THE VINES

HIGHLY EVOLVED (2002, Engineroom/Capitol)


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 若さゆえのはじける情熱をぶちまけたようなナンバー「Get Free」で、一躍時代の寵児となったオージー・バンド、ヴァインズ。ノイジーだけどポップ、メロディアスだけどコンパクトなサウンドは、ニルヴァーナ・ミーツ・ビートルズと呼ばれることも。その呼び方、ある意味合っている。が、その手のバンドは今までにいくらでもいたし、そもそもニルヴァーナ(や、その先輩のバンド達)自体がビートルズ的メロディをノイジーに展開するスタイルだったはず。ヴァインズを聴いて感じるのは、彼らはビートルズを下敷きにしてグランジ的な展開をしてるのではなく、元々グランジの方が土台にあるのだろうということ。だからポップを無理やりノイジーに加工したような不自然さがない。元々ノイズ野郎だったのがメロディ書いてみましたという感じで、それが瑞々しさにつながっている。もう90年代初期なんて今の若い人たちにとっては子供時代を思い出す懐メロで、逆にビートルズなんかは、ある程度大人になってきちんと聴く人もいるだろう。音楽の時代軸と個人の体験順序にズレが生じてきても不思議ではない。ノイジーな「Get..」に対し、「Homesick」のように、ヒネたメロディが冴えるナンバーもアルバムの中でかなりの割合を占める。そんなナンバーも音の組み立ては明らかに90年代以降のものだし、演奏のレベルも高い。プロデューサーがアンドリュー・スレイターという効果もあるだろうけど、天然なのに抜群の完成度。趣味でビートルズ再現してるようなインディ・バンド、例えばエレファント6勢なんかを一気に駆逐してしまいそうな勢いが、彼らにはある。(松本)


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