Motley Crue
Biography

 80年代後半を代表するロックバンドの一つであるモトリー・クルーが、最大のヒットアルバム「Dr. Feelgood」を発表したのがこの89年。大成功を収めた彼らのロックサウンドは日本でも多くのフォロワーを生んでおり、短期間ながら“バッド・ボーイズロック”なる名称で認知されたムーブメントへのガンズ&ローゼス、エアロスミスと並ぶ音楽的・イメージ的貢献は、最早省みられることはないが記憶しておくべき事象であろう。翌90年、彼らはこの「Dr. Feelgood」のアルバムから、これまたヘヴィーな「Kick Start My Heart(27位)」、彼らにしては珍しく美しいバラードの「Without You(8位)」、軽快なミディアムナンバー「Don't Go Away Mad(Just Go Away)(19位)」、ポイズンあたりがやりそうなパーティー・ロック・チューン「Same O'l Situation(78位)」などヒットを次々と生み出した。続いて91年には「Decade Of Decadence(81〜91)」というベストアルバムをリリースし、そこからは「Primal Scream(63位)」と「Home Sweet Home(37位)」という2曲のセルフカヴァーヒットを生み出して健在振りを示したが、その後新作のレコーディングの際、メンバー達によりヴィンスが解雇される。この為新しいヴォーカリストのジョン・コラビを迎えて、94年に「Motley Crue(7位)」を発表するが、あまりにヴィンスと異なるタイプの場違いなヴォーカリストの人選により、大きく人気を失速させてしまう。その間ヴィンスはソロ作「Expose(13位)」「Carved In Stone(139位)」を発表していた為、昔からのモトリーファンはヴィンスの作品を聴きながら、ヴィンスのモトリー復活を祈るようになる。それを受けてかどうか、ヴィンスのモトリー復帰の時期は予想外に早く訪れる。早速「Generation Swine(97年)」、「Greatest Hits(98年)」を発表、シーンからも歓迎を受けた。特にGHに収録の新曲は健全なバンドの状態を示したかなりの力作になっていた。しかし、メンバーのセックス・ヴィデオが流出したり、暴力事件などのロックスター特有のゴシップネタも尽きず、そうこうしているうちにドラマーのトミー・リーは脱退してしまった。後任にランディ・カステロが加入した為大きな影響は無いかも知れないが、今後たとえ不安定でも活動が継続されることを望むファンは俺だけではあるまい。(奥村)


Hit List

'89 #6 Dr. Feelgood
 この頃のHM/HRの世界では、恐らく1、2位を競うであろう人気バンドだった彼らの、そのキャリアの中で現在のところ最大のヒットとなっているのが超へヴィーナンバーであるこの「Dr. Feelgood」だ。ヴィンス・ニールのシャウト、奇人ミック・マーズの凄いテクニカル且つ格好良いギター、色男ニッキー・シックスの重低音かますベース、パワフルなドラマーの教祖的存在(最近の言葉でいうと“カリスマ”)トミー・リーによる凄すぎる重圧ドラミング。これらの個性と、各種薬物からの脱皮が、この作品をここまで高めたのであろう。実際当時六本木のハードロック・カフェ等でも超ヘヴィローテーションで、この曲でどれだけ俺は頭を振ったきたか知れない。皆Tシャツとかも着てたし、その世界での影響力はこの曲のヒットを頂点に極まっていた(その辺が後に妙に恥ずかしい古臭さにつながるのかも、、、)。この曲を知らずして、1989年の洋楽シーンを語ろうとしている其処の貴方!!悪いことは言わない、この曲が持っていた当時のポテンシャルをじっくり考えた上で語りなさい!!と言ってしまいたいほど素晴らしい。必聴!!!



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