・スミスの「Wild Wild West」にゲスト参加していたというのだ!驚愕の事実。デュプリ曰く「マイケルが小っこい時って既にめっちゃ大人って感じやったやんか?せやけど彼は仕事離れると100%純粋に子供やねん。それがウケてんちゃうかな」ううむ、わからないでもない気がしてきた。リル・バウ・ワウの名付け親は偉大なるスヌープ・ドギー・ドッグ(当時)。こんな経歴でもなけりゃ(注1)パピーズの弟といい勝負である。

(注1)パピーズ.....「Funky Y-2-C」(94年40位)のヒットを持つ姉弟ラップデュオ。
ちなみにプロデューサーは父親。弟は当時9歳。姉は13歳。

(はまべ)

Just Be A Man About It / Toni Braxton ()

サードアルバムからの第1弾シングル「He Wasn't Man Enough」が最高位2位のヒットを記録し、順調な滑り出しのトニブラ。一時はかなり荒れていたプライベート面も充実しているようで、「He Wasn't〜」のビデオで共演したミント・コンディションのメンバー、ケリ・ルイスとは専ら婚約秒読みだとの噂。ケリのほうも「まだつきあってない頃Truth or Dareのゲームをみんなでやっててさ、トニが俺にキスしなくちゃならないことになった時に俺はクールに装っていたものの心臓ばくばくもんだったぜぇ」なんてノロケてたり。これまでフットボール選手やグルーヴ・セオリーのブライス・ウィルソンなどとの辛い別れを経験してきただけに今度こそ幸せになってほしいもの。さてヨーロッパ等ではアルバムからのセカンドシングルとしてダイアン・ウォーレン作のラテン風味バラード「Spanish Guitar」をカット、セクシーなビデオも話題を呼んでいるが、USではこの曲がまず好調なエアプレイでTOP40入り。トニのまろやかなアルト・ヴォイスでのR,ケリー風スローは秋の夜長モードにぴったり。とはいえ「ウソをついたり、母親の言いなりになったりしないではっきり男らしい態度をとったらどうなの」と相変わらず手厳しい歌ではある。さてこの曲で相手の男性役で電話の声を喋っている(ラップではない)のは何とドクター・ドレイで、かなりトホホなダメ男ぶりを発揮(そーいえばドレイ実はゲイ説もよく聞く)。大人になりきれない男に愛想をつかす歌が定番になりつつあるトニ姉さん、強気なのは最近のセクシーファッションにも言えるかも。マライアに並び「歌で勝負してればいいのに露出したがり」傾向のシンガー代表格になりつつあって、最近の衣装も「ターザン&ジェーンのよう」「ってゆーかポカホンタス」とコケにされまくり。でも元々保守的な土地の牧師一家に育ったトニ、「本当のこというとセクシーな洋服を切るのって恐くてすごく勇気を出して着てるんだから!」だそうで、んな無理しなくても・・・。(中村)

Give Me Just One Night (Una Noche) / 98 Degrees ()

通算4枚目のアルバム「Revelation」から第一弾シングルとして放った今回の曲はやはり予想どおり、いわゆるラテン風味に仕上げてきた。実に分かりやすくて結構である。現在バックストリートボーイズやイン・シンクにどことなく水をあけられた感のある98°としてはここらで流行のラテンを貪欲に取り入れて是非とも大きな花火をあげときゃなくちゃならないのだ。もちろん布陣も万全、プロモーションも念入りだ。全米オープン・テニス開幕前日の『アーサー・アッシュ・キッズ・デイ』や『MTVビデオ・ミュージック・アウォーズ』等のビッグ・イヴェントへの出演、そして『ロージー・オドネル・ショウ』『トゥナイト・ショウ・ウィズ・ジェイ・レノ』他テレビ番組にも立て続けに出まくった。愚痴ひとつ言わず、これでもか、これでもかと彼等は精一杯笑顔を振り撒いたのである。アイドル生活に一抹の疑念を思うブリトニーの「Lucky」や、「俺達は操り人形じゃないぜ」とアルバムタイトルでうそぶくインシンクに比べてなんと清い若人たちか!素直が一番、友情、努力、勝利だ、この野郎(笑)おかげで今回の新曲は全米2位、みごと花火は綺麗に夜空に舞い上がったのだ。モータウン在籍時代にボーカルグループの先輩、兄貴と慕っていた実力派ボーイズUメンの新作が今回は意外や意外苦戦を強いられいるのと対照的に、ボーカルグループとしての実力はもちろんアイドル的要素にもひねくれもせず心血を注ぐ彼等に時代は今味方しているのである。ふふ、、(田鍋)

Most Girls / Pink ()

フィラデルフィアのクラブシーンから突然登場、L.A.リード率いる(当時。今はアリスタ社長)ラフェイス・レーベルからデビュー、大物プロデューサー、シェイクスピアのプロデュースによるデビューシングル「There You Go」を全米7位の大ヒットにし、一躍シーンの注目を集めたピンク。MTVミュージックアウォーズの最優秀新人賞部門にもノミネートされるなど(称はメイシー・グレイに持ってかれちゃったけど)、着々と存在感を固めている感のある彼女が第2弾シングルとして送り込んできたのがこの「Most Girls」。シェイクスピアとキャンディ・バラス(最近ソロヒットを出した元エクスケイプのあのキャンディです)のペンによる、前作の「There You Go」に比べ今回の曲はややポップさを増していながら、全体的にややハードなサウンドが印象的で、サビのリフがかなりエッジの利いてて一回ラジオで聴くとしばらく頭の中でループしそうな感じ。案の定エアプレイから火がついて既に「There You Go」を凌いでトップ5に突入、彼女のこれまでの最大のヒットとなってます。曲のハードな感じからはやや以外ですが、共作者は何とあのベイビーフェイス。ベイビーフェイスというとどうしてもバラード、というイメージだけど、よく考えると「It's No Crime」の頃とかボビ男君の全盛期の曲の頃とかはしなやかな鞭のようなメリハリの利いたサウンドが売り物だったわけだし、この「Most Girls」もその線がいい形で復活したというべきか。そういやちょっとペブルス入ってる気もするし。ベイビーフェイスのペンによる曲としては1996年のトニ・ブラクストン「You're Makin' Me High/Let It Flow」(1位)以来のトップ5ヒットということで、この秋に発売予定のベイビーフェイスのベストともタイミング合ってますなあ。おっとピンクに話を戻して、この曲10月初旬にマキシシングルが発売されてます。収録されてるのはアルバムバージョンのカラオケと、アシッド風のクラブミックスのみで、残念ながらシングルバージョンは未収録。このキレのあるポップ/R&Bサウンドをオリジナルで堪能するには彼女のプラチナ・アルバム『Can't Take Me Home』を買うしかないようでして。(阿多)

One Voice / Billy Gilman ()

カントリー界の超新星、ビリー・ギルマンは1988年ロード・アイランド生まれの12歳。祖父母のレコード棚にあったクラシック・カントリーを聴きながら育った彼は幼い頃からその才能の片鱗を現し始め、地元のステージでは名物的存在となっていた。更に本格的な活動を目指してボイス・トレーニングを始めた頃にアスリープ・アット・ザ・ホイールのレイ・ベンソンと出会い、彼とともにデモテープを制作、ナッシュビルでたちまち契約を獲得してリリースされたファーストアルバム「One Voice」のタイトル曲がヒットとなる(この年齢でカントリーチャートに登場するのは、かつてのブレンダ・リーを抜いて史上最年少記録なのだそうだ)。彼の声はデビュー当時のマイケル・ジャクソン(あと「僕の先生はフィーバー」の原田潤君も思い浮かぶのだが、これは一定年齢以上の人にしか解らないか・・)を思わせるような典型的な“少年声”で、この声でいつまで歌うことができるのか結構儚げな気がしてしょうがないものの、とりあえず“リアン・ライムスの少年版”的アプローチは成功しているといえるだろう。曲の方はその少年声を生かしたバラードで、歳に似合わぬ大人びた作風で売り出したライムスとは違い、かなりストレートにロー・ティーンらしさをアピールした感じ。このヒットに続いて彼は先日クリスマス・アルバムをリリース、なんだか男版シャルロット・チャーチ路線も狙っているのかなぁ、なんて思ったら実際彼女との共演曲も含まれているとか。これはジャンルを超えた展開が期待できるかも。クリスマスアルバムは日本でも発売されるそうで、意外とこの年末の台風の目になる可能性も。(八亀)

With Arms Wide Open / Creed ()

「Higher」の大ヒット、600万枚を出荷したセカンド・アルバム『Human Clay』、さらにツアーのサポートをつとめた3ドアーズ・ダウンまでがブレイクと、もはや天井知らずののクリード人気。ブライアン・マーシャル(ベース)が早くも脱退したり、フェスティバルではリンプ・ビズキットよりも出番が後なのをフレッド・ダーストに逆恨みされたりとゴシップネタも増えてきた。さてセカンド・カットの「What If」は日本のカラオケバーにも入っているにもかかわらず、チャート上では大きなヒットにならなかったが、サード・カットのこの曲はシングルも発売され無事に大ヒット。その歌詞の内容から「愛する人へささげる一曲」としての人気も高い。そのシングルだが、すでにご承知のように "With Arm Wide Open Foundation" という団体へのドネーション。そもそもスコット・スタップ(ヴォーカル、この人くらいは名前覚えて)自身が個人的に25,000ドルを出資したことから設立された基金だが、子供と両親との良好な家族関係を守るためというのが目的になる。子供の頃両親との対話が少なく、家出同然にバンドを結成した彼らしいエピソードではある。なお関連サイトはwww.witharmswideopen.org. そしてこの曲のシングルを買うと1枚あたり3ドルが寄付され、65,000枚限定発売なので合計20万ドルが目標となる。限定発売なんてケチだなあなんて思ったが、よく考えればマキシシングルから3ドルも寄付したら利益なんてぜんぜん残らないので、これは仕方がないだろう。ちなみに収録されているのはストリングス/アコースティック/ロックの3ヴァージョンだが、ファンの間での一番人気は実はアルバム・ヴァージョンとのこと。(松本)

Shake Ya Ass / Mystikal (Jive)

この曲を聴いて「なんでこんな曲が流行るの?」と思った人は少なくないだろう。
で、その感想は正しい。ミスティカル自身がそう思っているから。最近のラップの売り方として、アルバムからの先行シングルは、アルバムを速攻で買いそうなファンをターゲットに、かなりコアな曲を12インチのみでカットして、一般向けのシングルはアルバム発売後にようやく出てくる、というのがお決まりのパターン。DMXとかドクター・ドレみたいな超大物でも、最近はこういう売り方をしている(だから両者の最新アルバムからの第1弾シングルは共にトップ40入りを逃し、第2弾シングルで40入りしている)。この曲も、そういう位置付けの曲として12インチでシングルカットされた。いわば、昔からのミスティカルのファンに対して「そろそろアルバム出すからよろしくな」と呼び掛ける役割だ。ところが、これが意外に各方面のラジオでウケてしまった。これにはミスティカル自身が「これがアルバムでいちばんいい曲ってわけじゃ全然ないんだぜ。参ってんだよ、次の曲が(タイミング的に)カットできねえじゃん」と困惑している。しかもこれ、どう考えてもラジオ・フレンドリーな曲じゃないし。案の定タイトル「Shake Ya Ass」を「Shake It Fast」に変え、歌詞を全面的に入れ替えたクリーン・バージョンが登場しているが、ビルボードのチャート上で「Shake Ya Ass」と表記され続けたことから、クリーンじゃないバージョンががんがんエアプレイされてたということなんだろう。やはりこの人気の原因として考えられるのは、一般人の間にようやく南部ラップというものが浸透しつつあることだ。No Limit軍団に続きCA$H MONEY軍団が、そして遂に3-6-マフィアまでもが商業的にブレイクしてしまった今、ラップファンの間では南部ラップは既に一つのブランドとして確立されている。それが、ちょっとズレた形で一般大衆に伝わってしまった。だから彼らの間での南部ラップ界最大の大物はネリーだし、トップ・プロデューサーは最近リル・バウワウをブレイクさせたジャーメイン・デュプリということになってしまう。で、そういう人々が、わけもわからずに飛びついた結果意外なヒットになったのが、この曲だ。ビルボードのラップ・チャートでは最高位7位なのに、R&Bチャートでは3位まで上がってるというのは、そういうことだろう。まあミスティカルの単独名義としては初のトップ40ヒットになるのでめでたいんだが、ちょっと釈然としないものは感じる。ところでこのラップスタイル、非常に特徴的ではあるが、私が「人間核弾頭」と呼んで喜ぶほどのものか?と思った人もいるだろう。そう、実は最近ミスティカルはどうも意識してその派手なスタイルを抑えているようだ。全米No.1ヒットとなったアルバム「Let's Get Ready」でも爆発する瞬間がほとんどなく、以前からのファンにはかなり物足りない。しかし、これは派手なスタイルを売り物にしている人が生き残っていくためには大事な作戦だ。このまま怒鳴りまくる速射砲をどんどんエスカレートさせても、すぐに行き詰まる。その瞬間落ち目に転落するのはみじめだ。No Limitを離れたことで、今まで自分につきまとっていた色物のイメージを払拭するいい機会だし、ここで一度自分のスタイルを見直し、実力勝負に路線を切り替えたのが、今回のアルバムだ。変態スタイルをひたすらエスカレートさせ、今やこの世のものとは思えない領域にまで踏み込みつつあるE-40とは反対のアプローチを選んだミスティカル。湾岸戦争も経験してる29歳の大人の冷静な判断。そして、この大ヒット。どうやら、彼の選んだ道は正しかったようだ。(しんかい)

Aaron's Party (Come Get It) / Aaron Carter ()

現在、巷ではレディオ・ヘッドの「Kid A」が話題の中心だが貴様ら一体”Kid A”とは一体誰だか分かっているのか?偉そうに青臭いロック論たれやがってよ。お、そこの兄ちゃん察しのいい貴様なら分かるだろう。そうよ俺様アーロン・カーターよ。イギリスの奴等はさすがに耳が肥えてて、俺様の曲にすぐに反応まあ自慢じゃないが軽ーく4曲のUKTop40ヒットをいただいたぜ。レディヘが今回俺を題材にアルバムを作ったのも若くして成功した俺様と俺の高水準の楽曲に嫉妬し悶え苦しんだためさ。ふふイギリス人って可愛いね。
しかし我慢ならないのはアメリカの奴等のクソどもだ。俺様の曲の水準について来れないのは分かるが、俺の兄貴(バックストリートボーイズのNick)と同様なアイドルとして俺様を扱うのはやめて欲しいな。俺様はアーティストなんだぜ。ま、最近彼等もやっと俺様のグレートな曲を理解できるようになったのか、今回レビューに俺様が直々に書いてやっているのもこの「Aaron's Party」がビルボードTop40に入ったからなんだ。ま、この曲で鈍感なアメリカ人に小学生ラップのなんたるかを啓蒙してやるってことさ。ライムの内容は俺が週末家でパーティーを開くことになっちゃって当然両親が邪魔だから、何とか言いくるめてしばらく外出してもらって気の合うダチ達と楽しんでいたら突然両親が帰ってきて、やべーってお話さ。お、時間だ。ここで失礼するけど俺の曲是非聞いてくれよ。兄貴のとは一味も二味も違うからな。(アーロン)

Don't Think I'm Not / Kandi ()

「あなたっていつも私があなたの気を惹こうとしてもことごとく知らん顔だったでしょ。私がどんなにあなたのその嘘に耐えてたかも知らないでしょ?でも自分のエサ探すのに気をとられて、私のほうは気にも留めてなかったようね。世の中にはあなたの信じられないこともあるのよ。恋愛って面白いゲームよね。だってあなたが私ほっといてエサ漁ってる間に私上物見つけたんだから」

ねえねえ、音楽ってさ、気持ちいいよね?俺に言われなくてもわかるか。音楽って「音+楽しい」だよね?じゃあ楽しくなかったら音楽じゃないの?それも違うかも。でもね、今この曲聴いててさ、すごく楽しいの。すごく気持ちいいの。それってただ単に今酒飲んで酔ってるから?たぶんそれもあると思うな。この曲とすごく波長が合う。今なーんにも考えてない。この曲ね、しっとりしたバラードかと思ったらいきなりベースちっくに変わりやがんの。別にそれだけなんだけどね。でも歌ってることわかったらアレンジも全く意味が無いわけじゃないってことわかった?前に誰かそんなアレンジの曲やってたような気がしてよく考えたらジョーダン・ナイトが同じようなこと「Give It To You」でやってた。歌詞の内容も最近多いというかそればっかりな「強い女」系。あざといとか、そんなもんで騙されんなよ、って思う人も中にはいるだろうね。でもいいじゃん、どうせパクリとかはったりとかそんなのばっかじゃん、世の中。何が本物かってわかる人がいるかどうかすらわかんないじゃん。(いたら手挙げていいよ。)だからこの曲。元エクスケイプのキャンディとTLC「No Scrubs」やピンクの「There You Go」、デスチャの「Bills,Bills,Bills」などの作品でおなじみのシェークスピアの共作。(この曲はキャンディのソロ1作目「Hey Kandi」からの1stシングル)エクスケイプはジャーメイン・デュプリのプロデュースの下93年に「Just Kickin'It」でデビュー。その後のらりくらりと何曲かヒットを放ちつついつの間にか解散してしまった。
エクスケイプ、何時の間にやらエスケイプ。合掌。(はまべ)

Case Of The Ex (Whatcha Gonna Do) / Mya ()

マイアといえばロリー声。ロリー声といえばマイア。もはや洋楽界では常識になった感のある定説であるが(本当か?)、そんな肩書きを振り払うかのように今回は新境地を切り開いた。これまではどちらかといえば自身の曲よりも客演として参加した曲の方が有名だった。プラスとの「Ghetto Supastar (That Is What You Are)」やブラックストリートとの「Take Me There」がいい例である。一流アーティストの曲に一味違った風味を与える役割を見事に果たす一方で、自らがメインの曲はそれらに比べて評価されず、音楽そのものよりも声やルックスが持ち上げられてきた感も否めない。しかし今回は一味違う。まずルックスがぐっとお姉さん風に変わった。そしてこの曲も最近のデスチャやピンクを思わせる激しめのビートに乗せ、勢いに任せて一気に歌い切る。カワイイ路線とは正反対の迫力さえ感じさせ、聴き手を惹きつけるのに十分だ。更には前妻を振り切れない彼氏に対して強気に迫る内容。もう「ただのロリー声娘」とは言わせない。もう他の女性アーティストと比べても遜色ないだろう。いっぱしのR&Bシンガーの仲間入りだ。(小川ボ)

ロリロリ声と強力な共演陣に恵まれデビューアルバムからは3曲のトップ40ヒット、それに加えて「ブルワース」サントラやシルク・ザ・ショッカー名義のヒットも放ったマイア。今年になってセカンドアルバム「Fear Of Flying」を発表したが、ファーストシングルの「The Best Of Me」はラフ・ライダーズ軍団のジャダキッスを迎えてスウィズ・ビーツ作品に挑んだにもかかわらず(リミックスではジェイZと共演)いま一歩ふるわず。しかしがら続いてのシングルとなるこの曲は順調なヒットを記録。デスチャの「Bug A Boo」を思わせるリズムと(途中入るコーラスはBills×3風)強気な歌詞はまさに2000年R&Bの王道。夜中に電話してくる前妻に甘い態度を取る彼にやきもきして「だったらこの指輪をあなたに返したっていいんだから」と凄む内容で、マイアのキュートなキャラからはちょっと新境地な作風となった。プロデュースはJ.T.マネーやソレイでお馴染みのトリッキー・スチュワート。ここのところヒップホップ作品でのプロデュースが目立っていたが、本来はタイリースやブラック(・アイヴォリー)、テイマーなどのR&B仕事を得意とする人。今回のやや攻撃的な曲調はその両ジャンルのバランスをうまく取り入れていると言えそう。さてビデオクリップではさすがのダンスを見せてくれるマイア、その腕前はシンガーデビュー前にケネディ・センターでソロ・パフォーマンス公演をし、多数の生徒をかかえるダンスクラスを受け持っていたほど。演技面でも映画「In Too Deep」でL.L. クールJらと共演するなど多才な才能を発揮中。音楽面でもビーニー・マンの新作への客演で相変わらずの華やかさを振りまいており、ただいま絶好調。(中村)

Liar / Profyle ()

90年代R&Bをトニーズと共に背負うか、とまで言われたブラックストリートがメンバーの愛想づかしで崩壊しても、久々のガイの再結成アルバムが内容的に充実していたにも関わらず見事に商業的にこけても、テディ・ライリーはめげません。今回は昨年元ファミリー・スタンドのV.ジェフリー・スミス(ポーラ・アブドゥルの『Spellbound』のプロデュースで有名)に見いだされ、モータウン社長キダー・マッセンバーグの肝入りでデビューを果たしたLA出身のこの4人組のプロデュースを手がけ、無骨な程の正統派ソウル・ナンバーで見事に光らせてるあたり、テディもなかなか捨てたモンじゃないな、と思わせてくれる一曲。結構こういうど真ん中剛速球的なソウル・ナンバーって、最近でもいくつかあるんだけど、ナショナルチャートでトップ20まで上がってくるなんてのはあんまり無かったので、なぜこの曲に限ってここまでヒットするのか(別にケチつけてるわけではなくて、喜んでるんですが)が謎です。やはりキダー・マッセンバーグのマーケティングの手腕なのか。この曲がここまで売れるんだったら、ジェラルド・ラヴァートとかもっと売れていいよなあ(アルバムは売れてるけど)、と思わず思ってしまうのでありました。この曲を含むセカンド・アルバム『Nothin' But Drama』は10月に発売されたばかりですが、今のところヒートシーカーズも含めて全くチャートには顔を出していません。ブライアン・マクナイトの『Anytime』やソロのデビュー・アルバムなどでいい仕事をしていたキャラクターズが一部プロデュースを担当するなど、それなりの気合いは入っていると思われるので、今後の伸びを期待したいところです(阿多)

It's My Life / Bon Jovi ()

このところソロ活動やジョンの俳優業ばかりが目立っていたボン・ジョヴィだが、昨年サントラで発表された「Real Life」で久々にバンドとして活動を開始した。そして今年、5年ぶりのアルバム『Crush』発表、先行シングルのこの曲は往年の大ヒット「Livin' On A Prayer」の続編的な内容で、歌詞にはトミーとジーナのカップルが引き続き登場する。しかもイントロには「Livin'...」同様にボイスモジュレーターまで使うという用意周到さ。売れっ子マックス・マーティンを共作者に迎え、90年代にはみられなかった明るい曲調には"80年代の栄光をもう一度"といった意図が見え隠れする。とはいってもエアプレイ開始時点ではチャートインもできず、さらにアルバム自体も伸び悩み、初登場7位でその後チャートを急降下してしまった。しかしその後開始されたツアーの評判が高かったため、ようやくラジオ局の反応も良くなり、なんとか5年ぶりのTOP40ヒットとなった。ところでメンバー自身はこの曲だけでなく今回のアルバム全体を「(『Slipperly When Wet』『New Jersey』の頃のような)原点回帰」とコメントしている。音楽的に幅を広げた『Keep The Faith』や、年齢相当に落ち着きを見せた『These Days』が予想外に不振だったことへの反省かもしれないが、原点回帰で簡単に人気まで復活できるほど今のアメリカは甘くないということか(類似例:デフ・レパード『Euphoria』、スマパン『Machina...』)。もちろん日本や欧州では、人気に全く陰りは見られないんだけど。(松本)

You're A God / Vertical Horizon ()

完全なる一発屋(唯一のチャートヒットがNo.1)誕生かと期待されたバーホラことヴァーティカル・ホライズン。しかしチャートファンの願いも空しく、セカンドシングルのこの曲が余裕のTOP40入り。サード・アイ・ブラインドとのツアーがかなり好調なため、エアプレイも連動して伸びてきたようである。この曲はアルバムの2曲目に収録されているナンバーで、つかみどころのなかった「Everything..」に比べると構成にめりはりのついたナンバー。元々別のバンドにいたメンバーがギグで出会い、オールマン・ブラザ−ズなどの曲をジャムっているうちに意気投合したというのがバンド結成のいきさつだという。だからこういったアコギ主体の王道ロックは得意中の得意。ただし単なる70年代風レトロ・ロックを目指すのではなく、80年代風の人工的なアレンジも興味があるし、今後は積極的に取り入れていきたいとメンバーは語っている(それがレトロという話も)。なおアルバム中の他の曲がベン・グロッセやトム・ロード・アルジを制作に迎えているのに対し、この曲だけはメンバー自身が制作に関わっている。そのため音の分離がイマイチな感じがするが、リミックスされてシングル発売、なんてことになるのかな?(松本)

Bag Lady / Erykah Badu ()

既に日本のブラック音楽関係誌では大分盛り上がっている様子ですが、11/21にはちょうど1997年の『Live』以来3年ぶりの新作で、オリジナル作としては1996年のデビューアルバム以来の『Mama's Gun』がリリースされるエリカ・バドゥ。そこからの先行シングル(昨年リリースされて小ヒットとなった「Southern Gul」は今回のアルバムには収録されず)としてカットされた「Bag Lady」は、キュキュキュキュキュ〜ンという快感悶絶のギターリフから始まり、エリカのあのたゆとうようなボーカルがゆったりと絡んでくる、大きくうねるグルーヴが気持ちよいミディアム・ナンバー。ちなみにこのイントロのギターはアイザック・ヘイズの『Shaft』収録の「Bumpy's Lament」のサンプリング。この夏公開された『Shaft』のリメイクにあやかって、というわけでもないんでしょうが、なかなか渋い選曲といえましょう。しかし、ファーストからかなり間が開いてしまったにも関わらず、この曲もシングル発売と同時にチャートを急上昇、初のトップ10ヒットとなるなど、ブラックコミュニティの熱い支持の様子が伺えますね。現在公開中のスパイク・リーの新作映画『Bamboozled』に使われ、最近ちょいヒットとなったコモンのシングル「The Light」でも共演してその筋のファンをおっ!と言わせていた彼女もセヴン君の育児も一段落ということでこの曲で本格再始動というところです。まあ新曲がこんな感じでかなりのクオリティなんで、アルバムの方がどうなってるかがかなり楽しみ。結構人によっては好き嫌いの分かれるアーティストではありますが、特に技巧をこらすでもなく、それでいて彼女ならではの雰囲気をしっかり醸し出すステージングやスタイルはやっぱり注目。しかし今度の新作のジャケといい(毛糸の編み帽子をかぶったエリカが70年代風レタリングの枠に囲まれている)、この曲のサンプリングとかからして、やや今回のアルバムは70年代とかのレトロな雰囲気を狙っているのか?謎は深まる。(阿多)


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