TOP40 Music on CD 1955-2002 - Pat Downey (Authur)
(Pat Downey Enterprises)
以前
テンプテーションズのCDを紹介したときに「シングル・バージョンの鬼のような人がいて、分厚いガイド本を出している。」と書いたことがあったが、その本の最新版が先日発売された(画像は前回のエディション)。
1955年以降に生まれたすべてのTOP40ヒット(「Cashbox」誌が基準と言われているが、同誌でTOP40入りしていない曲も含まれているので実際のところは不明)について、アメリカで発売されているどのCD(シングルCDを除く)に収録されているか、そしてどのCDが“正しい”シングル・バージョンなのかが延々とリストアップされているこの本の存在を数年前に初めて知ったときは、ちょっとした衝撃を覚えたものだった。一つ一つのCDに「これはシングル・バージョン」「LPバージョン」「どっちでもない。」「シングル・バージョンに似せてエディットしているが偽物。」など一刀両断のコメントがつけられていて、著者のこの“道”にかける情熱がひしひしと伝わってくる。
元々私はあまりシングル・バージョンに拘る方ではないのだが、世の中にはシングル・バージョンのみを捜し求めているマニアも結構いて、この本をCDコレクトの絶対基準としている人も少なからず存在する。この本で「大丈夫」と書かれないと不安で購入できないため、米国以外で出たCDには手が伸びないし、米国盤もこの本の最新版で取り上げられるまでは恐くて購入できないという重度の“Pat Downey依存者”が。
そんなこともあって私は密かにこれを「悪魔の本」と呼んで敬遠していたのだが、今回は誘惑に負けてついに購入してしまった。世界中のコレクターの熱意に応えるように、非常識に分厚くなってしまった本版(第9版)のボリュームは約1,200ページ。2002年12月までのTOP40ヒットが取り上げられているので、オールディーズ愛好者だけでなく「最新ヒットをどうやったら効率的に集めることができるか?」というタイプの音楽ファンにも重宝する一冊だと思う。
但し、近年のヒットは“正しい”シングル・バージョンの認定が困難となっているせいか、各CD収録曲の演奏時間を表記するのみにとどめており、往年の“切れ味”に欠ける(明らかにシングルと違うバージョンに何のコメントも付けられていないのは、かなり不親切)。またこの本の影響もあってか以前のように変なバージョン(オリジナルに似せた再録とか、オリジナル・シングル発売当時、ラジオにかけてもらい易くするためレーベルに表記した実際の演奏時間より短いタイムを鵜呑みにして、それに合わせてCD用に音源をエディットしてしまったという、そそっかしい“偽シングル・バージョン”など)が発売されているケースは目に見えて減っており、かつてのスリルのようなものは薄れてしまっている。それだけ“影響力のある”ガイド本であるということではあるのだが。。
この本によると「2002年末現在米国内でCDアルバムに収録されていない1955年〜2002年のTOP40ヒットは330曲ある」と書いてあるが、実際に数えてみるとそれ以上ありそう。ともかく年代別にリストしてみたので、チャートマニアの方はどうぞご一読を。
1955年〜1959年(103曲)
1960年〜1969年(141曲) うちCameo/Parkwayレコード57曲
1970年〜1997年(91曲)
内容等詳細(発売元のサイト)