A TRIBE CALLED QUEST

THE LOVE MOVEMENT (1998, Jive)



 以前にラップシーンの総括の記事で、前作『Beats, Rhymes & Life』について「今後の新しいサウンドのプロトタイプではないか」と書いたが、2年ぶりの新作はまさに前作で提起されたエレクトロ・グルーヴとでもいうべきミニマルな打ち込みトラックをベースに、1、2枚目に聴かれたアコースティックなグルーヴが微妙にミックスされたハイブリッドなサウンドに仕上がっているのには「やはり来たな」という感じ。その真っ白なジャケに象徴されるように、無駄なギミックは特になし、I-Levelの80年代のダンスヒットのフレーズが懐かしい「Give Me」でのノリエガ、「Steppin' It Up」でのバスタとレッドマンの二人など、今売れ線の連中をうまく配してはいるものの、あくまでトラックを支配するのはトライブ。中盤「Like It Like That」あたりから数曲では、催眠性と覚醒したグルーヴを備えたQ-Tipのフロウが無茶苦茶気持ちいい。本作リリース直後、彼らは惜しくも解散してしまい極めて残念だが、ネイティブ・タン一派ではデラソウルの新譜が春に予定されておりそちらにも期待は高まる。(阿多)


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