Great White
Biography

 1982年LAでジャック・ラッセル(Vo)とマーク・ケンドール(G)が中心となり結成されたブルースを基調とした音を出す5人組ハード・ロック・バンドである彼らは、EMIより84年にアルバム「Great White(144位)」でメジャーデビューを果たす。これといった強烈なインパクトが無いバンドではあるが、持ち前のやや下品なが?陽気なメンバー達のナイスなキャラクターも手伝ってか徐々に人気を高め、キャピトルに移籍して86年に発表したセカンド「Shot In The Dark(82位)」では見事にHOT100入りを果たした。そして翌1987年3枚目の「Once Bitten(23位)」で人気を決定付ける。そこからは、全米ラジオ局リクエストでトップにランキングされた「Rock Me(60位)」と、「Save Your Love(57位)」という2曲のシングルヒットも生まれた。その勢いで88年、ジミ・ヘンドリックスやハンブル・パイ等のカヴァーを取り上げたライヴ盤「Recovery : Live!(99位)」も発表する。そんな追い風の中89年は彼らにとって正に「勝負の年」となった。アラン・ニーヴンとマイケル・ローディーをプロデュースに迎え、これから紹介する曲も含まれる、彼らの最成功作「Twice Shy」の制作をレドンド・ビーチのトータル・アクセス・スタジオという所で行ったのである。実際のリリースは春になった。(奥村)


Hit List

'89 #5 Once Bitten Twice Shy
 前作「Once Bitten」を制作している時からタイトルは決めていたという決まり文句。曲の方は70年代前期に活躍したブリティッシュロックバンドのモット・ザ・フープルの解散後、ソロに転向したイアン・ハンターが75年に発表したモノのカヴァーである。彼らはそれまでにもカヴァーを集めたライヴ・アルバムを発表するほどにカヴァー好きであるが、今回もそんな彼らのセンスを垣間見ることの出来る渋い選曲である。実際そんなことを気にせずとも充分に時代の音として楽しむことの出来る素晴らしいアレンジを施した秀作である。恐らくモトリー・クルーあたりがやれば、もっと一般的な周知がされたのであろうが、これといったタレント性の無い彼らが大ヒットさせたことも、また重要なことかもしれない。当然彼らのキャリアの中で最大のヒットとなっている。

'89 #30 The Angel Song
 1989年の秋という、この手のバンドがバラードを売るなら最善と思われる時期に、渋いチャートアクションに甘んじた、渋いバラードである。何というかこの曲、切るには「半端」であった。パワーバラードでもアンプラグドでもない「暗い」だけの作品であったためか、フィットする層が無かったのであろう。実際俺的にはジャパメタ(当時世界的な活躍も期待できた日本のヘヴィー・メタル・バンドの総称!?)のバラードっぽくて悪くはないどころか良いと思ったが、、、、。この曲の前に明るいロックの「Once 〜」のヒットがあったのにこれを持ってくるあたり、この手のバンドが90年代を迎えるには苦戦を余儀なくされるという予想から判断された消極的な販売戦略の賜物なのか?。「売るならもっと他の曲があったのに」と思ってしまう残念な作品。ここまで言っておいて最後には誉めちゃうけど、この曲のピアノのソロとギターのソロは結構シビれるので、機会があれば宜しくどうぞ。

 その後彼らはその「Twice Shy」から、渋いブルース調の「House Of Broken Love (83位)」を90年に入ってからヒットさせ、91年にはアルバム「Hooked(18位)」をヒットさせるが、シングル「Call It Rock'n Roll(53位)」が勢いを欠き、シングルチャートからは引退状態となる。そして92年にアルバム「Psycho City(107位)」、94年に「Sail Away(168位)」と着実に人気を失ったが、そんなことにもめげずに96年にベスト盤「Back To Back Hits」、同年ライヴ盤「Stage」、そしてヒットチャートなんかに関係なく99年、タイトルだけでお腹いっぱいな「Great Zeppelin−Tribute To Led」を発表。更に同年、ナイト・レンジャーのジャック・ブレイズとドン・ドッケンをプロデュースに迎えた久々のオリジナル・アルバム「Can't Get There From Here」を発表。CDNOWのホームページから内容を確かめたが、かなりの力作と見た。そんなわけで精力的な活動が今なお続いている。



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