LESSON12: 

Heart
PM Dawn
Jon Secada
Inner Circle
Real McCoy
Monica
Bone Thugs-N-Harmony
The Verve Pipe
Marcy Playground
Cher


Never meant to cause you no pain
I just wanna go back to being the same
Well I, only wanna make things right
Before you walk out of my life

- Monica Before You Walk Out Of My Life



1990


"All I Wanna Do Is Make Love To You" -Heart (#2)

80年代にも「These Dreams」、「Alone」などのNo.1ヒットをはじめ数々のヒット曲を残してきた女Vo.ロックバンド。通産10枚目のアルバム『Brigade』からのヒット。化粧の濃いアン・ウィルソンの終始テンションの高いシャウト系ヴォーカルとロック職人ロバート・ジョン"マット"ランジ(現シャナイア・トゥウェイン夫)のプロデュースが見事はまって大ヒットとなったが、惜しくもマドンナ「Vogue」(90/#1)に阻まれて2週連続2位どまり。ドラムがちょっと重めのモチ付き型でドライヴ・ミュージックとしても最適な感じ。Heart Beat Motorsとはよく言ったもんだ。いや、CMに使われてたのはトヨタのプラドなんだけどね。


1991


"Set Adrift On Memory Bliss" -PM Dawn (#1)

デブと大男による兄弟ラップデュオ。ささやき(つぶやき?)ラップの雄。従来のヒップホップのゴリゴリしたイメージを70年代・80年代的なポップス感覚で塗りつぶしてしまったヒップホップ界の異端児。それは例えばこの曲がスパンダー・バレエの「True」、「Looking Through Patient Eyes」(93/#6)がジョージ・マイケルの「Father Figure」という彼らのサンプリングセンスにも現れている。そんなAOR的魅力も兼ね備えた彼ら最大のヒット曲であるこの曲は、高原の爽やかな朝みたいなすがすがしいナンバー。雲ひとつない晴れた初夏の日に山ん中をここちよい風を受けながらドライヴする時のBGMにぴったりなことこの上ない。


1992


"Just Another Day" -Jon Secada (#5)

マイアミ・サウンド・マシーン(以下MSM)にいる友達が彼のデモテープをエミリオ・エステファンに聴かせたというのが、彼らとの交流の始まりというキューバ生まれフロリダ育ちの男性ボーカリスト。先述のMSMとの係わり合いの中で、ついに彼はエミリオの妻グロリア・エステファンの「Coming Out Of The Dark」(91/#1)で共作ながら作曲という大役を務めることに。この曲「Just Another Day」はもちろんエミリオプロデュース、グロリアのコーラス付きというエステファン夫妻全面バックアップの下、デビュー曲ながら大ヒットを記録した。情熱、実直、誠実といった彼のキャラが100%押し出された力強いラブソング。彼はこのアルバムから順調にヒットを連発、次のアルバムからも花嫁を教会から連れ出す、まるで例の映画のようなPVが衝撃的だった「If You Go」(94/#10)がヒット。


1993


"Sweat (A La La La La Long)" -Inner Circle (#16)

ジャマイカはキングストンで75年結成されたレゲエバンド。「♪アララララロン アララララロンロンリ ロンロンロン」というサビは1回聴いたら忘れられないほどキャッチーだ。グループには他にもTVドラマ"Cops"の主題歌「Bad Boys」(93/#8)のヒット曲があるが、ヨーロッパではむしろ「Sweat」のほうがヒットした(UKでは3位)。ちなみにシャギーが「Oh Carolina」でワールドワイドブレイクを果たしたり、UB40が「Can't Help Falling In Love」(93/#1)をカバーして7週1位になったり、チャカデマス&プライヤーズがUKでヒットを連発した93年はポップレゲエの当たり年。


1994


"Another Night" -Real McCoy (#3)

90年代ユーロ系ダンスモノでは間違いなく5本の指に入る名曲。全米でも94年11月から95年2月にかけて通算11週3位を記録するモンスターヒットとなった。後にヒットするアンバーの「This Is Your Night」(96/#24)とともにバーマン・ブラザーズpro.の代表曲で、めくるめくように移り変わるアグレッシヴでアーティスティックな曲展開が他の凡百なダンスモノ作品とは一線を画している。この辺りの93年、94年という年は、ヨーロッパでもこういうちょっとディーヴァ気取りな女Vo.+声を押しつぶさないとラップできない男MC
によるダンスアクトが特に熱かった。2アンリミテッド、カペラ、カルチャー・ビート、マックス(Maxx)などなど言い出せばきりがないので今回はこの辺で。


1995


"Before You Walk Out Of My Life" -Monica (#7)

アリーヤ、ブランディときてこのモニカ。3人ともタイプは違えど、素晴らしい才能に溢れたボーカリストたちである。モニカはダラス・オースティンが経営する新興レーベルROWDYからヒップホップソウル「Don't Take It Personal (Just One Of Dem Days)」(95/#2)でデビューした
。この曲はそれに続くセカンド。こんなソウルフルな歌い方してるけど、この時点で若干14歳。この時はかなりショートヘアで、さすがにまだあどけなさが残っていた。で、そんな彼女がヴィブラートを効かせながら切なく歌いあげる良質のスローがこの曲。バックトラックもかなりオセンチで甘酸っぱい。このアルバムからのシングルは3枚ともジャケ写ハズレなし。


1996


"Tha Crossroads" -Bone Thugs-N-Harmony (#1)

昨今のラッパーの脱個性化が進む中、今思うと彼らほど強烈な個性を持ったラッパー集団もいなかった。メンバーはほとんどがロン毛、ラップか歌か判別できないメロディックなフロウと歌詞を目で追いかけるのに精一杯な早口ラップ、極めつけはメンバー全員でハモるサビ!西海岸のラジオから彼らの曲が流れない日はなく、雑誌では何回も表紙を飾ったまさにアイドル集団。そんなアイドルたちが放った最大のヒットがこの曲。もともとは「Crossroad」としてアルバムに収録されていたが、シングルになるに当たって華やかで爽やかな音にリニューアルされた。若くしてHIVにより他界した彼らの師匠イージーE(元NWAかつドレと犬猿の仲)へ捧げた追悼ソング。


1997


"The Freshmen"
-The Verve Pipe (#5)

Pipeを外すとリチャード・アッシュクロフトが率いていたあのUKバンドになるが、これはミシガン出身のアメリカのバンド。歌詞はここにくわしく載っているが、恋愛における過ちを犯してしまったことを悔いてる歌のよう(この歌詞は余韻を残すね)。曲のほうも静かな歌いだしで始まり、核心に触れていくにしたがって次第に荒々しくなり、穏やかになったと思ったら最期またぶっ壊れる。構成はサード・アイ・ブラインドの「How's It Going To Be」(97/#9)に似ているが、ストーリー性を重視するアレンジやヴォーカルの感情移入具合などこの曲のほうが数段上だろう。グループは一発屋だが、ぜひとも後世に残ってほしい1曲。



1998


"Sex And Candy" -Marcy Playground (#8)

英語で”アメとムチ”ってこう言うのかー、って思ってた。違うじゃん。これじゃ”アメとアメ”だって。ニューヨークのスリーピースバンドで、ニルヴァーナmeets吉田拓郎的なフォークグランジな音を出すバンド(派手な音のヤツもあるけど)。「Sex And Candy」はクスリがキマってるときの至福のひと時を歌った曲。「ママ コレハ キット ユメ ナンダヨネ」っていうサビの最後の一文はちょっと引くけど。他にもいじめられっこの日常を描いた曲や、自殺の曲などアルバムはそれ系のダウナーな曲がてんこもり。


1999


"Believe" -Cher (#1)

これがBillboardでは年間1位を取ったもんだからみんなびっくり。普通に功労賞かと思ったもん。シェールは46年生まれで当時53歳、この曲のほかにもNo.1ソングは3曲あるが実はこれが最大のヒット(4週連続1位)。US、UKをはじめヨーロッパ各国、アジア、ともう世界全土でこの妖女、失礼御大の麗しきボーカルが響き渡った。扇風機の前で「どぅ・ゆ・び・り・ぃ・ぃ・びん・・・」とやるとアナタもお手軽にシェールになれるらしい。この曲のおかげもあってアルバムも馬鹿売れしたが、やっぱり一過性のものだったかシェール周辺は最近また静かになってしまった。





 

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