VANESSA WILLIAMS

NEXT (1997, Mercury)

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 ここには何も新しいものはない。Nu Shoozのサンプリングなど今風の音に若干目配せはしたプロダクションはあるものの、全体は極めて80年代的なアーバンR&Bセンスで、手堅く作られたアルバムだ。でも、ヴァネッサというアーティストのポジショニングからいって、これが実は正解だと言う気がする。特に最先端を気取りに行ったりせず、かといっていい加減な音作りをしているわけでもない、中庸のスタンスでヴァネッサの声と歌唱(決して巧くはないが、昔よりはましだ)をうまく引き立てたプロダクションが結構好感もてる。ジャム&ルイスが先述のNu Shoozのサンプリングの『Happiness』以外にもジャネットを彷彿させる清冽なバラード『And If I Ever』を提供している他、ダリル・シモンズ、R・ケリー、バリー・イーストモンドといった有名どころから提供された、お約束のR&Bバラード/ミディアム曲を随所に散りばめ、曲の粒も揃っているため耳に心地よく楽しめる。心に残るようなインパクトを秘めたアルバムではなく、シリアスな向きにはBGM的だと受け取られるかも知れないが、ふっとした時に軽い気分で聴きたい、そんなところが良くも悪くもこの作品のすべてだ。まあヴァネッサだからそれで充分でしょ。(阿多)


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