LESSON2: 

Roxette
Amy Grant
Mary J.Blige
Tevin Campbell
Brandy
Alanis Morissette
Natalie Merchant
Az Yet
K-Ci & JoJo
Eagle-Eye Cherry


they say I must be one of the wonders
of god's own creation
and as far as they see,  they can offer
no explanation

- Natalie Merchant Wonder



1990


"It Must Have Been Love"
-Roxette (#1)

女Vo.マリー・フレデリクソンと男Vo.ペール・ゲッスルの二人組。スウェーデン出身。元々この曲はクリスマスソングとして書かれたが映画『プリティ・ウーマン』に使われるということでリメイクされた。だから「涙のクリスマス」と「愛のぬくもり」という2つの邦題があるというわけ。それにしてもロクセットの魅力はペールの書く楽曲の素晴らしさもあるが、やっぱり二人ともメインでボーカルを取れるところだよなぁ。マリーがメインのこの曲なんかうまくペールが引き立て役に回ってるし、「Joyride」(91/#1)はその逆でペールのメインに絡むマリーが最高。



1991


"Baby Baby" -Amy Grant (#1)

コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック略してCCM。まあどんな音楽かというと要は神への賛美や感謝を歌ったものがメインなのだが、この人はそういった世界の音楽とポップスとの掛け橋になったという意味ですごく重要なアーティスト。彼女は80年代にもピーター・セテラとの曲がヒットしたりしたが、実質のブレイクは91年に発売されたアルバム『Heart In Motion』とこの曲によるところが大きい。この曲は生まれて間もない自分の娘への愛情を歌にした、音にも歌詞にもその感情がめいっぱい表現された愛くるしい曲。でも油断してると最後マイナーキーに転調したりしてなかなか侮れない。今はカントリーシンガーであるヴィンス・ギルの奥さん。



1992


"Real Love"
-Mary J.Blige (#7)

ヒップホップソウルなんて言葉が巷に溢れ出したのはたぶんこの「Real Love」、そしてこの人が音楽シーンに登場してからでなかったかと思う。サンプリング主体のヒップホップ・ビート上で彼女のソウルフルなボーカルが気持ちよさそうに泳ぎまくるこの曲はヒップホップが好きと言う連中は絶対避けて通れない。ビートに対して神経質なヒップホップ好きを唸らせたこの革新的なドラムパターン、延々そのドラムをおかずに5分、10分と聴いていたいような。ところで、直接この曲では参加していないが、アルバム『What's The 411?』全体を通して制作に携わったショーン・パフィ・コムズはこの仕事だけで充分殿堂入りしていいだけの価値があると個人的に思う。



1993


"Can We Talk"
-Tevin Campbell (#9)

クインシー・ジョーンズに見出されて90年にデビュー。この曲は彼のセカンドアルバム『I'm Ready』からの1stカットでベイビーフェース作。この二人の大御所に両脇をがっちり支えられて彼のキャリアを代表するヒットとなった。子供の頃デビューした彼もこの時すでに15歳で、「Tell Me What You Want Me To Do」(91/#6)の時との声の変化を聴き比べてみるのも楽しい。ところで、このアルバムからトップ40ヒットとなったシングル3枚はすべてベイビーフェース(+弟子ダリル・シモンズ)の手によるもの。実際アルバム中彼の手によるものはその3曲しかなく、それ以上に楽曲を提供したナラダ・マイケル・ウォールデンにとっては厳しい現実を突き付けられることとなった。



1994


"I Wanna Be Down"
-Brandy (#6)

90年代ちょうど半ば頃にデビューした二人の若きR&B界のホープ、いずれ二人は「The Boy Is Mine」(98/#1)で共演することになるのだが、それがモニカとこの人ブランディ。クールなトラックに合わせてルーズに決めてみせたこのデビュー曲のかっこよさは、多分何年か登場が早ければ全く持って世間に理解されることはなかったのかもしれない。サビで歌ってる「I Wanna Be Down With You」というのは「あなたについていくよ」という意味。「〜be down with」は他にもランDMC「Down With The King」(93/#21)や、ノーティ・バイ・ネイチャー「O.P.P.」(91/#6)のサビなんかでも使われているが、まあ大体同じ意味で「賛成するよ、協力するよ」って意味。



1995


"Hand In My Pocket"
-Alanis Morissette (Air #15)

誰の異論もなく90年代に現れた女性シンガーソングライターの中では売上的にも、他のアーティストに与えた影響の大きさも最強なのがこのアラニス・モリセット。そしてシングルなんか発売しなくたって、こうやってラジオでのヒットを重ねつづけていけば、こんなにもアルバムが売れるんだよ、という現在の全米の音楽マーケティングのお手本となったのがこの曲も収録されている『Jagged Little Pill』。ここから生まれたトップ40ヒットは順に「You Oughta Know」(Air 95/#13)、「Hand In My Pocket」(Air 95/#15)、「Ironic」(96/#4)、「You Learn」(96/#6)、「Head Over Feet」(Air 96/#3)の5曲。この曲はその5曲の中ではヒットの規模は地味ながら、ちょっと古ぼけた打ち込みドラムにアラニスの哲学的な詞がはまったナイスミディアム。アラニスの曲といえば"静⇔動のスリリングさ"や、"皮肉"も確かに魅力的だが、この曲のような純粋なポジティブさも同様に魅力的だ。「私は頭がパーだけどハッピー。お金なんかないけど親切。チビだけど健康。イェー!」



1996


"Wonder"
-Natalie Merchant (#20)

元10,000マニアックスのボーカリスト。音だけ聴くとポップだが、実は身体障害者の視点にたって書かれたちょっと重たい内容の曲。ソロ転向後のアルバム『Tigerlily』からの1st「Carnival」(95/#10)では街中を一人で歩くときの妙に孤独な気持ちを、音数の少ない非常に地味な曲調に乗せて歌っていた。で、2ndシングルがこの「Wonder」。さすがにこれではリスナーに重たすぎると思ったのか続く3rdシングルではお馬鹿さん度全開な「Jealousy」(96/#23)をカットしている。彼女は10,000時代にも「Candy Everybody Wants」など結構深い内容の曲を書いたりしている。音だけ聴くとほんとポップなんだけどね。



1997


"Hard To Say I'm Sorry"
-Az Yet feat. Peter Cetera (#9)

これは反則だよな。もちろん元曲はシカゴが80年代に歌って大ヒットしたやつだけど、このシングルバージョンはシングル用にリミックスを任されたデビッド・フォスターが自分の曲なのをいいことに再びモロAORな音に戻して、しかも元曲でボーカル取ってるシカゴのピーター・セテラまでも降臨させたスペシャル・バージョン。アズ・イエットの元々のアルバムバージョンはベイビーフェースが手がけたわりかしオーソドックスなアカペラカバーだったから、こりゃ素直になれないにも程があるよ(笑)。最後曲の盛り上がりが最高潮に達したときにすっと登場して全部いいところを持っていってしまうピーター・セテラの大御所っぷりがナイス。



1998


"All My Life"
-K-Ci & JoJo (#1)

ジョデシは90年代中盤以降長期の開店休業状態に入り、このヘイリー兄弟、そしてデバンテ、ダルヴィンとそれぞれがバラで活動を活発化するようになった。元々ジョデシの持ち味は優等生キャラのボーイズIIメンにはないナスティな一面(要は不良)だっただけに、この曲は意外だった。まあ実のところジョデシ時代にも「Love U 4 Life」(95/#31)なんて曲があったけど、「All My Life」は更にそれを押し進めた感じ。もう既に世界中で結婚式の定番ソングになってるんじゃないかな。最後音がフェードアウトしてアカペラになるとこなんか鐘の音が聴こえてきそうな感じだもんね。K-Ciはメアリー姐さんをこんな感じで幸せにしてあげたかったんだろうか・・・。



1999


"Save Tonight" -Eagle-Eye Cherry (#5)

ジャズシンガー・ドンチェリーの息子というよりはあのネナ・チェリーの弟、っていう事実のほうが騒がれた彼。何が"あの"なんだか(笑)。でもスウェーデン生まれ、ブルックリン育ちっていう肩書きは妙にそそる。「Save Tonight」は初めてラジオで聴いた人が「あれ、なんて曲?」ってついラジオ局に問い合わせたくなるような曲。適度にドライヴ感があって、妙にクセがある。けどアーティストの一人よがりになっていなくて。なんか庶民的なんだよな。人懐っこいというか。2000年フジロックで彼が最後に歌ったというこの曲はおそらくみんな大合唱だったんだろうな。




 

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