Kix
Biography

 1981年(1979年説あり)にアメリカ南部メリーランド州西部の都市ハガースタウン(へガースタウン)で、フロントマンのスティーヴ・ホワイトマン(Vo)、コンポーザーのドニー・パーネル(B,Key,Vo)等を中心に結成されたツイン・ギターによる5人組。HM/HRバンドである彼らは早速1981年にファーストアルバム「Kix」でデビュー。クワイエット・ライオットあたりにも通じる明るいハードロック・サウンドで注目を浴びるも、ヒットチャートでの成功は手に出来なかった。そして1983年にはややポップ色を強めた印象のセカンドアルバム「Cool Kids」を発表。この作品からはヒットシングルこそ出なかったが、アルバムチャートで177位(6週エントリー)という健闘振りを見せた。その勢いで1985年にはサードアルバム「Midmite Dynamite(ラットを成功させたボー・ヒルがプロデュース)」を発表するが、商業的には失敗に終わっている。そして1988年に再起をかけ、トム・ワーマン等凄腕プロデューサー起用による意欲作である4枚目のアルバム「Brow My Fuse(最高46位、50万以上のセールス)」を発表。AC/DCの影響すら感じるヘヴィーなサウンドながら、見事にポップな味付けを施した内容で、当時ポイズンやモトリー・クルーなどのLAメタル勢の人気にも便乗するかたちではあったが、人気グループの仲間入りを果たした。そして1989年はその「Brow My Fuse」のロングセールスが続き(全米中を駆け巡ったクラブ・ツアーが好評だった為と思われる)、アルバムチャート60週間エントリーという記録を樹立、それまでの商業的な不振により抱えていた借金を弁済することが出来たらしい。尚この年は初来日もし、ベテランらしい熟練したライヴを見せた。(奥村)


Hit List

'89 #11 Don't Close Your Eyes
 デビューから既に8年が経過している上、この曲が含まれるアルバム「Brow My Fuse」の発売からも1年近く経過していたため(実は4枚目のカットだった)、チャートインした時は「ベテランバンドの遅咲きヒット」みたいな言われ方をしたものだが、そんな小さいことは言わないで欲しい素晴らしいパワーバラードだ。元々彼らはこの時期の売れるHM/HRバンドの中でもバラードを殆どやらない硬派なイメージが売りであった為、確かにバラードでのチャートインには、「お前らもか、、」的な印象こそ免れなかったが、コンポーザーでマルチプレイヤーのドニー・パーネルの懐の深さを感じないわけにはいかない力作である。多分これを今の若いリスナー達が聴いたら、シンセの音色なんかに恥ずかしく中途半端な古臭さをを感じるのだろうが、曲の構成やメロディーといった楽曲の根底部分を否定することは出来ないであろう。因みに「バーン!」な俺の当時の友人達の間では可也評判が良かった。

 その後彼らは「Don't Close Your Eyes」のヒットにより、フォリナーやナイト・レンジャーがそうであったように、バラードヒットを期待されるバンドになってしまった印象があったが、そういうニーズには応じないかのように、1991年には前作よりハードな5枚目のアルバム「Hot Wire(64位)」をリリース。KIXらしいハードで豪快なロックを聴かせ、HM/HRのカテゴリーでは成功を収める。しかし「Don't Close Your Eyes」で築いたポップ市場に対するアプローチがその後は無く、オルタナ・ムーブメントが広まる中、1993年ライヴ盤の「Kix Live」は一部のファンのみにしか受け入れられなかった。その後1995年には4年ぶりのオリジナルアルバム「Show Business」を発表するも、時は既にKixを受け入れず、特に商業的な面でのダメージは大きいものがあった上、何故かHM/HRのフィールドからも見捨てられた感じがあり、その後残念ながら「バーン!」でもお目にかかれない。



copyright (c) 1997-2004 by meantime, all rights reserved.
無断転載を固く禁じます。