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Music Magazine 【 meantime 】 Mail Magazine Edition
[Vol.44] 1998/9/8 1,962部発行
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☆オアシスのノエル・ギャラガー最新発言。現在彼は来年暮れに発売予定の新作
に向けて曲作りを始めたところ。「タイトルは教えてやんないよ。エンブレイス
がパクって先に使っちまうだろうからね!」「ちょっとは民主的になったかっ
て?とんでもないよ。俺はそろそろメンバーを首にすべきかもな。ドラマーの野
郎が曲作りなんか始めやがったら即刻追い出すぜ。民主主義ってやつにも限度が
あるのさ。」「新曲はクズだね。ファット・レス(ワールド・カップ応援のノヴ
ェルティ・ソング"Vindaloo"をヒットさせた)みたいだと言っておこう。」と
ほとんど冗談のような発言ばかり。ちなみに弟リアムが書いた曲については「凄
くいい子守歌だぜ」とのこと。また近々発売のB面曲アルバムについては「シン
グルが手に入りにくいアメリカだけで出すつもりがレコード会社の戦略で全世界
で出ることになっちまったんだ。だからこれは買うな。そんな金欲しくない
ぜ!」だそうだ。
☆スウェードが新作を製作中。今回はこれまで3枚のアルバムを手懸けたエド・
ビューラーではなく、U2やハッピー・マンデーズの作品に関わったスティーヴ・
オズボーンがプロデュースに当たっている。このアルバムは来年3月の発売を予
定。「よりエレクトロニックでリズミック」な作品になっているとか。
☆先週お伝えしたビューティフル・サウスの新作のタイトルが「Quench」に決
定。そして何とこのアルバムにはファットボーイ・スリムのノーマン・クックが
プロデューサーとして参加している。ビューティフル・サウスのリーダー、ポー
ル・ヒートンとノーマンとは80年代後半、ハウスマーティンズというバンドの
メンバーとして一緒に活動しており、これが久しぶりの共演となる。ノーマンい
わく「ビッグビートを期待したらがっかりするよ。ハルでリハーサルしているバ
ンドと何日か一緒に仕事をしたんだ。おかげで自分のレコードが遅れちゃった
よ!」「連中は古い友達だし、ちょっとした助け合いってとこだね。ハウスマー
ティンズ再結成、ってわけじゃないぜ」とのこと。音楽的にはかなり離れたとこ
ろに来てしまった感のある両者だが、「彼等は二人とも音楽のスタイルに対して
幅広い興味を持っているというところが似通っている」とスポークスマン。
そのノーマンのファットボーイ・スリム名義の新作も1週間後に発売。またファ
ットボーイ・スリムの曲「Michael Jackson」がアメリカでコカコーラの宣伝に
使われるそう。これは以前マイケルをCMに使ったペプシへの皮肉になっているそ
うだ。
☆U2がポップマート・ツアーのライヴ・ヴィデオをリリース。タイトルは
「PopMart Live From Mexico City」で昨年12月の同地でのライヴ25曲を収
録。
☆ビージーズのトリビュート・アルバム「Gotta Get A Message To You」が10
月12日に発売。これには元テイク・ザット(この肩書きはもういらない?)の
ロビー・ウィリアムスがオーブとコラボレートした「I Started A Joke」やスペ
ースの「Massachusetts」、ライトニング・シーズの「To Love Somebody」、モ
ナコの「You Should Be Dancing 」などが収録される。ロビーとオーブの共演と
いうのは意外な顔合わせだが、これはロビー本人の希望によるものだそう。オー
ブは10月5日に2枚組のベスト盤をリリースする。
☆今週イギリスでナンバー1ヒットになったマニック・ストリート・プリーチャ
ーズの新曲「If You Torelate This Your Children Will Be Next」がストラン
グラーズの曲の版権を持つパブリッシャーから盗作だとして訴えられることにな
った。これはストラングラーズ79年のヒット曲「Dutches」にこの曲が似てい
るということらしい。
ストラングラーズのジャン・ジャック・バーネルは「俺は彼等がパクったと思っ
てないけど、パブリッシャーはそう思ったらしいね。でも影響を受けた音楽が出
てくるのは避けられないことだし、そうやってポップ・ミュージックってのは発
展してきたんだからさ。俺は別に気にしてないんだ」「マニックスはいいバンド
だし、美しい曲をいくつか書いてるよね」と語っている。
(以上、担当は野坂)
既にご存知の方も多いかもしれませんが、ア・トライブ・コールド・クエストが
正式に解散を表明したようです。新作が延期に延期を重ね、超難産の末にやっと
リリースされた矢先でした(日本先行で、既に発売されてます)。
ちなみにその新作ですが、日本盤は初回限定ボーナストラック+日本盤限定ボー
ナストラックで合わせて7曲も多いお買い得盤なので、買う予定のある方は早目
にゲットしましょう。
(以上、真貝)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■ Billboard ポップシングルチャート速報(98/9/12付)
01 (01) I Don't Want To Miss A Thing / Aerosmith (2)
02 (02) The First Night / Monica
03 (03) Crush / Jennifer Paige
04 (04) My Way / Usher
05 (05) The Boy Is Mine / Brandy & Monica
06 (08) Daydreamin' / Tatyana Ali
07 (06) You're Still The One / Shania Twain
08 (07) Adia / Sarah McLachlan
09 (09) Never Ever / All Saints
10 (12) Lookin' At Me / Mase (feat. Puff Daddy)
11 (13) Time After Time / Inoj
12 (10) When The Lights Go Out / Five
13 (14) Too Close / Next
14 (11) Cruel Summer / Ace Of Base
15 (19) Thinkin' Bout It / Gerald Levert
16 (16) This Kiss / Faith Hill
17 (17) I Still Love You / Next
18 (18) Friend Of Mine / Kelly Price
19 (15) Make It Hot / Nicole feat. Missy "Misdemeanor" Elliot & Mocha
20 (94) I Can Do That / Montell Jordan
エアロスミス2週目の1位。これはまあ予想通りでしょう。が、来週以降も
この曲が1位を続けられるかは一寸わかりません。聞くところによるとこの曲
のシングルは初回プレスが売り切れたらもう廃盤、その後は売上ポイントが全
く期待できないそうです。次の1位はモニカかジェニファーか?
「I Don't Want To Miss A Thing」の作者であるダイアン・ウォーレンにとっ
て、この曲は8曲目のナンバー1ヒットです。過去に彼女の作品でナンバー1
を記録した曲には
Nothing's Gonna Stop Us Now / Starship ('87)
Look Away / Chicago ('88)
When I See You Smile / Bad English ('89)
Blame It On The Rain / Milli Vanilli ('89)
Love Will Lead You Back / Taylor Dayne ('90)
Because You Loved Me / Celine Dion ('96)
Un-Break My Heart / Toni Braxton ('96)
があります。いずれも特有の臭み(ウェットさ)を持った曲ばかりですね。
なお8曲のナンバー1は、女性ソングライターとしてはキャロル・キングと並
ぶ大記録。これを上回る記録にはマライア・キャリーの12曲、マドンナの9曲
がありますが、彼女たちは自作自演アーティストなので専業ソングライターの
比較対象としては相応しくないでしょう。ポップ史上最も成功した女性ソング
ライターの一人ということになりますね。
ご覧の通り今週は上位陣に殆ど動きがありませんでした。メイスの「Lookin'
At Me(10位)」とアイノジェイの「Time After Time(11位)」が僅かにラ
ンクを上げ、先週初登場したジェラルド・リヴァート(15位)が順調に伸びて
いるのが目立つ程度。ところでメイスについて以前「パフ・ダディの許を離れ
、ジャーメイン・デュプリに鞍替え」といったようなことを書いたことがあり
ましたが、この問題についてジャーメイン・デュプリから異議申し立てがあり
ました。彼曰く「みんなそう思っているみたいだけど、メイスとパフィの関係
は継続、彼は俺のところでレーベルを立ち上げるだけだ。」とのこと。アーテ
ィストとしては今後もバッド・ボーイに所属するみたいです。メイス、パフィ
、デュプリのファンの皆さん、大変お騒がせしました。
今週TOP20内に初登場は1曲のみ。モンテル・ジョーダンの「I Can Do
That」は、マスターPらをフィーチャーしてヒットした「Let's Ride」のカップ
リング曲。今回こちらがA面扱いで再上昇(94位→20位!)を始めました。
なお「Let's Ride」は3月に63位→7位の56ランクジャンプアップという離れ
業をやってのけましたが、今回はそれを遥かに上回るチャートアクション。ジ
ャンプアップ記録については1968年のジェニー・C・ライリー「Harper Valley
P.T.A.」の74ランクが歴代最高だというようなことをその時のコラムで書いた
のですが、今回はそれに並んでしまいましたね。わざとやってるのか?最近こ
の手の両面ヒット(チャートから落ち始めたらシングルに入っている他の曲を
プッシュしてもう一度売る)が結構見られるようになりましたが、資源有効活
用の新たなる販売戦略なんでしょうか?
続いてTOP20圏外の上昇曲のご紹介。先週の42位から今週34位に上昇
してTOP40入りを果たしたのは10代の新人女性R&Bシンガー、マイアの
「It's All About Me」「Ghetto Supastar」に続く早くも3曲目のチャートエン
トリー「Movin' On」。今回はマスターPの弟シルク・ザ・ショッカーがラッ
プでフィーチャーされています。更に36位に初登場はニューヨークがベースの
レーベル、ペンデュラム・レコードからリリースされたディヴァインの
「Lately」。ディヴァインといっても数年前亡くなった怪優ではなく、これま
でヨーロッパを中心に活躍していたダンス系のシンガーのようです。
あともう一曲。昨年「My Baby Daddy」の大ヒットを生んだアトランタのイ
ンディ・レーベル、トニー・メルセデス・レコードからリリースされたプレッ
シャの「Splackavellie」が55位→40位と上昇してTOP40入り。トニー・
メルセデスといえばベース・ミュージックのレーベルとして有名ですが、プレ
ッシャはちょっと系統が違ってボビー・ウォマック系の男性シンガーのようで
す。なんでもプレッシャとメルセデスは10代の頃からの友人だそうで、その縁
でメルセデスのレーベル及び配給を受け持っているラフェイスとの契約に至っ
たとか。アイス・キューブ主演の映画「Player's Club」サントラにも収録され
ているこの「Splackavellie」について彼は"90年代の「Jody(ジャーメイン・
スチュアートのヒット曲のことか?)」である"なんてことを言ってるみたい
です。ちょっと気になりますね。
(以上、担当は八亀 yakame@meantime-jp.com)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■ Billboard ポップアルバムチャート速報(98/9/12付)
1 ( -) The Miseducation Of Lauryn Hill / Lauryn Hill
2 ( 2) Hello Nasty / Beastie Boys ▲2
3 ( 4) Armageddon / Soundtrack ▲2
4 ( 6) Stunt / Barenaked Ladies ▲
5 ( -) Hellbilly Deluxe / Rob Zombie
6 ( 5) 'N Sync / 'N Sync ▲
7 ( -) Back To Titanic / Soundtrack
8 ( 3) Da Game Is To Be Sold, Not To Be Told / Snoop Dogg
9 ( 1) Follow The Leader / Korn
10 ( 7) Dr.Dolittle / Soundtrack ▲
今週も予想通り、順当にローリン・ヒルが初登場1位。これ、ビルボードのア
ルバムチャートが91年に現在の集計方法になって以来、女性ソロアーティスト
の作品としては最高の初週セールスだそうです(42.3万枚)。
ローリン・ヒルは、95年のアルバム「The Score」が大ヒットして一躍有名に
なったフージーズのメンバー。グループとしてはここ数年活動していません
が、その分各メンバーのソロ活動は非常に盛んで、ワイクリフ、プラスの2人
の男性メンバーはそれぞれヒットシングルを出したり、他人のプロデュースを
手掛けたりしてチャートを賑わせてきました。しかし、おそらくグループ内で
いちばん人気があり、才能もある(と思われている)紅一点のローリンは、
先頃発売されたアレサ・フランクリンの作品のプロデュースを手掛けたのが目
立つぐらいで、他の2人と比べると活動は地味でした(まあ妊娠〜出産のお休
み期間があったのでしょうがないんですが)。で、満を持して発売されたのが
この初ソロアルバム。歌もラップもプロデュースも作曲もさらりとこなす多才
さはミッシー・エリオットにもひけをとりません。
そして初登場二番人気は、何週か前に登場を予告したものの、それが延期され
ていたロブ・ゾンビーのソロ。この人はホワイト・ゾンビという、インダスト
リアルもちょっと入ったスラッシュ系のバンドの中心人物。ホワイト・ゾンビ
としては95年の「Astro Creep : 2000」を最後に、その後はリミックスアル
バムを出しただけでちょっとご無沙汰でした。しかし凄いなあこの収録各曲の
タイトル。「悪魔の〜」とか「地獄の〜」とか。キッスみたいだぞ。
三番人気は「Back To Titanic」サントラ。といっても「Back To Titanic」と
いう映画のサントラではなく、「Titanic」にインスパイアされた曲集だそうで。
目玉(?)は、一部シングルマニアの間で話題になっていたセリーヌ・ディオ
ンの「My Heart Will Go On」の「台詞入りバージョン」が収録されていること。
Inter-FMなどでは時々耳にしましたが、映画の台詞をところどころにかぶせた
このバージョンは、これまで正規盤としては出回っていませんでした。
このアルバム自体はアメリカでビデオが発売になるのにタイミングを合わせたん
でしょうね。来週以降、本家「Titanic」も浮上してくるでしょう。日本でも
ビデオ発売が決まったようですが(先頃新聞に大々的に広告が出てました)、11
月発売のものを今から一面広告出して宣伝ってのも凄いなあ。輸入版見かけても
買わないで待っててね、ってこと?
ただこれはとってもいい映画だけに、あんまり便乗商法をやらずに正攻法で
ガンガン売りまくって欲しいな、ともちょっと思いますな。
トップ10はこんなもんですかね。ビースティーズ、アーマゲドンが予想以上
の粘り強さを見せている他、ベアネイキッド・レイディーズ、イン・シンク
といった新参組も堅調。先週1位に飛び込んだKORNは一気に9位までダウン
してしまいましたが、実は今週のチャート、2位以下はすごい接戦で、順に
13.7万、12.2万、12.2万、12万、11.5万、11.4万、11.2万、10.9万という
売り上げでした。だからKORNはちょっと運が悪かったわけで、これが飛び抜
けて「落ちるのが早いアルバム」ってわけでもないようです。
そういえばKORNのアルバムはもう買いましたか、皆さん?まだ買っていない
人は、初回限定の2枚組をチェック!輸入盤のみですが、通常盤より100円
ぐらい高い程度で、リミックス集のついた2枚組が出回ってますよ。
さてトップ10以下で光るのは何と言っても13位に登場の、アラバマのベスト
盤。タイトルは何とも豪華な「For The Record: 41 Number One Hits」。何と
そのタイトル通り、彼等の41曲にも及ぶNo.1ヒットを集めたものだそうで。
もちろんここで言うNo.1ヒットというのはポップチャートではなくカントリー
チャートで、しかもレコード会社曰く「No.1 Radio Hits」とのことなので、
ビルボードのカントリーチャートで41曲1位があるというわけではありませ
ん(ビルボードでは32曲)。それにしても。初のNo.1ヒットが1980年、
以後連続No.1ヒット記録を更新しながら7年も!無敗を続け、21曲連続1位
という金字塔を打ち立てたそうで、まったく天晴れです。このバンドは80年
代初頭はポップチャートにもよく顔を出していたのですが、最近あまり名前を
見ないなーと思ってたら、カントリーではちゃんと活躍してたんですね。
(情報提供してくれた北村さん&八亀さんThank You!)
以下、32位にESPN(スポーツ専門のテレビ局)編集のオムニバス「Jock Jams」
第4集が登場。前回の第3集のときは各曲をえらい強引な力技でミックスして
無理矢理メドレーにした怪曲がシングルチャートを上昇するというオマケつき
でしたが、今回はやらないのかな?
42位にはミッシー・エリオットのレーベルから出てきた新人ニコルのデビュー
作。先週70位初登場から36位へ急上昇の「Blade」サントラは、レーベルが
ナイン・インチ・ネイルズらの所属するTVTなのでちょっと気になるところ。
で、来週ですが、ちょっと読みが難しいのですよ。まず注目はホール。コート
ニー・ラヴ率いるこのバンドの久々の新作には、スマパンのビリー・コーガンが
プロデューサーとして全面参加してます。ロック・ファンの間ではメジャーな
バンドですが、果たして一般にどこまで知られているのかが読めないので、
どのぐらい売れるか、予想は難しいところ。
それから、新人ラッパーのカニバス。LLクールJとの喧嘩以外は何ひとつ伝わっ
てこないだけに単なる話題性だけのこけおどし野郎という噂もあるし、デビュー
前からこれだけ有名になってしまってるだけに期待大という見方もあるし。
カーディガンズが売れちゃったので、売れないとは断言できないけど、やっぱり
セイント・エティエンヌなんてアメリカでは売れないだろうしなあ...
なんて感じで何だか煮えきらない予告が多いので、ひとつはっきり予告しておき
ましょう。スカル・ダッジェリー。まあトップ20は堅いかな。誰それ?と思った
あなた、頭を働かせて。わけのわからん奴が上位に登場するときは決まって...
そう、マスターP絡み。なんか今回はもの凄いおっかない顔の奴です。
というわけで、また来週。
(以上、担当は真貝 kaz@meantime-jp.com)
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■今週のUKチャート
1 (-) IF YOU TORELATE THIS YOUR CHILDREN WILL BE NEXT
/ MANIC STREET PREACHERS
2 (-) ONE FOR SORROW / STEPS
3 (1) NO MATTER WHAT / BOYZONE
4 (2) MUSIC SOUNDS BETTER WITH YOU / STARDUST
5 (-) FINALLY FOUND / HONEYZ
6 (-) GOD IS A DJ / FAITHLESS
7 (3) WHAT CAN I DO / THE CORRS
8 (4) TO THE MOON AND BACK / SAVAGE GARDEN
9 (5) EVERYTHING'S GONNA BE ALRIGHT / SWEETBOX
10 (-) DRAWNED WORLD/SUBSTITUTE FOR LOVE / MADONNA
予想通りマニックスの新曲がトップで飛び込んできました。前作「Everything
Must Go」が4曲のトップ10ヒットを生み、国民的な人気バンドの地位へと登
り詰めた彼等ですが、待望の新作となる「This Is My Truth Tell Me Yours」か
らの先行シングルとなるこの曲で遂に初のナンバー1をゲット。デビュー当時
「全世界で1位になるアルバムを作って解散する」と発言して物議をかもした時
代を知っているものからすると、マニックスもついにここまで来たか、と感慨深
いものがあります。ソングライターであり、バンドのスポークスマンでもあった
リッチー・エドワーズが失踪してから初めて3人だけで作り上げた作品でもあ
り、本人達にも特別の思いがあるでしょう。リッチーもどこかでこの嬉しいニュ
ースを聴いていることを願いたいものです。
さてこのマニックスが初めてチャートインしたのは91年の「You Love Us」
(62位)ですからナンバー1にたどりつくまで実に7年以上。デビュー曲が初
登場ナンバー1なんてのが珍しくなくなった最近のチャートではかなり長い方。
先週アメリカで1位になったエアロスミスの25年にははるかに及びませんけ
ど。ちなみにイギリスでの記録は57年に初ヒット、86年暮れ「Reet Petite
」で初の1位を獲得したジャッキー・ウィルソンの29年!です。
「もしこれを容認すれば、次に犠牲になるのはあなた達の子供だ」というタイト
ルのこの曲。ファシストに対抗するため各国から義勇兵が集まり戦われたスペイ
ン内戦をテーマにして書かれたそうですが、こんなシリアスな内容の曲が1位に
なるというのも考えてみれば凄いことです。
そして2位に入ってきたのはこれが3曲目のヒットとなるアイドル・グループ、
ステップスの新曲。男2人、女3人の5人組のこのグループはアバに例えられた
りもしているそうですが、最初のヒット「5,6,7,8」が14位、次の「Last
Thing On My Mind」が6位、そしてこの曲が2位と徐々に人気を浸透させてきて
おり、近々リリースされるというアルバムの方もかなりのヒットになりそうで
す。
今週5位に初登場はまたまた登場した女性アイドル・グループ、ハニーズのデビ
ュー曲。彼女達はイターナルと比較されるようなソウルフルなハーモニーを聴か
せる3人組だそうで、初のヒットがトップ5入と順調なスタートを切っていま
す。
6位に登場したのは96年に「Insomnia」を全ヨーロッパで大ヒットさせた3人
組、フェイスレスの新曲。これがセカンド・アルバムからの先行シングル、何と
いってもこのタイトルは強烈ですね。
10位に入ってきたのはアルバム「Ray Of Light」の冒頭を飾る曲をシングル・
カットしてきたマドンナ。これが彼女にとって46曲目のヒットで実に42曲目
のトップ10ヒットになります。これまでの最多トップ10記録はクリフ・リチ
ャードの56曲、次がプレスリーの55曲でマドンナは歴代3位。でもまだまだ
プレスリーの背中は見えてこないか?
さて来週は遂にリリースされたホールの新曲「Celebrity Skin」がどのくらいで
入ってくるかがポイント。既に日本の各輸入盤店ではトップ・プライオリティで
ディスプレイされてますが、イギリスではどんなリアクションになるのか?
あと個人的には初のソロ名義シングルとなるロディ・フレイム(アズテック・カ
メラ)の健闘を祈りたいところ。
それではまた。
(以上、担当は野坂)
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┃ 全米ヒットチャート***FLASHBACK!! ┃
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最近めっきり秋の気配が感じられるようになりました。これからは酒も食べ物も
音楽も満喫できる季節ですね。さて今週はぐっと遡り、20年前の1973年に
FLASHBACK!!
1973年9月8日付シングルチャートトップ10
順位 前週 週数
1 ( 2) ( 9) Let's Get It On(レッツ・ゲット・イット・オン)
- Marvin Gaye
2 ( 1) (12) Brother Louie● (ブラザー・ルイ)- Stories
3 ( 3) (12) Delta Dawn●(デルタの夜明け)- Helen Reddy
4 ( 6) ( 9) Say, Has Anybody Seen My Sweet Gypsy Rose●
(嘆きのジプシー・ローズ)- Tony Orlando & Dawn
5 ( 4) (15) Touch Me In The Morning(タッチ・ミー・イン・ザ・
モーニング)- Diana Ross
* 6 ( 9) ( 6) Loves Me Like A Rock●(ママはご機嫌)- Paul Simon
7 ( 5) (10) Live And Let Die●(007/死ぬのは奴らだ)- Wings
* 8 (11) ( 7) We're An American Band●(アメリカン・バンド)- Grand Funk
* 9 (15) ( 8) Gypsy Man(ジプシー・マン)- War
*10 (14) (10) Here I Am (Come And Take Me)●(ヒア・アイ・アム)- Al Green
先週の予告通り、今週はポップスがポップスで、ヒットソングがヒットソング
だった時代、1973年です。個人的には、1973〜1977年にかかるあたりは、当時の
ポップカルチャーも反映した、これぞアメリカ文化だ!みたいなヒット曲が目白押
しの、比較文化論的見地からも是非とも多くの人に知って貰いたい時代だと思って
ます。この辺の入門としては、今やチャートファンのバイブルと化しているライノ・
レーベルの「Have A Nice Day」シリーズ全25枚のコンピレーションCDシリーズを
強くお薦めします。最近は当時の文化的フッテージも挿入したボックス「Have A
Nice Decade」なんてのも出てるそうですが。要チェックです。
前置きが長くなりましたがこの週の1位は70年代前半の誇りと歓喜に満ちたブ
ラックの旗手、マーヴィン・ゲイのセックス賛歌、『レッツ・ゲット・イット・
オン』。70年代初頭に『愛のゆくえ(What's Going On)』で社会的問題意識を
メッセージとして送信した彼は、その後赤裸々な男女の営みに表現のテーマを求め
るようになっていた、その頃の代表作。この週1位から次の週一回落ち、2週後に
再度返り咲き、合計2週1位で、年間も堂々4位でした。2位は前週まで2週1位を
マークしていたストーリーズの『ブラザー・ルイ』。人種間恋愛の悲劇を歌ったこ
の曲(「彼女は漆黒の闇のように黒かった/彼はこれ以上ないくらい真っ白」)、
オリジナルはイギリスの黒人グループ、ホット・チョコレートがこの年の4月に全英
で7位のヒットとしたもの。絞り出すようなイアンのボーカルが印象的にバックの
ファンキーなリズム・セクションと調和したこの曲は当時ラジオでかかりまくり、
大ヒット、年間でも13位を記録しました。3位はこれも70年代前半を代表するメ
インストリーム女性ボーカリスト、ヘレン・レディの2曲目のナンバーワンヒット。
邦題は何だか地学の授業のビデオのタイトルのようですが、これは偉大なる誤訳で、
「Delta Dawn」というは女性の名前です。
彼女らしいスケールの大きいバラードで、作者にイギリスのパブロック・バンドの
リーダー、アレックス・ハーヴェイの名前が見えます。年間では14位。4位はこれ
もまた70年代前半を代表するポップ・グループ、トニー・オーランド&ドーンの得
意パターンの40年代のラグタイム調の弾むようなリズムに乗せたナンバー。最高位
は3位で、年間は34位でした。
5位はシュープリームスを離れてから2曲目のナンバーワンヒット、ダイアナ・ロ
スの『タッチ・ミー・イン・ザ・モーニング』。一番油の乗り切った頃の彼女の力量
を存分に感じさせる、美しくスケールの大きいバラードです。ストーリーズの前に1
週1位を記録、年間では10位でした。と、ここまで上位5曲が星無し、というこの
週のチャート、今ではあまり考えられないですが、60年代から70年代前半まではこ
ういうパターンも多かったようで。続いて6位はやっと星印のポール・サイモン。
1987年には南アフリカのリズムを取り入れたアルバム「Graceland」でグラミーをゲッ
トした彼ですが、この曲は南部のディキシーランド・ジャズのテイストを採り入れ、
バックコーラスにも本場のディキシー・ハミングバーズを従えて南部テイスト満点。
実は私個人的に最初に買ったシングルでもあります。最高位2位で、年間は27位です。
7位はウィングスがジェームス・ボンドのテーマに挑戦した曲。007のテーマも原作
の設定に忠実にイギリスのミュージシャンで来てましたが、1983年の「007/オクト
パシー」のリタ・クーリッジ以降あまり関係ないみたいで、最近でもシェリル・クロ
ウがやってましたな。このウィングスの曲はいかにもジェームス・ボンド!という感
じのドラマチックな曲で、2位まで上がりました。年間は56位。
8位にトップ10圏外から飛び込んできていたのは、1974年(?不確かです。オー
ルドタイマーの皆さんもし違ってたらご指摘を)の雷雨の中での後楽園(現東京
ドーム)でのコンサートが後々までも日本のロックファンの間に語り継がれている
熱血パワフル・ロックンロール・バンドの自らのアイデンティティを示すかのよう
なナンバー、『アメリカン・バンド』。イントロから怒涛のように力強いこの曲、
見事この月の終わりに1週ナンバーワンに輝き、年間でも23位でした。9位もトッ
プ10初登場、ウォーの『ジプシー・マン』。70年代初頭から次第に市民権を得て
きていたチカーノ・ロック(メキシコ系のラテン・リズムを取り入れたジャズ・テ
イストも練り込まれた独特のエスニック・ロック)の代表選手のウォー、70年代の
中盤にウェストコーストを中心にかなりの人気を得ていました。最近でもスマッ
シュ・マウスが彼らの『Why Can't We Be Friends?』をカバーしてて、思わずニン
マリしてしまいましたが。この曲『ジプシー・マン』は最高位8位で、年間93位
でした。最後10位はメンフィスの貴公子、アル・グリーンの6曲目のトップ10
ヒット、『ヒア・アイ・アム』。お馴染みのメンフィスホーンの絡むモコモコした
リズムに載って、アルがファルセットも交えた絶妙の節回しで迫るこの曲、今聴い
ても彼のパフォーマンスの素晴らしさには感動。
いやあ、やっぱりこの時期は珠玉の名曲が勢揃い、という感じですね。来週はま
たもう少し最近に近いところでお届けしようと思ってます。ではまた来週。
(担当:阿多)
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