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     Music Magazine 【 meantime 】 Mail Magazine Edition


         [Vol.32  1,500部突破記念号]  1998/6/16  1,538部発行
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  このメールマガジンは、meantimeのウェブサイト、及びミニコミ形式の
meantime本誌と連動して、洋楽に関する各種情報を無料でお届けしています。
原則として毎週火曜日の発行です。
ウェブサイトの方のチェックもお忘れなく!


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 なお、meantimeは洋楽愛好者のためのサークルで、企業などの営利団体で
はありません。6人のふつうの音楽好きな社会人によってミニコミの発行、
イベントの開催、ウェブサイト運営などを行っています。
詳しくはmeantimeのウェブサイトをご覧下さい。


http://www.meantime-jp.com/
で、ナビゲーションバーから「about meantime」「event」をクリック


--------------------< meantime - what's new ? >---------------------


  リニューアルオープンしたmeantimeのウェブサイトのコンテンツを毎週少
しずつご紹介していくこのコーナー、今回も先週からの続きで、「読み物」
としてはメインのコーナーである「backnumber article」をご紹介しましょ
う。


  このコーナーは、ミニコミ版「meantime」の過去の号の記事をウェブサイ
トに載せたもの。これまで「Da Rap Scene」「Year-End Poll」をご紹介しま
した。今回は「アルバムレビュー」のコーナーです。


内容については、あまりくどくどと説明する必要はありませんね。その名の
通り、最近の作品を中心にした、meantimeスタッフ&読者によるアルバムレ
ビューです。現在掲載されているのは96年の作品が中心で、97年の作品を追
加作業中です。ここも、今後がんがん大きくなるコーナーの一つでしょう。
現在でもすでに200アーティスト以上の、300近い作品が掲載されています。
そのレビューの質が商業雑誌などに決して負けていないのおは、いちどご覧
になればば納得していただけるでしょう。


さて、meantimeは先ごろ、世界最大のオンラインCDショップであるCDnow
と提携しました。今回ご紹介しているアルバムレビューの各ページから「
CDnow」のロゴをクリックすると、CDnowのホームページにジャンプし、その
場でそのアーティストの作品をオーダーすることができます。クレジット
カードを利用すれば、インターネットでオーダーして1週間ほど待つだけで、
すべての手続きが終了してしまいます。


しかも、いいタイミングでCDnowからディスカウントの案内がありました。


  ◆ meantimeのホームページ経由でCDnowに行って買い物をした場合、◆
  ◆              購入価格から一律 $10 OFF!                 ◆
  ◆ (送料別で20ドル以上オーダーした場合に限る。一人一回限り) ◆


ディスカウントの有効期間は、6月いっぱいです。円安街道を驀進する日本
経済ですが、これで円安差損を一気に取り戻そう!


※CDnowには日本語の説明ページも用意されているので、注文に際してはよ
く注意してください。meantimeでは注文に関する質問やトラブル等には一切
応じられません。


http://www.meantime-jp.com/
ナビゲーションバーから「backunumber article」をクリック
または トップページを下のほうまでスクロールして、
「Album Review」をクリック


そうそう、実はここ2週間ほどホームページのアップデートが止まってし
まっているのですが、実は今ちょっと問題があってFTPができなくなってし
まっているので、コンテンツはできているのにアップロードできないとい
う悲しい状態なのです。来週のメールマガジンが出る頃までには何とかし
ようと思っていますので、もう現在のコンテンツはすべて読み終えてしまっ
たという人(なかなかいないでしょうけど)も、また見に行って下さいね。


来週も引き続き「backnumber article」コーナーをご紹介していきます。


meantimeは今後も世界最強の洋楽サイト目指してがんがん拡張していきます。



■■■■■■■■■■■■■ meantime Music News ■■■■■■■■■■■■■


☆イギリス3大ロック・フェスティヴァルの一つ、フェニックス・フェスティヴ
ァルの開催の中止が発表された。今年7月16日からプロディジー、ニュー・オ
ーダー、オーシャン・カラー・シーンをヘッドライナーに3日間に渡って行われ
る予定だったが、チケットの売れ行き不振のためキャンセルとなった模様。プロ
ディジーとニュー・オーダーは同じ主催者が開催する8月のレディング・フェス
ティヴァルへのスライド出演が決定した。主催者側は「不幸なことにチケットの
セールスはかんばしくなかった。これは現在のわが国の情勢を反映していると思
う。雨の多い夏になるという予報が野外イヴェントに影響しているし、ワールド
カップに皆の注目が引き付けられてしまっている。これらの要素により今年のフ
ェスをキャンセルするしか我々に選択の余地はなかった。フェスへの出演が決ま
っていたバンドと今年かかわってくれた多くの人達に感謝したい」とのコメント
を発表した。
また7月16日にフェニックスへのウォームアップとして予定されていたニュ
ー・オーダーの地元マンチェスターでのコンサートは予定通り行われるらしい。


☆ ブラーの新作にウィリアム・オービットがプロデューサーとして参加する。
彼は最近ではマドンナの新作を手懸けており、先日日本でリリースされたブラー
のリミックス・アルバムにもリミキサーとして参加している。今回のこの発表は
ブラーの新作がより「ダンス・オリエンティドな」ものになるという噂に拍車を
かけることになった。ブラーの新作にはダスト・ブラザースもプロデューサーと
して参加が決まっており、サッカー・ファンのメンバー達はワールドカップが終
わるまではレコーディングを始める気は全くないらしいものの、グラストンベリ
ー・フェスのためのリハーサル中にも新曲の用意を着々と進めているようだ。一
方ギタリストのグレアム・コクソンのソロ・アルバム「THE SKY IS TOO HIGH」
が自身の設立したTRANSCOPICレーベルから8月初めに発売される。


☆元セックス・ピストルズ、PILのジョン・ライドゥンが、音楽チャンネルVH-1
で番組の司会を勤めることになった。毎週30分のこの番組は「ROTTEN
TELEVISION」というタイトルで
 音楽だけでなくファッション、スポーツ、映画、コンピューターなど現代のカ
ルチャーを幅広く取り上げるものになる。ライドゥンは「俺は物事をあるがまま
に伝える。ストレートに包み隠さず、正直にな。俺は何でもやるつもりだ。俺は
友人をつくるためにやるわけじゃないし、敵を作るためにやるわけでもない、で
も世の中には嘘やはったりが満ち溢れてるから文句を言ってやることはたくさん
あるぜ。俺は偶像主義を破滅させることで正しい世紀末に向かうつもりだ。人々
が後生大事に抱えている物の見方を燃やし、破壊してやるぜ」と意気込んでい
る。現在アメリカで試験放送中のこの番組は1千万世帯の視聴者をもつヨーロッ
パでの放送開始に向け調整中。


☆元ライドのシンガー、マーク・ガードナーが新しいバンドを率いてのデビュー
を発表した。このバンドはアニマル・ハウスという名前でガードナーの他、元ラ
イドの同僚ロズ・コルバートがドラムス、スーパーグラスのプロデューサーも手
懸けたサム・ウィリアムスがギターで参加、またハリTとジェイソン・キングと
いう地元オックスフォードのミュージシャンがベースとキーボードとして加わっ
ている。 バンドは小さな会場を廻るツアーを行ったあとレコーディングに入る
予定で、現在いくつかのレコード会社と交渉中。
  
☆ソングライターに対して贈られるIVOR NOVELLO賞でヴァーヴのリチャード・ア
シュクロフトがソングライター・オブ・ザ・イヤーに、またレイディオヘッドは
「KARMA POLICE」でベスト・コンテンポラリー・ソング、「PARANOID ANDROID」
でベスト・ソング・ミュージカリー(作曲)・アンド・リリカリー(作詞)を受
賞。またモリッシーには功労賞が贈られた。その他エルトン・ジョン、スティン
グ、テキサス、ボーイゾーン、オリーヴらもそれぞれ賞を受けた。
リチャードはノエル・ギャラガーに対して感謝のコメントを発表、レイディオヘ
ッドのエドはモリッシーに対して「レイデイオヘッドが結成したのはスミスの存
在があってこそ」と改めて敬意を表した。またモリッシーは「本当に嬉しいよ。
今までどんな賞のノミネートにも縁が無かったからね。」とコメントし、ジョニ
ー・マーに対し「今の僕があるのは彼のおかげだ」と付け加えた。


☆ヴァーヴのベーシストサイモン・ジョーンズが6月6日、ドイツでのコンサー
トの直後に倒れ、1週間の安静を命じられた。このためバンドは残りのツアー日
程とチベタン・フリーダム・コンサートへの出演をキャンセルした。 


☆プロディジーのキース・フリントがバイク・レースに出場する。彼はひそかに
レーシング・チームのオーディションを受けており、この夏デビューするらし
い。プロディジーの財政面担当者はこのレースが危険なことから彼の保険の見直
しを行っているが、キース自身は「カーヴを曲がるときに体を傾けて、地面すれ
すれに膝を落とすのは最高の気分だし、集団の中で走ってる時の『ほら、どけど
けー!』って割り込んでいくのもな。」と上機嫌。チームのボスも「彼は車輪を
運んだり、タイヤを替えたりとメカニックと一緒になって働いてくれる。最高の
奴だよ。我々は彼をメンバーとして受け入れるし、彼は成功するだろう」と太鼓
判を押している。


☆バウハウスが編集盤「CRACKLE」の発売に合わせて再結成コンサートをロスで
行う。もしこれがうまくいけばそのままツアーも行う予定らしい。


☆コートニー・ラヴが先月ロスで行われたファッション・ショーの最中、ジャー
ナリストに暴行を働いたとして訴訟を起こされた。


☆ジグ・ジグ・スパトニックが再結成してアルバムを製作中。タイトルは
「HISTORY PROVE US RIGHT」で今年末には発売される予定とか。


(以上、担当は野坂)


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


■ Billboard ポップシングルチャート速報(98/6/20付)


 01 (01) The Boy Is Mine / Brandy & Monica (3)
 02 (03) You're Still The One / Shania Twain
 03 (02) Too Close / Next
 04 (04) My All / Mariah Carey
 05 (05) I Get Lonely / Janet (feat. BLACKstreet)
 06 (06) Everybody [Backstreet's Back] / Backstreet Boys
 07 (12) They Don't Know / Jon B.
 08 (07) All My Life / K-Ci & Jojo
 09 (11) Adia / Sarah McLachlan
 10 (08) Truly Madly Deeply / Savage Garden
 11 (09) The Arms Of The One Who Loves You / Xscape
 12 (10) Sex And Candy / Marcy Playground
 13 (初) My Way / Usher
 14 (14) Body Bumpin' Yippie-Yi-Yo / Public Announcement
 15 (17) Say It / Voices Of Theory
 16 (13) It's All About Me / Mya & Sisqo
 17 (15) Let's Ride / Montell Jordan feat. Master P & Silkk The Shocker
 18 (20) I Got The Hook Up! / Master P feat. Sons Of Funk
 19 (16) I Want You Back / 'N Sync
 20 (22) Turn It Up [Remix]/Fire It Up / Busta Rhymes


  ブランディ&モニカ3週目の1位。ずーっと赤丸を付けながら(ポップ系の
ラジオ局のエアプレイがかなり伸びているようです)なかなかトップに立てない
シャナイア・トゥエインが2位と、ここまでは相変わらずの状況。先週この
コラムで"ゲイのアイドル"という暴論を展開してしまった(失礼しました)
ジョンB君はまたまた強さを見せて今週は7位に上昇。この曲は彼にとって
最大のヒットになっています。


 今週は地味ながらも"ヒットチャート史上初"の大記録が生まれました。
今週10位のサベージ・ガーデン「Truly Madly Deeply」は、これで1位から
10位までTOP10内すべての順位を記録した歴史上唯一のヒット曲となりまし
た。「そんな細かいこと知らねーよ!」という声が聞こえてきそうですが、
これが実は非常に難しい記録でして、野球でいえばサイクルヒットを打った上
にホームランをソロから満塁まで4本打ちわけてみせるくらいの芸当なのです。
因みに過去、これに近い記録を探してみますと


'57 Honeycomb / Jimmy Rodgers(7位以外)
'80 (Just Like) Starting Over / John Lennon(5位以外)
'93 The Power Of Love / Celine Dion(8位以外)
'94 Creep / TLC(9位以外)


 の4曲が惜しくも9ランクまで達成しています。またこの他にも"1位にだ
けなれなかった(満塁ホームランだけ打てなかった?)サイクルヒット"という
のもありまして


'95 Nobody Knows / Tony Rich Project
'95 Freak Like Me / Adina Howard
'96 It's All Coming Back To Me Now / Celine Dion
'96 You Were Meant For Me/Foolish Games / Jewel


 の4曲が2位〜10位のランクをすべて記録しています。ただし彼らにとって
はそんな記録よりも、ここまで粘ったにも関わらず1位になれなかったことの
方が無念でしょうけどね。大記録を達成したサベージ・ガーデンのお二人には
"これができたら百万円"級の賞品でも差し上げたいところですが、この曲の
ヒットだけに限ってもそれ以上の成功を得ているでしょうから「おめでとー」
の一言で簡単に片づけたいと思います。ファンの方は彼らにお祝いのメールを
送ってあげて下さい。きっと喜ばれますよ。


 今週初登場一番人気は10代のアイドルR&Bシンガー、アッシャー(13位)。
アルバム「My Way」からの3枚目のシングルとして、ずばりアルバムタイトル
曲を切ってきました。大成功に終わったパフ・ダディ率いるバッドボーイ軍団
の「No Way Out」ツアーへの参加に続き、念願だったジャネット・ジャクソン
のツアーのサポートアクトを務めるなど最近ツアーづいている彼、先日はテレビ
ドラマへのレギュラー出演も決まって大変多忙な毎日のようです。今回のシン
グルもこれらの精力的な活躍がいい形で売上に表れるとよいのですが。


 相変わらず動きの乏しい上位陣について、特記すべきことはこれくらいで
しょうか。続いてTOP20圏外の上昇曲のご紹介。先日ジンジャー・スパイスの
脱退が世界中でトップニュース扱いで報道されたスパイス・ガールズ。新しい
シングルはイギリスで惜しくもデビュー以来の連続1位記録を6曲で"ストッ
プ"させてしまった「Stop(初登場36位)」。これはアルバム「Spice World」
がリリースされた頃から評判になっていたモータウン調の非常にキャッチーな
曲で、ポップスの中のポップスといった感じ。ただし36位に初登場は、彼女
たちがこれまでにアメリカでリリースした5枚のシングルの中では最低(これ
までの最低は「Spice Up Your Life」の32位)の成績ですが。これから残る4人
でアメリカツアーを開始する彼女たち、この曲がどれほどのヒットになるかが
今後のグループの存続を左右しそうな予感がします・・。


     今週のTOP40入りはもう一曲。音楽制作上のパートナー、ダレル"ディラ
イト"アランビーと共作したLSGの「My Body」が昨年大ヒットとなったことを
きっかけにアーティストとしてのデビューも決まったR&B系シンガーソング
ライター、リンクことリンカン・ブラウダーの「Whatcha Gone Do」が41位→
37位と上昇して初のTOP40入り。ブライアン・マクナイトをちょっと軽くした
ようなルックスのバラディアーです。


 「スパイス・ガールズはあと一枚アルバムを作ったら解散」なんて気の早い
見通しまで囁かれる昨今、彼女たちの「Stop」はこれらの悪い噂を払拭すること
ができるのか?それともこれは"終わりの始まり"なのか?ジンジャーの脱退
はグループにとって致命的な打撃だったのか?それとも"森君が抜けたスマッ
プ"程度のダメージでしかないのか?90年代最大のアイドルグループの行く
末、ファンならずとも気になるところですね。


(以上、担当は八亀 yakame@meantime-jp.com)


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


■ Billboardポップアルバムチャート速報(98/6/20付)


01 (112) MP Da Last Don / Master P
02 (−)  Adore / The Smashing Pumpkins
03 (01)  City Of Angels / Soundtrack
04 (02)  Godzilla - The Album / Soundtrack
05 (14)  Hope Floats / Soundtrack
06 (03)  It's Dark And Hell Is Hot / DMX
07 (05)  Backstreet Boys / Backstreet Boys ▲4
08 (−)  If You See Him / Reba McEntire
09 (04)  The Limited Series / Garth Brooks
10 (−)  Shut 'Em Down / Onyx


  このところ1週間おきにトップ10の半分が一気に入れ替わる激しい動きが
続いていますが、今週も5枚がトップ10初登場。しかも、波乱です。


まず、1位。やっちゃいましたねえ。スマパンと激しいバトルを展開すると
は思っていましたが、これほどぶっちぎりになるとは。マスターPのラスト・
ソロ・アルバム(として宣伝されている)となる2枚組が49.5万セットを売っ
てダントツの1位でした。


マスターPは昨年の「Ghetto D」に続いて連続No.1。
過去半年間のP全面参加&プロデュース作からトップ10に入った大ヒットだけ
を列挙しても、
フィエンド「There's One In Every Family」(5/23付8位)、
サントラ「I Got The Hook Up !」(4/25付3位)、
C-マーダー「Life Or Death」(4/4付3位)、
シルク・ザ・ショッカー「Charge It 2 Da Game」(3/7付3位)、
ヤング・ブリード「All I Have In This World Are... My Balls And My Word」
(1/31付10位)、
ということでこれで6作目。その間には先々週のソウルジャ・スリムみたいな
ニアミス(13位)もあったし、昨年暮れにはミスティカル「Unpredictable」
(11/29付3位)という大ヒットもあるので、これはちょっと笑い事ではなく、
本当に凄いことになってしまっています。
今までも、ドクター・ドレ率いるデス・ロウ一派、あるいはドレやアイス・
キューブがかつて在籍したNWA一派が次々に作品を出して尽く大ヒットさせた
時期はあったし、95〜96年頃のウータン・クランにもそういう勢いがありまし
た。しかし、これだけ短期間にこれだけ大ヒット作を連発したのは、ラップ界
で初めてなのは勿論のこと、アメリカ音楽史を振り返ってもなかなかお目にか
かれるものではありません。いったい何がそんなに凄いんでしょう、マスター
P。私は好きですが。


なおマスターPですが、実はこれ初登場1位ではなく、先週の112位初登場か
ら111ランクジャンプアップという冗談みたいなチャートアクション。何のこ
とはない、正規の発売日前にフライングで売り出してしまう小売店が出たた
め、正式な発売日を前にしてチャートに入ってしまい(先週の112位)、今週
正式に発売されて爆発的に売れた、という「Street Date Violation」による
ものですね(シングルのコラムで八亀氏がご紹介したことがありますよね)。


スマパンは、シングルB面曲を集めた編集盤を除くとこれが4作目のアルバムと
なります。93年の「Siamese Dream」でロック・ファンの心をつかみ、95年の
2枚組大作「Mellon Collie And The Infinite Sadness」でその支持を一般に
まで広げ、揺るぎないものにした、という感じでしょうか。ギターがバリバリ
と鳴る「オルタナ」系のバンドでしたが、「Mellon Collie」からの一連のシ
ングルに収められた新曲がいずれもアコースティックな肌合いの静かな曲だっ

たことから、次作はきっと静かな感じになるだろうと予想はできていました。
その予想通り、今までの作品に比べるとロック色がぐぐっと後退し、非常に
地味な作品となりました。たぶん商業的にはそれがマイナスポイントになっ
ちゃったんだろうなあ。もちろんこれはこれでとてもいいアルバムです(昨年
アメリカの音楽評論家が投票した「今後の活躍がもっとも期待されるアーティ
スト」の2位に輝いたのがスマパン。ちなみに1位はいつ新作が出ることやら、
のナイン・インチ・ネイルズ)。


3位から5位にずらっとサントラが並びました。先週予告した通り「Hope 
Floats」はぐんと伸びましたね。これはしばらく上位に粘りそうな気配。他
にもカントリー勢が元気で、8位に飛び込んできたリバ・マッケンタイアも
カントリーの人です。この人の「If You See Him」に対して、11位にはブルッ
クス&ダンという男性デュオの「If You See Her」が飛び込んできてます。
タイトルから想像できる通りこれはお互いを意識した競作になっているよう
です。
リバ・マッケンタイアは70年代からカントリー界で活躍し、すでに20枚以上の
アルバムを残している大ベテラン。ロデオ大会のセレモニーで国歌を歌ったこ
とでスカウトされ、一時はロデオ・チャンピオンと結婚していたこともある、
という経歴を見ると、もー骨の髄までカントリーという感じですな(偏見?)。
方やブルックス&ダンは90年代になってから活躍が目立ってきた男性デュオで、
カントリー界では現在のトップスターの一組と言えるでしょう。


さて問題は(?)10位のオニックス。93年にランDMCのバックアップで登場、
シングル「Slam」と共にアルバムもそこそこのヒットになりました。メンバー
4人全員ハゲ頭、くしゃくしゃのしかめっ面でガナりまくるという非常にインパ
クトの強い連中でした。実はこのときも新人というわけではなく、一度デビュー
していながらもその時は泣かず飛ばずで、心機一転再デビューを図ったところ
で、見事ヒットとなったのでした。しかしその後まったくヒットが続かず、一
発屋として消えていくのかと思われたのですが、今回二度目の復活。執念です
な。ところで93年当時、一人ぬぼーっとして、いつもうつむき気味に写真に
写っているいかにも気の弱そうな大男が一人メンバーに紛れ込んでいて、私は
この「いじめられっこ(推定)」に非常に注目していたのですが、案の定いち
ばん最初に脱退してしまいました。
今回はアメリカのラップ専門紙「Rap Pages」で5点満点の評価を与えられる
など、非常に評判がいいようです。


さて、マスターPの大活躍ぶりに興奮して (^^; ずいぶん長くなってしまった
のでトップ10以下は手短に。
9位→13位とダウンしながらも赤丸をつけているのがシャナイア・トゥエイン。
上位にぼこぼこ飛び込んできた新作に順位こそ押し下げられましたが、シング
ル「You're Still The One」の大ヒットのおかげでアルバムも順調に伸びてま
す。14位再上昇中のマドンナも、近いうちにシングルカットされるアルバムタ
イトル曲の評判が非常にいいので伸びているようですね(今週はテレビ番組へ
の出演効果もある)。
日本では宣伝効果もあって順調に売れているグロリア・エステファンの新作は
23位に登場。イギリスでは2位初登場という意外な大ヒットとなったロッド・
スチュワートのカバー集は、アメリカでは44位と低調。
レッド・ツェッペリン音源を大ヒットさせていい気になっているBBCセッション
シリーズは今回ジミヘン音源を発掘、これが50位初登場。


さて来週ですが、今週よりはぐっと地味なチャートになりそうですね。
ブランディ、スレイヤー、ジョン・フォガティ、ドゥワイト・ヨーカムあたり
がそこそこ健闘しそうですが、首位を脅かすような存在にはならないでしょう。


では今週はこの辺で。


(以上、担当は真貝 kaz@meantime-jp.com)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


■今週のUKチャート


  1 (1)  C'EST LA VIE / B*WITCHED
  2 (3)  HORNY / MOUSSE T VS HOT N' JUICY
  3 (2)  THE BOY IS MINE / BRANDY & MONICA
  4 (-)  MY ALL / MARIAH CAREY
  5 (4)  FEEL IT / THE TAMPERER featuring MAYA
  6 (7)  DANCE THE NIGHT AWAY / THE MAVERICKS
  7 (8)  STRANDED / LUTRICIA McNEAL
  8 (11) KUNG FU FIGHTING / BUS STOP featuring CARL DOUGLAS
  9 (-)  (HOW DOES IT TO FEEL TO BE) ON TOP OF THE WORLD 
                 / ENGLANDS UNITED
 10 (5)  UNDER THE BRIDGE/LADY MARMALADE / ALL SAINTS


先週あれだけ前ふりしておきながら、ワールドカップ・イングランド公式応援歌
「ON TOP OF THE WORLD」は9位にとどまりました。一人で盛り上がっていた私
は何なのでしょう。今回は優勝する可能性すらあるんだからもっと盛り上がれ
よ、イギリス人!と怒っていてもしかたないので、改めて上からチャートを見て
いきましょう。


今週初登場1番人気はアメリカでも1位を記録したマライア・キャリーの「MY
ALL」。イギリスでのこの前のシングル「BUTTERFLY」は最高12位止まりで連続
トップ10ヒットの記録がとだえたばかりだったものの、今回はしっかりトップ
5に入ってくるあたり今だ人気はおとろえずといったところでしょう。


そして9位に入ってきたのが「英国同盟」エコー&ザ・バニーメンを中心にオー
シャン・カラー・シーン、スペース、そしてスパイス・ガールズが参加したこの
シングル、今回イングランドの公式応援歌に選ばれたものの、人気の面ではライ
トニング・シーズの「THREE LIONS」に完全に押されており、今ひとつ盛り上が
りにかけているというのが実情のようです。前回イングランド・チームが参加し
た90年大会の応援歌ニュー・オーダーの「WORLD IN MOTION...」は見事ナンバ
ー1になっているだけに今回エコバニ初のナンバー1を期待していたのですが。
思えばエコバニのデビュー作をプロデュースをしていたのがライトニング・シー
ズのイアン・ブラウディだったわけで何とも奇妙な因縁という感じです。そのラ
イトニング・シーズが2年前のヨーロッパ選手権でのイングランド応援歌
「THREE LIONS」の歌詞を替えたニュー・ヴァージョンが来週発売で、こちらは
ナンバー1獲得が確実と言われていますが、果たして。
ちなみにこの曲、ジェリ・ハリウェルのスパイス・ガールズの脱退により、オリ
ジナル・メンバー5人のスパイス・ガールズ最後のヒットということにもなりま
す。


そのほかトップ10圏外にもワールドカップ関係の曲が2曲エントリー。1曲は
15位に入ってきたデラミトリの「DON'T COME HOME TOO SOON」。スコットラン
ド・チームの公式応援歌であるこの曲、「あんまり早く帰ってくるなよ」とはな
んとも謙虚な応援ですが、これまで1回も決勝ラウンドまで勝ち上がったことが
ないという不名誉な記録をもっているスコットランドですからね。ちなみにこれ
はデラミトリにとって14曲目のヒットになりますが今だにトップ10ヒットが
ないという記録をまた更新してしまいました。
もう1曲は21位に入ってきたチャンバワンバの「TOP OF THE
WORLD(OLE,OLE,OLE)」。これは「非公式」の応援歌でタイトルもそっくりです
が本人達は前から書いてあった曲でパロディーではないと言明しています。それ
にしてもほとんど「TUBTHUMPING」の焼き直しみたいな曲で何ともはや、という
感じですが。


最後に今週26位に入ってきたのがクラウディド・ハウス解散後、初のソロ・シ
ングルとなるニール・フィンの「SHE WILL HAVE HER WAY」が入ってきているの
にも注目しておきたいところ。アメリカでヒットが出なくなった後もイギリスで
は「WEATHER WITH YOU」の大ヒットを初めコンスタントな人気をもっていたクラ
ウディド・ハウスですから、これから出るアルバムのリアクションにも期待した
いところです。


さて来週本当にライトニング・シーズは1位になるのか、そしてイングランド・
チームの成績はいかに?それではまた。


(担当は野坂)


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┃                 全米ヒットチャート***FLASHBACK!!                 ┃
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いやあ、アルゼンチン戦の日本チーム実に惜しかった。でも優勝経験のある相手
と互角に戦ったということで次のクロアチア戦は期待しましょう。ところで、次
号meantime10では80年代特集と言うことなので、今週からしばらくはプレ企画と
して、FLASHBACKは80年代特集で行くことにします。ということで今週は1980年
にFLASHBACK!!


1980年6月21日付シングルチャートトップ10


順位 前週 週数 
* 1 ( 1) (13) Funkytown▲(ファンキー・タウン)- Lipps, Inc.
* 2 ( 2) ( 9) Coming Up (Live At Glasgow)●(カミング・アップ)
                    - Paul McCartney & Wings
  3 ( 3) (12) Biggest Part Of Me(ビゲスト・パート・オブ・ミー)- Ambrosia
* 4 ( 4) (14) The Rose●(ローズ)- Bette Midler
* 5 ( 5) ( 8) Against The Wind(アゲンスト・ザ・ウィンド)
                    - Bob Seger & The Silver Bullet Band
* 6 ( 7) ( 5) It's Still Rock And Roll To Me●(ロックンロールが最高さ)
          - Billy Joel
* 7 ( 8) ( 8) Little Jeannie●(リトル・ジニー)- Elton John
* 8 (10) (11) Steal Away(ふたりだけの夜)- Robbie Dupree
  9 ( 9) (19) Cars(カーズ)- Gary Numan
*10 (11) (10) She's Out Of My Life●(あの娘が消えた) - Michael Jackson


 1980年代プレ企画!ということでしばらく80年代特集にお付き合い下さい。
何と言っても今20代の洋楽ファンの大部分はほとんどが80年代半ば以降に洋楽
を聴き始めたんではないかと思うので、懐かしさ半分、良く知らないのが半分
と思いますが、いろんなことを思いながらよろしくお楽しみ下さい。さて今か
ら18年前1位だったのはミネアポリス出身のスタジオ・ミュージシャン、スティー
ヴ・グリーンバーグによるダンス・プロジェクト、リップス・インク(グルー
プ名はLip Synch=口パクに引っかけている)による唯一のトップ40ヒット、
『ファンキータウン』。そのシンセピコピコの曲調故にその半年ばかし前に1位
になってしまったMの『ポップ・ミュージック』(そういやこれもトップ40一発
屋だ)と共に当時ラジオ日本の「全米トップ40」のDJ湯川れい子先生の不興を
買ったことでも有名。でも後日オーストラリアのバンド、スード・エコーによ
りちょっとロック調のダンスミュージックとしてカバーされ再度大ヒット(1987
年最高位6位)したということは、曲自体も実はそれなりだった?


続いて2位は最近リンダの追悼式でジョージ、リンゴと再会したポールのナンバー
ワン・ヒット。ヒットしたのはバージョンはアルバム「McCartney II」収録の
当初のA面ではなく、グラスゴーでの結構ドタバタしたライヴ・バージョン。
当時ヒットバージョンとアルバム収録バージョンが全く違うというのは希だっ
たんで、頭に来たもんです。


3位で最高位を付けていたのは、今やソングライター/プロデューサーとして活
躍中のデヴィッド・パック率いるアンブロージアの大ヒット。アダコン系で大
ヒットしましたっけ。4位は女優としても大ブレイクしたベット・ミドラー主演
の映画「ローズ」の主題歌。故ジャニス・ジョプリンをモデルにしたというこの
映画のラストシーンで彼女がステージで倒れた後に静かにテロップと共に流れる
この曲、当時はタイタニックばりの感動を呼んだもんです。


 5位にはアメリカン・ロックの良心、ボブ・シーガーの代表曲。これこそが彼
の心情を代表する曲であり、近年のルーツ・ロック・ブームの原点はここにある、
と思うのは筆者だけか。6位もビリー・ザ・キッドの真骨頂と言える曲にしてナ
ンバーワンヒット。「最近のダンスだとかディスコだとか関係ないね、俺は今で
もロックンロールが最高さ」という、一歩間違えばアナクロ(十分アナクロ?)
な歌詞がどうして受けたか今でも不思議。7位にはアルバム「21 At 33」(33才
にして21枚目のアルバム、という意味。そうですよね、岩崎さん)からのカット。
最高位3位をマークしたこの曲、アルバムの中ではどちらかというと地味な部類
で、よくここまでヒットしたなあ、と言う感じ。この曲はいつものバーニー・
トーピンではなく、「Single Man」でも組んだゲーリー・オズボーンとの共作
です。8位にはウェストコースト系の見事なポップ・ソング、『ふたりだけの夜』
がチャートイン。彼のこのアルバムには今やシカゴのボーカルを取るビル・チャ
ンプリンの隠れた名曲『We Both Tried』が収録されており、スイート・ポップ
系が好きな方には一押しのアルバムです。


 9位に入っていたのは、チューブウェイ・アーミーを率いて1980年代初頭のUK
チャートを席巻したゲーリー・ニューマンのアメリカでの唯一のトップ40ヒット
『カーズ』。でも何でこの曲だけが受けたんだろう。他にも『Are Friends 
Electric?』『We Are Glass』『I Die: You Die』なんていう曲もあったのに。
最後、10位に入って最高位を付けていたのは、アルバム「Off The Wall」
(名盤!)からの4曲目のシングルカット。エンディングで感極まってマイケル
がすすり泣く声が収録されている、というので当時話題になったっけ。でもナン
バーワンヒット2曲、トップ10ヒット2曲を生んだ、このアルバムのヒットはあく
までこの後にくる「Thriller」での爆発の序曲でしかなかった。ということで
また来週。(担当:阿多)


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