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LATERALUS
(2001, Tool Dissectional/Volcano/Pavement) |


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その独自性故にどのジャンルに属することも拒否し、その圧倒的なテクニック故にフォロワーによる物真似を拒む。で、かつ、一部のマニアだけの支持に終わらず、バリバリに売れまくる。無敵だ。
ただ、唯一の欠点は、完成されすぎていること。時間をかけて丁寧に作りこんだことがアダになったのかもしれない。完璧すぎるのはつまらない、少しぐらい欠点があったほうがいい、などと言うと若造向け雑誌の「恋愛マニュアル」記事みたいだけど。私はこのアルバムには文句のつけようがない。やや冗長な瞬間はあるが、それはこのタイプの音楽(をCDで聴くとき)の限界だろう。ところが、これを年間1位にする気には、あまりなれない。凄いアルバムだし、実際、好んでよく聴いてるのだが、「愛着」という観点では他の作品に劣ってしまうのだ。そういう意味で、ラッシュの作品に存在感が似ている気がする。まあ、それは逆説なわけで、素直に言えば「完璧」。これに尽きる。次作の心配なんて余計なお世話だろうが、これ以上のことをやりようがあるのかと思ってしまう。誰もが楽しめる種類の音楽ではないが、「なんか、すごい」ことは誰にも伝わるだろう。 ところでブックレットが全ページ透明って、史上初?ブックレットに文字がひとつも登場しないのって、史上初?(しんかい)
ちゃんとしたことを歌っているにもかかわらず歌詞を公開しなかったり、ルックスの良いメンバーがいるのにライブでは全員暗闇の中でプレイしたりと、彼らの行動には音だけで勝負するという意識がうかがわれるが、それだけにその音づくりは圧倒的。ライブ盤『Salival』を聴けばある程度予想はついたが、とにかく何が凄いって演奏が凄い。まるで鞭をふるわれた競走馬のように、全速力で鳴り響く楽器群が、これでもかというくらいに耳に叩きつけられる。普通、高度な演奏の音楽を聴くということは、スポーツ観戦にも似た爽快感があるものだ。才能を持つ人が全力でプレイする姿は、それだけで最高のエンターテインメントとなるのだから。しかしTOOLの音楽にエンターテインメント性はほとんどない。だから聴いてても爽快感はない。彼らの音楽から感じるのは、あえてスポーツに例えると試合での華麗なプレーではなく、厳しいトレーニングの光景のようなストイックさである。楽しくはない。しかしテンションの高い表現に釘付けになり、耳が離せない。売れ線とは言い難いこのアルバムが初登場1位となり、シングル「Schism」がHOT100入りしたのは、彼らの魅力に逆らえなくなった人が多かったということなのだろう。
(松本) |
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SALIVAL
(2000, Volcano/Zomba) |


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去年のア・パーフェクト・サークルに続き、今年はトゥール本体が始動して人気爆発。本作はそれに先駆けてリリースされた、CD+DVDという変則的パッケージ。それでも発売第一週で9万枚以上売り上げるなど、『Lateralus』へのつなぎとしては期待以上のセールスを記録した。CDの方はライブ音源&アルバム未収録曲なのだが、とにかくライブが凄い。プレイヤー全員が圧倒的なテクニックを披露し、メイナードのつかみどころのないヴォーカルが逆にバンドのテンションを引き上げる。キング・クリムゾンにも例えられ、実際クリムゾンとツアーまでしている彼らの実力は、今までのアルバムよりもこのライブ音源でこ体感できると言える。なおDVDの方は既発のビデオクリップが5曲。とはいってもひねくれものの彼ら、画面には曲目どころかどこをクリックすれば映像が見れるかという説明さえもない。VHS版も出ているけど、仕掛けの面白さを楽しむなら絶対にDVD版。不気味なクレイアニメーションのクリップは何度見ても飽きないし、パッケージの美しさも秀逸。『Lateralus』で彼らを知ったけど、来日公演を体験できない人には必須アイテム。 (松本) |
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AENIMA
(1996, Zoo) |

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グランジ以降、こういうサウンドが果たしてメタルなのかグランジなのかインダストリアルなのかというのは判断が難しい。結局アーティストがどのフィールドから影響を受けたかという点に尽きるわけで、だからこそその昔サウンド・ガーデンの「ブラック・サバスが好き」発言が話題になったりしたのだろう。このTOOLが果たしてどの畑出身かは知らないが、曲によってはエディ・ヴェダー的な歌声が聴けたりするし、インタビュー嫌いで歌詞は真面目な内容、ということなので、まぁそういうことなんでしょう。但し音的にはニール・ヤングうんぬん以前だろうという、グランジ的な作り。ジャケの与える印象とは違い、叫んだりがなったりせず歌っているので、その点はご安心を・・。個人的には、これ系でいくなら、もう少しダイナミズムを感じさせてくれるようにして欲しかったと思う。小さくまとまってしまっているのが残念。(宣恵)
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