SOMETHIN' FOR THE PEOPLE

ISSUES (2000, Warner Bros.)
ここでこのアルバムが買えます トリーナ&タマラをフィーチャーした「My Love Is The Shhh!」のヒットで知られるR&Bグループ/プロデューサー集団サムシン・フォー・ザ・ピープルのサード・アルバム。注目はスポーティー・シーヴスさながらに軽い女たちをバッシングする楽曲群。「TLCやデスチャの聞き過ぎじゃねーの」とエグジビットがラップする「Now U Wanna」、「俺が探してるのは自立した女」とディアブロがラップする「Where U At」などがそういったテーマを扱っているが、音使いはかなりシェイクスピア風なのがご愛嬌。一方メロウな楽曲では真面目に愛を語ってみたりと器用に演出しわけている。後半でのスムーズなバラードはどれもソフトなメロディが心地よく響くロマンチックな仕上がり。SFTPのメンバーにもファジーという繊細なヴォーカルをとれるメンバーがいるが、プロデューサー気質からかほとんどの曲には多くのゲストが参加。前回に引き続き参加のエリック・ベネイやトリタマなどのR&B陣、ルークやタッシュなどのヒップホップ陣など豪華な顔ぶれである。ルーク参加の「Take It Off」はエルトン・ジョンの「Bennie & The Jets」をサンプリングしながら途中ベースサウンドになっていくところに思わずニヤリとさせられる意欲作。クリエイター主導らしくそれぞれの楽曲が丁寧につくり込まれ作品に仕上がっている。(中村)
THIS TIME IT'S PERSONAL (1997, Warner Bros.)
ここでこのアルバムが買えます  プロデューサーワークが素晴らしいアルバム、というのが強い印象。3人組の内Fuzzyが全てのボーカル(ヒットした『My Love Is The Shhh!』を除く)とボーカルアレンジを担当し、他の2人がほとんど全ての楽器をこなす、という調子で、ドラムスやシンセの音色やリズムの使い方や、『My Love Is The Shhh!』でのオタクっぽいサンプルの使い方、そこここにちらりちらりと巧妙に織り込まれる聞き覚えのあるフレーズなどを聴くにつけ、アンサンブル命のR&B版宅録集団、という感じを強く受ける。パフ・ジョンソンやエリック・ベネイなど渋いゲストを迎えているが、彼らのプロダクションの中では彼らのボーカルも楽器の音と同等に扱われ、スマートにコントロールされたゆったりとしたグルーヴに効果的に貢献している。面白いのはDJクールを迎えた『I Got Love』。スザンヌ・ヴェガの『Tom's Diner』のメロディーをモチーフに、DJクールみたいなアクの強い存在感すらサンプリング的扱いで、ローなトラック作りに成功している。こいつら、なかなかの曲者だ。(阿多)


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