PUFF DADDY / P. DIDDY

P. DIDDY & BAD BOY RECORDS PRESENT...WE INVENTED THE REMIX - Various Artists (2002, Bad Boy/Arista)
ここでこのアルバムが買えます  ついちょっと前まで派手なヒットから疎遠になり、所属アーティストが次々バッド・ボーイを離れていき、自身も逮捕された上に愛人だったジェニロペに逃げられる、と不安要因でいっぱいだったP. ディディ。しかしここのところじわじわと復活を遂げてきた予兆があり、「I Need Girl Part II & I」のヒットを期にこのアルバムをタイミングよくリリースして再び勝ち組へと駒を進めることに成功。「俺達がリミックスを発明した」とのタイトルは大きく出たが、それを立証するに値しそうな曲が立ち並んでいる。名を連ねるアーティストも確執を乗り越えて再共演を果したメアリーJからまさに今が旬のアシャンティ、盟友ビギー、バッド・ボーイのR&B部門のクオリティを支えてきたフェイス・エヴァンズにカール・トーマスなどの豪華な顔ぶれ。ブレイクのきっかけを作ったクレイグ・マックやデビューを控えたアシャンティ風新人シンガーのシェリ・デニス、ジェイZ門下生のビーニー・シーゲル、ミッシーやスヌープなどのビッグネームまで顔を出してるのも微笑ましい。安直サンプリングが不評を買ってた「Nororious B.I.G.」などもあるものの、全体的に器用にヒットのツボを押えた作品が揃い、P. ディディの力量を再認識させられる。(中村)
THE SAGA CONTINUES... - P. Diddy & The Bad Boy Family (2001, Bad Boy/Arista)
ここでこのアルバムが買えます  前作『Forever』から本作までの2年間はホントに激動だった。ファミリー統帥は裁判の被告となり、ポップ・スターとの離別を経て名前をパフ・ダディからややパンチに欠けるP.ディディに変えた。ビギー亡き後の看板と目論んでいたメイスは宗教の道へ、シャインは塀の向こう側へ、そしてロックスは最近一気にのし上がったラフ・ライダーズへと去った。ブラック・ロブやG-デップなど新進の手練れもいるが、軍団の集合写真を見ると残念ながらメンバーの小物感ばかりが目についてしまう。サウンドは決して悪くない。アラン・パーソンズをサンプルしたオープニングの「The Saga Con tinues」とか70年代刑事TV番組みたいな「Where's Sean?」、チャック・マンジョーネなんてイナたい所をカットアップしてラテンっぽく仕上げた「Back For Good Now 」なんて相変わらずソツなくカッコいい。ただ、相変わらず親分のラップは寝ぼけてるし、スキットは軍団の矜持を保とうという焦りの裏返しかやたら虚勢を張ったものばかりで聞き苦しい。むしろネプチューンとの「Diddy」なんかが今のヒップホップのコンテクストではむしろカッコよく聞こえてしまうあたりP.ディディの哀愁を感じる。ここんとこのカール・トーマスや112の成長にも言えるが、「I Need A Girl (To Bella)」やフェイスが光る「Can't Believe」などR&B路線のトラックも相変わらず耳を引く出来だし、あまり自我の発露にばかりアルバム全体のトーンを塗り込めようとするよりも、ひたすらトラックに磨きをかけた方が彼に取ってはいい結果を生むと思う。90 年代後半のコンテクストではコマーシャルな先進さを誇って何をやっても何を言っても良かったP.ディディも今やヒップホップ界ではワン・オブ・ゼムであり、ティンバランドやネプチューンズなんていう手強いライバルもいるのだから。(阿多)


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