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Music Magazine 【 meantime 】 Mail Magazine Edition
[Vol.46 2,000部突破記念号] 1998/9/22 2,048部発行
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★98年度のマーキュリー音楽賞にゴメスの「Bring It On」が選ばれた。これ
は毎年(前年7月から今年の6月までのリリースが対象)イギリスで最も優れた
アルバムに対して贈られるもので過去にはプライマル・スクリーム、パルプ、ロ
ニ・サイズなどが受賞している。今年は大本命のヴァーヴを始め、ロビー・ウィ
リアムス、マッシヴ・アタック、カタトニアなどがノミネートされた激戦となっ
たが、サウスポート出身の新人バンドであるゴメスのデビュー作が見事に栄冠を
勝ち取った。ゴメスのギタリスト、イアン・ボールは「凄く変な気分だよね。
だってこのアルバムは俺の親父のガレージで録音したんだぜ。しょっちゅう近所
の人や警察から『静かにしろ!』って言われながらね。」とその驚きを語った。
ノミネートを紹介したときこのコーナーで「ゴメスにとってほしい」と書いた筆
者にとってもこれは嬉しい驚き。イギリスの若手バンドの中でも突出した個性と
高い音楽性を持った素晴しい作品なのでこうして評価されるのは喜ばしいこと。
要チェック。
★クーリオが逮捕。カリフォルニアのローンデールで道路を逆走しているのを警
察官に見つかり、呼び止められたところ、免許が期限切れだった上、車の中から
大量のマリファナと拳銃が発見された。交通法規違反については罰金ですむが、
武器の不法所持と麻薬の所持については最高で1年の実刑判決を受ける可能性も
ある。クーリオは10月21日に出廷し、刑の宣告を受ける予定。一方、毎度お
騒がせのオールド・ダーティー・バスタードも逮捕された。ハリウッドのライヴ
ハウスでのデズリーのライヴに来ていた彼は「酔っ払い、乱暴なふるまいで他の
客に迷惑をかけた」としてセキュリティにつまみだされた。彼はその時セキュリ
ティに対し「仲間を連れてきておまえらを殺してやる」と脅迫、警察が間もなく
彼を逮捕、翌日5万ドルの保釈金を払って釈放された。
★その同じライヴハウスでもう一つ事件が。アメリカをツアー中のジーザス&メ
リー・チェインが出演したところ、ギタリストのウィリアム・リードが、弟でシ
ンガーであるジム・リードが酔っ払ってステージに立っていることに腹を立て、
数曲演奏したところでステージを降りそのままツアーからも抜けるという騒ぎに
なった。この日がまだツアーの3日目で、バンドはウィリアム抜きで日程を消化
しているが、このまま彼がバンドを脱退するのでは、と推測されている。以前か
ら兄弟の不仲が伝えられており、特にウィリアムがマジー・スターのホープ・サ
ンドヴァルと別れてからはかなり不機嫌で扱いにくい状態だったとも言われてい
る。兄弟は二人ともソロとしてもクリエイションと契約しており、ウィリアムの
方のアルバムは既に完成しているとも伝えられているのでバンド自体の存続も危
ぶまれるところだ。オアシスの時みたいに「ただの兄弟喧嘩」で済めばいいのだ
が。
★ガービッジが早くも新作のレコーディングを開始。これはツアーと並行して録
音を行っているものでビリー・コーガン(スマッシング・パンプキンズ)、デイ
ヴ・グロール(フー・ファイターズ)らがゲストとして参加している。彼等は
ヨーロッパでいくつものフェスティヴァルに出演した際に曲作りを行っていたの
だが、これはブッチ・ヴィグによれば、今年のフェスでは演奏の合間にステージ
のスクリーンでサッカーのワールド・カップを放送していたため、試合が終わる
まで自分達の出番を待たされる、ということが何度もあり、その空いた時間を有
効に利用した、ということらしい。さらに今後行われるアメリカツアーのサウン
ドチェックの時間を利用して新曲を製作していく予定だとか。またクリスマス・
シーズンにはライヴ・アルバムをリリースする計画もあるそう。ちなみに8部門
もノミネートされながら結局一つもとれなかったMTVヴィデオ賞については「確か
にがっかりはしているけど、もとから取れるとは思ってなかったから。」だそう
だ。
★アメリカのアルバム・チャートでは9位に初登場と好調な滑り出しを見せたホー
ルの新作「Celebrity Skin」だが、このアルバム・タイトルのせいで訴訟を起こ
される事になりそうだ。もともとこの「Celebrity Skin」というのは有名人の過
去のヌード写真や盗撮した写真を掲載していることを売りにしたアメリカの雑誌
の名前であり、その発行元が名前の使用権の侵害だとして訴えているもの。コー
トニー・ラヴ自身もこの雑誌のネタにされたことがあり、皮肉の意味をこめてつ
けたタイトルなのだが、発行元は「ホール側は事前に許可を求めてきたが、こち
らの承諾を待たずアルバムを発表した。これは商標権の侵害である」としている。
★イギリスではナンバー1確実、ここ日本でも話題になっているマニック・スト
リート・プリーチャーズの新作がアメリカでは発売されない見込み。イギリスで
のレコード会社であるエピックも他の大手も取扱を拒否。何でも「あまりに暗い
のでラジオでかからないから」だそうだ。特にファースト・シングルのタイトル
「If You Torelate This Your Children Will Be Next」は「タイトルが長すぎて
」(!)かけてもらえない、売れるかどうかわからない曲をわざわざこのタイト
ルを言って曲をかけるDJなんていない、とまで言われているからひどい話だ。来
年には発売される可能性もあるらしいが、ファンは輸入盤やインターネットを通
じて買ってしまうだろうから、それでは意味が無い、ということになってしまい
そう。
★「トレインスポッティング」の作者、アーヴァイン・ウェルシュの小説を映画
化した「The Acid House」のサントラには、ケミカル・ブラザース、プライマル・
スクリーム、ベル&セバスチャン、ベス・オートン、ヴァーヴらが参加。プライ
マルは来日公演でも披露した新曲「Insect Royality」が収録される。
★ワールド・カップ応援歌「Vindaloo」を大ヒットさせたコメディアンのキース・
アレン率いるファット・レスが調子にのってクリスマス・シングルをリリース。
タイトルは「An Official Christmas Song」。今回はブラーのアレックスに加え、
ジェフ・ベックのギターがフィーチャーされるらしい。キースによると「チャン
バワンバがクリスマスに1位になるのを阻止するためにリリースする」そうだ。
「チャンバワンバのクリスマスソングなんて最悪だろうね、あいつらはクズだか
ら」ちなみにチャンバワンバがクリスマスシングルを出す、という予定は全くない。
(以上、担当は野坂)
☆マスターP関係、3連発行きます。でもどれも面白いネタだから飛ばさないで読
んでね。
まず、「フォーブス」誌発表の、芸能界長者番付。セリーヌ・ディオンよりも、
ガース・ブルックスよりも、スパイス・ガールズよりもはるか上位にランクされ
てしまったのがマスターP。なんと、10位!パフ・ダディでさえ15位なのに!
何でも、パフ・ダディのBad Boyは、親会社のアリスタと収益を50/50で分けてい
るのに対し、PのNo Limitは8割をぶん取っているんだとか。また、全米興行収入
トップ10に入ってしまったP制作映画「I Got The Hook Up」は1000万ドル以上の
興行収入を叩き出した上に、通常の作品よりも劇場に払うロイヤリティが破格の
安さに抑えられているとか。最近は音楽、映画以外にスポーツウェア、不動産か
らテレクラ経営にまで手を出してるとか、とにかく彼のガメツさは半端ではない
ようです。ただの阿呆じゃないぜ。Uhh〜。
☆デュエットソングを出して仲良しを装ってみたものの、その仲の悪さは色んな
ところで噂されているブランディとモニカ。先日のMTVアウォードの席で、ブラン
ディがモニカのことを「最近あなたガラ悪いわよねぇ」と難癖をつけたことから、
口論に。よほど日頃の恨みがたまっているのか、意外と争いは激しくなり、結局
ブランディの取り巻き(ボディガード?)がモニカに一発パンチを食らわせてし
まった。モニカは速攻で彼氏であるNo Limit軍団のCマーダーに電話し、Cマーダー
はNo Limit軍団数人を引き連れて、10分後には会場にすっ飛んできた(笑)。
結局それ以上の大事には発展しなかったようですが、何やら今回のデュエットで、
ブランディは「自分のファンの一部をモニカに奪われた」と被害妄想にとりつか
れているという噂。でも喧嘩の件は単なる噂ではなく信憑性が高いようです。
☆現在のラップ界の2大レーベルといえば、文句なしにパフィ率いるBad Boyと、
マスターP率いるNo Limit。この2大レーベルが、全面対決することになった。
MTV主催のバスケ大会で(笑)。どうしてこういう馬鹿なことを思い付くのかね、
MTVは。ちなみにマスターPはかつてはNBAも夢ではないというぐらいの、バスケの
名選手だった。一方のBad Boyも、メイスはたしか元プロバスケ志望だったよね。
けっこう、レベルの高い試合になりそう。でもせっかくこの顔合わせなんだから、
誰か馬鹿やってくれないとね。ソウルジャ・スリムが軍服でマシンガン抱えて出て
くるとか、ミスティカルが金の戦車に乗って登場するとか。
(以上、真貝)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■ Billboard ポップシングルチャート速報(98/9/26付)
01 (01) I Don't Want To Miss A Thing / Aerosmith (4)
02 (02) The First Night / Monica
03 (03) Crush / Jennifer Paige
04 (04) My Way / Usher
05 (05) The Boy Is Mine / Brandy & Monica
06 (07) Time After Time / Inoj
07 (初) I'll Be / Edwin McCain
08 (06) Daydreamin' / Tatyana Ali
09 (11) Too Close / Next
10 (09) You're Still The One / Shania Twain
11 (10) When The Lights Go Out / Five
12 (08) Lookin' At Me / Mase (feat. Puff Daddy)
13 (16) This Kiss / Faith Hill
14 (15) I Can Do That / Montell Jordan
15 (13) Never Ever / All Saints
16 (12) Thinkin' Bout It / Gerald Levert
17 (17) I Still Love You / Next
18 (14) Adia / Sarah McLachlan
19 (19) Still A G Thang / Snoop Dogg
20 (18) Cruel Summer / Ace Of Base
エアロスミス4週目の1位、意外にしぶとい。今週このシングルはゴールド
(50万枚出荷)レコードを認定されましたが、確かこれは50万枚限定発売だった
筈なのでレコード会社の在庫はもはやゼロということになります。未入手の方は
輸入レコード屋に急ぎましょう。
今週初登場でいきなり7位に飛び込んできたのはロックバンド、エドウィン・
マッケイン。サウス・カロライナ出身の5人組のこの曲は、数ヶ月前からラジオ
のエアプレイチャートでは好評を博しており、そこでTOP10目前まで上がっ
てきたタイミングでようやくシングルを発売したことからこの好チャートアクショ
ンとなった模様。なおこのような「エアプレイのみヒット」だった曲が最近は遅
ればせながらシングル発売されるようになってきており、今後もベアネイキッド・
レイディーズ、ウィル・スミス、ファーストボールといったアーティストが続々
と高いランクで初登場してきそうです。
今週TOP40内にニューエントリーしてきたのはこのエデウィン・マッケイ
ンのみ。あとはなーーんにもネタなし。でもいいんです、今週はもう一つ紹介す
るチャートがあるんです。
現在発売されている9/19号のビルボードにはHOT100(このチャート)の
開始40周年を記念して1958〜1998年のオールタイムチャートが掲載されています。
その結果ですが、やはりチャート集計方法が変わった1991年以降の曲が強く、な
んと上位10曲すべてが90年代のヒット曲となりました。
「THE HOT 100 OF THE HOT 100」
1 One Sweet Day / Mariah Carey & Boyz II Men ('95)
2 Macarena (Bayside Boys Mix) / Los Del Rio ('96)
3 I'll Make Love To You / Boyz II Men ('94)
4 Un-Break My Heart / Toni Braxton ('96)
5 Candle In The Wind 1997/Something
About The Way You Look Tonight / Elton John ('97)
6 I Will Always Love You / Whitney Houston ('92)
7 End Of The Road / Boyz II Men ('92)
8 I Swear / All-4-One ('94)
9 I'll Be Missing You / Puff Daddy & Faith Evans (feat.112) ('97)
10 The Sign / Ace Of Base ('94)
なんだか味気のないチャートですね。この後11位からデビー・ブーンの「You
Light Up My Life」、オリヴィア・ニュートンジョンの「Physical」、チャビー
・チェッカーの「The Twist」とお馴染みの歴代ヒットが続きます。
このチャートが前回発表されたのは約5年前、ビルボード創刊100周年を記念し
てでしたが、その時の1位がホイットニー・ヒューストンの「I WillAlways Love
You」でしたから、それからでもかなりの様変わりぶりです。
で、この歴代チャートにランクインしつつ、今週のヒットチャートにもなお居座
り続けているというお化けのようなヒット曲が何曲かありますのでそちらをご紹
介しておきましょう。まず18位、こちらにはチャート滞在週数新記録を更新中の
リアン・ライムス「How Do I Live(今週67週目43位)」。この曲は1位になって
いないのにこの高ランク、まさに継続は力なりですね。続いて31位、こちらには
今週11位→9位に再上昇しているネクストの「TooClose」がランクイン。この再
上昇は現在アメリカでこの曲がコカ・コーラのCMに使用されていることが原因
のようです。
まだあります。数週間前までナンバー1の座を延々と守っていたブランディ&
モニカの「The Boy Is Mine(今週5位)」、こちらは55位。ただしこのチャート
の集計期間は7月末あたりで締め切っているようなので、その後も1位を続けた
ことを考えると現時点ではオールタイムTOP10入り相当のポイントを稼いで
いるのではないでしょうか。あと1曲、地味ながら非常に息長くヒットしている
サベージ・ガーデンの「Truly Madly Deeply(今週21位)」、こちらも80位に入っ
ています。何れの曲もその後もポイントを稼ぎ続けていますので何年か後にこの
チャートがまた発表されるときには更にランクを上げていることでしょう。
参考までにこのチャートに最も多くのヒット曲をランクさせているのは“チャー
ト女王”マライア・キャリー。「One Sweet Day」以外では「Fantasy('95)」
が21位、「Dreamlover('93)」が29位、「Hero('93)」が76位、「Always Be
My Baby('96)」が77位と合計5曲がランクインしています。他にも細々とした
記録が掲載されており、非常に興味深い内容になっていますので、ヒットチャー
トファンの方はビルボードのホームページ(http://www.billboard.com/)のスペ
シャル・レポートか、輸入盤屋や洋書屋に入荷しているビルボードの最新号で詳
細をご覧下さい。
(以上、担当は八亀 yakame@meantime-jp.com)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■ Billboard ポップアルバムチャート速報(98/9/19付)
1 ( 1) The Miseducation Of Lauryn Hill / Lauryn Hill 214,000 ↓
2 ( -) Can-I-Bus / Canibus 127,000 NEW
3 ( 3) 'N Sync 111,000 ↓
4 ( 5) Hello Nasty / Beastie Boys 110,000 →
5 ( 2) Back To Titanic / Soundtrack 107,000 ↓
6 ( 6) Stunt / Barenaked Ladies 104,000 ↓
7 ( 8) Armageddon / Soundtrack 92,000 ↓
8 ( 9) Backstreet Boys 89,000 ↓
9 ( -) Celebrity Skin / Hole 86,000 NEW
10 ( 4) High Mileage / Alan Jackson 82,000 ↓
今週はちょっとリストの書き方を変えてみたので、その説明から。右の数字
は、1週間でのアメリカ国内の実売上げ枚数です。その右の矢印は、売り上げ
枚数ベースで、先週と比べてどう推移したかを示しています。↓は先週よりダ
ウン、→はほぼ横ばい。ということで、初登場の2枚を除けば全部先週よりダ
ウンという寂しいチャートです。
今週はホールとカニバスが注目されていましたが、結果はご覧の通り。アメ
リカの業界筋ではどちらも「思ったほど売れなかったねぇ」という感じで受け
止められているようです。
まず2位のカニバス。先週すでに書いたように、LLクールJとの喧嘩の様子
ばかりが伝えられ、肝心の音楽のほうの評判はほとんど伝わってこなかった彼。
とりあえずは知名度でポイントを稼いだ、といったところでしょう。
ジャマイカ生まれでイギリスやアメリカを転々としながら育ち、23歳の現在は
NY近郊に住む彼。LLクールJと一緒にレコーディングする機会に恵まれたもの
の、その場でのちょっとした誤解が二人の大ディス(中傷)合戦へと発展し、
シングルヒットした「Second Round K.O.」はまさにこの喧嘩をネタにした曲。
まあ来週以降どーんと勢いよく落ちていくのは目に見えてますな。
そして9位初登場のホール。コートニー・ラヴ率いる4人組のロック・バン
ドで、これが3作目になります。コートニーはニルヴァーナの故カート・コバ
ーンと結婚して一躍有名人になりましたが、それを抜きにしても、彼女自身の
後先を考えない過激な言動は常に注目を集めてきました。女優業など音楽以外
の活動のほうがむしろ盛んなぐらいでしたが、ロックファンの間では高い評価
を得ながらもヒットしなかったセカンドに続き、今回やっと商業的にブレイク。
スマパンのビリー・コーガンを共同作曲&アドバイザーに、エアロスミスなど
との手堅い仕事で知られるマイケル・ベインホーンをプロデューサーに迎え、
バックアップも強力。
さて、チャートを上からざっと見てみましょう。ローリン・ヒルは3週目の
1位をキープ。ただ、これが最後でしょうねえ、後で書きますが、来週は強力
なのが出ますから。
先週2位に急上昇し、これは1位になるか?と思わせた「Back To Titanic」
は今週大幅ダウンで5位に転落。さすがに半年前にあれだけ盛り上がっちゃっ
たから、ビデオがリリースされたからといって今回は大した騒ぎにはなってい
ないんでしょうか。
それ以外はもう、最近の常連メンバーばかりですね。「Armageddon」サントラ
からは現在エアロスミスの曲がシングルチャートの1位になってますが、この
シングルはアメリカでは速攻で廃盤になっているので、もう、この曲が欲しかっ
たらアルバムを買うしかない、という状況。ということでまだしばらくは売れ
続けるでしょう。
トップ10以下では、このコラムでも散々取り上げてきたブライアン・セッ
ツァー・オーケストラが11位にまで上昇、いよいよトップ10が目前にまで迫り
ました。先頃のMTV大賞授賞式でパフォーマンスしたことが、追い風になった
ようです。
さて来週ですが、これは久々に楽しみな首位対決です。しかも異色の組み合
わせ。フーティ&ザ・ブロウフィッシュ vs マリリン・マンソン。これはどっ
ちが勝つか予想は難しいでしょう。
フーティは一時期の物凄い勢いはないものの、ファーストを1500万枚売り、セ
カンドも1位にしています。方やマリリン・マンソンは前作「Antichrist
Superstar」が3位となり、その後急速にポピュラリティを獲得しました。今
回もまたきわどいジャケなのでアメリカの大手小売りチェーンが取り扱いを拒
否するなどと言い出す始末。結局クリーンバージョンのジャケも用意されたよ
うですが。
その他、久々のベット・ミドラー、NBAスターのシャキール・オニール、まだ
活動してたとは知らなかったトーン・ロックあたりにも注目。そういえば日本
でバカ売れしたスウィートボックスも、やっと全米リリースされるようです。
ミスター・プレジデントが売れてしまっただけに、「日本先行ヒットはアメリ
カでは売れないよ」とは言い切れなくなってしまった...
(以上、担当は真貝 kaz@meantime-jp.com)
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■今週のUKチャート
1 (-) MILLENIUM / ROBBIE WILLIAMS
2 (-) SEX ON THE BEACH / T-SPOON
3 (3) NO MATTER WHAT / BOYZONE
4 (7) FINALLY FOUND / HONEYZ
5 (4) CRUSH / JENNIFER PAIGE
6 (6) ONE FOR SORROW / STEPS
7 (1) BOOTIE CALL / ALL SAINTS
8 (2) EVERYBODY GET UP / FIVE
9 (8) MUSIC SOUNDS BETTER WITH YOU / STARDUST
10(10) TO THE MOON AND BACK / SAVAGE GARDEN
予想通りの圧倒的な強さでロビー・ウィリアムスの新曲が1位で飛び込んできま
した。今だにロングセラーを続けているソロ・デビュー作「Life Thru A Lens」
に続く新作からの先行シングル。去年の今ごろはそのデビュー作も大したセール
スを上げることもできず、ドラッグ問題も抱えていた彼はこのまま「過去の人」
になってしまうかとも思われていたのですが、昨年末のシングル「Angels」の大
ヒットで事態は急展開、今や押しも押されもしないトップスターの一人としての
地位を確立してしまいました。今回のこの曲はジョン・バリー作の「007は二度
死ぬ」のテーマソングをサンプルした今の彼にふさわしいゴージャスなナンバー
に仕上がっています。自信にあふれた歌詞も今の彼の心境をよく表わしていると
言えるでしょう。曲を書いているのは元ワールド・パーティ/レモン・トゥリー
ズのガイ・チェンバース。デビュー作でも多くの曲を提供していた彼のロビーの
成功に対する貢献はかなり大きなものがある、ということは一言付け加えておき
たいところです。
またこれで彼はゲイリー・バーロウに次ぎ、元テイク・ザットのメンバーとして
二人目のナンバー1を獲得。グループ解散後にメンバーが二人以上ナンバー1を
出すのはビートルズ以来これで2組目、という快挙。ビートルズはジョン、ポー
ル、ジョージの3人がナンバー1ヒットを持っていますが、テイク・ザットから
果たして「3人目」が生まれるか、というのが今後注目したいところ。
2位に入ってきたのは謎のグループ、Tスプーン。大体こういうのがクラブ主導
のダンスヒット、と相場は決まっているのですが、これもどうやらその一つのよ
う。過ぎ行く夏を惜しむような、少しレゲエが入った、キャッチーなサビを持っ
た曲だそう。しかしこんなタイトルの曲がイギリスのラジオではバンバンかかっ
てしまっているのでしょうか。
この他トップ10に新顔はありませんでしたが、じわっと上がって最高位を更新
した、ハニーズ、そして1位から7位へと大きくランクを下げたオール・セイン
ツの動きが目立ちます。前者はかなりのロングセラーになりそう、一方後者は昨
年のケミカル・ブラザース「Block Rockin' Beats」の1位→8位というチャー
トアクション以来の大幅ダウンということで、やはりファン以外の支持を受ける
ところまではいかなかったようです。しかし今週のトップ10はアイドルだらけ
ですな。
さてトップ10圏外ですが、先週トップ10に入る、と予想したデペッシュ・モ
ードの新曲「Onky When I Lose Myself」は17位という位置でのニュー・エン
トリーにとどまりました。ティム・シメノンのプロデュースによるベスト盤から
の先行シングルとなるこの曲は今一つキャッチーさに欠けたようですね。まぁこ
の後そのベスト盤を引っ提げてのワールド・ツアーが控えている彼等ですから、
そちらの方のセールスはかなりのものになるでしょう。ちなみにこれが彼等にと
って33曲目のトップ40ヒット、初のヒットが81年ですから今だにこれだけ
のヒットを出しているというのは改めて考えると凄いことです。しかもこれだけ
ヒットがあって4位から上に行ったことがない、というのも凄いことだったりし
ます(今までの最高は「People Are People」と「Barrel Of A Gun」の4位)。
そして苦戦するだろう、と予想したスマッシング・パンプキンズとパルプはそれ
ぞれ24位、と29位に登場。どちらもいい曲だけにもっとヒットしてもよかっ
たところなんですが。
さて来週ですが、ロビーの1位は決して安泰とはいかないようです。スパイス・
ガールズから初のソロ名義でのシングルとなるメラニーBの「I Want You Back」
がリリースされるため、この2曲による熾烈な1位争奪戦が行われると予想され
ます。
その他イールズ、PJハーヴェイ、ドッジー、デヴァイン・コメディといったとこ
ろが入ってきそうですがどれもトップ10入は難しいか?
それではまた来週。
(以上、担当は野坂)
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┃ 全米ヒットチャート***FLASHBACK!! ┃
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皆さんのお手元にはもうmeantime 10は届きましたか?まだ入会されてない方は
至急editors@meantime-jp.comまでご一報を。この情報てんこもりマガジンを逃
す手はないですぞ。では今日はえらく久しぶりに60年代行ってみます。この頃生
まれてない人も多いんじゃないかな?では30年前の1968年に FLASHBACK!!
1968年9月28日付シングルチャートトップ10
順位 前週 週数
* 1 ( 3) ( 3) Hey Jude●(ヘイ・ジュード)- The Beatles
2 ( 1) ( 6) Harper Valley P.T.A.●- Jeannie C. Riley
3 ( 2) (11) People Got To Be Free●(自由への讃歌)- The Rascals
4 ( 4) ( 7) Hush(ハッシュ)- Deep Purple
* 5 (15) ( 4) Fire●(ファイアー)- The Crazy World Of Arthur Brown
6 ( 8) ( 8) The Fool On The Hill(フール・オン・ザ・ヒル)
- Sergio Mendes & Brasil '66
7 ( 5) (10) 1,2,3, Red Light●(1、2、3、レッド・ライト)
- 1910 Fruitgum Co.
8 ( 9) ( 7) I've Gotta Get A Message To You(獄中の手紙)- Bee Gees
* 9 (16) ( 7) Girl Watcher●(ガール・ウォッチャー)- The O'Kaysions
10 (13) (12) Slip Away●(スリップ・アウェイ)- Clarence Carter
久々の60年代、おっとそこのあなた、「俺まだ生まれてないもんね」と横向か
ないこと。1968年は洋楽ファンであれば知ってて損はない、そんな曲やアーティ
ストが活躍していた時代、ビートルズ時代の一つの終焉と新しい混沌の始まりが
せめぎ合っていた、洋楽史上えらく刺激的な時代なんです。
そんな30年前の今週1位をゲットしていたのは、言わずと知れたビートルズの
『ヘイ・ジュード』。ここまでのチャートアクションが、10位初登場→3位→1位
と当時としては驚異的(最近ではそうでもないけど)。大体トップ10内初登場と
いうのが史上初めてだっただけに、当時の大騒ぎが想像される。この曲、この週
から9週(これも当時としてはすごい記録)1位をキープ、文句無しの年間1位でし
た。2位はこれも過激なチャートアクションで、チャートファンの間ではつとに有
名なジーニーC.ライリーの『ハーパー・ヴァレーP.T.A.』。この曲、81位に初登
場した次の週いきなり7位に超ジャンプアップし、当時のランクアップの記録とし
てチャートファンの大きな話題となりました。もっとも、ついこの間、Montell
Jordanの『I Can Do That』が94位→20位と、この記録になんなく並んでしまった
んですが。この曲は、若くリベラルな未亡人が、地元のPTAと対立するというストー
リーのカントリーソングで、当時人気を集め、ポップチャートでこの前の週1週、
カントリーチャートでは3週ナンバーワンを記録、年間11位でした。3位には、何
年か前にボックスが発売されていた、フェリックス・キャヴァリエ率いるブルー・
アイド・ソウル・バンド、ラスカルズの3曲目のナンバーワンヒット『自由への
讃歌』がゆっくりランクダウンしていました。山下達郎が熱烈なファンであるこ
とで知られるこのバンド、60年代後半を代表する白人R&Bバンドで、この曲もソウ
ルフルな歌唱と熱の入ったメッセージで、ジーニーC.ライリーの前に5週1位をキー
プしてました。年間でも堂々5位。
4位には、日本での洋楽ロックの歴史の中では燦然たる地位を確立している、ブ
リティッシュ・ハード・ロックの雄、ディープ・パープルの記念すべき全米での
でのデビュー曲。この曲はドアーズあたりの影響を色濃く受けているいわば「オ
ルガンR&Bロック」的味わいの曲で、彼らのルーツを垣間見せてくれます。ちなみ
にこの曲、イギリスではまったくチャートインせず。そういやアメリカ受けしそ
うな曲だもんな。最高位はこの週の4位ですが、残念ながら年間には入らず。圏外
15位からいきなり登場は「アーサーブラウンの狂気の世界」という変な名前のシ
アトリカル・ロック・ユニット。アリス・クーパーがステージに大蛇持ち込んだ
り、キッスが火を吹いたり、今で言えばマリリン・マンソンとかこの手のギミッ
クを使う恐らく初期のアーティストですか。おどろおどろしい化粧と服装で、頭
の上で火を燃やしながらこの曲『ファイア』を歌う、といった感じだったようで
す。曲はいかにも60年代後期ロックといった感じのドアーズを陽気にしたような
曲。最高位何と2位で年間39位。6位は後にソロで『Never Gonna Let You Go』の
ソロヒット(1983年最高位4位)をはなつセルジオ・メンデスおじさんによる有名
なボサノバ中心のラテン・ユニットのヒット。いわずもがなのビートルズのカバー
ですが、このように人の曲をボサノバ調にアレンジして60年代後半に保守的なリ
スナーを中心に人気でした。最高位はこの週の6位で、年間69位。続いて7位は60年
代後半のバブルガム・ミュージックを代表する1910(ナインティーンテン)フルー
ツガム・カンパニー。オハイオ・エクスプレス等と同様、当時のバブルガム仕掛人
プロデューサーコンビ、カゼネツ&カッツのプロデュースです。これは『サイモ
ン・セッズ』に続く彼ら2曲目のトップ10ヒットでした。最高位はこの前の週の5位
で、年間48位。
8位にジリっと上がっていたのは説明不要のビージーズのアメリカでの初のトッ
プ10ヒットとなった『獄中の手紙』。アメリカではこの週の8位止まりでしたが、
イギリスでは1967年の『マサチューセッツ』(全米11位)に続く2曲目のナンバー
ワンヒットでした。バリーとモーリスの危ういボーカルが印象的なバラードナン
バー。年間は59位です。9位にトップ10入りしていたのは、ノース・カロライナ出
身の白人R&Bバンドの6人組、オケイジョンズの唯一のトップ40ヒット。あまりにも
このレコードが急に売れすぎたため、バンドとしてのまとまりが急速に失われ、
何とこの年のうちに解散してしまっているというグループでした。最後、星無しな
がらジリっとトップ10していたのが盲目の黒人R&Bギタリスト/シンガーのクラレ
ンス・カーターの出世作、『スリップ・アウェイ』。渋い喉とブルースに大きな影
響を受けた作風で、この後70年初頭にかけて何曲かのヒットを放っています。最近
はこういう渋いアーティストがトップ10ヒットを放つ、なんてことはとんとなくな
りましたねえ。
今回は耳慣れないアーティストも多く、ちょっと引いちゃった人もいたんではな
いかと思いますが、たまにはこの辺の曲も集めてブレイクアウトDJなんかもいいか
なあと思ってますのでご期待下さい。その時は八亀君よろしく。というわけでまた
来週。(担当:阿多)
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