'89 #4 18 And Life
実は「Youth Gone Wild (99位)」がこの前にあるのでデビュー曲ではないけど、初の大ヒットとなった超パワー・バラードである。ボン・ジョヴィ等が作曲やレコーディングの最中にアドヴァイスを施したこともあり、新人とは思えない高いクオリティを感じさせる。何といってもセバスチャン・バック(Vo)のハイトーン・ヴォイスとシャウトは、聴いている者を究極のエクスタシーの境地に誘ってくれる(少し言い方が大袈裟かもしれないが本当だ)。しかも今聴いても当時の他の似たようなバンドの曲と比べて、何も「古さ」を感じさせないところも素晴らしい。兎に角曲全体に強い破壊欲を満たしてくれる凄みがあり、不良性が高く、ロックとしての機能を完璧に発揮している。これぞ正真正銘のHM/HR界の名曲である。いいから聴きなさい!!
'89 #6 I Remember You
デビューアルバム「Skid Row」が好調なセールスを記録し、エアロスミスとのツアーも大好評。そんな絶好調な彼らが送り出すシングル第三弾。この曲も「18 And Life」同様パワー・バラードであるが、こちらの方がアコースティックな音色が入っていたりするのでややソフト(といっても充分へヴィであるが、、)な印象であろう。やはりこの曲も後半部に多発するセバスチャン・バックのシャウトが可也鬱憤を発散させる力に満ちている。「なんでこんなに力強いのだろうか?」と思ってしまう程の歌唱力は兎に角「素晴らしい」としか言えない。1980年代は本当にいいバンドやいい曲が多かったと思うが、そう思っている人ほど辛い1990年代に向けて、この曲はヒットした(1989年末リリース、1990年に入ってもヒット)。
その後彼らはこの手のバンドにありがちな暴力事件や、ボン・ジョヴィ側とのビジネス上の問題(印税の未払いなどのトラブル)等があり、ゴシップネタが多いバンドということでガンズ&ローゼズのような騒がれ方をした。1990年大晦日のボン・ジョヴィ等とのカウントダウン・イヴェントの為に来日したり、1991年には約2年ぶりのアルバム「Slave To The Grind」を発表して、当時非常に希少だったビルボード・アルバムチャート初登場1位を記録するなど高い人気振りを見せたが、結局エアプレイヒットに甘んじた「モンキー・ビジネス」に代表される、へヴィメタル・バンドとして「コア」の精神性の追求を重視した作風は、逆にデビューアルバムを支持したと思われるメインストリーム層からの反発を買うカタチとなり、人気はチャート的な部分では大きく失速し、その後シングルカットしたスピーディな「Wasted Time」も88位と振るわず、ビルボード・シングル・チャートからはこれをもって「引退」してしまった。そして1992年にはレア・トラック集「B-Side Ourselves(58位)」をゴールドディスクにするヒットもあったが、その後は同年の来日公演を最後に不仲説なども浮上し、活動を停止させ沈黙を守ることになる。その後約2年間何も無かったが、1995年「Subhuman Race(35位)」を発表。しかし発表前の評判と実際の内容のクオリティーにはあまりの差があり、シングルヒットも生まれずロングヒットも出来ず、人気は下降線の一途を辿ることになる。そして1998年には初のベスト盤「Forty Seasons Best Of Skid Row」がリリースされるが、もはや話題にはならなかった。更にセバスチャン・バックは1999年過去のスキッド・ロウの名曲等をセルフ・カヴァーしたソロ作を創るも、評論家などからの評価も低く、昔のファンにとっては購買意欲をそそる作品ではなかった。まだ解散したわけではないので、スキッド・ロウとしての新作(力の入った良いもの)を早く創って、シーンに戻って欲しいと俺は切望する。