| RANCID (2000, Epitaph) |

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原点に戻った。このアルバムに関してはそう表現するだけで充分だ。
日本でも非常にウケのいいパンクバンド、ランシド。もともとボーカルがジョー・ストラマーそっくりのヨレヨレぶりだったのに加え、ここ2作でめちゃめちゃキャッチーな曲をやったり、レゲエなんかを取り入れてがんがん音楽性の幅を広げて「London Calling」的な方向に向かいつつあったので、私はすっかりこいつらをクラッシュの後継者として見ていた。しかしクラッシュの後継者となると、心配なのはその行く末。2人の主要メンバーの対立から片方が脱退して、なんとなくショボくなって、その末自然消滅、といういちばんかっこ悪い末路を辿ったクラッシュ。音楽的にはもっともっと幅を広げてクラッシュに近づいて欲しかったが、そういうところではぜひ二の轍を踏まないで欲しかった。
いや。ランシドは、ランシド。クラッシュの全盛期をリアルタイムで経験していない私が、ランシドに勝手にその幻影を追い求めるのは勝手な話だ。ランシドは、前作までの、どんな音楽でも取り込んで自分たちのスタイルにしてやるぜ、という方向性を一旦整理し、今回はストレートな高速パンク・ナンバー・オンリーで、直球勝負に出た。22曲収録で38分22秒という冗談のような演奏時間も潔い。本当はもっとキャッチーないいメロディの曲を書ける人たちなのに、今回はちょっとその点では物足りないが、次作以降へのステップとして、本作は重要な一歩となるのだろう、と思って、次を期待することにしよう。前にも書いたけど、本当にいいバンドだ。もうちょっとコンスタントにアルバム出してくれればねえ。(しんかい)
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| LIFE WON'T WAIT (1998, Epitaph) |

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もうとにかく微笑ましいばかりのクラッシュ信者。サウンドもそのまんま、ヴォーカルもジョー・ストラマーそっくりという、ほとんどコピー・バンドだ。しかしこいつらが単なるコピー・バンドに終わらないのは、その抜群のセンス。非常にキャッチーでいい曲を書くし、エピタフという「メロコアの総本山」的なインディーレーベルに所属していると陥りがちな「パンク以外のスタイルをやるのは裏切り」みたいな了見の狭い音楽的偏見もない。前作ではいよいよクラッシュに倣って(?)レゲエへの接近を始めたが、本作でそのアプローチがまた一歩進んだ。が、思ったほどでもなかった。クラッシュが2ndから3rdにかけて10歩ぐらい進歩したのに対し、こいつらは前作から3年で、せいぜい5歩しか進歩していない。しかし、比較的地味な本作で、こいつらのセンスはやっぱり本物だと分かった。このまま行けば「ロンドン・コーリング」も、ひょっとすると「サンディニスタ!」も作っちゃうかもしれないよ。10年かかるかもしれないけど、俺は応援するぞ!ほんといいバンドです。(しんかい)
外側の世界からではもうひとつ分かりにくいのだが、スカコアの人気は世界中相当なものらしく、エピタフ・レーベルのアルバムはほとんど日本発売されているし、東京にはスカコアやOiパンクをかけるクラブもあるし、このアルバムもオリコン、ビルボードともどもチャートの左側にしっかりランキングされている。ランシドの4枚目に当たるアルバムで、他のスカコアと同様、高速スカで大騒ぎという内容かと思ったら、ブジュ・バントンなどレゲエのアーティストも参加して、かつての2トーンのアーティスト(そういえば、スペシャルズのメンバーも参加している)のアルバムのような、シリアスな内容になっている。まあ、血の気の多いヤツが聞く音楽だから、「クールになれ」というメッセージを発しなければならないんだろうけど。そういう点でも、20年前のブリティッシュ・スカと共通点の多いアルバムである。とはいえ、グランジ経由の歌詞と、ややスラッシャー入ったつんのめり気味のサウンドはまさに90年代ならではのもの。スマッシュ・マウス好きなら試しにどうぞ。(鎌田)
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