LESSON6: 

Damn Yankees
Roberta Flack
House Of Pain
Duran Duran
Lisa Loeb & Nine Stories
Sophie B.Hawkins
Garbage
Mark Morrison
Big Punisher
Foo Fighters


But I won't cry for yesterday
There's an ordinary world
Somehow I have to find

- Duran Duran Ordinary World



1990


"High Enough"
-Damn Yankees (#3)

いいねぇ。こういった伝統芸能バンド。もう最後はみんなで汗だくになって合唱したくなっちゃうもんね。、、、と馬鹿にしてはいけません。元ナイトレンジャーのジャック・ブレイズと元スティックスのトミー・ショウが在籍するスーパーバンドです。ヒットの規模はこの曲に劣るが、よりスケールの大きくなった(要は大袈裟)「Where You Goin' Now」(92/#20)も超名曲。1990年という年は全米音楽シーンにとって、産業ロックバラードと、意味不明ダンスポップと、漂白ソフト系R&Bの当たり年だったように思うのだが、逆にそうだからこそ今聴いてみて懐かしさと一遍の哀愁を感じるんDA.YO.NE.。



1991


"Set The Night To Music" -Roberta Flack with Maxi Priest (#6)

グラディス・ナイト、ティナ・ターナーらと同世代の1939年生まれのロバータ・フラックお婆ちゃん。彼女にとってこの曲は実に1978年の「The Closer I Get To You」以来実に13年ぶりのトップ10ヒットとなった。なんといっても凄いのがこの時点で彼女は52歳だということ(しかしティナのほうは55歳で「I Don't Wanna Fight」(93/#9)をトップ10ヒットさせてるのでもっと驚き)。その歌声からはぜんぜんそんな感じはしないが。この曲は前年「Close To You」(90/#1)をNo.1ヒットさせた男性レゲエシンガーであるマキシ・プリーストとのデュエット。秋の夜長にぴったりなロマンティック・ラヴ・バラードで、超色物感の強かったマキシがこの曲ではソウルの女王をナイスエスコートしている。


1992


"Jump Around" -House Of Pain (#3)

誰だよ、「負けろ!負けね!」って聴こえるって言ったヤツ。それ以降真面目にこの曲聴けなくなったぢゃないか。ハウス・オヴ・ペインはアイリッシュ系アメリカ人エヴァーラストとダニーボーイ、ラトヴィア人のDJリーサルからなる北国系ラップトリオ。"悲鳴"という飛び道具(この悲鳴は、プリンス「Gett Off」(91/#21)の冒頭という説あり)まで登場したこの絶叫ラップは、当時空前の"JUMPブーム(笑)"だったことも手伝って、ミリオンヒットを記録した。その後グループは解散し、DJリーサルはリンプ・ビズキットに入り、エヴァーラストはソロに転向しアコギ1本で自らの辛い人生経験を吐露する歌モノ「What It's Like」(99/#13)をヒットさせている。サイプレスヒルのDJマグスがバックアップしてたことや後の彼らの動向からもわかるように、黒人というよりむしろ白人に多くの影響を与えたグループ。



1993


"Ordinary World"
-Duran Duran (#3)

変わることだけが果たしていいことなのだろうか。変わらない幸せだってあるはずだ。変わってはいけないものだってあるはずだ。まったく新しい世界だけが果たして理想の世界なのだろうか。普通の世界だって多くの人にとって幸福なはずだ。昨日までと変わり映えしないありきたりな世界だって。ちょっぴり下手だけど、サイモンが一生懸命歌ってるエンディングは感動モノ。面白いことにちょうどこの頃ディズニー映画『Aladdin』のテーマ「A Whole New World」(93/#1)がヒットしていたが、「普通の世界」VS「まったく新しい世界」では後者に軍配が上がった。・・・・・・アメリカではね。



1994


"Stay (I Missed You)" -Lisa Loeb & Nine Stories (#1)

エターナル(94/#19)、ジョデシ(92/#41)、シェイクスピアーズ・シスターズ(92/#4)、U2(94/#61)と数多くの「Stay」がヒットした90年代だったが、その中で最高のヒットを記録したのが当時まだ無名だったリサ・ローブ&ナインストーリーズの「Stay」。この曲は映画『Reality Bites』のサントラからのヒットだが、リサがこの映画の主演俳優であるイーサン・ホークとたまたま友人だったことで、彼に依頼を受けてサントラに楽曲を提供、これがレコード会社にもウケてシングルカットされ、なんと3週連続1位のビッグヒットとなった。彼女の"めがねをかけたHな女教師"といったコスプレ風ビジュアルは当時かなり衝撃的だった。基本はバラードだが、なぜか急にテンポが速くなったり単語数が多くなる中盤あたり、カラオケマニアが好みそうなポイント多し。


1995


"As I Lay Me Down" -Sophie B.Hawkins (#6)

ふんどし一丁のPVで世間を騒がせた「Damn...I Wish I Was Your Lover」(92/#5)の一発で終わるかと思われた女性ボーカリスト ソフィーBホーキンスのめでたい2発目のビッグヒット。この曲にはふんどしの頃の面影はなく、聴くだけで安らかな気持ちになれるあたたかい春の陽射しのようなミドルチューン。弁護士の父と作家の母の間に生まれただけあってちょっとインテリっぽいが、当時のシングルのジャケが看護婦のコスプレっぽかったりして実際のところ何がしたいのかよく分からない(・・・と「看護婦」とか「コスプレ」とかばっか言ってるとマニアと思われそうなので以後自粛(笑))。


1996


"Stupid Girl"
-Garbage (#24)

ニルヴァーナ『Nevermind』、スマパン『Siamese Dream』、ソウル・アサイラム『Let Your Dim Light Shine』、ソニック・ユース『Dirty』などを手がけたブッチ・ヴィグが自らドラマーとして参加するバンド。シャーリー・マンソンの小悪魔風なヴォーカルも魅力的。「サンプリング主体の音は時にはゴミのように聴こえるかもしれないが、自分らはそんなゴミをも音楽に変える」、といったヴィグ先生の意気込みがバンド名によく表れている(ちなみにこの曲のドラムループはクラッシュの「Train In Vain」のもの)。「Queer」、「Push It」、「I Think I'm Paranoid」などメジャーな曲の多いガービッジだが、残念ながらトップ40ヒットとなったのはこの曲と「#1 Crush」(Air 96/#29)のみ。


1997


"Return Of The Mack" -Mark Morrison (#2)

UKソウルというと本当にUKだけで終わってしまうアーティストが多いんだが、全米でも売れた数少ない成功者がこのマーク・モリソン。とはいえまともにヒットしたのはこの曲のみ。なかなかよく出来たフロア仕様のトラックに、マークの軟派なボーカルが見事マッチした名曲。彼はこの曲のヒット中にスタンガンを使って警官を脅したとして逮捕され服役、出所したと思ったらまた逮捕、なんか21世紀入っても誘拐罪やら窃盗罪やらで逮捕されており、もう何回逮捕されているのか誰も把握していない。で、出所するたびに「♪Return Of The Mack〜」とか歌ってんのかな。笑えるなぁ。このシングルではアップで彼が手錠を見せびらかしてるんだけど、こうなるともはや人生全てがネタに思えてくる。



1998


"Still Not A Player"
-Big Punisher feat. Joe (#24)

おそらく太りすぎが起因したと思われる心臓発作によりわずか28歳でこの世を去ってしまったラティーノ・ラッパー、ビッグ・パニッシャー。彼のポップチャートでの最大のヒットがこの曲。21世紀になってようやくポップス・リスナーにも認知されたファット・ジョーの子分である。しかし後輩とはいえ、どう考えてもファット・ジョーより彼のほうがスキルがあったのは誰の耳にも一聴瞭然で、そんなわけでファット・ジョーはパン亡き今彼のことを一生羨ましく思うハメになってしまった(Jealous Ones Still Envy)。そんなことはどうでもいいとして、この曲は太ってないほうのジョーが自身の曲「Don't Wanna Be A Player」(97/#21)をサビで歌う、ちょっと反則かつ販促気味なパーティーチューン。ビッグ・パンの軽快でコミカルな一面がよく窺える1曲。



1999


"Learn To Fly"
-Foo Fighters (#19)

いや、あのビデオはご愛嬌として。「生きてるって実感するような何かを探してるんだ」と訴えかけてくるこの曲は、まさに多くの人が新生活を始める(Learn To Fly)この時期にぴったりかも。春特有の躍動感を曲で代弁してくれたかのような「Learn To Fly」は、バンドの3枚目のアルバム『There Is Nothing Left To Lose』からのヒット。他に「This Is A Call」(Air 95/#35)、「Big Me」(Air 96/#13)がトップ40ヒット。当初メンバーの入れ替わりが激しく、結果としてデイヴ・グロールのマルチぶりばかりが目立ったフーファイ。デイヴを本当に空へ羽ばたかせたいのなら、もうそろそろ彼の履歴書から「元ニルヴァーナのドラマー」の1行を削除させてあげてもいい頃じゃないかな。





 

copyright (c) 2003 by meantime, all rights reserved.
無断転載を禁じます。