HAVE YOU EVER loved
Foster's (or Warren's) hits so much?




2. 70年代のFoster

2-1.ミュージシャンとしての活躍

前章をうけ、彼がMusicianかArrangerのみで参加した曲を、(70年代以外も含め)まずリスト・アップしてみましょう。TOP10ヒットだけでも、下記のように10曲あります (Fig. 1)。

Fig. 1: ミュージシャンとしてのFoster's TOP10ヒット
No Song Artist Pos Dbt date S P A M
1 Dream Weaver Gary Wright 2 76/01/03       M
2 Love Is Alive Gary Wright 2 76/04/17       M
3 Here You Come Again Dolly Parton 3 77/10/15       M
4 Boy From New York City Manhattan Transfer 7 81/05/23       M
5 Turn Your Love Around George Benson 5 81/10/24       M
6 Baby Come To Me Patti Austin w/ James Ingram 1(2) 82/04/24       M
7 Heartlight Neil Diamond 5 82/09/11       M
8 Girl Is Mine Michael Jackson w/Paul McCartney 2 82/11/06     A M
9 That's What Friends Are For Dionne Warwick 1(4) 85/11/09       M
10 On My Own Patti LaBelle & Michael McDonald 1(3) 86/03/22       M
※表中の項目の説明(以降の表でも共通)
Pos:最高位を示します。またPos 1における()内の数字は、1位の週数です。
Dbt_date:HOT100登場日を示します。
S・P・A・M:各々、Songwriter, Producer, Arranger, Musicianとしてのクレジットを示します。

バラード以外の曲など「これも彼が参加してたの?」という感じの曲もありますね。それでも、しっかりNo1ヒット3曲に参加してるあたりがすごい。大御所同士のテンポラリな共演に、お呼びがかかることが多かったようです。Gary Wrightの2曲のNo2ヒットも渋い。まだチャート・キャリアの浅い76年初頭にして、musicianクレジットのみながら、こんな大ヒットに顔出してるあたりも、彼のその後の非凡な活躍ぶりを窺わせます。

2-2. クレジット別のヒットのあゆみ

 それでは、彼のクレジット別の初ヒットをざっとあげてみましょう (Fig. 2)。これがそのまま、彼の70年代の歩みの抜粋でもあります。

Fig. 2: クレジット別のFoster's初ヒット
No Song Artist Pos Dbt date S P A M
1 Wildflower →初ヒット,初TOP40,初TOP10 Skylark 9 73/02/17       (M)
2 You →Musician初ヒット,初TOP40 George Harrison 20 75/09/20       M
3 Dream Weaver →Musician初TOP10 Gary Wright 2 76/01/03       M
4 Sherry →Producer初ヒット Keane Brothers 84 76/11/13   P    
5 It's A Laugh →Producer初TOP40 Daryl Hall And John Oates 20 78/08/26   P A M
6 Got To Be Real →Songwriter初ヒット,初TOP40 Cheryl Lynn 12 78/12/02 S      
7 After The Love Has Gone →Songwriter初TOP10 Earth Wind & Fire 2 79/07/07 S   A  


彼のチャート・ヒストリーは、彼自身が在籍したバンドSkylarkのデビュー・ヒットで幕をあけます。いきなりTOP10の大ヒットで、その後2ndアルバムも出しますが、ヒットにはつながらず、バンドは約3年で解散と、典型的な1発屋でしたが。このWildflowerは彼の作曲でもプロデュースでもなく、いわばMusicianとしての関与のみで、曲調も、その後の彼らしさは殆ど見受けられない、やや暗めで地味な曲です。(つのだひろの"メリー・ジェーン"によく似てる。)私も正直あまり好きな曲ではありません。
その後、LAのスタジオ・シーンに身を投じた彼は、長年のアイドルだったBeatlesの、元メンバー Ringo Starrのアルバム・レコーディングに、早くも74年に参加("Goodnight Vienna")。続いてGeorge Harrisonの"Extra Texture"にも参加し、上述の裏方としての最初のチャート・ヒットを生みました。他にも、この頃の彼は既に、Barbra Streisand、Rod Stewartなどのビッグ・ネームのヒット・アルバムに、アルバム収録曲のみながら、多数参加しています。興味のある方は、ぜひお持ちのアルバムのクレジットを眺めてみては。
さらに彼は、Georgeの仕事でのセッション・メンバーで、Attitudes というホワイト・ファンク系のバンドを結成し、76-77年にかけて2枚のアルバムを出しましたが、大きな成果はないまま(シングルヒットも1曲でたが、最高位94位..)、バンドは自然消滅し、彼は次に、プロデュース業へ活動の場を求めます。当初は、ヒットにも恵まれませんでしたが、78年に上記のHall and Oatesの曲やAlice Cooper の"How you gonnna see me now" (78年12位)と、ポップ・ロック系でスマッシュ・ヒットを出し、注目され始めます。キワモノ的な趣もあるAlice Cooperを、アルバム1枚にしろフル・プロデュースしたというのは、かなり意表をつきますね。但しまだあまりFosterらしい色は出ていませんが。Hall and Oates は、Fosterと組んで計2枚のアルバムを出した後、Fosterのもとを離れ、セルフ・プロデュースした最初のアルバムから、"Kiss on my list"(81年No1)が大ヒット。そこからはもう怒涛の快進撃で、80年代に史上最強デュオとして一世を風靡しますが、そんな彼らの大ヒット曲にも、Fosterの影響は明らかに見うけられます。何といっても、8ビートのピアノ連打リフは、Fosterの十八番ですから。

プロデュースしても曲は殆ど人に書かせてる最近とは逆に、曲は書いてもプロデュースはしない(まださせてもらえない?)ことも珍しくなかった当時、彼の書いた曲の初ヒットは、これもバラードではなく、TOTOのDavid Paichとの共作による上記のファンク・ナンバーでした。EarthWind&Fireの"Let's groove"と共に、Dreams Come Trueの"決戦は金曜日"の元歌としても有名なこの曲は、歌手が殆ど一発屋だったにもかかわらず、いまだにダンス・クラシック・ファンには根強い人気の定番曲です。Father MCの"I'll do 4 you"(91年20位)にもサンプリングされました。
そして79年、希代の名曲"After the love has gone"が生まれます。高度な音楽性に裏打ちされた、ドラマチックな展開、重厚なストリングス・アレンジ、ポップなメロディーと裏腹な斬新な転調の連続、まさにFosterサウンドの典型かつ一つの頂点でもあるこの曲で、彼は共作者 Jay Graydon, Bill Champlin (後にChicagoに加入)と初のグラミー賞をも手にしました。(Best R&B Song。Song of the yearにもノミネート。)この曲も、Master Pがノン・クレジットで流用してましたね。
※尚、ほんとは、この曲などを題材に、Fosterサウンドの転調やメロディー・ラインの特徴の分析結果なども、譜面つきでのせたかったのですが、今回は割愛しました。
(理由:(1)実際に曲書いたり、楽器を演奏する人じゃないと、理解できない内容なので、興味をもって読んでくれる方が少なそう(2)私のDTPスキル的に、楽譜イメージを取込んで原稿内にレイアウトするのが困難 (3)権利者の許可なく譜をのせるのが、やや心配)





1. はじめに..
2. 70年代のFoster
3. 80年代前半のFoster
4. 80年代後半のFoster
5. 90年代のFoster
6. 補足
6-1. Foster'sヒット全曲リスト
6-2. Warren'sヒット全曲リスト





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