STONE TEMPLE PILOTS

SHANGRI-LA DEE DA (2001, Atlantic)
ここでこのアルバムが買えます  STPのサウンドの変化は、アルバムジャケットに現れる。必ずしもバンドの状態が良くない状態で制作された前作『No.4』はシンプルなサウンドとジャケットだったが、スコットが真人間に復帰し、バンドのコンディションも上がった状態でリリースされた本作は、ごらんの通りカラフルなジャケット。そしてサウンドも名作の3rdを彷彿とさせるポップで華やかな曲が主体となった。シングルの「Days Of The Week」をはじめ、ビートルズの影響を感じさせるちょっとヒネた旋律が、いたるところに顔を出す。ただ以前ほどヘヴィな曲はなく、逆にアコースティック・タッチの曲が増えたのは、彼らも年をとったということなのか。比率デビュー当時から良いメロディを書いていたバンドだが、そのポップなメロディ故に「売れ線グランジ」などとバッシングされてたのも今は昔。グランジ自体が過去の遺物になった今こそ、彼らをメロディック・ロックとして評価するチャンスなのだろう。だから昔STPをバカにしていた連中が手のひらを返したように本作を絶賛しているが、それがかえってSTPの大物感を証明しているようで面白い。(松本)
TINY MUSIC...SONGS FROM THE VATICAN GIFT SHOP (1996, Atlantic)
ここでこのアルバムが買えます  Stone Temple Pilots(以下STP)の名前を日本の音楽雑誌で見かけることは希である。まあアメリカでも、最近はBushにその矛先が変わったとは言えプレスなどのウケはすこぶる悪い。似非グランジとか言われている。でも確かにそう言われても仕方なかった。たぶん本人たちも流行に便乗して、故意にダークなサウンドを作ろうというところがあったんだと思う。しかしグランジブームが収束し、だんだん本来のSTPの個性が見えてきた。やっぱり基本的にはギターがばりばりと鳴るオルタナティヴロックではある。全体の雰囲気も何か暗く、沈みがちである。しかし(これが似非グランジと呼ばれる所以だろうが)どの曲もメロディが親しみやすく、非常に聴きやすい。アメリカの子供がこれ聴いて「かっこいい」と感じるのは当然だ。いわゆる「本物」のバンドでは決してないし、今後1st/2ndアルバム以上のヒットは出ないだろう。でも、いい曲を書いているし、私はけっこう一目置いている。(真貝)

 白状すると、このバンドのアルバムを通して聴くのはこれが初めて。従って過去の作品との比較レビューもできず、必ずしも正当な評価ではないかもしれないが、敢えて誤解を恐れずに言うと、僕の印象は「何て今っぽくないバンドなんだろう」というもの。これはある意味批判であり、ある意味では賛辞と取って欲しい。ブレンダン・オブライエンという今を代表するプロデューサーを迎えながら、このアルバムは、70年代初期から中期のロックがまだナイーヴだった頃の生き生きした感じを今に昇華した、という感じの何とも懐かしくなるサウンドで満ち満ちている。「Lady Picture Show」なんてはっきりいってビートルズである。パールジャムやナヴァーナのように内側に爆発する連中と同じ土俵で活動しながら、彼らのベクトルは全く逆のようである。これを知っててやってて、それでこんだけ売れてるのなら凄いかも知れない。個人的には結構気に入ってしまった。(阿多)


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