アビー・ロード 〜 ビートルズ・トリビュート・コンサート

邦題=アビー・ロード 〜 ビートルズ・トリビュート・コンサート
原題=A Walk Down Abbey Road〜Tribute To T he Beatles
(11月10日 東京厚生年金会館)

発起人=アラン・パーソンズ
きっかけ・趣旨・目的・人選方法など=すべて不明
アメリカ・ツアー概要=6/15〜7/28 29都市32公演
日本公演=11/9〜14 4都市5公演

<< ビートルズ・トリビュート・バンド(?)の布陣 >>
♪看板アーティストの部
 ☆アラン・パーソンズ: acoustic guitar,keyboard,percussion,vocals
 ☆トッド・ラングレン: vocals,electric & acoustic guitar,tambourin
 ☆ジョン・エントウィッスル(ザ・フー): electric bass
 ☆アン・ウィルソン(ハート): vocals

♪サポート・ミュージシャン(?)の部
 ☆デイヴィッド・パック(アンブロージア): vocals,electric guitar, keyboard
 ◇ジョン・ベック(アラン・パーソンズ・“ライブ”・プロジェクト): keyboard,percussion,chorus
 ◇ゴッドフリー・タウンゼンド(ジョン・エントウィッスル・バンド): electric guitar,vocals
 ◇スティーヴ・ラウンゴ(ジョン・エントウィッスル・バンド): drums, whiteboard!

ビートルズの曲を中心としたコンサートになるらしいとしか分かって いなかった段階で、後悔覚悟でプロモーターへ直接チケットを申し 込んでしまいました。色んな異論があると思いますが、私個人としては 英米の全くタイプの違うミュージック・クリエイター(アラン・パーソンズと トッド・ラングレン)の共演は見逃せないと思ったのです。

来日が近づくに連れて、アメリカ公演の模様が分かってきて、期待は膨らむ一 方でした。何しろ、正味約2時間半の二部構成で、第一部が各自の持ち歌中 心、第二部がビートルズ・ナンバーの『音』パレードというものだったので す。
さらに、サポート・ミュージシャンの中にデイヴィッド・パックの名前があっ たのです。第一部のセットリストには、当然の如くアンブロージアの曲も2曲 含まれていました。それは同時に、アラン・パーソンズ・プロジェクトの曲も 彼が歌うことを意味していました。
ところが、来日公演の招聘元も、直前まで主要4名以外のメンツは把握してい なかったようで、非常にヤキモキさせられました。

さて、私が見たのは、東京公演2日目でした。なんと、アメリカ公演の 第一部を思いっ切り圧縮して、1時間45分程度に短縮されていました。 第一部も大いに期待していた私としては、正直なところ残念で仕方あり ませんでしたが、そんな落胆もどこかへ吹き飛んでしまったほど楽しい ライブでした。

<<東京公演2日目(11/10)のセットリスト>>
 1.Magical Mystery Tour (Pack)
 2.Sirius/Eye In The Sky (Pack − Alan Parsons Project)
 3.Barracuda (Wilson − Heart)
 4.Hello It's Me (Rundgren − Todd Rundgren)
 5.Biggest Part of Me (Pack − Ambrosia)
 6.The Real Me (Townsend − The Who)
 7.Back In The U.S.S.R. (Rundgren 〜 Pack)
 8.Lady Madonna (Rundgren)
 9.I'm Down (Wilson)
10.Fool On The Hill (Pack)
11.While My Guitar Gently Weeps (Rundgren)
12.Yesterday (Pack)
13.Here Comes The Sun (Townsend)
14.Lucy In The Sky With Diamonds (Pack)
15.You've Got To Hide Your Love Away
   (Rundgren: solo with a little help from Loungo)
16.Maybe I'm Amazed (Wilson − Paul McCartney)
17.Rain (Rundgren)
18.Blackbird (Parsons: solo)
19.Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey (Wilson)
20.Revolution (Rundgren)
21.Day Tripper (Pack & Rundgren)
22.Ticket To Ride (Rundgren)
23.I Want To Hold Your Hand (Rundgren & Pack)
24.Hey Jude (Wilson)
  == アンコール ==
25.Birthday (all)
26.Golden Slumbers/Carry That Weight/The End (Wilson/all/all)
※曲名(リード・ボーカリスト − ビートルズ・ナンバー以外のオリジナル・ アーティスト)

私にとって最初の感動のピークは5曲目でした。
私は、以前デイヴィッド・パックがジャズ・ピアニストのデイヴィッド・ベノ ワの来日に同行した際、この曲を生で聴きました。この時は、コーラス部分を ベノワのキーボードが代行していて、嬉しかったことは事実ですが、物足りな さも感じました。しかし、今回はアンブロージアとは一味違った豪華メンバー による“sunrise”というコーラスだけで背筋がゾクゾクするほど感激しまし た。

トッド・ラングレンは、ほぼ終始盛り上げ役に徹していましたが、11曲目で はクラプトンのギター・ソロに極力忠実な迫真のプレイを披露してくれまし た。後日判ったことですが、彼がこのとき使っていたギターは、クラプトン ・モデルだったそうです。

この曲に続いて12曲目は、初日にやらなかった曲が追加されました。 TV局のビデオ撮りが行われたためのサービスだと思っていたのですが、 最終日の名古屋でも演奏したことが判っています。

13曲目では、ザ・フーの曲でボーカルを取ったゴッドフリー・タウンゼンド が、がらりと趣を変えて爽やかに歌ってくれました。このとき初めて このメンツでのコーラス・ワークの素晴らしさに気付きました。特にラン グレン=パックのハモリは、マッカートニー=レノンのそれに匹敵する 見事なアンサンブルでした。

15曲目はラングレンのギター弾き語りコーナーでした。ビートルズ作品 ではマイナーな方の曲であることを十分に意識していて、“HEY!”という 掛け声の箇所に差し掛かると、ドラム・セットの背後から“HEY!”と書か れたホワイトボードが現れました。誰がCUE出しを担当していたかは、 「布陣」をよくご覧下さい。

続いて突然ポール・マッカートニーのソロ・ナンバーが演奏されたのですが、 この選曲についてのパーソンズの説明は聞き取れませんでした。実はとても有 名なエピソードなのかもしれませんが、不勉強で申し訳ありません。この曲で は、キーボードのジョン・ベックとラングレンのタンバリン・プレイも見物で した。熱唱するアン・ウィルソンには申し訳なかったのですが、この 2人のコミカルなプレイは可笑し過ぎて、曲を台無しにしていました。ちなみ に、キーボードはデイヴィッド・パックでした。

続いて、ドサクサ(?)に紛れて、ラングレンだけもう1曲、自分のアルバム の収録曲を演奏しました(笑)。

ハラハラドキドキのパーソンズのギター弾き語りの後、ショーはクライマック スに突入しました。アメリカ・ツアー開始当初は、“Get Back”、“Hey Bulldog”、“Let It Be”などが演奏されたようです。ウィルソンとパックに よる“Let It Be”なんてどうだったんでしょうか?聞いてみたかったです。

本編最後は、会場中が大合唱となる正にクライマックスに相応しいものでし た。ここでも、ラングレンが観客に「マッカートニーのシャウトを誰かやって よ」と言わんばかりの大袈裟なジェスチャーで笑わせてくれました。実際、彼 はマジでシャウトしてました。肉声が私の席まで聞こえてきました。

アンコールでは、嘘でも「今日は私の誕生日!」とアピールしたら、アン・ ウィルソンが貴方のために歌ってくれたはずです。そして、イベント・タイト ルに相応しく、アルバム「アビー・ロード」終盤のメドレーをバッチリ決め て終演となりました。

当日は雨だったのですが、終演後は見事に晴れていて、微かに見える都会の 星空の下、心地良い疲労感に包まれて家路に着きました。

reported by すんへろ(a.k.a.SunHero)


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