LESSON13: 

Deee-Lite
Paula Abdul
Guns N' Roses
SWV
John Mellencamp
The Notorious B.I.G.
Keith Sweat
Jewel
Sarah McLachlan
Backstreet Boys


In the arms of an angel
Fly away from here
From this dark, cold hotel room
And the endlessness that you fear


- Sarah McLachlan Angel



1990


"Groove Is In The Heart" -Deee-Lite (#4)

テイ・トウワ(現吉本興業?)がDJとして在籍していた3人組ダンスアクト。多くのDJにフロアのピークタイムで絶対かけさせてやる、と意気込んで作られたこのレコードは全米4位、全英1位の特大ヒットとなった。テイ・トウワは自分が尊敬するアーティストが、自分のレコードを持ってくれているなんてすごく幸せだと語っている。そんな「Groove Is In The Heart」はジャズの巨匠ハービーハンコックをネタに、Pファンクのブーツィー・コリンズと90年代前半活躍したニュースクールの鬼トライブ・コールド・クエストのQティップをゲストに迎えたなんとも豪華なダンスナンバー。


1991


"Rush Rush" -Paula Abdul (#1)

元振付師の女性ボーカリスト。ジャネット「Control」のPVでの仕事が有名。シンガーとして売れてたのは88年〜92年と短命ながら、実にその間6曲ものNo.1ヒットを放った高アヴェレージ・ヒッター。80年代はダンスポップ路線のヒットが多かったが、91年に発売されたアルバム『Spellbound』からの最初のシングルであるこの曲はリスナーの裏をついた綺麗なバラードソング。彼女は決して歌の巧い部類の歌手ではないが、逆にちょっと稚拙なくらいがこの曲には相応しい(=セリーヌやマライアがこの曲を歌っても全然雰囲気が出ない、ってこと。わかるよね?)。間奏のバイオリンがとにかく美しい。


1992


"November Rain" -Guns N' Roses (#3)

伝説のハードロックバンド、って伝説にしちゃいけないか。87年の歴史的名盤の後、期待が高まる中発表された新作はなんと『Use Your Illusion 1』と『Use Your Illusion 2』の2枚同時発売。もちろんその2枚はアルバムチャート1位、2位を制覇した。そんな無敵だったガンズだが、ボーカル アクセル・ローズのワンマンっぷりに嫌気がさしたメンバーが続々やめていき事実上今はアクセルソロ状態になっている。しかも製作中とされる新作は今のところ12年間出ていない(笑)。この曲は「 1」からのシングル。ロックバラードの限界を超えた、約9分にも及ぶ超大作。起承転結の非常にはっきりしたドラマ的構成は、この曲のPVを見ればさらにわかりやすいだろう。結婚式から一転して葬式へ変わる衝撃のラストシーン。非情にも降り注ぐ11月の雨・・・・。


1993


"Weak" -SWV (#1)

90年代最強の女性ボーカルトリオ(最強の女性ボーカルクインテットはもちろんアン・ヴォーグ)。ツーンと脳天を直撃するココのリードヴォーカルが特徴的。SWVといえば人気が高いのはマイケルの「Human Nature」をサンプリングした「Right Here/Human Nature」(93/#2)だろうが、やはりブライアン・アレクサンダー・モーガン(オールスター)あってのSWVなので、ここは「Weak」を推したい。ただのバラードと思うことなかれ。最初は小川のせせらぎのように始まり、サビで急に流れの早くなる緩急の付いたメロディ展開には、はっとさせられる。歌ってみるとわかるが実に5分近い長尺な曲ながら、ほとんど息継ぐヒマを与えてもらえない(笑)。


1994


"Wild Night" -John Mellencamp with Me'Shell Ndegeocello (#3)

男の中の男ジョン・メレンキャンプ(この時はすでに"クーガー"は付いていない。これが本名)の90年代最大のヒット
。アフリカンアメリカンの女性ボーカリスト ミッシェル・ンデゲオチェロと組んでの、ヴァン・モリソンのカバー。二人とも職人だなぁ、といった感じの息のぴったりあった好カバーだが、終盤彼女の笑い声も含まれるなど二人ともとっても楽しそうな雰囲気だ(さすがはMr.Happy Go Lucky)。ジョンは他に90年代にはあまりヒットらしいヒットがないのが残念だが、97年なぜかハウス系リミキサー ジュニア・ヴァスケスと組んだ「Key West Intermmezzo (I Saw You First)」(96/#14)が突発的に中ヒットした。


1995


"One More Chance/Stay With Me" -The Notorious B.I.G. (#2)

ノトーリアスBIG愛称ビギー・スモールズは数少ない本物のギャングスタラッパーで彼の人生そのものがヒップホップであった。パフ・ダディ率いるバッド・ボーイの看板ラッパーは、デビューアルバム『Ready To Die』から3枚目のシングルとなるメロウなこの曲でも大成功を収めた。この年バッド・ボーイとデス・ロウの2大レーベルによるラップ東西抗争には裏の世界も絡み、ただ単なるディス合戦の規模ではおさまらなくなっていた。96年9月13日の2パックの悲劇の死より半年たった97年3月9日、彼もパックと同じ運命をたどりわずか24年間というあまりにも短い人生に幕を閉じた。彼への追悼歌「I'll Be Missing You」(97/#1)で「One that morning, when this life is over...」、そう歌ったのは他でもない彼の元妻フェイス・エヴァンスだった。



1996


"Twisted" -Keith Sweat (#2)

R.ケリーが体感志向なエロだとすれば、この人はムード志向なエロと言った感じ。元々80年代からデビュー曲の「I Want Her」を除けばポップチャートとはほぼ無縁だった彼だが、ここにきて急にポップブレイク。96年に発売されたアルバムはこの曲と「Nobody」(96/#3)の2曲の大ヒットソングを生んだ。「Twisted」は鼻つまってんじゃないかと本気で疑ってしまう彼特有ののぺーっとした平べったいボーカルが、カット・クロースの清涼感溢れる微風コーラスと絡む雰囲気重視の勝負バラード。カット・クロースは彼の舎妹ボーカルグループで、リードのアシーナ・ケイジは次の「Nobody」でも全面参加している。彼の秘蔵っ子といえば「Freak Me」(93/#1)をヒットさせたシルクも忘れてはいけない。こっちは男Voクインテット。


1997


"Foolish Games"
-Jewel (#7)

ジュエル=アラスカ=北国=フォーク・ロック。と簡単に繋げてはいけないが、これは驚きだった。外観からは想像も付かない深い内容のアルバム、飾りなどいっさいない裸のままの楽曲群、そして辛辣なメッセージ。彼女のデビューアルバム『Pieces Of You』(邦題:心のかけら)は多くの人の心を動かした。「Foolish Games」はもともと「You Were Meant For Me」(97/#2)のカップリング曲だったが、「You Were〜」のエアプレイが下火になる頃入れ替わるようにラジオでかかりだし、結果この曲もロングヒットした。薄くかぶさるストリングスを除けば、この曲は終始彼女の歌声と静かに奏でられるピアノのみというシンプルなアレンジ。ドラムすら乗らないこの弾き語りナンバーは彼女のライヴでも定番ソングらしい。



1998


"Angel" -Sarah McLachlan (#4)

この曲も上のジュエルの例と同じように当初は単に「Adia」(98/#3)のカップリングソングだったが、映画『City Of Angels』の挿入歌に抜擢されて98年暮から99年春先にかけて「Adia」並のビッグヒットを記録した。アルバム『Surfacing』からは「Building A Mystery」(97/#13)、「Sweet Surrender」(98/#28)、そして前述の「Adia」とこの曲で実に足掛け3年に渡りヒットを生み出した。天使は私たちを今日の苦しみから助け出してくれる、しかしその天使は最終的には私たちを死に至らしめてしまう-----この曲で歌われる天使とはドラッグのことである。ライヴ盤を除けばこのアルバム以降長い休暇に入っている彼女だが、復活した暁には日本のレコード会社はぜひ「天使の歌声」や「大都会のナチュラルボイス」以上の称号を彼女に与えるべき。


1999


"I Want It That Way" -Backstreet Boys (#6)

この人たちがデビューした95年頃はアメリカではアイドルは全然盛り上がっていなかった。だから結局本国よりもヨーロッパを中心にマーケティングが進んでいたのも納得な話だ。バックスはセカンドアルバム『Backstreet's Back』で"化ける"わけだが、大人向けいわゆるアダルト層マーケットへの売り込みはまだまだ不十分だった。そしてサードアルバム『Millenium』をドロップ。ついに来た決定打。もはや人々はこの曲を聴いてアイドルがどうとかいう議論はしなかった。それは歌唱力どうこうの問題でなく、この曲の持つ圧倒的な楽曲の完成度の高さゆえだった。彼らの黄金期を支えた普遍的魅力を備えたミディアム・ナンバー。ポップパンクバンド ニュー・ファウンド・グローリーによる荒削りなロックカバーもかっこいい。





 

copyright (c) 2003 by meantime, all rights reserved.
無断転載を禁じます。