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FARMHOUSE
(2000, Elektra) |

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フィッシュを語るとき、必ずと言っていいほど引き合いに出されるのが、グレイトフル・デッドだ。カントリーやジャズなどの要素をゴッタ煮にしたサウンドを、長いインプロビゼイションを交えながら、セッションを中心として紡ぎ出すバンドという意味でも、共通項は確かに多い。デッドの代表作と言えばライヴ盤だが、コンパクトな曲を集めたスタジオ・アルバムにも秀作はある。あえて短めの曲を集めたこのアルバムにも、そうした雰囲気が漂う。というのは、それらスタジオ盤とこのアルバムは、どの曲も、いくらでも尺を伸ばすことのできる構造をともに持っているのだ。例えば、オリジナル盤最後のインスト“First Tube”は、その気になれば30分も40分も演奏できるトラックだ。それを思い切って6分余に縮めたあたりに、このアルバムのコンセプトが窺える。早い話が、このアルバムは、フィッシュにとっての『ワーキングマンズ・デッド』、または『ブルース・フォー・アラー』である。巷では、コアなファンほど、このアルバムに対して厳しい見方をしているが、私は、上のデッドのアルバム同様に、フィッシュの代表作になると思う。(Yaz)
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THE STORY OF THE GHOST
(1998, Elektra) |

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日本で理解の得られないバンドとしては先輩のDeadといい勝負だが,前作のライブに続きこのスタジオ作でも魅力ある演奏を披露している,とあってはどうだろうか。このバンドがアメリカ国内でライブ人気に支えられているだけのもの,という固定観念はそろそろ捨てたほうがいいかもしれない。あのベアーズビルスタジオで実質4日間で録音されたトラックを下敷きにした本作はスタジオ作としてのほどよいまとまりの中にPhishお得意のインプロヴィゼーションワールドを盛り込むことに成功している。彼らを聴いていつも感心させられる盛り上げ方はここでも効果を発揮,リスナーをのめりこませる独特の粘着力がある。ライブで培われたその方法はスタジオセッションを土台とした本作にも導入されているのだろうが,さすがに編集作業が入っており,過不足なく仕上がっているようだ。(信沢)
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SLIP STITCH AND PASS
(1997, Elektra) |

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ライヴ盤とは、一発勝負の即興演奏で生まれる偶然の一瞬を切り取ったパッケージだ。過去のある場所、時間の 空間を別な場所、時間に体験し、共有することを堪能することを可能とする。それは計算され尽くしたスタジオ盤とは正反対の位置にあるもの。このアルバムはそうしたライヴ盤が持つ本来の特長を見事に活かしきっており、ロックでは近年稀にみる豊かな収穫のうちの一つだ。全9曲という収録曲数ながら10分前後のものが多いために総演奏時間は73分にも及ぶが、長さを感じさせずに最後まで一気に聴き通せてしまう。それは、ソロ演奏が独善的になっておらず、非常にオープンな雰囲気が醸し出されていて退屈にならないから。インプロヴィゼーションを交えながら演奏の表情を刻々と変え、ダイナミックな盛り上がりが耳を魅きつけ、スタジオ盤では収まりきらないライヴならではの魅力が伝わってくる。このバンドの魅力は堪能するにはやはりライヴを見なければ、という気にさせる。(信沢)
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