| 7初のライヴ盤となる通産6作目。デビュー作がサイケデリックロックの名盤としてしばしば取り上げられることはあっても,Brian Wilson絡みで語られる際は別として,マニア受けされてきたParks氏である。アメリカ音楽の懐の深さを実感させられる中米を含むアメリカンルーツミュージック的要素や,アメリカ芸能界の幅広い交流によって生み出された音楽は,ロックというイディオムで片付けきれないものがある。アメリカから情報は多く入ってきても表層的な受け止め方でとどまる日本ではこうした音は特に理解され難いものだ。しかし,本作にはライヴということもあってか,とりあえず聴く者を楽しませようというその場の雰囲気というものが感じられ,非常に耳に馴染み易い。エコーの少ない拍手の乾いた音,Pakrs氏のMCに対しての観客のダイレクトな反応,これらは,このライヴが小さめなスペースで観客と距離を置かずに行われたものらしいことがわかる。聞かれる音はこの場に相応しく実に和やかでアットホームな響きがある。セミフルオーケストラをバックにしたParks氏の歌声は未知なる郷愁へ人々を誘う。聴いていて心がまどろむ音楽とはこういうものである。(信沢)
ブライアン・ウィルソンとの共演が話題となった前作「Orange Crate Art」を最後に、長年籍をおいたワーナー・ブラザーズを離れ、かつての盟友レニー・ワロンカーやモ・オースティンが移籍したドリーム・ワークスへ移るのではないか?と噂されていたヴァン・ダイクが、予想に反して彼のキャリア初のライブアルバムを古巣から発表。会場となった店「アッシュ・グローブ」の経済危機を救うために開かれたというベネフィット・コンサート(その甲斐なく結局店は閉鎖されてしまったらしい)で彼は、キャリアの全般から選ばれたレパートリーをコンパクトな編成で演奏している。幸運にも彼の過去二回の来日公演を目のあたりにすることができた僕には、そのときの夢のような光景が思い浮かんできてなんだか嬉しくなってくるし、大好きなアルバム「Jump!」からのナンバーが演奏されるところでは自然に顔もほころんでしまう。“ロック界の好々爺”として今後も何年に一度か安定して作品を発表し続ける環境をキープしつつ、コンスタントに活動を続けてくれさえすれば・・などとつい暖かい眼差しで見守りたくなるような佇まいの一枚。(八亀)
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