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ここ数年カントリーチャートのトップを飾る数々の名曲を作り続けていたソングライター、フィル・ヴァッサーがシンガーとしてデビュー。彼の作風はなんといっても“ポップ”、このアルバムにも多くの“いい曲”が収録されている。サウンド的にはAORと表現した方がいいのだろう、1980年代の成熟したポップスを彷佛させる曲の数々は、当時の音楽ファンの耳にも非常に馴染みがいいと思う。チャートアクションも現在のところなかなか好調で、どうやらアーティストとしても彼はそれなりのステイタスを確立しそうである。・・が、ここは敢えて辛口の一言を。正直いって彼、シンガーとして魅力のある喉の持ち主ではない。時として聴き辛いこともある濁声なので「この曲、もっといい歌手が唄えば絶対名曲扱いされるのに・・。」と悔しい思いすることしきり。このアルバムが発売される際、広告にジョ・ディ・メッシーナから「それはいいんだけど、私の新作用の曲を早く送ってちょうだい。」なんてコメントが寄せられていたのを見たことがあるが、その言葉どおりジョ・ディさんはニューアルバムで窮地に陥ってしまった。ヴァッサーさん、なんとかしてあげてよ。シンガーとしても頑張って欲しいけど、何よりもそのソングライターとしてのスキル、これでもってカントリー界全体にもっと貢献してもらいたい。名曲の独り占めはダメだからね。
(八亀)
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