Poison
Biography

 前年に大ヒットアルバム「Open Up & Say...Ahh!」からシングルヒットを連発した彼らはこの年人気の最高潮期にあり、その人気、影響はアメリカのヒットチャートばかりでなく後に“ビジュアル系”と呼ばれることになる当時の日本のバンド少年達にも及んだ。その後彼らは90年に3枚目のアルバムとなる「Flesh & Blood」を発表。そこからはシンセ・ベースとテクニカルなギターで意表をついた「Unskinny Bop(3位)」、こういう曲も出来るので人気を暫く保てたのかもしれないバラード「Something To Believe In(4位)」、彼ららしい曲だがマンネリさが鼻につきだしたか、人気失速のキッカケになってしまう「Ride The Wind(38位)」、なんかREOスピードワゴンに聴こえてしまうけど、俺は彼らのバラードの中で一番好きな「Life Goes On(35位)」という具合に、ボチボチのヒットメーカーとしての地位を保つ。その後ギターリストでバンドの中心的存在C.C.デビルが、自分のプロジェクトを発足させバンドを去っていってしまう。其処で困った彼らは、後任にリッチー“場違い”コッツェンを迎えて4枚目のアルバムを制作する。ご存知の通りリッチーは、ギターの教本やら、一人で作ったブルース系のアルバムではそれこそ高い評価を得る人だが、何処かに所属するのは凄く下手な人である。勿論ポイズンだって、そんな彼と上手く仕事が出来るはずもなく、アルバム「Native Tongue(93年)」は今迄のファンを大きく裏切る作風となり、シングルも「Stand(50位)」のみで、あっさりシーンから消えてしまう。そして96年彼らは5枚目のアルバム「Crack A Smile」を制作、しかしこれは「Greatest Hits」の発売に差し替えられてしまってお蔵入りとなる。その後リッチーはMr.ビッグに加入し、再びC.C.デビルを迎え再出発を果たすべく98年発売予定のアルバムを作るはずだったが、お蔵入りになったか、作るのを止めたかにより今のところ聴くことが出来ない。その後はこれといった話題もなく現在に至る。なおデビルは99年に新世代ロックバンド、レンのアルバムにゲスト参加しているが、これはMTV世代であるメンバーたちのジョークが元で起用されることになったらしい。(奥村)


Hit List

'89 #10 Your Mama Don't Dance
 タイトルを見て、「あれれ?」と思った方、大正解!。そうです、この曲はケニー“代表曲はフットルース!”ロギンス&ジム・メッシーナの72年作品のカヴァー。ポイズンのような演奏が下手なバンドは、通常上手いか下手かがばれ易いカヴァーはあまり取り上げないのが通例だったが、彼らは恐いもの知らずでやってしまったようだ。が、しかし、しかしだ、予想以上に彼ら流に消化し、オリジナルをやっている時同様程度の“下手さ”で済んでいるところが、彼らのナイスなセンスの賜物といったところか。で、そのセンスであるが、彼らの場合「パーティー・ロック」という部類になってしまうし、まあ、それ以上でも、それ以下でもないわけだが、聴いている者を楽しませることを重視した演奏が出来る能力に関しては、超一流だったことがその「センス」であり、今回の作品の勝因であろう。とか言って、今更この曲を皆に薦める気にはなれないが、当時こういった曲が非常に多くの人々に楽しまれたという事実は無視できない。



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