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前々作『One Hot Minute』は決して失敗作ではないと思うけど、前作『Californication』が世界的なヒットになってしまったため、あれがレッチリの代表作だと思っている人も多いと思う。この人たちは基本的に素直だから、リスナーに支持されたことが大きな自信になったのだろう。スロウな曲とアップの曲を無理やりひとつにまとめたタイトル曲や、メロディ重視のミドル「The Zephyr Song」など、このアルバムが前作の延長線上にあることは明らか。それを昔みたいにスリリングじゃないととる人もいるかもしれないけど、やはり大部分の人は好意的に受け止めているようだ。そもそも歌も演奏も平均的かそれ以下で、ベースだけ上手なギター・バンドがファンクをやるのがそもそも無理。昔はそれでも勢いで乗り越えてきたんだろうけど、レイジやインキュバスが登場すると、演奏力の差は明らか。別にレッチリがヘタだから悪いという意味ではなく、彼らは彼らなりのスタイルを確立する必要があるということ。その意味でジョン・フルシャンテの復帰は大きかったし、彼のギターとアンソニーのヴォーカルが複雑なメロディを奏でるというスタイルが、レッチリのアイデンティティとなったのだろう。このアルバムでは、メロディの作りこみがさらにグレードアップされている。時に顔を出すサイケな雰囲気やビートルズっぽい曲調は、インディ・ポップに通じるものだが、それを堂々とアリーナ・ロックとして演奏してしまう。これが今のレッチリなんだと受け止めて、暴れたい人は他のバンドを選びましょう。(松本)
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