'89 #25 My Brave Face
ベスト盤をはさみ約3年と、当時の彼としては最長のインターバルで発表された新作「Flower In The Dirt」からのファーストシングルで、エルビス・コステロとの共作。エレクトロニック・ポップ風の「Press ('86)」がうけなかったのに懲りたか、70年代全盛期やビートルズ時代をも彷彿とさせる、彼らしいサウンドに戻してきた。その才能を存分に発揮したポップなメロディ、イントロからサビまで全編にわたって効果的にはいるコーラス、シンプルな8ビートのギターサウンド...。こりゃ久々に大ヒット間違いなし!と期待したが、何と「Press」をも下回る惨敗ぶり(日本では結構ヒットしたのに)。これが売れなきゃどうするの? という感じで、実際これが現時点の最新TOP40ヒットとなっている。悲しいかな、時代は彼の新作をもう必要としていないようだ。彼はその後「Off The Ground ('93)」「Flaming Pie ('97)」、ライブ盤各種、そして昨年は、亡き妻リンダが生前薦めていたというロックンロール名曲カバー集を発表しているが、往年のヒットぶりには全く程遠い状況。あとはビートルズとして95年〜96年の一連のアンソロジー物のヒットが目立つくらい。グラミーの特別功労賞、英王室からのナイト爵位授与、芸術大学創立等々の名士的な取り扱いや、今世紀を代表するアーチスト・名曲といった企画でのみ話題になる度に「過去の人」感がさらに強調されてる気がする。(窪田)
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