STEVIE RAY VAUGHAN & DOUBLE TROUBLE

SRV (2000, Epic/Legacy)


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 死後もガンガン新作がリリースされる人と言えばジミヘンとトゥパックだが、このスティービー・レイ・ヴォーンも彼らに負けていない。1977年から90年まで、彼の全キャリアを網羅するベスト盤的な4枚組ボックスセットが登場。これで、生前よりも死後リリースされたアルバムほうが多くなった。  半分以上は未発表バージョン(主にライヴ音源)。そしてディスク4は実はDVDで、未発表ライヴを映像で見ることができる。とにかく膨大なボリュームだし、聴き所となるポイントがあまりにも多いので、正直なところどこから手をつけたらいいものやら、戸惑ってしまう。70ページに及ぶブックレットもとても丁寧な作りだし、これで実売価格50ドルちょっとだから、かなりお買い得だ。  70年代前半にはロックと融和する形でもてはやされたブルースも、80年代には完全に市民権を失っていた。むさ苦しいおっさんが何十分も延々とギターを弾き続けて、聴き手はキャッチーなサビを一緒に歌うこともできない。MTV世代には用のない音楽だった。そのMTV全盛の83年にデビューしたSRV。時代は彼にとって逆風だったが、周囲が彼の才能を放っておかなかった。デイヴィッド・ボウイが無名だった彼に惚れこんで「Let's Dance」のセッションに招いたのがブレイクに結びついたのは有名な話。一時はドラッグに溺れるが、クリーンになって復帰し、いよいよ世間一般での評価も高まって、商業的にも上昇気流に乗っていた矢先。飛行機事故でのあっけない最期だった。  オリジナルアルバムを揃えたら、中途半端なベストやコンピには手を出さずにこれを買うといい。日本でも、ジミヘンと同じぐらいビッグな存在になるといいんだけど。(しんかい)



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