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     Music Magazine 【 meantime 】 Mail Magazine Edition


               [Vol.34]  1998/6/30  1,580部発行
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  リニューアルオープンしたmeantimeのウェブサイトのコンテンツを毎週少
しずつご紹介していくこのコーナー、先週はちょっと寄道しましたが、今週
はまた「backnumber article」のコーナーをご紹介します。


今回は「backnumber article」の中でもいちばん新しいコンテンツである
「Black SoundtraX」。90年代に入って、ブラック系のアーティストが大量
に参加しているサントラ盤が非常に増えています。同時にブラック・ムーヴィ
そのものの数も非常に増えています。これらのサントラを一通りご紹介し、
さらに重要な作品については映画そのものの紹介、また、それらを理解する
ために必要な関連知識など、もう徹底的に書きまくっています。
オリジナル原稿の執筆が95年とやや古いので、最新の作品はカバーできてい
ませんが、90年代前半については完全網羅と言切ってしまいましょう。ブラッ
ク系の音楽が好きな人だけでなく、映画が好きな人もぜひ読んでみて下さい。


http://www.meantime-jp.com/
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または、トップページで下までスクロール


meantimeは今後も世界最強の洋楽サイト目指してがんがん拡張していきます。



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く注意してください。meantimeでは注文に関する質問やトラブル等には一切
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☆マッシヴ・アタックのニュー・シングル、「ANGEL」にブラーのディーモン・
アルバーンとグレアム・コクソンによるリミックス・ヴァージョンが収録され
る。7月13日にリリースされるこのシングルには先日お伝えしたようにマッ
ド・プロフェッサーによるリミックスも収められる。
ディーモン・アルバーンがリミックスをした曲が発表されるのはこれが初めて
で、
スポークスマンによると、「3週間前にマッシヴ側から依頼があり、彼等はもの
凄く歓んでいた。彼等はマッシヴ・アタックの大ファンだからね。マッシヴ・ア
タックの方も結果に満足してくれたようだよ。」とのことらしい。
 
☆メガデスのドラマー、ニック・メンザが右膝にガン性の腫瘍ができたため、一
時的にバンドを離れる、と発表した。 診断によるとこの腫瘍は良性のものだと
いうことだが、6月末に手術を受け、しばらく治療に専念する模様。メガデスは
元スイサイダル・テンデンシーズのジミー・デグラスを代打にたて、残りのツア
ーを消化、オズフェスト・ツアーにも引き続き参加する。
 
☆オアシスがシングルのB面曲を集めたコンピレーション・アルバムを秋にリリ
ースする。 収録されるのはオアシスの公式サイトでファンによる人気投票によ
り選ばれており、「STAY YOUNG」、「ACQUIESCE」、「TALK TONIGHT」、「HALF
THE WORLD AWAY」、「FADE AWAY」といった人気の高い曲の名前が挙がってい
る。最終的に何曲収録されるかは未定だが、発売日は11月3日という説が有
力。また当初このアルバムの発売はアメリカのみ、ということだっtが、結局イ
ギリス国内でも発売されるようだ。
ノエル・ギャラガーは現在新作に向けてデモの製作中で、バンドは年明け早々に
もレコーディングを開始する予定とのこと。


☆一向に新作の出る気配のないマイ・ブラディ・ヴァレンタインの元ドラマー、
Colm O'Ciosoig が新たにCLEAR SPOTというバンドを結成してデビュー、
「'Psycho's Blues'/'Moon Man Bop' 」というカップリング・シングルが6月2
9日、ステレオラブの主宰するデュオフォニック・レーベルから発売される。
一方、ステレオラブは10月にレア・トラックや未発表曲を25曲収録したコン
ピレーションをリリースする。このアルバムはタイトルは未定だが、これまでに
2種類発売されている「REFRIED ECTOPLASM」シリーズに続くもので、自主製作
の限定盤を数限りなくリリースしてくる彼等のファンにとっては非常にありがた
いアルバムになっている。今回は95年から現在までの作品が収録される予定。
ステレオラブは今年いっぱいは休暇をとり、ティムとラティーシャは子育てに専
念するそうだ。


☆プラシーボのニュー・シングル、「PURE MORNING」は8月3日リリース。これ
は9月発表予定の新作からの先行シングルになる。アルバムはピーター・ゲイブ
リエル所有のリアル・ワールド・スタジオでレコーディングされ、プロデューサ
ーにはハッピー・マンデーズやU2などを手懸けたスティーヴ・オスボーン。シン
ガーのブライアン・モロコによると「全く奇妙なレコード。凄く激しいかと思う
ば凄く落ち込んでみたり。これは聴く人を混乱させると思う。信じられないほど
精神分裂症的な作品だから。凄く極端なレコードだよ、落ち込むときはとことん
落ち込んでるからね。これまで僕達に起こった狂気が現われているし、だからこ
んなに精神分裂気味なんだ。僕は魂をむき出しにして、僕の経験してきた事に折
り合いをつけようとしているんだ。もしファーストがセックスについてのアルバ
ムだとすれば、今回は「傷心」のアルバムだね。感情的なアルバムだし、凄く悲
しいところがある。作っているときはまさに自分自身を切り刻んでいるみたいだ
った」と語っている。


☆先週、脱退を表明したドッジーのナイジェル・クラークが最後のライヴとなる
はずだったギルフォード・フェスへの出演をキャンセル。残りの二人のメンバ
ー、マシュー・プリーストとアンディー・ミラーが怒りのコメントを発表した。
ナイジェルがバンドという形態に飽きた、という発言に対して、「グループとし
て僕達は新作の方向性について話し合ってきたし、アンディとナイジェルはサン
プラーを使って実験を始めていたんだ」、「ところが、昨年いっぱいかかってレ
コード会社と交渉してやっと契約にこぎつけたところで、彼がソロ作を作りた
い、と言いだしたんだ。ドッジーとしての新作を作らなきゃいけないのにさ。」
また最後のシングル「ALL THE HOURS」はナイジェル一人で書いた曲ではなく、
バンドの共作であることも主張した。「これが僕達が一緒に書いた最後の曲さ。
ナイジェルには頑張ってほしいけど、一つだけアドバイスしたい。弁護士と会計
士しか友達がいなくなってしまったら、それは何かが間違ってる、考え直せ、っ
てね」


(以上、担当は野坂)


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


■ Billboard ポップシングルチャート速報(98/7/4付)


01 (01) The Boy Is Mine / Brandy & Monica (5) 
02 (02) You're Still The One / Shania Twain 
03 (03) Too Close / Next
04 (04) My All / Mariah Carey
05 (09) My Way / Usher
06 (10) Come With Me / Puff Daddy (feat. Jimmy Page) 
07 (07) Adia / Sarah McLachlan
08 (05) Everybody [Backstreet's Back] / Backstreet Boys 
09 (08) They Don't Know / Jon B.
10 (06) I Get Lonely / Janet (feat. BLACKstreet) 
11 (11) All My Life / K-Ci & Jojo
12 (15) Say It / Voices Of Theory
13 (20) Make It Hot / Nicole (feat. Missy Elliot) 
14 (12) Truly Madly Deeply / Savage Garden
15 (13) Sex And Candy / Marcy Playground 
16 (19) Stop / Spice Girls
17 (14) The Arms Of The One Who Loves You / Xscape
18 (18) I Got The Hook Up! / Master P feat. Sons Of Funk 
19 (23) Ghetto Supastar (That Is What You Are) /
      Pras Michael (feat. Ol' Dirty Basterd & introducing Mya)
20 (21) Looking Through Your Eyes / LeAnn Rimes


 ブランディ&モニカ強し。5週間の1位滞在は、今年に限っていえばネクス
トの「Too Close」と並ぶ最長記録です。それぞれ5位、6位に上昇してきた
アッシャー、パフ・ダディがこの曲の座を脅かすのは何週間先のことになる
のか?


 先週に続き「The Boy Is Mine」にまつわる記録ネタをご紹介、今回も細か
いです。それまでTOP40ヒットは何曲も出していたけどソロではナンバー
1になったことがなかったアーティスト同士が、デュエットを組んでそれぞれ
にとって初めてのナンバー1を獲得したという例は、この曲を含め過去に4回
あるそうです。


'74 Then Came You / Dionne Warwicke & Spinners
'78 Too Much, Too Little, Too Late / Johnny Mathis/Deniece Williams 
'82 Up Where We Belong / Joe Cocker & Jennifer Warnes


 ただしジョニー・マティスはHOT100が始まる以前の1957年に「Chances 
Are」がナンバー1になっていますし、デニース・ウィリアムスもこの曲の後
84年に「Let's Here It For The Boys」でナンバー1を獲得しているので、
ちょっとそぐわない感じですね。逆にディオンヌ・ワーウィック(ディオンヌ
&フレンズの「That's What Friends Are For('84年)」)やジェニファー・
ウォーンズ(ビル・メドレーとの「(I've Had) The Time Of My Life('87年)
」)はデュエット企画で複数のナンバー1を記録しており(ソロではゼロ)、
彼女たちにとってデュエット効果は絶大であったと言えます。ブランディとモ
ニカの二人は、今後この不名誉な(?)記録を返上することができるのか?


 今週TOP20内にニューエントリーしてきたのは、寂しいことに1曲のみ。
先週23位に初登場したフージーズのメンバー、プレイスの「Ghetto Supastar」
が今週19位に上昇。この曲はマイアが「Island s In The Stream(ケニー・ロ
ジャース&ドリー・パートン'83年1位)」のメロディを借用したサビを歌い、
プレイスとオール・ダーティ・バスタードがラップで競い合うというポップな
ナンバーで、かなりのヒットが期待できそう。


 続いてTOP20圏外の上昇曲の御紹介、こちらも今週は非常に寂しく1曲
のみのニューエントリー。ここのところテイク・ザット、バックストリート・
ボーイズ、イン・シンク、加えてロビンなどアイドルを次々とヨーロッパ市場
からアメリカに送り込んでいる(中には逆輸入もあり)BMG/アリスタが
新たに売り出した5人組、その名もファイブの「When The Lights Go Out」が
先週の44位から29位にジャンプアップしてTOP40入り。この曲のプロ
デュースはロビン、エイス・オブ・ベイス(彼らもアリスタだ!)でお馴染み
のデニス・ポップ。今週8位の「Everybody」系のダンスナンバーです。


 今週は新曲の御紹介があまりできなかったので、ちょっと枠を広げて下位に
初登場した曲も取り上げてみましょう。40位台に2曲、最近リリースされた
アルバムからのファーストシングルが登場しています。1曲目は意欲作
「Adore」がアルバムチャートで意外な苦戦を強いられているスマッシング・
パンプキンズの「Ava Adore(42位)」。あのアルバムの中では比較的これ迄
の彼らのイメージに近い感じの曲でしょうか。もう1曲は新旧のソングライ
ターの作品を取り上げたロッド・スチュアートのアルバム「When We Were The 
New Boys」からの「Ooh La La(48位)」。タイトルを御覧になってピンとき
た方もいらっしゃるかも知れませんが、この曲は彼がフェイセス時代に録音し
た作品のリメイクです。彼は自分の過去のレパートリーをリメイクすることが
度々あるのですが、その話題についてはこの曲がTOP40入りを果たした時
(無理かな?)に触れることにしましょう。


 最後に小ネタを一つ。先日当メールマガジンの読者の方からお問い合わせを
いただいた件について、こちらでもご報告します。今週サントラ盤がアルバム
チャートで1位に返り咲いた“アメリカ版「ベルリン天使の翼」”こと映画
「City Of Angels」ですが、間もなく日本でも上映されるということで現在各
地の映画館ではこの作品の予告編が連日流されています。お問い合わせをいた
だいた方はこの予告編のバックで流れていた曲がいたく気に入り、早速サント
ラ盤を買い求めて聴いてみたのですがその曲が入っていなかったため、この曲
は一体誰のなんていう曲なのか?そしてどのアルバムに入っているのか?と疑
問に思われたそうです。


 このお問い合わせを受けて早速私も映画館に足を運び、件の予告編を観たの
ですが、そこで流れていた曲はポーラ・コールの「I Don't Want To Wait(今
週チャートイン36週目にしてまだ38位で頑張っています)」でした。サウンド
トラックには彼女の別作品「Feelin' Love」が入っているんですね。このメー
ルマガジンをお読みで同様の疑問を持たれていた方、あの曲は彼女のセカンド
アルバム「This Fire」に収録されていますので、そちらを探し出して聴いてみ
て下さい。


(以上、担当は八亀 yakame@meantime-jp.com)


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


■ Billboard ポップアルバムチャート速報(98/7/4付)


 1 ( 2) City Of Angels / Soundtrack
 2 ( 3) Never Say Never / Brandy ▲
 3 ( 1) MP Da Last Don / Master P
 4 ( 5) Hope Floats / Soundtrack ▲
 5 ( 4) Godzilla - The Album / Soundtrack ▲
 6 ( 6) The Limited Series / Garth Brooks
 7 ( 7) Backstreet Boys / Backstreet Boys ▲4
 8 ( 9) Come On Over / Shania Twain ▲4
 9 (12) Big Willie Style / Will Smith ▲2
10 ( 8) Adore / The Smashing Pumpkins
 
  先週の予告通り、今週は動きの少ない平穏な週でした。
1位になったのは、この2ヶ月ほどずっと安定したセールスを誇っている「City
 Of Angels」のサントラ。どうもなぜこれがこんな爆発的ヒットになるのか今
一つ理解できないところはありますが、グー・グー・ドールスの「Iris」やア
ラニス・モリセットの「Uninvited」といった収録曲がエアプレイで人気を集
めている(で、シングルカットされていない)のが大きいんでしょうね。


2位は、先週の3位初登場から1つランクを上げたブランディ。ここ数年アメ
リカのアルバムチャートは、上位に初登場して、あとは落ちるだけ、というイ
ギリスや日本のチャートと似た動きをする作品が大半を占めるようになりまし
たが、こういう「2週目に落ちない」アルバムは、ロングセラーになることを
予感させます。


以下「Hope Floats」「Godzilla」のサントラが粘ります。ここ数年、ヒットす
るサントラと言えばブラック/ヒップホップ系のオムニバス、というのが定番
でしたが、このところロック系のサントラに大きなヒットが続いています。
トップ10以下でも、「The X-Files」(先週38位→26位)、「Can't Hardly 
Wait」(先週83位→36位)あたりの急上昇組はトップ10候補でしょう。


今週の初登場を見ても、一番人気(39位)はベイビーフェイスの奥さんがCEOを
勤めるYab Yumレーベルからのサントラ「Hav Plenty」、二番人気(49位)も
「Dr. Dolittle」のサントラ。更にディズニー映画「Mulan」サントラも先週
138位から68位に急上昇しています。


その他の初登場は、61位のリンゴ・スター(元ビートルズ)、87位のヴァン・
モリスン、88位のブライアン・ウィルソン(元ビーチ・ボーイズ)といった大
ベテランが目立ちました。ヴァン・モリスンなんか、今ボブ・ディラン、ジョニ・
ミッチェルと共に全米ツアー中で、各所で大成功を収めているので、もっと売
れると思ったんですがねえ。
しかし「もっと売れると思った」と言えば95位初登場のクイーン・ラティファ。
たしかにこの人は商業的には大成功は収めたことはありませんが、その堂々と
した佇まいから「女性ラッパーの精神的支柱」みたいな存在の人でした。って
過去形で言っちゃいけないのかもしれないけど。


先週もお伝えしたように、初の全米ツアーに乗り出すスパイス・ガールズは、
過去2作品とも順調に再上昇。ファーストアルバムが72→60、セカンドが51→
40で共に赤丸付きです。


ところでアメリカの音楽シーンに興味のある人ならお気づきかと思いますが、
最近はビデオ番組やラジオではがんがん流れていても、その曲はシングルとし
ては発売されていないで、欲しければアルバムを買うしかない、というパター
ンのヒット曲が非常に増えています。これはやっぱり絶好調のアメリカ経済に
支えられているんだろう、というのが私の自説です。少し前までは、とくにブ
ラック系は、お金に余裕がない人や子供たちをターゲットに、値段の安いシン
グルを中心に勝負する風潮が強かったのですが、最近は子供〜若者をメイン
ターゲットとするブラック系やアイドル系でさえアルバム中心の売り方をして
います。アルバム1枚10ドル台前半というのは、子供にとっては決して安い買
い物ではないはずですが、それでもバックストリート・ボーイズやサヴェージ・
ガーデンといったアイドル達のアルバムが飛ぶように売れているのは、やっぱ
りその購買者にそれだけ経済的な余裕があるからに他なりません。従って、い
つかはピークを迎えて下り坂に転じるであろう米国経済の動向と一緒に、レコー
ド会社の「売り方」も、以前のような形に戻っていくのではないでしょうか。
日本みたいにアメリカから離れたところで、長年アメリカの音楽を追いかけて
きた者にとっては、「チャート」は重要な指標でした。チャートを盲目的に追
いかけるのには感心しませんが、自分の好きな音楽以外に、どんな音楽が広く
聴かれているのかを手っ取り早く知るのにはとても便利で、重要な指標である
ことは間違いありません。しかし、そのチャートに、アメリカのラジオ局で
もっとも頻繁にオンエアされている曲が登場しない(シングルカットされない
為)となると、やっぱり違和感を感じてしまうわけです。アメリカに住んでい
て、黙っていても「アメリカのヒット曲」を浴びるように聴ける環境にはいな
いわけですから、どうしても日本の洋楽ファンにとってはチャートは重要な情
報です(チャートなんか嫌いだと言う人にとっても、必要悪でしょう)。
例えば10年後に、日本の洋楽ファンが、「昔の曲も聴いてみよう、10年前はど
んなのが流行ってたのかな」と98年のチャートに目を通したとき、そこにナタ
リー・インブルーリアの「Torn」が載っていない=振り返ってもらえないのが
不憫で不憫で(笑)。あんな名曲なのに。


今週はかなり話が横道にそれてしまいました。ただ、私はチャート至上主義者
でもチャートファンでも何でもありませんが、日本に住む洋楽ファンにとって
の指標としてチャートの重要性は認識しているし、逆に、だからこそ、カント
リーとラップというまったく異なるものを同時に楽しめたりするんだと思いま
す。その辺を意識して私のコラムを読んでいただけると、ヒットチャートは単
なる数字の羅列ではなく、その裏に何かしらの「意味」や「理由」が潜んでい
ることを楽しめるのではないかと思います。


さて来週ですが、ボーカリストの死によってバンドは解散してしまっているの
に、昨年大ブレイクしてしまったサブライムのライヴ盤、イギリスでは1位獲
得済み(でもアメリカでは苦戦するであろう)カタトニア、そしてベテラン勢、
リンダ・ロンシュタット、ライオネル・リッチーあたりが有力。といった感じ
でニューエントリーしてくるのは小粒なものばかりになりそう。日本人として、
少年ナイフの新作がチャートインできるかどうかも、気になるところ。


では今週はこの辺で。


(以上、担当は真貝 kaz@meantime-jp.com)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


■今週のUKチャート


  1 (1)  THREE LIONS 98 / BADDIEL & SKINNER & THE LIGHTNING SEEDS
  2 (2)  VINDALOO / FAT LES
  3 (-)  GHETTO SUPASTAR(THAT IS WHAT YOU ARE) 
            / PRAS MICHEL featuring OL' DIRTY BASTARD & introducing MYA
  4 (4)  C'EST LA VIE / B*WITCHED
  5 (3)  GOT THE FEELIN' / 5
  6 (-)  LOST IN SPACE / LIGHTHOUSE FAMILY
  7 (7)  HORNY / MOUSSE T VS.HOT N' JUICY
  8 (5)  CARNIVAL DE PARIS / DARIO G
  9 (-)  LOOKING FOR LOVE / KAREN RAMIREZ
10 (9)  THE BOY IS MINE / BRANDY & MONICA


やはり強かった「THREE LIONS」。がっちりと1位をキープ。予選リーグを突破
したイングランドのトーナメントの最初の相手は「因縁の」アルゼンチンとなれ
ば、さらに応援に力が入ろうというもの。来週もこのぶんだと1位を続けそうな
感じです。一方公式応援歌の「ON TOP OF THE WORLD」は今週早くも30位にダ
ウン。こっちの方がずっといい曲だと思うんだけどなぁ。イアン・マッカロク先
生は「イングランドが優勝したら俺も一緒に"THREE LIONS"を歌ってやるぜ」
なんて言ってますけど。ちなみに先々週のメロディー・メーカー誌ではそのイア
ン・マッカロクとスパイス・ガールズのメルCの2ショットが掲載されてました
が、メルCいわく「"THREE LIONS"はユーロ選手権の応援歌でしょう。イングラ
ンドはその時負けたのよ!チャンピオンになるには前を見て進まなきゃ!」とい
うのはしごくごもっともなコメントだと思いますけどね。
ちなみにこの「THREE LIONS 98」は早くも30万枚を突破。80万枚売れたオリ
ジナルと合わせると既にミリオン・セラーになっています。


3位に登場したのは現在アメリカでもヒット中のフュージースのプラスのソロ。
ウー・タン・クランのオールド・ダーティー・バスタードがフィーチャーされて
いますが、ウー・タン・クランは本体では1曲もトップ40ヒットがないのに、
メンバーのソロは何曲もヒットしている、という珍しいグループです。


6位にはアルバム「POSTCARDS FROM HEAVEN」から3曲目のヒットとなるライト
ハウス・ファミリー。日本での知名度は今一つながら、イギリスでは普段音楽を
聴かない層にまでがっちり食い込んでいる人気グループ。この曲は現在アメリカ
で公開中の同名映画の主題歌として使われてのヒットのようです。「FRIENDS」
に出演中の人気俳優、MATT Le BLANCが出演していることでも話題のこの映画、
イギリスではこれから封切り、日本でも公開してほしいものです。


9位に登場したのは新人女性シンガー、カレン・ラミレスのデビュー曲。エヴリ
シング・バット・ザ・ガールの曲をラテン風のダンス・ヴァージョンに仕上げた
このカヴァーはクラブでのエアプレイが先行しての大ヒットになっているようで
す。


この他11位以下では、11位に今年のユーロヴィジョン・コンテストの優勝
曲、イスラエルのDANA INTERNATIONALの「DIVA」が登場。ここ数年「優勝」曲は
イギリスではあまり大きなヒットになっておらず、87年のJOHNNY LOGANの
「HOLD ME NOW」(2位)以来、トップ10入を逃し続けていますが、この曲も
惜しくもトップ10入を逃しました。
13位にはジャネット・ジャクソンの新曲「GO DEEP」が、
24位にはアンドリュー・ロイド・ウェーバーの新作ミュージカルからティナ・
アリーナの「WHISTLE DOWN THE WIND」(ジム・スタインマンとの共作)が登
場。
26位には久しぶりのライオネル・リッチーの「CLOSEST THING TO HEAVEN」も
初登場。


頑張れイングランド!てなわけで、今週はこのへんで。


(以上、担当は野坂)


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┃                 全米ヒットチャート***FLASHBACK!!                 ┃
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日本代表善戦むなしくフランスで白星挙げられず。でも念願のワンゴールは決
めたというで讃えてあげましょう。ということで今週の80年代プレ企画は1982
年にFLASHBACK!!


1982年7月3日付シングルチャートトップ10


順位 前週 週数 
* 1 ( 2) (18) Don't You Want Me●(愛の残り火)- The Human League
* 2 ( 3) (12) Rosanna●(ロザーナ)- Toto
  3 ( 1) (13) Ebony And Ivory●(エボニー・アンド・アイボリー)
           - Paul McCartney with Stevie Wonder
* 4 ( 4) (12) Heat Of The Moment(ヒート・オブ・ザ・モーメント)- Asia
* 5 ( 6) (11)   Hurts So Good●(青春の傷あと)- John Cougar
  6 ( 5) (18)   Always On My Mind▲(オールウェイズ・オン・マイ・マインド)
           - Willie Nelson
* 7 ( 8) (11) Let It Whip(レット・イット・ホイップ)- Dazz Band
* 8 ( 9) ( 9) Love's Been A Little Bit Hard On Me(愛のサンシャイン)
          - Juice Newton
* 9 (19) ( 5) Eye Of The Tiger▲2(アイ・オブ・ザ・タイガー)- Survivor
*10 (12) (10) Caught Up In You(想い焦がれて) - 38 Special


■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 1980年代プレ企画第3弾の今週は1982年、Independence Day Holiday(合衆
国独立記念日)の週のチャートを振り返って見ます。この年いわゆる80年代の
第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの先頭を切ったのがこの週1位だった
ヒューマン・リーグ。独立記念日にアメリカのナンバーワンをもぎ取るあたり
象徴的なものを感じさせます。日本のディスコ(古い言葉だなあ、しかし)で
も当時受けまくったこの曲、英米双方で1位(UKでは81年)となって、ヒューマ
ンリーグの名前を一躍世界に轟かせた。この曲を含むアルバム「Dare」も英米
で1位、さらにはアルバム全曲プラスブレイク前の曲のリミックス・バージョン
を収録したアルバム「Love And Dancing」(The League Unlimited Orchestra
名義)もそこそこ売れ、一躍UKエレポップ・ブームの先駆者となった。この翌
年デュランデュラン、スパンドー・バレー、カジャグーグーらが次々と全米で
ブレイクしたのは記憶に新しい。2位はこれも80年代を代表するメインストリー
ム産業ロックバンド、トトの『ロザーナ』。黒豹と金網越しに現れる恐ろしげ
な女性と対峙しながらバンドが演奏する、というなかなか今見ると恥ずかしげ
なビデオが思い出されます。3位はこの前の週1位からダウン、大物二人による
インスタント・デュエット。80年代はインスタント・デュオが多かった時期で
すが、その中でも大型ヒットで、7週連続1位、年間でも4位になる大ヒット。
ピアノの鍵盤をモチーフにしたビデオが面白かったのを覚えてますが。


 4位は80年代に相次いで結成されては解散を繰り返したUK勢の大物ミュージ
シャンによるスーバーバンドの中でも比較的パーマネント的活動を維持してい
たエイジア。
イエスのスティーヴ・ハウ、ELPのカール・パーマー、バグルズ/イエスのジェ
フ・ダウンズ、キング・クリムゾン/ロキシー・ミュージック/UKその他多く
の経験を持つジョン・ウェットンの4人によるこのデビューヒットは、そのコ
マーシャルなサウンドといい、大ヒットとなったことといい当時なかなか衝撃
的でしたが。5位はアルバム「American Fool」で大ブレイクを果たしたジョン・
クーガー(メレンキャンプ)のそのアルバムからの第1弾シングル。2位まで
昇ったこの曲は、その垢抜けないビデオクリップにも関わらずFMラジオで大
ヒット、次の『ジャック・アンド・ダイアン』のナンバーワンヒットへの布石
となった。続いて6位はこれもアメリカ的と言えばあまりにアメリカ的なヒット、
しかも最終的にプラチナディスクに輝いたという、三つ編みオジサン、ウィリー・
ネルソンの『オールウェイズ・オン・マイ・マインド』。ブレンダ・リーやエ
ルヴィス・プレスリーによって1970年代前半にカントリーで大ヒットとなって
いたこの曲をカバー、みごと大ヒット(カントリーでは1位)。後にペット・
ショップ・ボーイズがエレポップ・バージョンでリメイク、これも4位に昇る大
ヒットになってます。


 7位はトップ40一発屋、ダズ・バンドの『レット・イット・ホイップ』。こ
れも当時六本木のダンス・フロアで当時異常な人気でした。8位は夏の雰囲気
全開!というアレンジで強烈な印象を当時与えた、ジュース・ニュートンの
『愛のサンシャイン』(しかし凄い邦題だな)。メリリー・ラッシュのカバー、
『夜明けの天使(Angels Of The Morning)』(最高位4位)で大ブレイクを
果たした前作「Juice」に続くアルバム、「Quiet Lies」からの第1弾シングル
で、この後7位まで上がりました。圏外19位からテンポイント・アップでトッ
プ10入りしていたのが、もう誰でも知ってる、映画「ロッキー3」のテーマ曲。
この後7/24付から6週1位、この年の年間チャートでは堂々の2位。ちなみに
1982年の年間1位は?そう、ロック・エラ2曲目の10週ナンバーワンヒットの
オリヴィア・ニュートン・ジョン「フィジカル」でした。


 10位はこれも圏外12位からのトップ10入りを果たしていた南部のパワー産業
ロックバンド、38スペシャルの『想い焦がれて』。1977年の飛行機事故で他界
したレーナード・スキナードのロニー・ヴァン・ザントの弟ドニーを中心とし
た6人組で、これもメジャーブレイクしたアルバム「Wild-Eyed Southern Boys」
(小気味のいい名盤です。中ヒット『Hold On Loosely』収録)に続くアルバム
「Special Forces」からの第1弾シングル。なかなか重厚なサウンドが好感の
バンドでした。こういう王道路線まっしぐら!という音のバンドが気持ちのい
いくらいよく売れた80年代前半、いろんな意味でアメリカが自信に満ちていた
時代であることを強く感じさせます。ということでまた来週。


(担当:阿多)


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