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本当にこれが90年代に作られた音なのか、と耳を疑うほどのレトロなサウンド。今この音を出す必然性があるかと問われれば答えに窮する。しかし、後ろ向きの60年代サウンド再生産バンド連中に嫌悪感を覚える私のような人間がなぜこのアルバムを楽しめてしまうのだろうか。カナダ出身の4人組によるサード・アルバム。前作が評論家筋に高い評価を得ながら全く売れず、ゲフィンに契約を切られ、一時は解散状態だったという彼等。このサウンドがこれほどみずみずしいのは、そんな危機をのりこえた後のいい意味での開き直りと、この音じゃなきゃだめだ、みたいな求道者のような姿勢ではなく、単に自分達の気持ちいい音を出す、という軽妙酒脱なたたずまいによるものなのだろう。有機的にからまるバンド・サウンド、よく練られたアレンジ、コンパクトにまとめられた質の高い楽曲、どれをとってもとにかくポップ・ミュージックというものをよく勉強しているし、それでいて肩の力が抜けているからとことんリラックスして聴ける。本国でヒットした「EVERYTHING YOU'VE DONE WRONG」なんてビーチ・ボーイズも真っ青の名曲。(野坂)
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