Aug-Dec, 1984

1984/8/4付 No.8 (5週目でTop10入り) 最高位6位、34週
Ghostbusters / Soundtrack
ダン・エイクロイド、ビル・マーレー主演の大ヒットコメディのサントラ。ポップス系の複数アーティストが参加するオムニバス形式だが、レイ・パーカーJr.の主題歌「Ghostbusters」(1位)が大ヒットした他にはヒットは続かなかった。その「Ghostbusters」もヒューイ・ルイスのパクりだと訴えられたり、この曲を再収録して年末に出した自身のオリジナルアルバム「Chartbusters」は全然売れなかったり(60位)と、実はキャリアの下り坂への分岐点となってしまった感が強い。

1984/8/11付 No.9 (9週目でTop10入り) 最高位3位、106週
Private Dancer / Tina Turner
60年代から70年代初頭にかけてアイク&ティナ・ターナーという夫婦デュオで活動したティナ・ターナーの再デビュー作。私生活では相当苦労人のようで、自伝が映画化されたほどだが、これから数年は彼女の全キャリアを通じて、商業的に最も華やかな活躍が続く。アル・グリーンのカバー「Let's Stay Together」(26位)、「What's Love Got To Do With It」(1位)「Better Be Good To Me」(5位)、ダイアー・ストレイツのマーク・ノップラー作「Private Dancer」(7位)「Show Some Respect」(37位)と連続ヒット。

1984/8/25付 No.10 (40週目でTop10入り) 最高位8位、105週
Break Out / Pointer Sisters
この時点で10年以上のキャリアがあり、12枚のアルバムをチャートインさせてきたポインター・シスターズにとって最大のヒットであり、唯一のトップ10アルバム。オークランド出身の4人姉妹で、レトロでノスタルジックな歌を売りにする変わったグループだったが、メンバーが一人抜けて70年代末から普通のポップスをやるようになった。ここからは「Automatic」(5位)「Jump (For My Love)」(3位)「I'm So Excited」(9位)「Neutron Dance」(6位)とダンス・ポップ系の曲が連続ヒット。

1984/9/8付 No.10 (2週目でTop10入り) 最高位5位、34週
1100 Bel Air Place / Julio Iglesias
スペイン出身の世界的大スター、フリオ・イグレシアスのアメリカでの唯一のトップ10ヒットアルバム。基本的にはスペイン語で歌う人なのでこれまでアメリカではほとんど受け入れられずに来たが、本作はウィリー・ネルソンとのデュエット「To All The Girls I've Loved Before」(5位)、ダイアナ・ロスとのデュエット「All Of You」(19位)を携えた明らかなアメリカ進出仕様。そのお陰でしっかり売れたが、作品の質、評価としては特に彼の代表作というほどではない。

1984/10/6付 No.9 (22週目でTop10入り) 最高位9位、62週
Eddie And The Cruisers / John Cafferty & The Beaver Brown Band/Soundtrack
映画のサントラ兼ジョン・キャファティのデビュー作。ジョンの歌い方やバンドの佇まい、その音楽性などあらゆる面でブルース・スプリングスティーンの小型版だと言われた。しかし実はバンド結成は1972年にまで遡り、スプリングスティーンとはほぼ同期にあたる。「On The Darkside」(7位)「Tender Years」(31位)がヒット。この後もいくつかヒットを出したが(何故かサントラ絡みが妙に多い)、本作を越える規模のヒットは出せなかった。

1984/10/6付 No.10 (58週目でTop10入り) 最高位8位、168週
Madonna
チャートインからまる1年以上をかけてようやくトップ10入りしたマドンナのデビュー作。まだニューヨークから出てきたルックス重視のダンス・ポップ系アーティスト、ぐらいの存在だったが、実は評論家筋ではこのアルバムは評価が高い。かなり後までコンサートのハイライトとして歌われ続ける「Holiday」(16位)、名曲「Borderline」(10位)、「Lucky Star」(4位)がヒット。この頃は勝手にシンディ・ローパーとライバル関係に位置付けて比較したりなんていう随分乱暴な見方もされていた。

1984/10/20付 No.7 (5週目でTop10入り) 最高位4位、40週
The Woman In Red / Stevie Wonder/Soundtrack
神憑かり的に傑作を次々に生み出すピークは明らかに過ぎたものの、1年半毎ぐらいに新作を出し、それがコンスタントにトップ5ぐらいには入っていた安定期のスティービー。今回はサントラなので変則的な作りで、ディオンヌ・ワーウィックが半分ぐらいの曲に参加している。「I Just Called To Say I Love You」(1位)「Love Light In Flight」(17位)がヒット。前者は80年代以降のスティービーの“愛と平和の使者”的イメージを良くも悪くも決定づけた。

1984/11/17付 No.8 (5週目でTop10入り) 最高位4位、31週
Volume One / The Honeydrippers
ロバート・プラント、ジミー・ペイジ(共に元レッド・ツェッペリン)、ジェフ・ベック、当時売れっ子プロデューサーだったナイル・ロジャースという超大物4人によるお遊び的ユニットの唯一のミニアルバム。5曲入りで非常に短い。60年代以前の曲をノスタルジックにカバーする、ジャジーな雰囲気の作品で、このメンバーでこんなことをやるか!と意表を突かれた。しかし全般にギターの音は非常に控えめで、ペイジとベックがどこまで参加してるのかは不明。「Sea Of Love」(3位)「Rockin' At Midnight」(25位)がヒット。

1984/11/24付 No.6 (5週目でTop10入り) 最高位5位、51週
Big Bam Boom / Daryl Hall & John Oates
ホール&オーツはこれで4作連続のトップ10入り。今回はかなりダンス/ロック色を強く打ち出した作品で、テクノ〜ニューウェーブから影響を受けてシンセや打ち込みを前面に出した音作りはいかにも80年代的。「Out Of Touch」(1位)「Method Of Modern Love」(5位)「Some Things Are Better Left Unsaid」(18位)「Possession Obsession」(30位)がヒット。

1984/11/24付 No.9 (14週目でTop10入り) 最高位9位、86週
Suddenly / Billy Ocean
カリブ海の小国トリニダード出身、ロンドン育ちのビリー・オーシャン。70年代末にイギリスでヒットをいくつか出し、アメリカに移住後はR&Bチャートで小ヒット。その後一気にメインストリームで大ブレイクしたのが本作。非常に音がタイトでシャープな印象を受けるのは裏方のロバート・ジョン・マット・ランジの力か。「Caribbean Queen」(1位)、マット・ランジ色の強い「Loverboy」(2位)、地味渋な佳曲「Suddenly」(4位)、「Mystery Lady」(24位)がヒット。

1984/12/1付 No.10 (27週目でTop10入り) 最高位4位、72週
17 / Chicago
70年代前半には5作連続1位という圧倒的人気を誇ったシカゴも、80年をはさむ数年はすっかり低迷し、シングルもアルバムも売れなくなっていた。それが「16」で復調の兆しを見せ、本作で完全復活。初期の社会派ブラスロックバンドではなく、AORバンドとして。通算12枚目のトップ10ヒットで、シングルは「Stay The Night」(16位)「Hard Habit To Break」(3位)「You're The Inspiration」(3位)「Along Comes A Woman」(14位)がヒット。だんだんバラードしか売れなくなるが、本作ではまだロックっぽい曲とのバランスがとれていた。

1984/12/8付 No.9 (2週目でTop10入り) 最高位4位、28週
Arena / Duran Duran
デュラン・デュラン、この2年間で4枚目のトップ10ヒット。彼らはルックスの良さを武器にMTVのお陰でビッグになり、ライヴで地道に人気を集めたわけではない、非実力派だと陰口を叩かれることが多かったが、それへの彼らの返答であろう、ライヴアルバム。この手のグループがライヴ盤を出すこと自体珍しいし、ライヴ盤がこれだけ売れるのも数年に一度ぐらいしかないことで、いかに彼らの人気が凄まじかったかを物語る。新曲として「The Wild Boys」(2位、ライヴではない)を収録。

1984/12/8付 No.10 (2週目でTop10入り) 最高位1位、108週
Like A Virgin / Madonna
前作では "another girl" だったマドンナが "the only one" へと飛躍した作品。日本を含む全世界で、本作をもって一気にトップアイドル、セックス・シンボルの座に君臨した。ニューヨークのクラブ・サウンドをメインストリーム・ポップ風に味付けした作品として前作と並んで評価が高い。「Like A Virgin」(1位)「Material Girl」(2位)「Angel」(5位)「Dress You Up」(5位)がヒット。順番的には「Material〜」の後に「Crazy For You」(1位)がヒットしているが、サントラからのヒットのため本作には未収録。

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