BOZ SCAGGS

DIG (2001, Virgin)
ここでこのアルバムが買えます  21世紀の『Silk Degrees』とでも言うべきボズの新作。とはいえ、A.O.R.を追求した都会派センスをふんだんに取り入れているという意味ではない。ここ数枚ブルースアルバムなどをベースにしていたので、全体のトーンにも変化は無かった。今作は一味違う。時代と年齢がそうさせるのか、派手さは無くシンプルかつダーク&ディープな色合い。旧友デヴィッド・ペイジ(TOTO)に新たにダニー・コーチマーとのコラボレーションによって、ボズは再び生きかえった。まず、ベースグルーヴに思わずニンマリさせられる「Payday」。大ヒット曲「Low Down」のミディアム版とも言える快作。「Get On The Natch」ではなんと自らヒップホップまで披露するチャレンジ。ブルース、ジャズ、ラテン、果てはヒップホップに至るまで、様々な色彩を持つ曲を配しながら、根底に流れるスタンスは変わらぬ強さ。全編に広がるいぶし銀のようなボズ・ワールド。夜の帳を包み込むような落ち着きのあるトーン。熱っぽいビート「Vanishing Point」に続いて締めくくりは、ロイ・ハーグローヴJr.のホーンをフューチャーしたしっとりとしたバラード「Thanks To You」。聴くほどに染み渡ってくる、そんな良質のバーボンのようだ。アルバム・タイトルは、「掘る、探求する」と言う意味だが、ジャズメンの間の俗語として「参加する、夢中になる、リラックスして楽しむ」と言う意味でもある。まさに両方の意味で取れる味わい深い1枚になった。(小松)
COME ON HOME (1997, Virgin)
ここでこのアルバムが買えます  前作「Some Change」で自らのルーツであるブルースに若干の回帰を見せたボズが、思いっきり自分の趣味に浸った1枚。ライナーで「ボビーブランドとジミーリードを10曲ずつ歌っても良かったんだけど」というだけあり、全14曲中自作の4曲以外は全てR&Bのリメイクという徹底ぶり。1970年代前半のSteve Millerのアルバムでの彼のパフォーマンスを知る者には思わず納得、というはまり具合で、実に気持ちよく50年代、60年代のR& Bグルーヴを再現しており、変に中途半端でないところが潔い。  決して大ヒットはしないだろうが、御大ウィリーミッチェルを担ぎ出したボビーブランドのカバー「Don't Cry No More」、ルーロールズのヒットで知られる「Your Good Thing (Is About To End)」、極めつけ「T-Bone Shuffle」など、R&B好きにはたまらない選曲とボズ独特のスムースな歌声で楽しませてくれる。おすすめです。(阿多)


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