OASIS

HEATHEN CHEMISTRY (2002, Epic)
ここでこのアルバムが買えます  彼らはいったいどこまで昇りつめようとしているのだろうか?前作から2年。ノエルをして『「(What's The Story) Morning Glory」以来の最高傑作』とまで言い切るほどの自信。そして弟リアムへの信頼と、新メンバーのバックアップもあり、バンドとしての一体感が出てきた。初めて他のメンバーの作品を組みこんでおり、その分絞り込まれた楽曲の良さが際立っている。内訳は新メンバーのゲムとアンディが1曲ずつ、そしてリアムが3曲。お互いに刺激、切磋琢磨された作品群が、ここに良いアクセントとなりなりあっていて聴く者を飽きさせない。確かに仕上がりは今までにないほどの充実ぶりだ。オープニングのギターの音色からして勢いを感じさせる「The Hindu Times」。畳みかけるようなノリの良いロックを聴かせてくれる「Hung In A Bad Place」はゲムのペンによる作品。個人的には、オアシス最高の名曲ではないかと思っている「Stop Crying Your Heart Out」。この曲は、ノエルをして『曲が自分を見つけてくれた』とまで言うほどの充実感の中で生まれた、胸が張り裂けるようなバラード。日本でもCFで使用されており、耳に馴染んでいる人も多いだろう。また、リアムは、このアルバムでソングライターとしての才能を開花させ始めたと言っても良い。温かみのある「Songbird」に、「Walls And Bridges」の頃のジョン・レノンを思わせる「Born On A Different Cloud」。ノエルが絶賛したと言う。前作のレビューでは好きではないが耳に残る、などと書いたが、このアルバムは凄い。オアシスを好きにさせられたアルバムだ。(小松)
STANDING ON THE SHOULDER OF GIANTS (2000, Big Brother)
ここでこのアルバムが買えます オリジナルとしては通算4作目。この新作のレコーディング終了直後にオリジナル・メンバー2人の相次ぐ脱退、相変わらずのノエル&リアム兄弟不和というバンド崩壊の危機も今回ばかりは信憑性が高い。90年代のイギリス・ロック界において、人々に勇気を与え頂点に立ったこのバンドも大きな岐路に立たされている。いわばその瀬戸際で生み出されたこのアルバムは、ソング・ライティングなど制作期間僅か2週間という前作「Be Here Now」に対し(ノエルをして『手を抜いた』悔恨していた)1年間の休養の後、飢餓状態で産み落とされた。その内容は、買ったアルバムを間違えたかと思うほど、今までにない激情的なドラミングと野太いギターに始まる「Fuckin' In The Bushes」。実は、オアシスなんて全然好きではなかった。何がNo.1ブリティッシュ・ロック・バンドだ、ビートルズの後継者だ、と思っていたし。でも、気がつけばアルバムは全部揃って持ってしまっている。何故だろう?こんなオルタナ系の音は嫌いなのに。そんな思い、理由がこのアルバムを聴いてやっとわかった。言われ続けている事だがメロディ・ラインがとてもきれいで分かりやすい。この姿勢はデビュー以来、一貫している。その真骨頂は「Roll It Over」ゴスペルを思わせるような、彼らの作品でも群を抜いた出来映えだ。そして全編に通じる透明感のあるピュアなアレンジとサウンドメイク。マニック・ストリート・プリーチャーズが最新作「This Is My Truth Tell Me Yours」で魅せたのと同じ潔さを感じる。この後、マニックは活動の方向性を変えたが、果たしてオアシスはどうか、今後が注目される。(小松)


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