Nov-Dec, 1991

1991/11/16付 No.2 (初登場) 最高位2位、33週
Death Certificate / Ice Cube
N.W.A.脱退後、ソロでアルバムとミニアルバムを1枚ずつ出して、これがフルアルバム2作目。“10時10分の眉毛”がトレードマークの彼はまだこの頃は元N.W.A.のチンピラの影を引きずっていたが、単なる武闘派ではなく、社会的な鋭い視線を交えたライムで“こいつはひと味違う”とも評されており、どちらかと言えば古巣のN.W.A.よりはパブリック・エナミーなどに近い存在だった。
この年の7月には映画「Boyz N The Hood」に初出演を果たしており(名演!)、それも知名度アップ+彼のキャラクターの確立に役立った。

1991/11/16付 No.3 (初登場) 最高位2位、54週
Too Legit To Quit / Hammer
前作が社会現象的大ヒットになってしまっただけに、本作でどう出るかは本当に苦労しただろう。名前から“MC”を外して単なるハマーになっての勝負作。結果的には、歌モノはよりソウルフルに、ダンス物はより派手に、と、前作のパーティ路線を踏襲しながら、それを音楽的に少し本格派にレベルアップするという方向に出た。基本的にその狙いは間違ってなくて、内容的には割と聴ける作品に仕上がった。「2 Legit 2 Quit」(5位)しかヒットしなかったがゴスペル隊をフィーチャーした「Do Not Pass Me By」なんてけっこういい出来だ。しかしやはり干される運命にあった彼はさーっと人気を落し、本作が最後のトップ10作となる。後に破産のニュースが落ち目感に追い討ちをかけた。
「2 Legit〜」とほぼ同じ時期にヒットした「Addams Groove」(7位)は「The Addams Family」サントラからのヒットで、本作には未収録。

1991/11/16付 No.9 (6週目でTop10入り) 最高位1位、252週
Nevermind / Nirvana
米ロック史上のマイルストーンとされる超重要作。ワシントン州の小都市アバディーンのロックバンド、ニルヴァーナのメジャーデビュー作。“グランジ”や“オルタナティヴ・ロック”というジャンルを一気に世に広め、“殺伐”というキーワードをメディアに溢れさせた。ブレイクのきっかけとなったのはシングル「Smells Like Teen Spirit」(6位)だが、英語ネイティブにも何を歌っているのか聞き取れないため、MTV主催で歌詞聞き取りコンテストなんてアホな催しもあった。シングルは他に「Come As You Are」(32位)がヒット。
90年代のベストアルバム投票なんてのがあれば必ずトップ付近にランクされていたが、年を経るに従ってオールタイム投票物でも首位付近にランクされることが多くなった。

1991/11/13付 No.10 (初登場) 最高位10位、48週
The Sky Is Crying / Stevie Ray Vaughan & Double Trouble
90年8月に他界したスティービーの未発表曲集。変なボツ音源などではなく、アルバム用にレコーディングされながらも全体の雰囲気に溶け込まないからと収録の見送られた曲が中心で、兄のジミー・ヴォーンが丁寧に編集しているので、演奏、曲、音質いずれもクオリティは非常に高い。冒頭からめちゃくちゃパワフルなので、変にセンチメンタルな気分で接すると圧倒される。スティービーの存在を神格化させるのに貢献した秀作。

1991/11/30付 No.4 (初登場) 最高位4位、72週
We Can't Dance / Genesis
これで5作連続のトップ10入りとなるジェネシス。今回も「No Son Of Mine」(12位)「I Can't Dance」(7位)「Hold On My Heart」(12位)「Jesus He Knows Me」(23位)「Never A Time」(21位)とシングルヒットを量産した。フィル・コリンズのソロと何ら変わらない奇麗なAORバラードから、思い出したようにプログレしてる曲まで、作風は変わっていない。この後ライヴやらベストやらをやたら多発し、フィルは96年に脱退。バンドは新ボーカルを迎えるが、全然売れていない、

1991/12/7付 No.1 (初登場) 最高位1位、97週
Achtung Baby / U2
90年代のU2は実験的な試みを繰り返しながら、どんどん巨大な存在になっていった。その第一歩となるのがこの作品で、80年代からずっと彼らを追いかけてきたファンは本作ぐらいから戸惑いをもってU2作品に接するようになる。しかし一般には広く受け入れられ、彼らにとって「The Joshua Tree」に次ぐベストセラー作品となった。「Mysterious Ways」(9位)「One」(10位)「Even Better Than The Real Thing」(32位)「Who's Gonna Ride Your Wild Horses」(35位)がヒット。

1991/12/14付 No.1 (初登場) 最高位1位、117週
Dangerous / Michael Jackson
毎度毎度爆発的に売れないと“失敗作”の烙印を押されてしまうというプレッシャーに悩まされているであろうマイケル・ジャクソン。4年ぶりの作品は製作にテディ・ライリーを全面的に迎え、700万枚を売る大ヒットで無事に重責を果たした。しかしこれまでの“マイケルのキャラ”で押し通す作風から、いかに流行のR&Bサウンドにマイケルのキャラを溶け込ませるかに力点の置かれた本作で、マイケルのアーティストパワーの後退を露呈させてしまった作品でもある。「Black Or White」(1位)「Remember The Time」(3位)「In The Closet」(6位)「Jam」(26位)「Heal The World」(27位)「Who Is It」(14位)「Will You Be There」(7位)がヒットしたが、この時期に7曲のヒットというのは別格。流石。美メロバラードの「Heal〜」は売れなかったが、気張らずに優〜しく歌うのがこの時期のマイケルにとても似合ってて素晴らしい仕上がり。

<Previous ▲Index >Next