RICK SPRINGFIELD

KARMA (1998, RCA)



 オーストラリア出身ながら、80年代のアメリカン・ロックを代表するアーチストと言っていいはずのリック。そんな彼の『ロック・オブ・ライフ』(88年作品)以来実に10年振りとなる本作が発表された。その長いブランクの間にはTVシリーズの出演や93年の来日公演、そして子育てという調子で彼は充実した日々を過ごしたのだろうが、何しろ「新譜」が無ければ「過去の人」のなってしまう移り気な音楽シーンの中では、今後の商業的な成功を望む場合、その10年は致命的な期間だったと言わざるを得ない。そんな事を彼が考えたかは知らないが、本作ではある種の開き直りが感じられる。要は90年代的な進化はさせずに80年代のままということだ。だから80年代の彼が好きだった人は、可也スンナリ聴ける作品だと思うが、若いリスナーには古臭く聴こえるかも知れない。尚、日本盤にはボーナス・トラックで、名曲「ジェシーズ・ガール」のアコースティック・ヴァージョンの新録が入っているので、オジサン達も聴いて喜ぶことが出来る。(奥村)


copyright(c) by meantime 1998-2003 all rights reserved.
無断転載を禁じます。