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     Music Magazine 【 meantime 】 Mail Magazine Edition


             [Vol.35  七夕号]  1998/7/7   1,645部発行
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  リニューアルオープンしたmeantimeのウェブサイトのコンテンツを毎週少
しずつご紹介していくこのコーナー、先週も「backnumber article」のコー
ナーをご紹介します。


今回は、シングルレビューのコーナー。1990年以降、全米シングルチャート
でトップ40に入ったすべてのアーティスト、すべての曲に詳細解説をつける
というとんでもないコーナーです。まだ完成までには少し時間がかかります
が、現在すでに約120アーティストが掲載されています。
アーティストや曲そのものの紹介に加えて、チャートに関する詳細データも
併記していて、どうも外人にこれがウケているらしく、海外からのアクセス
がいちばん多いコーナーでもあります。


単にチャートが好きだという人だけでなく、このアーティストってどんな人?
とか、この人はほかにどんな作品を出しているんだろう?というときに利用
すると、便利ですよ。関連のあるアーティストへのリンクや、曲やアーティ
ストを理解する手助けとなる関連情報へのリンクもばっちりです。
ただ、まだまだがんがん追加している状況なので、飛べないリンクがあって
も許して下さいね...


洋楽ファン必見のこのページは
http://www.meantime-jp.com/
ナビゲーションバーから「backnumber article」をクリック
または、トップページで下までスクロール


meantimeは今後も世界最強の洋楽サイト目指してがんがん拡張していきます。



■■■■■■■■■■■■ meantime Music News ■■■■■■■■■■■■■


☆ベズ逮捕。元ハッピー・マンデーズ、ブラック・グレイプのベズがグラストン
ベリー・フェスティヴァルの会場で逮捕され、警察に連行された。彼は金曜の午
後、他の男性といるところを「ドラッグを売ろうとしている」という疑いで逮捕
されたが、現時点では正式に告発されるかどうかは不明。彼は日曜の夜ダンス・
テントでジョー・ストラマーとDJをする予定だったものの、当然キャンセルとな
った。  


☆そのグラストンベリー・フェスティヴァルで演奏したバーナード・バトラーが
愛用の12弦ギターを盗まれ、懸賞金をかけてその行方を探している。彼のこの
ギターは日曜の午後、アコースティック・ステージからメイン・ステージへ彼の
機材を移動した際に紛失したもので、ヴァンの後部ドアが開いたままになってい
たため、悪天候のため泥だらけになった道を徐行していたそのヴァンから何者か
が盗みだしたらしい。このギターは69年製の12弦アコースティック・ギター
で、彼のアルバム「PEOPLE MOVE ON」のほとんどの曲をこれを使って書いてお
り、中ジャケットにもその写真が掲載されているほど愛着があるものらしい。


☆もう一つグラストンベリーの話題。土曜日のメイン・ステージで演奏したトリ
ッキーがジャーナリストに暴行を働いた。目撃者によると午後11時45分過
ぎ、トリッキーと彼の取り巻きが バックステージのホスピタリティーを訪れ、
その場にいたジャーナリストにその取り巻きがいきなり殴りかかり、倒れたその
ジャーナリストの頭をトリッキーがさらに蹴りつけた、という。セキュリティー
が駆けつけ、トリッキー達を追い出したが、当のジャーナリストが訴えるつもり
のないことを明らかにしたため警察は呼ばれなかった。トリッキーは最新作
「ANGELS WITH DIRTY FACES」のレビューに対して不満を持ち、何人かのイギリ
スのジャーナリストに対して脅迫をしていた、という。


☆ウー・タン・クランのオールド・ダーティー・バスタードが彼のアパートメン
トに押し入った強盗に銃で撃たれた。彼は6月30日、ニューヨーク、ブルック
リンの自宅にいるところを二人組の銃を持った男に押し入られ 、宝石類などを
奪われた後、背中を銃で撃たれたもの。彼はすぐ病院に運ばれ、負傷した背中と
腕の治療を受けた。その後医者は彼に対し一晩入院し、肺に損傷がないかをチエ
ックするように命令したが、真夜中すぎ巡回の看護婦が部屋を訪れたところ彼は
着替えをすませており、あっけにとられる看護婦を残してそのまま非常口から逃
げ出したという。医者は傷口は浅いもので全く心配はない、としているが、さす
が自らを「JESUS」と名乗る男だけあって何とも大胆な行動である。
                     
☆カート・コバーンの死とそれに関する出来事をテーマにした映画が製作されて
いる。この映画はニルヴァーナの「Pennyroyal Tea」の歌詞の一節から「A
Leonard Cohen Afterworld」というタイトルがつけられており、「Things To Do
In Denver When You're Dead」「Con Air 」、「Beautiful Girls」といった映
画の脚本を手懸けたスコット・ローゼンバーグがプロデュースにあたっている。
この映画は1994年4月、カートの死から葬儀までの1週間を舞台に、二人の
ニルヴァーナ・ファンのティーンエイジャーを主人公にしたロード・ムーヴィー
になるという。


☆オアシスのリアム・ギャラガーが彼の義理の息子に捧げる曲を極秘でレコーデ
ィングしたらしい。これはオアシスの新作用にリアムが書いてある曲の一つで、
レコーディングにはオーシャン・カラー・シーンのギタリスト、スティーヴ・ク
ラドックが参加している。  スティーヴによると「凄く美しいそしてすごくエモ
ーショナルな曲」だとか。リアムと結婚したパッツィ・ケンジットには前の夫で
あるシンプル・マインズのジム・カーとの間に生まれたジェイムスという5才の
男の子がおり、リアムは曲の中でジェイムスによって人生が変わった、とまで歌
っているとか。クリエイション側はこの曲の存在自体は認めたものの、最終的に
アルバムに収録されるかは未定としている。またリアムはこれまで以上にたくさ
ん曲を書いており、どれも良い曲だ、と付け加えている。


☆モリッシーがレア・トラックを集めた編集盤を(また)リリースする。 9月
発売のこのアルバムは「My Early Burglary Years」というタイトルでシングル
のB面や未発表のライヴテイクが収録される他、エンハンスドCDとしてヴィデオ
クリップも収録される。 収録曲は'Cosmic Dancer'(T-REXのカヴァー),
'Sister I'm A Poet', 'Girl Least Likely To', 'At Amber', 'Pashernate
Love', 'I've Changed My Plea To Guilty', 'I'd Love To', 'Black Eyed
Susan', 'A Swallow On My Neck', 'Michael's Bones', 'Nobody  Loves Us',
'Reader Meet Author', 'The Boy Racer', 'Jack The Ripper' そして 'Boxers'
の15曲。


(以上、担当は野坂)


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


■ Billboard ポップシングルチャート速報(98/7/11付)


01 (01) The Boy Is Mine / Brandy & Monica (6)
02 (02) You're Still The One / Shania Twain
03 (03) Too Close / Next
04 (05) My Way / Usher
05 (初) Ray Of Light / Madonna
06 (07) Adia / Sarah McLachlan
07 (06) Come With Me / Puff Daddy (feat. Jimmy Page)
08 (04) My All / Mariah Carey
09 (09) They Don't Know / Jon B.
10 (08) Everybody [Backstreet's Back] / Backstreet Boys
11 (13) Make It Hot / Nicole (feat. Missy Elliot)
12 (11) All My Life / K-Ci & Jojo
13 (12) Say It / Voices Of Theory
14 (14) Truly Madly Deeply / Savage Garden
15 (15) Sex And Candy / Marcy Playground
16 (10) I Get Lonely / Janet (feat. BLACKstreet)
17 (19) Ghetto Supastar (That Is What You Are) /
        Pras Michel (feat. Ol' Dirty Bastard & introducing Mya)
18 (18) I Got The Hook Up! / Master P feat. Sons Of Funk
19 (29) When The Lights Go Out / Five
20 (20) Looking Through Your Eyes / LeAnn Rimes


 ブランディ&モニカ、今年では最長の6週連続ナンバー1を記録。しかし赤
丸が消えてしまったのであと何週惰性でこのポジションに粘ることができるか
が今後の焦点となってきます。赤丸付き2位でずーーっと頑張っているシャナ
イア・トゥエインは来週以降念願の1位を獲得することができるのか?それと
もアッシャーや今週初登場のマドンナが彼女を追い越してナンバー1となるの
か?シャナイアについては"赤丸を付けながら次々と他の曲に抜かれていく記
録"というものがあるのだとしたら、一体歴代何位になるのか教えてもらいた
いところです。


 今週5位初登場にしてTOP40内唯一のニューエントリーは、マドンナの
「Ray Of Light」。既にMTVなどではヘビーローテーションとなっているの
でお聴き&ご覧になった方も多いでしょう、アメリカでは先日ようやくシング
ルが発売されてヒットチャートに登場しました。余談ですがマドンナは先日の
シングル「Frozen」が最高位2位となったことで通算6曲のナンバー2ヒット
の持ち主(これはエルビス・プレスリーと並ぶ史上最多記録だそうです)とな
り、この曲にはその記録更新がかかっています。勿論彼女にとっては2位止ま
りよりナンバー1(シュープリームスと並び歴代5位の通算12曲目)になった
方が嬉しいでしょうけど。


 今週はニューエントリー曲が異常に少ないため、あり合わせの小ネタが続き
ます。


 小ネタその1:今週TOP20入りを果たしたのはイギリスの5人組アイド
ル、ファイブ(29位→19位)。「When The Lights Go Out」は先週ご紹介した
とおりプロデュースを"ユーロ・ポップ職人"デニス・ポップが担当したダン
スナンバーです。なおメンバー(Sean、Scott、J、Abs、Rich)の年齢は17〜
21歳、下着は全員ブリーフよりもトランクス派だとか(そんなこと知ってどー
する!)。


 小ネタその2:「Truly Madly Deeply」が登場32週目にして未だ14位で頑張
るオーストラリア出身の2人組サベージ・ガーデン。彼らのアメリカでの人気
は少々過熱気味のようです。昨年リリースされ、最高位37位に終わったセカン
ドシングル(「Truly 〜」はサードシングル)「To The Moon And Back」がレ
コード会社の再プッシュにより半年近くブランクをおいて今週46位に再登場。
向こうのラジオではファーストシングルの「I Want You」も含め、現在全米ツ
アー中の彼らの曲が各地でかかりまくっているようですね。


 小ネタその3:こちらは小ネタで片づけるほど軽くはないのですが。現在
「Looking Through Your Eyes(20位)」がなかなかの粘り強さを見せている
リアン・ライムスですが、昨年リリースして年間チャートで第3位となった彼
女のメガヒット「How Do I Live(今週29位)」はその曲の更に上をいって今
週56週目のチャート滞在を記録。これはエブリシング・バット・ザ・ガールの
「Missing('95年)」、ダンカン・シークの「Barely Breathing('96年)」の
55週を抜き、ジュエルの「You Were Meant For Me/Foolish Games('96年)」
の65週、ロス・デル・リオの「Macarena('95年)」の60週に続く歴代3位
の大記録です。しかもジュエルはA・B両面のヒットによるもの、ロス・デル
・リオは一度チャートから落ち、その後復活しての記録なので純粋に一曲の
ヒットがチャートに居座り続けた記録としては前人未到。このところのハード
なスケジュールがたたって倒れ、現在療養中という彼女ですが、シングルの方
はいつまでたってもへばらないようです。


 前述のとおり今週マドンナ以外に新たにTOP40入りを果たした曲はあり
ませんでした。先週候補としてご紹介したスマッシング・バンプキンズ(先週
42位)、ロッド・スチュアート(同48位)は今週それぞれ42位、45位と足
踏み状態。この停滞状態、いつまで続くのか?私のコラムネタもどこまで続く
のか?(^^;


(以上、担当は八亀 yakame@meantime-jp.com)


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


■ Billboard ポップアルバムチャート速報(98/7/11付)


 1 ( 1) City Of Angels / Soundtrack ▲2
 2 ( 3) MP Da Last Don / Master P
 3 ( 2) Never Say Never / Brandy ▲
 4 (−) Armageddon / Soundtrack
 5 ( 4) Hope Floats / Soundtrack ▲
 6 ( 5) Godzilla - The Album / Soundtrack ▲
 7 ( 7) Backstreet Boys / Backstreet Boys ▲4
 8 ( 9) Big Willie Style / Will Smith ▲2
 9 ( 8) Come On Over / Shania Twain ▲4
10 (12) Bulworth / Soundtrack ●


(▲はRIAA認定のプラチナディスク=100万枚のセールス。●は同ゴールド
  ディスク=50万枚。横に数字があるものは、▲×数字がセールス。
  例:▲9=900万枚) 



  このところサントラが強い、と書いていたら、なんと今週はトップ10の半分
をサントラが占めてしまいました。これに加えて先週49位→今週18位と急上昇
してるのが「Dr.Dolittle」サントラ、36→28が「Can't Hardly Wait」、
68→29が「Mulan」ということで、大幅アップしているものは全部サントラ
なのです。


それにしても1位キープの「City Of Angels」は強い(14.5万枚)。シングル
カットされていないのでビルボードのシングルチャートには入っていませんが、
アメリカのラジオ局のエアプレイチャートを見れば、現在、このサントラから
アラニス・モリセットの「Uninvited」とグーグー・ドールスの「Iris」の2
曲がトップ10に入っていると思います。それだけポピュラーな曲が2曲入って
いて、しかもそれらの曲を手に入れるにはこのサントラを買う以外に手段がな
い、となれば、売れて当然という気もしますがね。


意外にも2位に再上昇が、マスターP先生(12万枚)。先生、さすが。ラップの
アルバムは初登場の順位こそ高くても短命ヒットがほとんどなので、上位に粘る
P先生にはやっぱり底力を感じます。いや、まじめな話。


そして4位初登場、「Armageddon」サントラ(11.2万枚)。ううん、ここまで
強いとは。既にエアロスミスの哀愁バラードが先行シングルとしてヒット中で
すが、そのエアロスミスの昔の曲など、これもロック系を中心とするオムニバス。


そして、8位にまで上昇してきたウィル・スミス(8万枚)。発売から半年以上
を経て、なぜ今ごろ?という感じですが、実はこれ、「父の日」ネタのようです。
昨年の父の日シーズンには、娘を嫁に出す父親の気持ちを歌ったボブ・カーラ
イルの「Butterfly Kisses」が、ジューン・ブライドの季節とも重なって社会
現象的なヒットになりましたが、今年はウィル・スミスの「Just The Two Of 
Us」がそれに相当する曲としてヒットしています。一見この「Two Of Us」と
いうのは、恋人どうしのことのように見えますが、実は親子の歌なんですね。
こういう「家族愛」的なほのぼのとしたネタのヒットが生まれるのも、現在の
アメリカ社会が裕福な証拠でしょう。


そして、10位には、発売から2ヶ月でやっとトップ10入りを果たした「Bul-
worth」サントラ。ラップ系の豪華メンツ勢揃いのこのサントラ、発売前から
大ヒットが期待されていましたが、ずっと10〜20位台をうろうろして伸び悩
んでいました。今になって上昇してきたのは、シングルチャートで上昇中の
「Ghetto Supastar」がヒットしているおかげでしょう。この曲、正式にシン
グルカットされてるとは言え、12インチのアナログ盤のみでの発売。通常は
カセットシングルとCDシングルが売上げの大半を占めるわけで、アナログし
か出てないんなら、アルバムで買っちゃえ、という人が多いんでしょうね。


こんな感じで、1位の「City Of Angels」でさえセールスは15万枚にも満た
ないという、おとなしい週でした。ここ数週間、爆発的ヒットになるような
強力な新作が出ていないせいもありますが、実は今アメリカでレコードがあ
まり売れてないのには別の理由もあるようです。日本のニュースでも報じら
れているように、現在フロリダでは大規模な山林火災が起きています。一方、
全米各地では嵐のために洪水が起きていて、とてもCDを買いにでかけるよう
な状況ではないようなのです。それによってラジオやテレビの視聴率は上
がっているかもしれませんが、純粋に「売上枚数」のチャートであるアルバ
ムチャート上では、「軒並み売り上げダウン」という形になって現れたわけ
です。


なお、下位のほうの主だったものを紹介しておくと、47位初登場がブライア
ン・セッツァー・オーケストラ。日本では何故かいつまでも人気の高い、元
ストレイ・キャッツの人ですね。49位が既に解散してしまっているサブライ
ムのライヴ盤。ビリー・ブラッグ&ウィルコという非常に渋い組み合わせの
共作も、なんとか90位に入りました。


さて来週ですが、カウボーイ・ジャンキーズ、マックスウェル、リンク、デ
フ・スクワッド、あたりがそこそこ健闘するでしょう。しかし何と言っても
注目は、今度こそブレイクして欲しいランシドの新作。エピタフ・レーベル
と言えばメロコアの総本山として日本でもかなり人気がありますが、アメリ
カでは商業的には苦戦してきました。でも前作(95年の「And Out Came The 
Wolves」)でぐっと逞しく骨太になった彼らは、今回きっと更に成長した姿
を見せてくれるでしょう。これは、ロックとしては久々の初登場1位ゲット
か!?と私はおおいに期待しています。なお、同じく初登場1位が期待され
るビースティ・ボーイズですが、アメリカのチャートへの登場はまだちょっ
と先みたいですね。


では今週はこの辺で。


(以上、担当は真貝 kaz@meantime-jp.com)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


■今週のUKチャート


  1 (1)   THREE LIONS 98 / BADDIEL & SKINNER & THE LIGHTNING SEEDS
  2 (2)   VINDALOO / FAT LES
  3 (4)   C'EST LA VIE / B*WITCHED
  4 (3)   GHETTO SUPASTAR (THAT IS WHAT YOU ARE) 
          / PRAS MICHEL faeturing OL' DIRTY BASTARD & introducing MYA
  5 (-)   INTERGALACTIC / BEASTIE BOYS
  6 (-)   SAVE TONIGHT / EAGLE-EYE CHERRY
  7 (7)   HORNY / MOUSSE T VS HOT N' JUICY
  8 (5)   GOT THE FEELIN' / 5
  9 (9)   LOOKIN' FOR LOVE / KAREN RAMIREZ
10 (-)   HOW DO YOU WANT ME TO LOVE YOU / 911


いやー、残念でしたね、イングランド。よりによってPKで負けるとは悔しさもま
たひとしお、といったところでしょうか。ということでイギリス人にとってはこ
れでワールドカップが終わってしまったわけで、来週にはいよいよこの「THREE
LIONS」も流石に1位キープは難しいでしょう。ひょっとしてやけくそで
「VINDALOO」が1位を奪う、という展開にでもなれば面白いのですが。
ちなみにこの「THREE LIONS」のシングルにはユーロ選手権でのキャピトル・ラ
ジオのアナウンサーのコメントをフィーチャーしているのですが、これを快く思
わないBBCはその部分をそっくり自局のアナウンサーのものと入れ替えたヴァー
ジョンをつくって、そちらの方をかけているそうです。つまり多くの人が聴いて
いるラジオのカウントダウン番組でも、名物番組「TOP OF THE POPS」でも実際
のシングルとは違うヴァージョンが流れている、という不思議な現象が起きてい
るのです。イギリスのヒット曲の音集めをしている人はあまりいないと思います
が。もしいたらその点くれぐれもご注意下さい。


さて今週一番高い位置で飛び込んできたのは待望久しかった新作「HELLO NASTY
」をついにリリースしたビースティー・ボーイズでした。これまでの彼等の最大
のヒットは87年「SHE'S ON IT」の10位ですから、この曲でそれを上回りま
した。元レーベル仲間だったランDMCのこの前の大ヒットもありましたし、つい
最近は「FIGHT FOR YOUR RIGHT」のカヴァーもチャートに登場するなど、彼等に
とっては追い風が吹いている絶妙のタイミングでの新作登場となりました。ちな
みにこの曲のヴィデオクリップは新宿で撮影されていますが、登場するロボット
も怪獣も凄くかっこ悪くてかなり笑えます。チェックしましょう。


6位に登場したのは、名前でおわかりのように、あのドン・チェリーの息子、す
なわちネナ・チェリーの弟であるEAGLE -EYE CHERRYのデビュー曲。既にイギリ
ス以外のヨーロッパ各国では大きなヒットを記録しているらしいです。アルバム
も7月中旬に予定されており、今後かなり話題を集めそうな存在です。


10位にはまたしても男性アイドル・グループ、911の新曲が登場。4月に4
位まで上がった「ALL I WANT IS YOU」に続き、これで7曲連続のトップ10ヒ
ットになります。


11位以下では18位にガキんちょアイドル、アーロン・カーターの新曲
「SURFIN' USA」が登場。ビーチ・ボーイズのファンが聴いたら泣いて怒りそう
なカヴァーですが、これは彼にとって4曲めの40ヒットで、10才未満のソ
ロ・シンガーとしては最高記録になるそうです。


21位にはスペースの新曲「BEGIN AGAIN」が登場。アルバム「TIN PLANET」か
ら3曲連続トップ10入はなりませんでした(20位入を逃すのもこれが初め
て)が、アルバム冒頭を飾るこの曲、シンガーのトミー自ら「男版デートリッヒ
になりたかった」というほどの、ベタベタのメロデイーが非常に素晴しい曲で
す。
そして22位には懐かしい名前、ブルー・パールの「NAKED IN THE RAIN 98」が
登場。90年の7月に4位まで上がるヒットになった曲のリメイク。プロデュー
サーとして知られるユースが立ち上げたこのグループは結局この1発ヒットに終
わったものの、あの夏を代表するような名ダンス・ナンバーだけに興味深い、今
回の再登場です。


さてワールドカップ後のUKチャートがどういう動きを見せるのか、また来週。


(以上、担当は野坂)


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┃                 全米ヒットチャート***FLASHBACK!!                 ┃
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一体梅雨はどこにいってしまったの、と言う感じのいきなりの猛暑。みんな
バテないようにスタミナを付けましょう!さて今週の80年代プレ企画は1983年
に FLASHBACK!!


1983年7月9日付シングルチャートトップ10


順位 前週 週数 
* 1 ( 3) ( 6) Every Breath You Take●(見つめていたい)- The Police
* 2 ( 2) (13) Electric Avenue▲(エレクトリック・アベニュー)
                    - Eddy Grant
  3 ( 1) (15) Flashdance...What A Feeling●(フラッシュダンス〜
              ホワット・ア・フィーリング)- Irene Cara
* 4 ( 5) (13) Never Gonna Let You Go(愛をもう一度)- Sergio Mendes
* 5 ( 7) (12) Too Shy(君はTOO SHY)- Kajagoogoo
* 6 ( 9) ( 7) Wanna Be Startin' Somethin'(スタート・サムシング)
           - Michael Jackson
  7 ( 4) (13) Time (Clock Of The Heart)(タイム)- Culture Club
* 8 (11) (10) Come Dancing(カム・ダンシング)- The Kinks
  9 ( 6) (11) Don't Let It End(愛の火を燃やせ)- Styx
*10 (13) (10) Our House(アワ・ハウス) - Madness


 1980年代プレ企画も第4弾になりました。今週は1983年のチャートを振り返ります
。いみじくもこの週の1位と2位はいずれも最近のトップ40ヒットでサンプリングされ
ていた原曲。最近はPrasの「Ghetto Supastar」(ケニー・ロジャース&ドリー・パ
ートンの「Islands In The Stream」)といい、John Forteの「Ninety Nine」(ネー
ナの「99 Luftballons」)といい、特にフージーズ軍団がからむヒット曲に80年代ポ
ップヒットのサンプリングが目立ちますが、ちょっと前の70年代回帰と同様、90年代
後半は80年代回帰なのでしょう。ポリスのこの曲はパフ・ダディのナンバーワンヒッ
ト「I'll Be Missing You」のサンプルで賛否両論を巻き起こしましたが、この曲が8
0年代を経験した洋楽ファンの間で一つのスタンダード的位置を占めているのも事実
。今回のmeantimeの80年代投票でもかなり上位に食い込むのではないかと予測されま
す。2位のエディ・グラントの曲は、これもフージーズ一派のRefugee Allstars
の最近のヒット「Avenue」でもろカバーされてました。もともとはガイアナ出身
で、60年代後半にイコールズというバンドのメンバーとして「Baby Come Back」
をトップ40ヒットさせた彼、この「ぐいーん」というシンセベースが印象的なナ
ンバーを見事全米2位の大ヒットにしています。3位は言わずと知れた80年代のサ
ントラブームの立役者的ヒット曲の代表的存在、映画「フラッシュダンス」の
テーマ曲。日本でもオリコンの1位になった数少ない洋楽シングルの一つとして
この頃知らない人はいないくらいの大ヒットになりました。この週ポリスに蹴落
とされるまで6週連続1位を記録、この年の年間チャート3位になっています。


 4位は突然のカムバックヒットで当時「何で今頃この人が?」という感じだっ
たセルジオ・メンデス。60年代にブラジル'66という、ラテン/ボサノバ調のリ
メイク曲のヒットを幾つか飛ばした、いわばイージーリスニング畑の人だっただ
けに当時ちょっと唐突感がありました。しかし曲はバリー・マン&シンシア・ワ
イルのペンによるだけあって(最近ではハンソンの『I Will Come To You』を書
いている)味わい深いバラードです。ちなみにボーカルはセルメン(ラテン・
ファンはこう呼ぶらしい)さんではなく、ジョー・ピズロというセッション・
ボーカリスト。


  5位は先週ちょっと触れた「第2次ブリティッシュ・インベイジョン」のインベ
イダーの一人、カジャグーグー。当時でいう典型的なエレポップ・バンドでしか
もアイドル的な売られ方をしてました。メンバーのリマールはのち独立、『ネバー
エンディング・ストーリーのテーマ』でトップ40入り(1985年最高位17位)して
ますね。6位は全世界でギネスブック的売上を記録したアルバム「スリラー」から
の4曲目のシングル。打ち込み系のバックながらとてもエモーショナルなグルーヴ
を感じさせるあたり、「オフ・ザ・ウォール」の頃を思い出させる曲。最高位は
5位でした。


 7位はこれもUK勢で、当時絶大な人気を誇ったカルチャー・クラブ。彼らが
ヴァージンでの最初の12インチを出した頃はR&B系の音はいいけど変なグループだ
な、と思ったもんですが、これほどビッグになるとは思いませんでした。この曲
もブルーアイド・ソウル風のミディアム曲。続いて出ました!8位も大いなるカム
バック組。偉大なるUKのB級バンド、キンクス全米では13年振りのトップ10ヒット
となった『カム・ダンシング』。60年代後期のデカダンス調の頃を彷彿とさせる、
ユーモアと諧謔に満ちた曲調がいかにも彼ららしいっすね。彼らのイメージに見
事に合わないビデオクリップも当時話題でした。9位はアルバム「キルロイ・ワズ・
ヒア」からの第2弾シングル。いかにもデニス・デ・ヤング調(判りますよね?)
のバラードで、6位まで上がるヒットでした。


 最後はこの週5組目のUK勢、マッドネス。日本でも「ホンダ、ホンダ、ホンダ、
ホンダ...」のCMで一時オリコンにも登場した彼ら、元々はスカ・バンドなんで
すが、この曲なんかもゆっくりめのマイティマイティ・ボストーンズみたいな
ポップな雰囲気で全米でのブレイク・シングルとなりました。いよいよUK勢の
侵攻が目立ちだした80年代、来週の1984年はどうか?ということでまた来週。


(担当:阿多)


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