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「アンサング・ヒーローズ」という言葉がある。辞書を引くと、「無名の偉人、縁の下の力持ち」などとあるが、音楽用語では、ジェフ・ベックのような文字通り“歌わない”ミュージシャンとか、裏方の助っ人ミュージシャン、あるいはクインシー・ジョーンズなどの大物プロデューサーを表す意味の語句になる。モ・ワックス・レコーズ代表ジェームス・ラヴェルとDJシャドウによるこのユニットのこのアルバムを聞いて連想したのが、その語句である。レディオヘッド、ビースティ、ヴァーヴ、メタリカのメンバーが参加したこのアルバム、わかりやすく言えば、プロデューサーが見取り図を描いて、それに従ってゲストやネタを配置した、“歌わない”ミュージシャンやプロデューサー名義のアルバムに近い作り方。見てくれはヒップホップのアルバムだが、その作法はそうしたミュージシャンのソロ・アルバムそのまま。で、出来もそうしたアルバム同様、手が込んでいながらどこか中庸に甘んじている傾向がある。つまらなくはないが刺激に乏しい。(鎌田)
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