Metallica
Biography

 最近ではヴィジュアル担当にアントン・コービン(ジョイ・ディヴィジョンやデペッシュ・モード等ニューウェイヴ勢の写真で有名)を迎えるなど、メタルのイメージから離れていくメタリカ。そのせいかヘヴィメタルを支持するメディアやリスナーからの反発も強い。しかし元々このバンドにはクラシカルな様式美やパーティ・メタルに通じる部分はほとんどない。そんな彼らは81年、LAで結成された。スラッシュ・メタルと呼ばれる激しく速い曲調を持ち味とする音楽で、LAメタルとは違った流れを形成していったが、サードアルバム「Master Of Puppets」では緩急を付けた複雑な構成の曲が主体となり、もはやスラッシュ・メタルという表現が足枷になるほどに音楽的に成長した。88年にリリースされた「...And Justice For All」では曲調はさらに複雑になり、往年のプログレッシヴ・ロックに通じる展開も聴ける。そしてこのアルバムは初登場6位となり、メタリカは一気にメジャーな存在となっていく。その後はリリースするアルバムは企画盤以外全て1位、企画盤さえも全て2位という、文句なしに現在最強のロックバンドとして君臨している。(松本)


Hit List

'89 #35 One
 「...And Justice For All」の発表からやや遅れてリリースされた彼らにとって初めてのシングルには、7分を超える大作が選ばれた。ヘリコプターのSEから始まって、弾き語り調の静かな、しかし重苦しい雰囲気が続く。コーラスで盛り上がるかと思わせておいて再び静まり、実際に盛り上がるのは4分ほど経ってから。その後はたたみかけるようなリフ攻勢の後、スラッシュらしいスピード感で一気に突っ走り、最後まで長さを感じさせない。映画「ジョニーは戦場に行った」をモチーフにした(ビデオクリップにも使われている)、生きていくことへの絶望感と、救いのない現実。80年代も終盤には時代を反映して重い内容の曲が多くなるのだが、この曲はその典型例といえる。



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